「男の子からかうのがいっちばん面白えや〜!」
『君割と性格悪いね?』
「どうしようどうしよううう...」
「血が飲みたい。」
「...意外とみんな自由...」
なんだかんだ姫野さんと友達になった後。華山さんに全力疾走してもらって追いついたはいいものの、ホテル内は思っていたより静かだった。
そのせいか、ホテルに入る前は緊張していた人たちも8階までくる頃にはみんなそんな様子も無くなっていた。
「危険だ! 止まれって言ってんだ...ろっ!」
「ぐへあぁっ!?」
「俺はなぁ...半年間、姫野先輩に鍛えられ世話になった...その唇をどこぞのチンピラに奪われるくらいなら...ほっぺのキスは俺がもらうううううっ!」
「ど、どけ〜...!」
『...醜い男の諍いだねー。目に毒だよ全く。』
「あ、あはは...。」
あの二人、ホテル前で姫野さんに「悪魔倒した人にはほっぺにチューしてあげる!」と言われていたけど、まさか本気にするとは。
「ま、まあデンジさんらしいっちゃらしいけど...。」
『いつも通りではあるねー。...それにしても。妙に臭う割には出てこないなぁ。』
「悪魔のこと?」
『そう。銃の匂いと...うーん、微妙に判断つかないけどあいつっぽい匂いもするんだけど...あいつならそろそろ仕掛けてきててもおかしくないんだよなぁ...?』
確かにもう既に8階まで上がってきているのに妙に悪魔が出てこない。本当に悪魔はいるんだろうか?
「確かにそうだね...全然いないのは逆にちょっと怖い、かも。」
『まー大丈夫っしょ! 仕掛けてこないならそれはそれで! ...それよりあれ止めた方がいいんじゃない?』
「う、うーん...そうだね...。」
出てこない悪魔のことを考えても仕方がない。とりあえず今は、目の前で取っ組み合いをしている2人を止めないと。
♢
「...しっかしよぉ、悪魔なんてどこにもいねえじゃねえか。お前が持ってた肉片本当に信用できんのかぁ?」
『...うん、少なくとも悪魔が出るのは事実っぽいね。そこいるよー。』
「えっ」
エンティティが言ったと同時に、ホテルの部屋から、頭から直接手が生えている気持ちの悪い形状の悪魔が出てくる。
『...まぁあぁ?』
「ヒッ!?」
『うわきっしょ。...これ本体じゃないかもね。ここいるのあいつだったら普通に喋るだろうし。』
『まあああああああ!』
「ひいいいいいいいい!?!?」
その悪魔はこちらを見たと同時に勢いよく飛びかかってくる。
その動きを見ても知性はあまり感じられない。
『うーん動きが単調だね。やっぱ本体じゃないでしょこいつ。』
「捕まえた。」
『マムー、やっちゃってー』
「う、うん!」
マキマさんからもらっていた拳銃を懐から取り出し、幽霊の悪魔によって捕まっている悪魔の眉間に銃口を押し付け、一気に引き金を引く。
『あえぇえ....?』
銃弾を打ち込むと、致命傷だったのか、その悪魔はすぐに動かなくなった。
「...よしっ。」
『うんうん。やっぱマムには銃が一番だね。』
「へぇ? 澪ちゃんよくそれ使う許可もらえたね?」
私の拳銃が気になったのか、姫野さんが横から聞いてくる。
「あ、はい。私には一番合うだろうからってエンティティがマキマお姉さんを説得してくれたので...実際手に馴染みますし。」
「ふーん...。ま、人に向けないようにすれば大丈夫じゃないかな?」
「はい。それはマキマさんにも言われたので、大丈夫です。」
「よろしい。」
そういうと姫野さんは悪魔の死体を調べてるアキさんに近寄っていく。
「どう? アキくん。 銃野郎の肉片ある?」
「...強い反応は無し。こいつじゃないですね。どっちかって言うと澪の方に反応してる。」
「えっ...私ですか?」
『拳銃使ったからじゃなーい?』
「...ま、拳銃使ったら反応するのかもしれないし、澪ちゃんは悪魔じゃないからそこまで気にしなくていいんじゃないの? ...じゃ、上の階行こっか。」
な、なんで私に反応したんだろ...
♢
『姫野、だっけ? 僕ホテル前で君の悪魔のあれこれをペラペラ喋ったわけだけどさ、殺そうとか考えないの?』
「え? だって仲間なんでしょ? それに力知ってた方が連携取りやすいでしょ?」
『信頼が厚いことですねー。 じゃあさ、もしそこのヘアピン女子殺すって言ったらどうするつもりなの?』
「ちょっ、エンティティ! ダメだって言ったじゃん!」
8階から9階の階段を登ってる途中、エンティティが突然話し始める。
そしてコベニさんを殺すとか言い始めるので、思わず止めに入る。
「うーん...幽霊のこと知り尽くしてる君を止めるのは難しいけど...ま、なるべく頑張るかな。」
『相手が僕でも、かい?』
「そりゃあもちろん。後輩を守るのは先輩の役目さ。例え死んでもね。」
『...へえ? そう言う目でそれを言うってことは、君の先輩になんかあったのかな?...まあいいや。今君とここで殴りあうのは不利益だ。面白い答えが聞けて良かったよ。』
「...」
エンティティの言葉を聞き、思わず姫野さんの目を見てしまう。
彼女の目は、少し濁っているようだった。まるで、牢屋にいた時の私みたいに。
「...あの。」
「...何?」
「エンティティがすみませんでした...あとで、怒っておくので...」
「...気にしないで。」
「は、はい。」
そう言うと姫野さんはさっさと階段を上り切ってしまう。
そんな彼女の背中は、少し寂しいものだった。
...後でエンティティ怒っておかないと。
澪ちゃんが銃持ってるシーンと銃野郎の肉片が反応したシーンですが、ミスとかじゃないです。なんで持ってるのか、反応したのか考えてみてください。
.....ホテル編ちょっと長くなりそうだな。
1部アニメ、流石に原作全部までは今年中に出ないと思うので、先に2部のストーリーで書こうと思うのですがどうでしょうか
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ええやん
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1部から順番に書けカス