「…えっと、マキマさん。これって…どういうことなんですか?」
ようやく退院の許可が降りて公安に戻れたはいいものの、戻ってすぐにマキマさんにこの墓場まで案内された…のだが。
「なんで…デンジさんとパワーさんが殺されてるん…ですかね。」
「指導だよ。」
「し、指導…。」
「そう。岸辺先生には話は通してあるし、好きにやってみていいよ。」
「は、はぁ。」
そう言ってマキマさんは私を置いてどこかに行ってしまった。
『うわ、血がすごいねぇ。あれが指導って公安怖いんだなぁ。』
「と、とにかく止めようか…。好きにやっていいって言われたし…」
とりあえず変形してしまった左手を、デンジさんたちをさっきから殺している人に向けて…撃つ。
それなりに遠いところにいたからか土煙で見えないが、流石に当たっただろう。
…しかし。
「…殺しちゃった。」
『まーマキマは好き勝手やっていいって言ったしいいんじゃないの?』
「うん…。そ、それよりデンジさんたちを…」
急いでほとんど肉塊と化しているデンジさん達に駆け寄る。
確か血液パックが…
「…無言で奇襲は悪くなかった。味方ごと容赦無くそれを撃つところもな。」
「えっ」
一瞬で私の視界は暗くなった。
♢
『…へえ。マキマには聞いてたけどやっぱり君強いんだね。』
「お褒めに預かり光栄だ、悪夢の悪魔。てめえのご主人様を殺しちまったわけだが…俺を殺さなくていいのか?」
『うん。本当は今すぐ君をなぶり殺したくて仕方がないよ。…でもまあ、これは訓練の一環だから蘇生はできるからね。』
そう言いながら、僕は、僕が生み出した銃の破片をマムの切り飛ばされた首の口に入れ、それを胴体にくっつけながら話を続ける。
『それに、君には生き残ってもらわなきゃ困るんだ。マキマを殺せない。』
「…あいつを殺して何するつもりだ? 悪魔さんよ。」
…驚かない。それどころか冷静にタバコを吸ってる。本当にあれの正体に気づいてるみたいだね。
『僕はチェンソーマンと戦ってみたいんだよ。銃を圧倒したっていう、本来のチェンソーマンとね。それにはあいつが邪魔なんだ。だから殺す。それにあれを殺すのは君たちにとっても都合がいいだろう?』
「…せいぜい人間様の敵にはならないことだな。」
『君たちこそ。僕の邪魔をしないでくれよ? …あ、マムはこの件には関係ないからね。』
「…それよりさっさと起こせ。」
全く、せっかちなデビルハンターだねぇ。
ま、僕の邪魔をしない限りは生かしておいてあげようか。
♢
「…寝るから帰る。明日家に迎えに行くから待ってろ。」
岸辺さんは死屍累々の私たちにそう言い放って去っていった。
あの人、強すぎる…
『いやーみんなお疲れ様! その格好で倒れてると死体みたいだねぇ! いや実際死体になってたわけだけどさ!』
「…う、動けない…」
『マムこんなに動いたの久々だしねー。お疲れー。はい水。』
「ありがとう…」
なんとか起き上がり、エンティティから水を受け取ってそれを飲む。
…美味しい。
『ほらそこの二人も立てよう。水やらんぞー。』
パワーさんは大丈夫そうだが、デンジさんが一向に起き上がらない。
大丈夫だろうか。…まさか本当に死んだりは…?
「で、デンジさん? 大丈夫ですか?」
少し焦りを覚え、彼に声をかける。
すると。
「…ぎゃ」
よかった、生きてるみたいだ。
「おぎゃあ…おぎゃあ…おぎゃあ…」
『…草。』
「ちょっ、デンジさん!? 絶対大丈夫じゃないですよね!?」
「あばば! デンジが壊れた! な、なおれ! なおれ! なおれ!」
「ちょ、叩いちゃダメですよ!?」
デンジさんの頭をぶん殴ってたパワーさんを抑えつつ、エンティティに慌てて声をかける。
「エンティティ! 水! 水を顔にかけてあげて!」
『…ちょっと面白いしこのままでも…』
「早く!」
『はーい。』
エンティティがデンジさんの顔に水をかけると、どうやら戻ったようで目にハイライトが入る。
「…お、俺…今日何回殺された…?」
「じ、10…くらいですかね?」
「…20はいっとるじゃろ。」
『んー、正確には34回だね。みんな死にまくってて途中から笑っちゃったよ。』
あっはっはと笑うエンティティを無視しつつ、水を全員に渡す。
こっちの気も知らないで… 全く。
「…帰りましょうか。とりあえず。」
「「…おう」」
♢
崋山さんの肩で揺られながら、帰り道に向かう。
行きは車で来たせいか、帰り道がとても険しく感じる。
「…あのジジイ強すぎじゃ。」
「こんな生活続いたら…楽しくねえぞ。」
「…体に力が入りません…辛い…」
三者三様につぶやく。
あの岸辺さん、本当に強すぎる。
「楽しくなるために頑張ってきたのに…楽しくないのに頑張るのはクソだ。」
「…」
「…逃げるか? 三人で。」
パワーさんがそうつぶやく。
でも…。
「…逃げたら今度こそ公安に殺されるんじゃ…?」
あの日…マキマさんに追い詰められた時のことを思い出す。
あんな経験は二度としたくない。
「「「…」」」
また無言になり、ひたすら崋山さんたちの肩に揺られる。
…何だか少しムカムカする。
「…あンのアル中野郎…俺たちをおもちゃ扱いしやがって...。だんだんマジでムカついてきたぜ…!」
「なんとか見返してやりたいです…!」
「わかった!!」
そう言っていると、パワーさんが突然大声で手を上げる。
少しびっくりしてしまう。が、冷静に聞き返す。
「何が…ですか?」
「あいつを倒す方法じゃ!」
「どんなんだよ。」
デンジさんが聞き返す。
「あいつは超強い。だがあいつは酒で頭がダメになっておる。つまりわしらは頭を使って戦えばいいんじゃっ!」
「…なるほどな!」
「え、えっと…」
最初からそれができれば苦労はしないんじゃないかと思った。
確かに作戦は大事だけど、あの人の場合全部力でねじ伏せてきそうだし。
だけど…。
「俺も最近めちゃくちゃ憧れてたぜ!漫画とかの頭がいいキャラみたいに戦えたらな〜ってよぉ!」
「頭脳であいつをぶっ殺すか!」
…止められなさそうだし、もういいかな…。
「じゃ、じゃあ作戦考えませんか! 岸辺さん、迎えに来るって言ってましたし、地の利を利用してーとか!」
「いいじゃねえか澪! なんか頭良さそうだぜ!」
「地の利! わしもそれ考えてたんじゃ!」
そのあとはずっと作戦について三人で話していたら、あっという間に家に着いた。
三人ともさすがに体に堪えていたのか、泥のように眠った。
ちょっち短めで申し訳ない。
今回一番多く岸辺先生にぶっ殺されたのは実は澪ちゃんだったりします。
ほとんどずっと死んでたせいで10回くらいしか殺されてないと勘違いしてます。
本当は起き上がった瞬間殺され続けてただけなんですがね。可哀想。
コウモリ戦の時も描写してましたが、えんてて君の目的は本来のパワーのチェンソーマン(ポチタ)と戦うこと、あとマムをよしよしすることです。
ちなみに澪ちゃんの銃の力は使えば使うだけ銃の悪魔に近づきます。首チョンパから蘇生もそれが原因。
1部アニメ、流石に原作全部までは今年中に出ないと思うので、先に2部のストーリーで書こうと思うのですがどうでしょうか
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ええやん
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1部から順番に書けカス