麻帆良の小さな戦士たち   作:ハクアルバ

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ダンボール戦機の人物を苗字で呼ぶのって違和感あるなーって思ったけど、"郷田"と"仙道"は苗字だったわ。

今回はランの心情を書きたいので、一人称視点です。


ep.23 友をたずねて500km

side-ラン

 

どこかの学園に飛ばされたと思ったら、アミはなぜか京都にいて、今度は中学生の修学旅行に同行? わけわかんない事ばっかり続いてるような……

 

でも、アミの居場所がわかってるだけまだマシだよね。アミって頭いいから、イフリートを探す手掛かりも見つけてくれそう。

 

「おい兄貴、エヴァンジェリンの言ってたこと鵜呑みにする気か? 魔法関係者でもねぇ奴の護衛なんておかしくね?」

 

「やっぱり変だよね。今から学園長に電話して確認するよ」

 

あたし、この子に守られなきゃならないの? 中学の先生らしいけど、なんか頼りなさそうだなー。

 

「…はい、任せてください。親書も必ず届けますので」

 

「あいつの言うとおりだったか」

 

「うん。魔法協会が保護するつもりだったのに、脱走したんだって」

 

「脱走犯かよ!? そりゃエヴァの奴慌てて電話するわけだ」

 

ちょっと聞いてみよっか。

 

「ねえ、あたしはずっと護衛されなきゃなんないの?」

 

「はい、学園長から正式に指示が下りましたので」

 

「べつに守ってもらわなくても、あたしは結構強いんだけどなー。空手やってるし、いざって時はLBCSも…」

 

「あっ!ダメですよ!? 人前でLBCSを使っては!」

 

やっぱりLBCSのことはデリケートみたい。エヴァちゃんもLBCSのこと隠そうとしてたよね。

 

「ちょっとネギ、この人は誰なの? うちの学生じゃないみたいだけど」

 

気まずい……

 

「皆さんに紹介しますね。こちらが修学旅行の間だけ一緒に行動する花咲ランさんです」

 

「は、花咲ランです……清水寺にいる友達に会いに行こうとしたら、一緒に旅行することになっちゃいました。あはは……」

 

「奇遇ですね。僕たちも初日に清水寺に行く予定なんですよ」

 

「花咲さん、よろしくねー」

 

よその学校の修学旅行に混ざるなんて、どういう辱しめなの……早くアミに会いたい。

 

「ここから京都までずっと新幹線アル?」

 

「いえ、一度東京駅で東海道新幹線に乗り換えです。ちゃんと旅のしおりを読むです」

 

……ん? 東京駅?

 

「品川駅に行かないの? リニアの方が速いのに」

 

「!?」

 

あ、でもリニアは京都には行かないんだっけ。新大阪だったかな? そこで乗り換えて京都に行けば、新幹線よりも早く着くはず。

 

「あ、あなたは何を言ってるです?」

 

え?

 

「おいおいマジかよ……」

 

「2003年にあるわけないヨ」

 

なんか頭の良さそうな人が何人かこっちを見てる。あたし、変なこと言った?

 

「委員長さん、リニアって何ですか?」

 

「リニアモーターカーとは、電磁石の力で高速で進む乗り物ですわ。走行試験では最高速度552km/hを出しており、開業すれば東京から大阪を片道約1時間で移動できるようになるのです」

 

「え?うそ? まだできてないの?」

 

「当たり前ですわ。もうできてると思ってたんですか?」

 

「花咲さんって、外国の人なん?」

 

「日本のことよく知らないんですか? 大丈夫ですよ、僕もリニアのこと知りませんでしたから」

 

年下の男の子に同情された。恥ずかしい……

 

あと外国人じゃないから! 生まれも育ちも日本だから!

 

てか今2003年なの!? タイムスリップじゃん! アミは別世界って言ってたけど、違うってこと?

 

ああ、もう! 頭の中ぐっちゃぐちゃだよ!

 

 

『新幹線あさま506号 まもなく発車致します』

 

東京駅行きの新幹線が来ると、ネギ君が班ごとの点呼を始めた。一応先生としての仕事はこなしてるみたい。

 

「6班はエヴァンジェリンさんと茶々丸さんが欠席で人数不足なので、ザジさんは1班、桜咲さんは5班に入ってください」

 

「了解です」

 

え!? エヴァちゃんと茶々丸さんもここの生徒なの!?

 

欠席って……二人とも普通に元気そうだったけど、気が乗らなかったのかな?

 

『あのぉ、私はどうしたらいいですか?』

 

「ああ、相坂さんも6班でしたね。じゃあ、3班に入ってもらえますか?」

 

『朝倉さんの班ですね。わかりました』

 

「さよちゃん、修学旅行楽しもうね!」

 

『はい!』

 

ネギ君、今LBXと会話してたような……いや、気のせい気のせい。これ以上頭使って考えたくない。

 

「花咲さんって何年生?」

 

「高校1年だよ」

 

「ウチらよりひとつ先輩やな」

 

「LBX持ってますかー?」

 

「うん、持ってるよ。ミネルバ改っていうんだ」

 

鞄から取り出して見せてあげる。LBXを見せるのはコミュニケーションの始まりだからね。

 

「見たことない機体でごさる。非売品でござるな」

 

「このツインテールって、飾り?」

 

「スラスターじゃない? これでさよちゃんみたいに飛ぶんだよ」

 

「なるほど、軽量なストライダーフレームがベースで、スラスターを頭部と脚部に搭載することで飛行が可能というわけですか。武器腕は威力重視で、ビーム砲による遠距離攻撃も可能と。これは面白い! LBX開発の参考になります!」

 

ハカセって人がミネルバ改のこと褒めてるんだけど、あたしは機械とか全然詳しくないんだよねー。改造とか開発とかは全部山野博士たちがやってくれてたし。

 

「空中戦ができる格闘機ってことアルね。いつかヨウキヒで戦ってみたいアル!」

 

LBXを見せたら、みんな興味持ってくれた。やっぱLBXっていいよね。見ず知らずの人でも、互いにLBXを知ってればすぐに打ち解けられる気がする。

 

 

『まもなく終点、東京です』

 

「皆さん、次は京都行きの新幹線に乗り換えですよ」

 

東京駅周辺はミゼレムの襲撃で壊滅しちゃったんだよね……懐かしいなー。街も全然壊れてないし、ここが"過去の世界"って実感する。

 

「肉まんまだ残ってますよー」

 

「そこのお姉さん、肉まん食べるカ?」

 

「おっ、美味しそう! 急いで出発したから朝食とってなかったっけ。5つください!」

 

「そんなに食べるの?」

 

空手とLBCSの任務でカロリー消費するから、食べなきゃやってらんないんだよね。

 

あ、でもこの時代でLBCSの任務ってあるのかな? 人前でLBCSの話はタブーみたいだし、今度ネギ君に聞いてみるか。

 

「みんなー、LBXバトルの代わりにカードゲームやろー。勝った方がおやつ獲得のルールで!」

 

肉まん食べたら眠くなってきた……昨日はなかなか寝つけなかったし、今朝はアミに電話で起こされたっけ……

 

「ここで炎の呪文のカード発動! パルに5ダメージね」

 

「あーん、やられたー」

 

「花咲先輩もやる?」

 

「カードゲーム? あたしはいいや。頭使うの苦手だし、なんか眠いし」

 

「今は無理しないで寝てた方がいいです。眠いと旅行は楽しめませんので……って、もう寝てるです……」

 

…………

 

………

 

……

 

 

「花咲さん、起きてください。京都に着きましたよ」

 

「ん~、着いたの?」

 

やれやれ、寝る時間はずらすもんじゃないね。

 

さて、清水寺に着く前にアミに電話しとこう。待ち合わせの場所を決めとかないとね。

 

 

To be continued




修学旅行の班分けを一部変更してます。さよちゃんを3班に入れたことで3班が六人になったので、原作では3班に入ってたザジを1班(双子とチアリーダーの班)に入れました。

リニアの話を取り入れましたが、現実での大阪~名古屋間の開業は2054年までにできるんでしょうか? 東京~名古屋間の予定が7年遅れてますし。

ちなみに最高速度552km/hは1999年4月の記録であり、2003年12月に581km/hに更新されてます。
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