LBXバトルに熱中していたアスナと委員長。だが二人は突如としてLBXを纏う戦士、"装甲娘"となってしまった。
「アスナさんと委員長さんが、LBCSになっちゃった……」
「これ、アキレスの槍よね!? マントもついてる!」
「これはティターニア? お、重いですわ……」
(そんなバカな……二人とも魔法を使えないはずなのになんで?)
あり得ない状況に戸惑うネギ。アスナと委員長は、自身に貼り付いたLBCSの鎧を興味深そうに見回す。
「あたし、アキレスになっちゃった!? でも、人前でLBCSになるのってまずいんじゃなかったっけ」
「うぐっ」
「委員長?」
「力が、入りませんわ……」
「え? 委員長!? どうしたのよ!?」
「はぁ…はぁ……」
過呼吸を起こして跪く委員長を見て、ネギは慌ててアスナに指示を出す。
「アスナさん、CCMでLBXの操作を終了してください! LBXが動かなくなれば、解除できるはずです!」
「う、うん! わかった!」
「委員長さん、CCM使わせてもらいます!」
LBXの操作を切ろうとしたが、二人のCCMの画面には激しいノイズが走り、操作できる状態ではなかった。
「どーしよ、バグって動かないんだけど!」
「こうなったら……風花・武装解除!!」
「きゃあ!?」
武装解除の呪文が吹き荒れ、二人のLBCSが外れる。
「どうにか解除できました!」
「もう、強引なんだから……」
「委員長さん、大丈夫ですか!?」
「…………」
「気を失ってるわね……ねえ、さっきのなんだったの?」
「恐らくマジックダンボールの魔力が漏れたせいで、カウンターシステムが誤作動したんだと思います。LBCSは魔力を使ってLBXを装着するので、魔法使いじゃない委員長さんは体力を奪われたのかと……」
「ふーん……じゃあなんであたしは平気だったの? あたしも魔法使いじゃないわよ?」
「それは…う~ん、わかりません……」
ネギはアスナが無事だった理由を考えたが、どうしても原因がわからなかった。
しばらくすると、意識を失ってた委員長が目を覚ました。
「ん……あれ? 私、寝てたのですか……?」
「委員長! 大丈夫?」
「わ、私としたことが、ネギ先生の目の前で居眠りなんて……」
「気にしないでください。きっと日頃の疲れが溜まってたんですよ」
「では私とアスナさんがLBXの姿になったのは、夢だったのですか……」
「な、なにそれ~? 変な夢ね~?」
委員長は魔法を知らない。ネギとアスナはLBCSが存在する事実を伏せた。
「そ、そうですよねー。LBXを纏って戦う戦士なんて、いるわけないじゃないですかー」
「……?」
(はぁ、どうにかバレずに済んだ……でも、マジックダンボールの事は学園長に報告した方がいいよね……)
翌日、ネギは学園長室に向かい、事故の全容を報告した。
「アスナ君たちにケガが無くてよかったわい。まさかマジックダンボールが壊れるとはのぉ」
学園長に事の経緯を説明すると、タカミチが学園長に新聞を見せる。
「学園長、これを見てください。件の記事です」
"マジックダンボールの欠陥判明 LBX事業に逆風か"
この日の新聞の一面であり、マジックダンボールの耐久性の弱点について書かれていた。
ただし、新聞は魔法を知らない人も読むため、魔力やLBCSの事は一切書かれていなかった。
「これからLBXバトルはどうなるの?」
「従来のマジックダンボールでは、"複数の必殺ファンクションの同時使用禁止"だそうだ。これから必殺ファンクションに耐えられる改良版を開発するらしい」
「じゃあ、改良版が出回ればそのルールも撤回されるんだね?」
「そうなるといいね」
ネギの問いに答えるタカミチ。しかし、彼らにとって厄介なのはもうひとつの問題である。
「アスナ君たちに起きたことだが、ネギ君の推測通りカウンターシステムの誤作動みたいだよ」
「やっぱり!」
「魔法がバレるリスクどころか、コネクトしてしまうと体力を奪われてしまう。危険なものよのぉ……」
「今我々にできることは、新ルールの周知と徹底、カウンターシステムの誤作動は発見次第すぐに武装解除…ですかね?」
「そうじゃな……雪広財閥が絡んどる以上、ワシらの手で事業を衰退させる訳にもいかんしのう」
学園で生まれたマジックダンボールの流通を許したのは間違いだったのか……LBX事業を継続させるために、何か代わりになるものは無いのか……学園長たちの悩みは尽きない。
(カウンターシステムの誤作動か……ククク…こいつは使えそうだ……!)
学園長室の扉の向こうでは、一人の少女が不敵に笑っていた。
次回から3年生になります。大体原作沿いですが、所々LBXバトルを混ぜていこうと思います。