第49話 記憶を無くした少女
少女は気が付くと、知らない天井、知らない風景、そして、布団の中だった。
おでこには濡れタオルが乗っており、横にはメモと食べ物が置かれていた。
???「ここ何処だろう…」
少女は、自分がここにいる理由を探ろうと考えるも、全く思い出せず、それより頭が凄く痛いのだ。
???「うう…頭痛い…」
食べ物を食べ終えた少女は、起き上がり、建物内を歩き出し、入り口らしき場所にたどり着いた。
???「わぁ…綺麗…」
???「大丈夫なの?起き上がって?」
???「え?あ、はい」
???「私はここの茶屋のサワって言うの、貴女は?」
???「私はウミです。でも、名前以外の事はわかりません」
サワ「そう…記憶を…あ!そうだ!貴女、海でスイシン様に拾われて来たのよ。衰弱もしてたし、ウチで看病してほしいって」
ウミ「そうなんですか…ありがとうございます」
サワ「貴女、1週間も寝込んでたのよ?ホントに大丈夫?」
ウミ「はい!あ!サワさん、私に服を下さい。私、サワさんみたいなの着たいです」
サワ「そうね、明らかに別の国の人の服よね。いいわ。似合う服見繕ってあげる。おいで」
ウミ「はい」
ウミはサワに付いて、また、茶屋の中に入っていった。その姿を見た者がいた。
炭治郎「アレはウミちゃん!?でも、今の言葉的に俺の事もわからないみたいだ。どうにかして、記憶を戻したいけど、とりあえず、今はこの城の主に報告をしなくては」
炭治郎は茶屋を後にし、ミギワ城に入っていった。
すぐに謁見の間に通された。
スイシン「よくぞ参ったな、異界の侍よ。殿がお待ちだぞ」
炭治郎「ありがとうございます」
スイゲツ「良くぞ来た。で?どうであった?」
炭治郎「はい、実は…」
炭治郎の話は今から1週間前に遡る。
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船から投げ出されるウミを助ける為に飛び出した炭治郎だったが、そこは荒波。流されて、たどり着いた場所はガナジと呼ばれる土地だった。
炭治郎「ん…(・□・)ハッ!!ウミちゃんは!?」
炭治郎は辺りを見回すがウミの姿は見当たらない。
遠くに街が見えたのでそこに向かうことにした。
炭治郎「とりあえず、街に向かおう。そこで情報収集しよう」
炭治郎が街に到着しようとしたその時に入り口に侍らしきものが立っていた。
スイシン「む!?何者だ!?」
しかし、スイシンが剣を構えたその後ろをでかい蟹に攻撃されてしまい、スイシンは怪我を負ってしまった。
炭治郎「大丈夫ですか!?」
炭治郎は直ぐさまスイシンを攻撃した蟹を倒すと、スイシンのもとに駆け寄り、応急処置をした。
スイシン「すまぬ、異界の侍よ。殿の命令で、ミカサの岩戸というとこの化け物の討伐とコトアマツガミ様との謁見をするはずだったのだが、この怪我ではこの先に向かうことはできぬ」
炭治郎「俺が代わりに行きましょうか?」
スイシン「うむ、今、頼もうと思っていた所だ。すまぬが、この任務を頼む」
炭治郎「わかりました」
炭治郎はスイシンに化け物討伐と神様に会うため、ミカサの岩戸に向かった。
スイシン「頼んだぞ、異界の侍よ。ん?海岸に何か流れ着いて…アレは、人!?」
スイシンは直ぐさまその少女を背負い、ミナウラの街に戻り、茶屋の女将にその子を預けた。
炭治郎はミカサの岩戸を進んでいくと、そこには大きな鳥居があり、その先に進むと狐のお面を付けた女性が居た。
炭治郎「ここが最奥みたいだな」
???「貴様、何しにここへ?まさか、コトアマツガミ様に危害を!?」
炭治郎「え?ちょっと待ってください!」
???「問答無用!!死ねぇぇぇぇ!!」
向かってきた者の名は狐の妖怪 ショウジョウ。
炭治郎は水の呼吸を使って、ショウジョウの攻撃を否していたが、ショウジョウの様子が変わってきた。
『(ズグン)ふぅぅぅぅ…《ギン!》」
炭治郎「まさか、カザナミさんが言ってた特殊クリスタ!?」
『刀…刀…』
ショウジョウが刀と言うとショウジョウと炭治郎の間に見覚えのある刀が現れた。その刀は炭治郎の今握っている刀その物だった。
炭治郎「な!?」
『刀ァァァア』
ガシッ
『??ノ呼吸』
炭治郎「何だって!?呼吸を使える!?そんな事言ってる場合じゃない。こっちも水の呼吸で応戦しないと」
ガキン!
炭治郎とショウジョウは刀を打ち付け合いながら、戦っていたのだが、ショウジョウの呼吸が読み取れずにいた。炭治郎はこの世界に来て、何かを忘れているようなそんな感じに陥っていた。
『ヒノカミ神楽 拾の型』
炭治郎はショウジョウが言った言葉でハッとして、直ぐさま受け流す準備をする。
炭治郎「水の呼吸 弐の型 水車」
『火車』
炭治郎「くっ…(この感じ、特殊クリスタの相手は俺。だけど、俺1人でどうにかなるのか!?)」
炭治郎は迷っていた。相手がヒノカミ神楽を使うのであれば自分も使わないと勝てない。だが、ヒノカミ神楽を使うことで自身の身体が持つかを。
炭治郎「迷ってても、この者は助けられない。相手は鬼じゃない!首を斬ったりしなくてもいいんだ」
『グガァァァァア』
炭治郎「水の呼吸 拾の型」
『ヒノカミ神楽』
炭治郎「生々流転」
炭治郎が放ったその技は水の竜。ショウジョウは炭治郎からの攻撃を否すことしかできず、ヒノカミ神楽を使おうとした事で身体のそこら中に激痛が走った。
炭治郎「見えた!隙の糸!」
『グギィ!?』
炭治郎「ヒノカミ神楽 円舞」
ガキィィィン!!ジジジジジ
バキィン!!
炭治郎が放ったヒノカミ神楽 円舞により、ショウジョウが持っていた刀は真っ二つに折れた。
それにより、ショウジョウを覆っていた黒いオーラが消え失せた。
『ハッ!?ウグ!?この痛みは!?』
炭治郎「よかったぁ、元に戻ってくれた」
『お前は先程の』
炭治郎「待ってください。俺はコトアマツガミ様とお話がしたいだけです」
『信用ならん』
『ダメだよ!』
ショウジョウの裏にあった岩から声がすると、その岩がズレて中から男の子が現れた。名はコトアマツガミというらしく、炭治郎は挨拶とスイシンからお願いされた事を話し、その場所を後にした。
ガナジ浜にたどり着くと、スイシンとミオが迎えてくれて、ミナウラの街に入ったのだった。
…………………
……………
………
炭治郎「…という感じでした」
スイゲツ「なるほど、そんな事があったとは」
炭治郎「あ!そうでした。スイシンさんに聞きたいことがありまして」
スイシン「どうしたのだ?」
炭治郎「茶屋に小さい女の子をいるじゃないですか?」
スイシン「ああ、私が連れて行った」
炭治郎「実は、その子を探していたのです」
スイシン「ほう…しかし、妹にしては似ていないのでは?」
炭治郎「いえ、妹ではなく、友の子供という感じです」
スイシン「して、その子を引き取りたいと?」
炭治郎「はい、そのつもりなのですが、どうやら、記憶が無いみたいで」
炭治郎とスイシンは話した後、茶屋に向かった。
サワ「いらっしゃい、あら?スイシン様、それと異界の方?」
ウミ「いらっしゃいませ〜」
スイシン「お茶とだんご3つで、そなたは?」
炭治郎「あ、えっと、同じのお願いします(ウミちゃん、やっぱり、俺の事わからないみたいだ)」
ウミ「うん?お兄ちゃん、私、なんか変?」
炭治郎「ごめんな、知り合いによく似てたからさ」
ウミ「初めてだと思うけど…」
サワ「この子、記憶を無くしてるみたいでね」
スイシン「あぁ、知っている」
炭治郎「スイシンさん、俺、スイゲツ様にお願いされた事してきます」
ウミ「どこか行くの?お兄ちゃん」
炭治郎「大丈夫だよ、ウミちゃん。ちょっと調査に行くだけだから」
ウミ「あれ?私、お兄ちゃんに名乗ってないよ?なんで、私の名前がウミって知ってるの?」
炭治郎「あ…いや…たまたまだよ。へぇ、俺の知り合いと同じ名前なんて珍しいな(棒)」
ウミ「う…」
ウミは炭治郎と話していると急に頭痛が襲ってきた。
ー???「ちょっと、ウミ。それ、私のよ!?」
ー???「ウミちゃん」
ー???「ウミ、この技はな」
ウミ「痛っ…(今の記憶は何?凄く大事な人だと思うけど、名前が全く思い出せない)」
炭治郎「大丈夫か?」
ウミ「うん。お兄ちゃんも気を付けてね。必ず帰ってきてね、お願い」
炭治郎「わかった。気を付ける」
スイシン「異界の侍よ、一人で大丈夫か?少し経ったら、他の任務をしてる者が戻る。その者を向かわせるから先に行っててくれ」
炭治郎「はい。ありがとうございます」
炭治郎はイスルギ寺に向けて、歩き出したのだった。
今回でウミが記憶喪失になりました。
今後は1話毎にミナウラ編とスパーガス編を交互に投稿します。
もちろん、途中からシアナス編に移行するので、合流する予定です。
次回はスパーガス編第1話