あんてぃりーねのゆぐどらしる☆だい☆ぼう☆けん☆ ~泣き虫が伝説になるまで~ 作:だいだろすちひろ
4.5章、これで終わりです!
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「それじゃあちょっくら行ってきますね、主様。」
「うん、気を付けなさいね。」
人類未開の地―――トブの大森林。
様々な種族やモンスターが蔓延るこの魔境に似つかわしくない、何とも軽い会話が聞こえてくる。
声の主は、リーネとかなめである。前者がかなめで後者がリーネだ。
行ってきますと言うかなめの姿は、いつもとだいぶ違っている。吸血鬼特有の赤い瞳も長い八重歯もそこには見当たらない、肌の色も健康そのものだ。
そこに居たのは紛れもない人間だった。
「主様の言う通りだ、余り派手な事を起こすでないぞ。」
「分かってるって。」
人間に変装をしたかなめに姉であるあけみから忠告が入る。
かなめが今から行うのは、周辺国家の調査だ。『危険人物』の調査や、『目立った強者』の調査、トブの大森林にその様な者達が足を踏み入れないか、なにかを画策していないかなどを調べに今から行く所だ。
本当はリーネ自ら調査に行きたい所だが、時間は余りない、それに前回の『妖怪ジジイ』の件で少し懲りた、しばらくは大人しくしておこうと思い、野伏であり、人当たりも良いかなめに調査を託した形になる。
「本当に気を付けてね…『リク』って奴がいたら余り深追いしないで直ぐに引き返してきて。」
「分かりました、白金の全身鎧の…おそらく男ですね。」
かなめの言葉にこくりと頷く。
随分とユグドラシルでは探しているが、未だその影を掴めない存在である白金の全身鎧の男―――リク。
ギルバート程の人物に探してもらっても、この有様だ、もしかしたらユグドラシルに存在しないのではと言う気持ちすら沸いてきた。
しかしそれなら、あの強さは納得がいかない。自分と同じ、ユグドラシルとこの世界を行き来している存在で違いないとは思うのだが。
そう―――思うのだが。
(う~ん…やっぱり、前提が間違ってるのかな…あの六人の件で訳わかんなくなってきちゃった。)
あの六人とは、スルシャーナ率いるお馬鹿クランの事だ。
法国の伝承と同じ容姿をした六人と邂逅した時、自分は意を決して話した、自分は法国の人間だと、ユグドラシルではない、この世界の人間だと―――しかし、返ってきた言葉はあの言葉だ。
嘘をついている様な雰囲気はなかった。良い設定だと。心の底から楽しいと。その様に感じ取れる雰囲気だった。
実際に時間軸も違う、完全に別人の可能性もあるが、名前と容姿がここまで似ていて、果たして本当にその様な事があるのだろうか。
いくら考えても答えは出ない、ならば、ユグドラシルだけではなく、こちらの世界もくまなく調査する必要があるだろう。
かなめには数々のアイテムを用途に合わせて持たせてある。あの防衛戦は悪い事ばかりではなかった。集めるには骨が折れる程の大量の消耗アイテムや、様々な武器、防具などの装備品に加え、特殊効果を発揮するアイテムなども大量に確保できたからだ。
ランクも、最低でも<
「そんで、かなめはまずはどこに行くつもりなんだ?」
「そうね、まずは『王国』かな。主様もまだ行った事ないし、近いしね。個人的には『聖王国』とか、『竜王国』とか気になる所だけどね。」
ともえの言葉に、かなめはそう答える。
帝国は最近リーネが足を運んだばかりだ、その際、とんでもない妖怪ジジイに出くわしたと言う、とりあえずは、ほとぼりが冷めるまでそこには近づかないよう言われている。
「竜王国…ドラゴンが建国した国か…足を運ぶならば油断するなよ。」
「だから分かってるって、あけみは心配性だな。」
とは言いつつも、あけみの心配も分かる。
竜王国―――明らかにヤバめな名前だ。
実際にドラゴンが建国したという事は、紛れもなく列強国だろう。正体が吸血鬼だとバレれば非常に不味いだろう。聖王国もそうだ、名前の通りなら神官や聖騎士など、自らの天敵となりそうな存在がいる可能性が高い。自分があけみの立場でも、気を引き締めろと何度も言うだろう。
「本当に気を付けて…アイテムなんか気にしなくていいから…無事に帰ってきてね。」
心配する自らの主に、かなめはゆっくりと頭を下げていく。
(主様の不利になる様な事は絶対にできない…仮に囚われそうになったならば、かなめは即座に死を選びます。)
その言葉を口から出す事はなく、かなめはゆっくりと頭を上げていった。
そんな事を言えば、自らの主がどの様な表情をするか知っているからだ。口には出さず、決意だけを胸に、にこりと笑ったかなめは、トブの大森林から旅立っていった。
♦
「行きましたね、主様。」
「うん、無事に帰ってきてくれたらそれだけでいいよ、本当に。」
かなめを心配するリーネがそう言葉を吐いた。
調査を提案したのも、調査者を志願したのもかなめだ。これから先、トブの大森林は、拠点を経て大きく変わっていくと、先を見据えたかなめが、自分達にとって脅威になりそうな者や、周辺国家の動き、思考などを知っておかねば、自分達にとって不利に働くと考えたからだ。
拠点はいずれ隠蔽し、何者も近づけぬ様になる予定だが、それは今すぐにできる話ではない。もしかすれば、周辺国家が大掛かりな大森林への進行を企ててはいないとも限らないからだ。
そうなれば、進行を防ぐために応戦するか、ほとぼりが冷めるまで、例えばアゼルリシア山脈辺りに身を隠すかを考えなければならない。
リーネの事だ、応戦は間違いなくない。ならば一早く情報を得て、即座に行動に移す必要がある。情報は力だ、それはリーネもギルバートの件で良く理解している。
軍団が大きくなる事によって生じる、周辺国家との関係性。吸血鬼やエルダー・リッチ、森の賢王が一まとまりになり、拠点を築いているなどと知れれば、周辺国家は黙ってはいないだろう。主の祖国である法国も動きかねない由々しき事態だ。
かなめは一早くそこに気づいた、そして恐れず自分に進言してきたのだ、このままでは不味いですよと。
(拠点を建てる…ね。本当に、子供の浅はかな考えね、秘密基地気分でやって良い事じゃなかったかも…本当に、かなめは優秀だわ。)
本当に優秀な奴だと思いながらも、ふぅっと溜息を一つ吐く。
かなめがここまで頑張ってくれているのだ、拠点建築の件も、もっと良く煮詰めた方が良い、軍団の皆が誇れるような素晴らしい拠点を建ててあげたいと、一人決意していく。
「主様、このあけみも、何かできる事があればなんなりとお申し付け下さい。」
「うん、その時は頼むね、期待してるわよ!」
深々と頭を下げたあけみを見つめる。かなめもそうだが、あけみも相当に優秀だ、大抵の仕事はこなしてしまう。
そうして頼れる仲間を見つめているリーネの視界の端に、ある人物が映る。
ともえだ、なにやらともえが目をキラキラさせている。
「ん?どったの、ともえ?」
「え…あ、いや、ともえも頑張ります!なんなりとご命令を!」
―――はぁ?
コイツは何を言っているんだ?お前なんかに何か任せたら大変な事になるわ―――と、口から出そうになるが、なんとか抑えていく。流石にそんな酷い事を言う訳にはいかない。
「あぁ、いいのいいの、あんたはいつも通りで、難しい事はお姉ちゃん達に任せておきなさい。」
「…え?」
取りあえず、やんわりと拒否っておく。出そうになった言葉に比べれば優しいが、これはこれで中々に酷い言い方だ。本人は酷い事を言っていないつもりなのがまた質が悪い。
「ふむ、主様の言う通りだ。ともえ、人には向き不向きがある、こう言う事はお前の領分ではない、心配せずともお前の出番はいずれ来る、それまで精進しておけ。」
「…あぁん、あけみテメェ…あんま調子にのん―――」
「そうそう、あんたの出番はいつかくるからさ、それまでお姉ちゃん達に任せなさいって。」
「―――…はい…分かりました。」
ポンポンと肩を叩かれたともえが、怒鳴りそうになった口を閉じていく。
「あ、あと精進しろって言われたけど、あんまり気負わなくていいわよ?あんたはいつまでもそのままでいていいからね。」
「―――!!」
その言葉を聞いた瞬間、ともえは目を見開く。しかしその瞬間をにこりと笑ったリーネは気づけなかった。
この言葉も、リーネに悪気はない。はっきり言って、あけみもかなめも優秀過ぎる、ぶっちゃけ主様とか言って崇められるのは精神に来るものがある。そんな中、ともえだけはそうではない、このお馬鹿なともえこそ、リーネの癒しなのだ。
こやつまで賢くなってしまったら、自分の価値とは?となってしまう。だからこその、『いつまでもそのままでいて欲しい』と言う言葉だ。
まぁ、そんな気持ちが、ともえに伝わる筈もないが。
「それじゃあ、あけみ、後は任せるね。私帰るから。」
「お任せください、主様。」
あけみの方を振り向き、今日は帰宅する事を伝えていく。
リーネはまた気づけなかった、自分の後ろでは、唇を強く噛みしめながら、俯くともえの姿があった事を。
タイミングが悪かった、全てにおいて。もし仮に、ここにかなめがいたのなら、かなめは激怒していた事だろう。
あけみに対して、そしてリーネに対しても強い口調で咎めただろう。「それは酷すぎます」と。そうすれば、リーネは自らの過ちに気づけた。きちんと謝り、自らの気持ちを伝えただろう。
しかしそうはならなかった、かなめは旅に出た、しばらくは返ってこないだろう。あけみでは気づく事は出来ない。
転移してリーネが姿を消した後も、ともえは唇を噛みしめながら、しばし俯いていた。
♦
日が暮れていく、辺りは暗くなり、大森林は暗闇に包まれて行った。
光など僅かもない、吸い込まれそうな暗闇の中、音が響き渡る。
―――グスグス。
まるで、子供が泣きじゃくっているかの様な音だ。
「グス…ちくしょう…ちくしょう…。」
深い暗闇の中、体操座りの姿勢で、泣きじゃくるともえの姿があった。
その姿には、いつもの強気な姿は無い、子供の様にただ泣いている。
涙で視界が滲む、普通なら何も見えない暗闇ではあるが、ともえには関係はない、吸血鬼の特性が、暗闇の中でもはっきりと風景を映し出す。
滲む視界の中、ともえは自らが抱きしめているある物に目を向ける。それはローブだ、『いつもありがとう』と、大好きな主が、自らの為に一から仕立ててくれたローブであり、自らの宝物、そのローブを更に強く、ギュッと抱きしめた。
このローブを貰った時、嬉しかった、もっと頑張ろうと思った。自分は頭も悪く、要領も悪い、すぐに頭に血が上ってしまう、悪い所は自分が一番良く分かっている。
だからこそ、皆より頑張らなければならないのだ、姉は二人共優秀だ、自分など比べるべくもない程、だからこそ、精一杯頑張らなければならない―――なのに。
「…変わらなくていい…か…ちくしょう…ちくしょう。」
変わらなくていい―――つまりは、自分は初めから期待などされてはいなかったのだ。このローブもそうだ、これからを期待され、授けられたと思った。しかし、それは間違いだった、只単に他の仲間のついでに渡されただけ、しょうがなしに渡されただけだ、それを勘違いして、舞い上がって、なんと滑稽だろうか、自分の馬鹿さ加減にほとほと嫌気がさす。
こんな物、自分には過ぎた物だ。大好きな主に気を使わせてしまった事に罪悪感しか沸かない。
これは返すべきだ、そう思うが―――更に強く抱きしめてしまう。
返すべきだ、そう分かっていても行動に移す事が出来ない、宝物を手放す事が出来ず、いつまでもあの時の喜びにしがみついている。
そんなみっともない自分を、冷静に見ている自分がいる。『主に縋る事しかできない自分』と、『主の役に立っている姉二人』を、否が応にも比べてしまう自分がいる―――劣等感が溢れてくる。
「俺…いる意味あんのかな…ちくしょう。」
溢れ出る劣等感と、それを覆いつくす様な悲しみが飛来し、更に涙は溢れ、泣きじゃくる。
そうしていると、ともえの耳に、ガサガサと言う物音が聞こえてくる。
草の根を掻き分ける音だ、気になりともえは涙で滲む視界の中、物音の方向に目を向けていった。
そこにいたのは、一体の魔獣―――『
よくよく目を凝らせば、その
その音は複数聞こえてくる。そう間を置かず、ともえは大量の
恐らくは、
ともえを餌と認識したのか、
―――お前らも俺様を馬鹿にすんのか?
ピクリと
それでも、
「…おい、俺様は今とんでもなく機嫌がわりぃんだ…近づき過ぎると―――火傷じゃすまねぇぜ。」
その瞬間、暴力の塊の様な殺気が吹き荒れた。
森が騒ぎ立てる、これは比喩表現であるが、その様に表現してしまう程、森が騒がしくなったからだ。
木の枝で翼を休めていた鳥が一斉に飛び立ち、小動物は狂った様に逃げまどっていく。正に森が泣いているかのようだった。
余りの殺気に
―――ゆらり。
まるで悪鬼の如くその場を立ち上がったともえが、右手を突きつけた―――その時。
―――くぅ~ん。
パタリと
これは降伏のポーズだ。「もう敵いません」「許して下さい」という事だろう。
急な事に。ともえは右手を突きつけたまま、目をぱちくりさせる。
「…あ?え、えっと…なんだお前ら?」
くぅ~んと言いながら、腹を見せ続ける
「はぁ…なんか馬鹿らしくなってきたな…もういい、見逃してやるよ…俺様も大概泣いたしな、いつまでもメソメソしてらんねぇや。」
ぽりぽりと頭を掻いたともえがそう言葉を吐く。もうちょっと、自分なりに頑張ってみるかと、手に持ったローブを強く抱きしめながら、その場を後にしていく。
―――ざっざっ。
ともえの足音の後に謎の音が続く。気になり振り向けば、
ともえはまたもや、その大きな瞳をぱちくりさせる。そして気づかない振りをして、プイっと振り返り、再度歩を進めていく。
―――ざっざっ。
またもや背後から音が鳴り響く。ヒクヒクしながら、額に青筋を浮かべたともえが振り向いた。
「だからッ!何だよお前らッ!」
怒鳴るともえを真っ直ぐに見つめた
「はっはっ。」
その言葉と共に、尻尾を振り出した。
「…え?マジで?お前ら一緒にくんの?」
―――ワオーン。
暗闇広がるトブの大森林に、
今から遥か先の未来―――おおよそ百年後では、トブの大森林には四王と呼ばれる強大な存在達が、大森林に縄張りを持ち、支配していると周辺国家では言われている。
立派な体躯に叡智宿る瞳を持つ大魔獣
―――森の
日中にすら夜を齎すアンデッドの王
―――
足踏み一つで大地を揺るがす
―――
そして、大森林で最大勢力をほこり、数々の魔物を従える女王。
女王と、『かの英雄』とが交わした盟約を破った、愚かな王国。
そんな王国の一都市を、阿鼻叫喚の地獄へと変えていった、トブの女王にして―――美しき吸血鬼。
―――
遥か先の未来で、周辺国家に恐れられる最凶の女王が、今宵産声を上げていった。
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暗闇の中に足音が響き渡る。それは一人二人の足音ではない、非常に多くの足音が、静かな暗闇の中で、存在を主張するかのように響く。
その足音に続くかのように、非常に小さな足音が遠くから聞こえてくる。足音は徐々に大きくなっていく―――まるで何かに追われているかの様だ。
「くそ!
そう叫んだのは、非常に立派な体躯をした男性だ。偉丈夫とも言える様な男が、そう言葉を叫んだ。男の体には、鎧が着こまれている、腰には立派な剣が見え、この男が戦士であると言う事が一発で見抜けるだろう。
「応戦するぞッ!『ガウェイン』!」
そう大きな声で叫んだのは、こちらも立派な体躯をした人物である。只、先程の男よりは線が細い体をしている、その理由は、この声を出した人物が女性であることが上げられるだろうか。一般的な女性よりは、立派な体躯をした女性が叫び声を上げていく。
「なりません、
「くっ!是が非でも
普通の人間とは明らかに違うその八重歯、まるで吸血鬼の様な八重歯だ、ならばこの女性は吸血鬼なのか―――否、それは違う。
女性の額―――デコの辺りから、長い角が伸びているのが見える。『三つ』の長い角が、恐らくは噂に聞く『
「ガウェイン、
「姫様ッ!お待ちくださいッ!」
「
『姫様』と呼ばれた女性が悲痛な表情で首を横に振っていく。
非常に綺麗な女性だ、真っ黒な綺麗な髪を後ろに結び、その頭には冠の様な物を被っている。身に纏う衣装も独特な物だ、この辺りでは見ない装い。この世界にこの言葉があるとは思えないが、『和の装い』と言えるものだろう。古き良き、『日の本の姫』の装いと言えるだろうか。
「ならば…どうするのですか?わたくしについてきてくれた皆の命を散らす訳にはいきません。それは姫の行いではありません、そうでしょう、ガウェイン。」
月明かりに照らされ、そう言葉を紡ぐ姫の表情がより鮮明に見えてくる。そこには覚悟の瞳があった。
ガウェインと呼ばれた男は息を飲む。この様な表情をさせてしまう自分が不甲斐なくなってくる。
ガウェインは大きく息を吸い、そして大きく吐いていった。
「姫様、先に進まれて下さい―――ここは私が食い止めます。」
強い瞳でガウェインは姫を見つめる。ガウェインの覚悟が伝わったのか、姫が両手で口を塞いだ―――そして一粒の涙が零れた。
「ガウェイン!一人ではいかせん!私も共に食い止めようぞッ!」
「なりません、
「皆の者!ガウェインが食い止めている間に先に進むぞッ!姫様よろしいですな!」
こくりと姫は頷く、そして震える手でガウェインの手を握っていった。
「わたくしの忠臣、ガウェイン将軍…これから将軍に最後の命令を下します。」
手が震え、口元も同じく震えていく、零れる涙と共に、最後の命令を下していった。
「わたくしの為に―――死んできなさい。」
その言葉を聞いたガウェインがニカリと笑った。
「最高の命令をありがとうございます、姫様!貴女の為に死ねるなら、このガウェイン、これ程の名誉はない…
「任せろ…。」
そう言いながら、
「ガウェイン…先に地獄で待っていろ…いずれ私もこの罪、煉獄の炎で清めに行こうぞ。」
その言葉を最後に、ガウェインを除いた全ての者が、その場を全速力で後にしていった。
♦
「来たか…。」
腰に差した剣をゆっくりと抜いていく。それと同時に足音が止まる。月明かりに照らされた夜の闇の中、足音を立てていた者達の正体が浮き彫りになっていく。
足音を立てていた者達―――追跡者達の額には
違いはそれだけだ、特に気にする程の無い違いに思えるが、ガウェインにとってはそうでは無い様だ。
(チッ…二本角か…
剣を構えるガウェインへと、二本の角の追跡者達がじわじわと迫ってくる。その数は片手では利かない。
―――ふぅ。
ガウェインは小さく息を吐く。
「ここより先、通す訳にはいかんな。」
覚悟は決まった、後は迎え撃つのみ。そんなガウェインの脳裏にある人物の姿が浮かび上がる。
三本の角を持つ狡猾な男だ、にやにやと笑う顔が浮かび上がり虫唾が走っていく。
(何もかも―――)
追跡者達が動き出す―――戦闘が始まっていく。
(貴様の思い通りになると思うなよ―――)
そして剣と剣とが交わり―――火花を散らした。
―――『
どうもちひろです(ΦωΦ)
4.5章、これにて終了となります(。-_-。)
次章は…と言うか、次章からはユグドラシルメインのお話が極端に少なくなります。
原作に置いて、「ユグドラシル時代は、こんな事があったよ!」ってな感じで露出していた内容は、それなりに消化しましたので…
残る内容も少なく、ぶち込んだら長くなりそうなエピソードも少し省く形になるので、次章からは現実世界―――転移後世界のお話の方が多くなります。
ただ、この作品は『ゆぐどらしるだいぼうけん』です。
メインのお話は、当然ユグドラシルのお話になります。
ゆぐどらしるだいぼうけんも、残す所はあと『3章』!
『5章』『6章』『最終章』で終わりです!
長いですね!なんでこうなったんでしょうね!?
本来なら、そろそろ『衰退期』に差し掛かりそうな所ですが、アンティリーネさんと言う『異物』のおかげで、どうにかまだ、ゲームとしての人気を保っています。
しかし、衰退期は確実に訪れます…
終わりは確実に迫って来ています…
それでは、次章もよろしくお願いしますッ!
ちひろ( ゚Д゚)「次章予告!お願いします!」
リーネ('ω')「さてと…まぁ、任せなさ―――」
ルベド( ̄д ̄)「本機の出番か。」
リーネΣ(・ω・ノ)ノ!「えぇッ!?」
ルベド( ̄д ̄)「何を驚く?4.5章の主役は本機だぞ?」
リーネ(ノД`)「え…?いや…まぁ、そうだけ―――」
―――チン…チン…チンチンチンチン
リーネ\(゜ロ\)(/ロ゜)/「えッ!?なに?なに?」
ルベド(@_@)「うん?なに?この音はなんなのだ?」
―――BGM・愛〇とりもどせ―――
千葉セバス「あ~天空に輝くは~♪
幾多の星々~♪
美しく~♪あ~輝く星が~♪
降り注ぐは~流星群~♪
流星が~…あぁぁぁ~♪
他の星を食らいながら~♪
進む~♪進む~…あぁぁ進む♪
一際輝く~♪巨星達~♪
その巨星達が集いし時~♪
集い激突した時~♪
よりぃぃぃ♪明るく~♪
よりぃぃぃ♪激しく~♪
よりぃぃぃ♪強く~♪
あぁぁ♪輝いたぁぁぁ♪
その星はぁぁぁ♪
その星の名はぁぁぁ♪
次回 『リーネの剣』
第 5 章
【一番星】
あぁぁぁ~~~~♪
ナザリックの掟はぁぁぁ♪
私が守るぅぅぅ~~~♪ 」
―――チン…チンチン。
ルベド(@_@)「…?なぜ、浪花節なのだ?理解不能。」
リーネ('ω')「なんか、全力で叫び過ぎて、この間気絶してたし、声量押さえてるんじゃない?実は、ここだけの話だけど、この展開に気づいていた人がいたみたいよ?」
ルベド(@_@)「なんと…いや…南斗…そんな猛者が。」
ちひろ(ΦωΦ)「さすが千葉さんやで。」