前作とは話の展開が変わる場合がございますのでご容赦ください。
ep.01 新米教師 VS アスナ
1995年、雪広財閥子会社の玩具メーカーが、ホビー用小型ロボット"LBX"を発売した。
携帯端末で操作する小さなロボット、だがその性能故に彼らはやがて危険なオモチャと呼ばれ、販売停止の危機に陥った。
ところが2001年、麻帆良工科大学が『マジックダンボール』なるものを開発。LBX専用の戦場として発売され、日本中でLBXの人気が再燃していた。
そして現在2003年2月。麻帆良学園女子中等部に一人の少年がやってきた。
「ねえ聞いてよー。最近弟がLBXにハマってさー。一緒に遊んでくれないの~」
「まき絵殿もLBXやってみるといいでござる。結構楽しいでござるよ」
「いいなー。私も弟欲しいなー」
麻帆良学園女子中等部2年A組。個性豊かな女子生徒たちが、今日から担任となる教師を待ち構えていた。
「皆さん、おはようござい…あたっ!?」
彼女たちの目論み通り、新担任の頭に黒板消しが落ち、続いて足元のロープに引っかかり、転倒する。女子生徒たちは爆笑するが、
「え、えーーっ!? 子供!?」
「ご、ごめん! てっきり新任の先生かと思って……」
被害者が年下の男の子だと知り、謝罪する。
「いいえ、その子が新しい先生よ。では自己紹介をしてもらおうかしら」
しずな先生が生徒たちを静め、ネギは自己紹介を始める。
「えー、今日からこの学校でエル…英語を教えることになりました、ネギ・スプリングフィールドです。三学期の間だけですけど、よろしくお願いします」
キャァァァァァァァァ!!
かわい~~~~~~~!!
弟キターーーーーーー!!
「うわっ!?」
女子生徒たちはネギに詰め寄り、質問責めにする。
「何歳なの~?」
「じゅ、10歳で…」
「どっから来たの?」
「ウェールズの山奥です」
「LBX持ってる~?」
「はい、持ってます!」
ネギは自身の相棒である黄金色のロボットを取り出した。
「これが僕のLBX、"K・アーサー"です」
「カッコイーー!!」
「王様みたい!」
「かっこいいでしょ? K・アーサーのモデルはご存じ円卓の騎士アーサー王です! この機体の特徴は背中のブースターの噴射による高速剣技。武器はかの聖剣と同名のエクスカリバー。そしてなんと鳥の形に変形することができ最高飛行速度は…」
「「へ、へぇ~……」」
ほとんどの女子生徒はネギの長談義に着いていけなかった。
「やれやれ、LBXだけはいっちょまえに紹介しちゃって。やっぱりガキね」
「ちょっとアスナさん! なんですかその態度は!? LBXの紹介を丁寧にするのは所有者の礼儀ではありませんこと?」
アスナの態度にクラスの委員長が怒りをあらわにする。
「なにが礼儀よ。こいつの肩を持ちたいだけでしょ! このショタコン!」
「なっ!? あ、あなただって、オヤジ趣味のくせに~!」
「「ギャーギャー!!」」
「あわわわ……ケンカだ。担任の先生として止めなきゃ……」
「いつものことやからほっといてええよ。それより、ネギ君ってLBX強いん?」
ケンカする二人を放置し、木乃香がネギの実力について聞き出す。LBXを持ってる生徒はその話に食いついた。
「自信はあります。ウェールズの大会で優勝したことがありますので」
「すごーい!」
「へぇー、あんたチャンピオンなの?」
ネギの戦績を聞き、アスナは委員長とのケンカを中断した。
「アスナさん、勝負はまだついてませんわ!」
「あんたは
「はい、そうですけど」
「ほらやっぱり! ガキンチョの中で一番強いから何なの? ちょっと頭が良くてLBXが強いからって、年上相手に先生面できるとか思わないでね?」
「そ、そんなこと言われても……これは僕の仕事ですし……」
ネギに対して威圧的な態度を取るアスナ。ここでさらにケンカを売る。
「そうだ、今日の昼休みにあたしとバトルしなさい! あんたが所詮ガキだってこと、証明してやるんだから!」
「はあ……いいですけど」
「アスナさん! まったく、あなたという人は……」
「アスナは子供嫌いやからなー」
委員長はアスナの態度に呆れ果て、木乃香たちは諦めていた。
「じゃ先生、昼休みに校舎前ね! 逃げるんじゃないわよ!」
「は、はい……」
そして昼休み、決闘を申し込んだアスナは中等部の校舎前にいた。
アスナの周りには、2-Aの生徒の大半が決闘を見るために集まっている。
「どっちが勝つかなー?」
「ネギ君に
「なっ!? あたしに賭けなさいよ!」
「あ、ネギ君来たで~」
「お待たせしました」
「さあ、始めるわよ! マジックダンボール展開!」
アスナはサイコロ状の物体を手に取ると、地面に向かって投げる。するとサイコロが展開し、LBX専用のバトルフィールドが広がった。
(このダンボール箱、LBXバトルの衝撃を吸収できるのか……イギリスでは見たことないな)
日本の技術力に感心するネギ。二人はLBXをバトルフィールドへと投下する。
「行くわよ! アキレス!」
「K・アーサー!」
ネギは先程紹介したK・アーサーを、アスナは西洋甲冑を纏った白いLBX、アキレスを繰り出した。
「ん? 装備は槍だけですか? 機動力が高くないのなら盾も持たせるのがセオリーですが…」
「いらないわよそんなもの! 早速いかせてもらうわよ!」
K・アーサー目掛けて走り出したアキレス。突き出した槍の先端を、K・アーサーはギリギリで避ける。
「突進ですか」
「まだまだぁ!」
方向転換し、再び突進を仕掛けるアキレス。K・アーサーは剣で槍を受け止めようとしたが、アキレスの体重をかけた突進に怯んでしまう。
「くっ…」
「でた、アスナのガードブレイク戦法!」
「くらいなさい!」
アキレスは跳び上がり、空中から重力を利用した刺突を仕掛ける。……が、すんでの所で躱されてしまった。
「ちっ!」
「今度はこっちの番です!」
K・アーサーの振るった剣がアキレスに直撃。
「おお! クリーンヒット!」
「や、やったわね~!」
「LBXのテンションゲージを使い過ぎてるから躱せないんです。教師として戦い方を教えてあげましょうか?」
「なにをえらそうにこのガキーー!! あんたは!ここで!おとなしく!やられてりゃ!いいのよーー!!」
槍の乱れ突き。しかし、K・アーサーには一度も当たらない。
「文字通りの一本槍ですね」
「やかましい! うぉりゃあああああ!!」
「そろそろいきますね。必殺ファンクション!」
『アタックファンクション カウンターアタック』
アキレスの攻撃を見切り、紙一重の所で躱す。K・アーサーはその一瞬の隙に強烈な斬撃を浴びせ、アキレスを打ち負かした。
「は? やられた!?」
「僕の勝ちです!」
「なかなかやるじゃないの…」
「お見事ですわネギ先生! このあと私と勝利の宴を」
「はいはい、もう昼休み終わるから行くわよー」
「ちょっ、アスナさっ、馬鹿力で引っ張るのはおやめなさいっ!」
「あははは……」
LBXを持つ小さな教師の学園生活が始まった。多感な女子生徒たちに翻弄されながらも、ネギは魔法使いとして育っていく。
ネギ君にはK・アーサーを持たせました。
・ネギ君の出身地
・アーマー&クラウン(LBXメーカー)がある国
・K・アーサー(コンゴウ ヒノ)の留学先
共通点はイギリスです。
アスナはメインヒロインなので、装甲娘のミカヅキカリナと同じアキレスに。
アスナのバトルスタイルは、アニメの北島沙希の突撃戦法を参考にしてます。