麻帆良の小さな戦士たち   作:ハクアルバ

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LBXを登場させる余地がないので、図書館島の話は端折りました。


ep.05 センスがあってもなくても

2003年3月18日

 

「こちら報道部です。先ほどの成績発表の集計結果に誤りがございました。学年第一位は2年A組、平均点81.0点です。」

 

「「「や……

 

やったーーーー!!」」」

 

期末試験の結果を聞き、2-Aの生徒は喜びの声を挙げた。

 

"2-Aが成績最下位を脱出できたら正式な教員として認める"という課題をクリアしたネギを学園長は褒め称える。

 

「図書館島の数々のトラップにもめげず、よー頑張ったの。最下位脱出どころか、学年一位にしてしまうとは。合格じゃよネギ君! これからはさらに精進じゃな」

「はいっ!!」

 

「もぉー、おじいちゃんしっかりしてぇなー」

「すまんすまん、遅刻組の採点結果だけ合算し忘れとったんじゃ」

 

2-Aの生徒はネギを取り囲み、胴上げを始めた。

 

「ネギ君クビにならんでよかったなぁ」

 

「おお、そうじゃ木乃香!」

「ん?」

「今日はおぬしの誕生日じゃな。プレゼント用意したぞい」

「そうや、忘れとったわ!」

 

3月18日は木乃香の誕生日である。試験勉強や図書館島でのごたごたで、当の本人も誕生日のことをすっかり忘れていた。

 

学園長は木乃香に桐箱を渡す。桐箱の中には、日本の武士をモチーフにしたLBXが入っていた。

 

「あっ、LBXや!」

「見たことない機体ですね」

 

「そいつは"月光丸"。ワシのハンドメイドじゃ」

「もろうてもええん?」

「もちろんじゃ」

 

「おじいちゃんおおきにーー!」

 

嬉しさのあまり、学園長に抱きつく木乃香。学園長は「これ、やめんか」と言うが、満更でもなさそうだ。

 

「このかよかったじゃん! 今度バトルしようよ!」

「うん! その前に操作おぼえんとなー」

 

(そいつがいずれ()()()()()となる。センスのあるおぬしなら、使いこなせるじゃろう)

 

LBXを手に取り喜ぶ木乃香。"流行りのおもちゃ"として木乃香に渡すことができたのは、学園長にとって好都合だった。

 

 

 

ネギの進退がかかっていたため、2-Aの生徒は全員LBXで遊ぶのを控え、勉強に集中していた。試験が終わった今、再びLBXたちの戦いが幕を開ける。

 

「さーて、期末試験も終わったし、LBX解禁よーー!!」

「ハルナ、燃えてますね」

「当然でしょ! テスト期間中はいいんちょがLBX禁止令なんか出したせいでバトルできなかったんだから! まずはバカイエロー! 今日こそあんたに勝ぁーーつ!!」

 

古菲を指差し、決闘を申し込むハルナ。

 

「やれやれ、まだ懲りてないアルか。武術センスのないハルナじゃ、私を超えることはできんヨ」

 

古菲からLBXの基本操作を教わったハルナだが、古菲相手に一本取ることはできていなかった。

 

「それはどうかしらね? マジックダンボール展開!」

 

「ハルナがんばれー」

「応援ありがと。行くわよ、ジョーカー!」

「ヨウキヒ!」

 

ハルナはジョーカーを、古菲は中国の女武闘家を模したヨウキヒを繰り出した。

 

「いつも通り速攻いくアル!」

 

ヨウキヒの拳がジョーカーを襲う。ジョーカーは鎌を両手で持ち、防御体勢をとる。

 

「ほぅ、ガードは覚えたアルね」

「もうこれくらいでやられたりしないわよっ!」

 

今度はジョーカーが仕掛ける。鎌の斬撃をヨウキヒは紙一重のところで躱す。

 

「おっと、危ないアル」

「ちぃっ」

 

「くーふぇさんのヨウキヒ、武器も盾も持ってないです」

「うん、中国拳法の戦い方をLBXに採り入れてるんだよ」

 

LBXバトルをするには何らかの武器を持たせるのが常識だが、古菲のヨウキヒは丸腰である。拳法で戦うスタイルでは武器が邪魔になってしまうからだ。

 

ヨウキヒは右手を引き掌底の予備動作を取るが、ハルナはこれを見切り、一歩下がって回避する。

 

「!?」

「躱してからの、カウンター!」

 

ジョーカーの鎌がヨウキヒの胴体を切り裂き、体力を大きく削った。

 

「やりやがったネ! 連撃アルーー!」

 

ヨウキヒの拳の連打を防ぎきれず、ジョーカーの体勢が崩れた。

 

「やばっ」

「今日もこの技で沈むネ! 必殺ファンクション!」

 

『アタックファンクション 気功弾』

 

ヨウキヒは跳び上がり、地面に向かって衝撃波を放った。衝撃波で砂煙が上がり、ヨウキヒの視界からジョーカーは消えた。

 

「終わったネ。オヌシじゃ私には勝てな」

「勝手に終わってんじゃないわよ!!」

 

勝利を確信したヨウキヒの背後からジョーカーが現れ、斬撃を浴びせた。

 

「んなっ!? まだ生きてたアル!?」

 

「何回もくらって気づいたの! 気功弾は、ジャンプすれば当たらないってね!」

「上に逃げてたカ! 気づかなかったアル!」

 

「今度はこっちの番よ! 必殺ファンクション!」

 

『アタックファンクション デスサイズハリケーン』

 

「に、逃げ場がないアルーー!!」

 

ジョーカーは鎌を回転させ、強烈な嵐を起こす。風の刃がヨウキヒを斬り裂いた。

 

「やられたアル……」

 

「武術のセンスだけで勝敗は決まらない。それがLBXバトルの面白いところよ!」

「油断したアル! 次はこうはいかないアルー!」

 

「ハルナ、やったね」

「この調子でネギ君も倒すわよーー!」

「調子に乗るなです」




原作で木乃香の誕生日の話がないので、試験の成績発表と木乃香の誕生日を勝手に同日にしてみました。2003年の3月18日は火曜日で、成績発表は試験日(月曜日)の翌日らしいので。

木乃香には和のイメージに合わせて月光丸を持たせました。剣のファンクションを使わせるためでもありますが、その話は修学旅行編で。

古菲は中国武術繋がりでヨウキヒにしました。そのまんまですね。
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