「『音楽の王道』……さて、読もうかしら」
友希那は早速読み始めた。物語の始まりは、こんな感じだ……。
1人の少年が1人の少女と出会い、互いに音楽の王を目指す為に自身の作った王道を進むと言う話。
その少年は生まれて間もない時に両親を失い、施設で育った。やがて音楽家の両親に引き取られて音楽の好きになり育った。だが、その音楽家の両親をも失い再び孤独となった。
そんなある日、歌が好きな1人の少女と出会い共に音楽の王道を進む道を見つける。そしてやがて2人は王の座を手にし、音楽会の秩序そのものとなった。そして彼によって、音楽会の秩序が保たれて行った。
「……本当、読んでて中々面白かったわね。それにしても、何で彼は……いつも1人なのかしら?」
友希那はふと疑問に思った。何故こう言った本を読むだけで無く、自身で執筆までしたりする事もあるのに、何時も1人で……誰にも関わらずに居るのだろうと。
「何故かしら?音楽以外は興味は無いのに……どうしたのかしら、私……」
友希那はずっと考えたが答えは出なかった。
――――
それから数日後……
「コレ、ありがとう…」
「ううん、気にしないで…」
「……」
「どうかした?」
「いえ、何でも無いわ……じゃあ」
「?」
友希那はそう言って、彼の元から去って行った。
(どうして、彼を目の間にすると……心臓の音が激しくなるの……!?)
友希那は困惑していた。普通に話せば良いのに、心臓の音が止まずに混乱している。
(もしかして私は……彼が好きだと言うの?)
この時、友希那は自覚してしまった。彼が好きだと言う事を……。
(でも、私は音楽の頂点を取るの。恋愛に現を抜かしてる暇は無いの……)
友希那は『音楽の頂点』を目指す為に、今の彼への好意を持つ訳には行かなかった。自分の信念を…音楽を捨てない為に………。
――――
それから2年が経過し、3年となった友希那。
「おはよう」
「あ、おはよう……」
「調子でも悪いの? 」
「いや、何でもないさ……」
彼に話しかけて見るも、何だか様子が変だと感じる友希那。
(この2年間、何か隠してるわね彼は……)
この2年間、彼が以前より様子が変、もとい元気が無い様に感じた。友希那も去年から『Roselia』と言うガールズバンドのボーカルとして、あっと言う間に有名なバンドへとなったのだから。
(少し、余裕も出て来たし……彼に聞いて見ようかしら?)
そう思った友希那は、彼の元へ歩み始める。
TO BE NEXT
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