ちんしゅふ日記   作:リト氏

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日記とかほざいてるのに小説形式ばかりなので初投稿です。


慣れというのは恐ろしい

「それでね?…………」

「はー、そんな鎮守府もあるんだな」

 

雑談をしながら二人で歩く。

ゴトの話の種は尽きることが無い。そりゃあそうだ、話すのが好きな上に現場での経験値が凄まじいからな。

ただこれだけなら良くいるおしゃべり好きなのだろう。だがゴトの場合本人のトークスキルも高い為、こちらも聞いていて勉強になるし心地よい。

 

「そういえば、テレビに出てたよな?偶々つけたら見知った顔が居て驚いたんだが」

「あ~、アレね?」

 

少し困ったような顔のゴト。

嫌だったのか?ゴトならやりそうだと思っていたんだが。

 

「他の子も候補に挙がっていたんだけどね?ほら、海外艦って露出が多い子も多いじゃない?」

「あー……アメリカ戦艦系列は大体全滅だな」

「それに、硬すぎる子も合わないって話で……スウェーデンからという珍しい経歴を買われたのもあるかな」

 

イギリス勢ならいけなくなないだろうが……あっちはあっちで荘厳すぎるからなあ。艦娘は軍人でありながら少女でもあるという事をアピールするなら、案外ゴトが丁度良いのかもしれない。海外艦なのは、ちゃんと連携を取っていますよというアピールもあるのだろう。

駆逐艦?艦娘反対派等めんどくさい派閥のネタになりそうなので最初からアウトだ。

 

……そこで白羽の矢が立ったのがゴトだった訳か。

 

限りなく100点に近い人選だな。

 

「で、なにか嫌だったのか?」

「うーん、嫌……って訳じゃあないのよね。ただテレビに出てから、道を歩いてると時々声を掛けられるようになっちゃって……」

「あー……」

 

思わずうへぇという表情になってしまう。

 

めんどくさい、非常にめんどくさい。

 

美男美女というのは元来目立ちやすいものである。そこに特徴的なほくろと髪色もあわさってしまえば一瞬で注目の的になるだろう。声をかけられるのが嫌な艦娘は変装をしているとも聞いたことがあるな。

 

ウチの地域は悪友の地道な努力で理解がある方が多いが、他所ではそうも言ってられないしな……中々不自由そうだ。

 

「成程なあ、有名になるのも辛そうだ……そういう意味ではここに飛ばされてよかったのか」

「うん、だからココを選んだの」

 

そんな事を言っている内に艦娘の寮に着く。周りを見渡して見るものの人影は無い。

 

夕立ちゃんの時のような事は起きなさそうでほっとする。

 

「部屋はわかってるよな?」

「もちろん」

「なら良かった。寮内には私は立ち入れないからここで待ってる。ゆっくり準備して来たらいい」

 

預かっていた荷物を返し、制服の首元を緩める。

こういうカッチリした服は暑い上に動きにくいのだ。今まで我慢していたが流石にもういいだろう?執務室にお邪魔する時はちゃんと直すしな。

 

「Tack、すぐに戻ってくるね」

 

ととと

 

軽やかな音を立て小走りに寮へ向かうゴト。

そんな背中を見送り、胸ポケットからスマホを取り出す。

 

連絡先は勿論悪友だ。案内順を確認しておかなきゃいけないからな。歓迎会の準備もある。

 

私?勿論駆り出されてるよ、間宮さん伊良湖さん鳳翔さん直々の指名で。忙しいは忙しいが、頼って貰えるのは中々嬉しい。問題は……その3人と並んだ私が明らかに見劣りする事だろうか。

 

ふふふ、我は四天王の中でも最弱……

 

もたもたと文を入力し、送信ボタンをタップする。如何せんスマホが小さめの機種なので打ち間違いが多いのだ。私が断然パソコン派なのもあるが。

 

え?キーボード入力じゃなく、大人しくフリック入力にしておけばミスも減るって?

 

ほら、1回慣れたら変えるのって面倒じゃん?

決して私の適応力がよろしくない訳では無い。

 

通りかかった妖精さんにアメを渡しつつ下らない弁明を考える。

 

あ、アメといっても小さいヤツだぞ?某キャ〇ベビーみたいな。大きいのをもごもごしてるのは可愛いんだが、飴は食べるのに時間がかかるからな……

 

え?大阪のおばちゃんかって?ほっとけ

 

「そういえば、ほささんはごとらんどさんをどうおもってるです?」

「……わかってて聞いてるだろ」

「なんのことです?」

「はあ……そうだな、優しい人だと思うよ。色んな意味で」

「ふーん」

 

別の方向を向いて、心底どうでも良さそうな妖精さん。

 

なんで聞いた方が興味無さそうなんだよ。

 

「こたえになってないです」

 

そう言って走り去ってしまった。

此方としては誠心誠意答えた筈なので誠に遺憾である。

 

 

気にしても仕方がない。

そう顔を上げると、丁度走りよってくるゴトが見えた。

予想より早かったな、もう少しゆっくり準備してきても良かったんだが。

 

「Tack、待ってくれてありがと」

「気にするな。もう1時間くらいなら全然待てたから、急がなくてもよかったんだが……ま、早いに越したことはないないしな。行くか」

 

兄貴も速さが足りないって言ってたしな。

 

ぐいっと伸びをして歩き出すと、横にゴトが着いてくる。

 

この少ない時間でゴトが隣に居るのに違和感を覚えなくなった辺り、慣れるというのはどうも本当だったらしい。

 

 

 

 

嬉しいやら悲しいやら、なんとも言えない感情に口の端を歪め、そっと歩幅を狭めた。

 




ゴトランド成分薄めな上に小説形式で、本当に申し訳ない(土下寝)
次は絶対日記形式で書きます。

日記形式の問題点はネタが一瞬で溶ける事なんですよね……何か案があれば、それとなーく教えてください。

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