「エンティティ、アキさん見つかった?」
『んやぁ〜、こうも人が多いとなかなか...』
公安の建物から出た後、私は先に出て行った二人匂いつくため、聞き回りながら探していた。
『それにしても”ちょんまげの人見かけませんでしたか”って面白い聞き方してたね。隣で聞いてて笑い抑えるのが大変だったよ〜』
「だって...アキさんそれ以外普通だから」
『それは一理あるなぁ。なんで髪型だけあんな奇抜なんだろあのガキ.』
そんなふうに二人で探して数分。
最終手段でコンビニの時のようにヴィクトルを出して探すかと話していた時だった。
『あ、みっけた!』
「ど、どこ!?」
『そこの路地裏.うっわ』
「へ? ど、どうしたの、アキさんに何か...」
エンティティは声を上げたと思ったら、すぐに黙ってしまった。
アキさんたちに何かあったのだろうか。
『マム、悪いこと言わないからさ、回れ右して公安にもどろ?』
「い、いや、ここまできてなんで...」
『う──ーん...』
追求してもエンティティはひたすら言葉を濁すばかりだった。
「...もういいもん! 直接行く!」
『あばば、マム! やめといた方が...』
焦ったくなって路地裏に突撃すると、そこには股を押さえるアキさんと、そこに追撃を加えていたデンジさんだった。
『ッスー...』
「...え?」
「男と! 喧嘩するときゃあ! 俺は!股間しか! 狙わねぇ!」
あまりの光景に呆然とする他なかった。
『...マム?』
「....エンティティ」
『ピッ!?』
「...やって」
『アッハイ...恨むなよチェンソーマンっ!』
「って、うぉあ!? なんだおmげふぅ!?」
怒っちゃダメだ。デンジ..............さんはこれから同僚になる人なんだ。殺しちゃったらマキマお姉さんに怒られる。それだけは絶対ダメだから。
「デンジ...............さん。なんでアキさんの.お股蹴っ飛ばしてたんですか」
「はぁ? そんなんムカつくからに決まってんだろ!」
『あっ』
もう殺します。絶対この人殺します。この人と同僚とか無理です。絶対嫌です。
これはアキさんの分、これもアキさんの分、これもこれもアキさんの分....
『マム! ストップ! やりすぎ! マキマに怒られるよ!?』
「澪! 落ち着け! 俺は大丈夫だから!」
「....あっ」
気がついたら目の前のデンジさんはボロボロになって、どうみてもあちこち重症だった。
「....やりすぎちゃった」
『....力渡しときながらなんだけどこっわ』
「お前親同然みたいな悪魔なんだから止めろよ」
『いや無理。契約解除されたら僕が死ぬ。主に心が』
「...」
「と、とりあえず...公安に、戻りましょっか」
♢
「え?」
『えーデンジくんがぁ、その辺の悪魔にボコられてぇ、ぶっ倒れちゃいました〜!』
「絶対嘘だし隠す気ないよね」
『そんなことないっすよ〜?』
「相変わらず嘘下手だね」
ど、どうしよう。いくらアキさんがボコボコにされてたからってやりすぎちゃった。絶対怒られちゃう。
「澪ちゃん」
に、逃げなきゃ、でもどこに。
「澪ちゃん?」
どうしようどうしよう. あ。
「っ!」
『マム!?』
気がついたら私は、廊下の窓から飛び降りようとしていた。
「あっ...えっ?」
「...落ち着いて。大丈夫、私は怒ったりしないよ」
『...』
あれ、なんで。私どうやって謝ろうかって考えてただけなのに。
「あ。ご、ごめんなさい。私が。デンジさんボコボコにしちゃって...」
「うん。ちゃんと謝れてえらいね。デンジくんについてはうちの治療班がなんとかしてくれるし、そこまで重症ってわけじゃなかったからすぐに治るよ。直ったら彼に謝りに行こう」
「...はい」
「うん。じゃあ今日は解散。とりあえずおうち帰っていいよ。アキくんも」
「了解です」
...なんで私窓から乗り出してたんだろう。
全然わかんないや。なんで?
「...」
「とりあえず、うち帰るぞ」
「....あっ、はい...」
いくら考えても全然わかんなくて、でもみんなちょっと悲しそうな顔してて、なんだか申し訳なくなってきちゃった。
なんで私ってこんなにダメなんだろう。
やっぱりみんなの邪魔しかしてないよ。
どうすれば...
「澪」
「...?」
「深く考えるな。もう誰も気にしてない」
「...でも」
「お前が無事なら、俺たちはそれでいいんだよ」
私の言葉にかぶせ、アキさんはそう言いながら私の頭を撫でてくれた。
『そーそー。元はと言えばあのチェンソーがちょんまげボコボコにしてたのが悪いしさ!』
「...ちょんまげは余計だ」
『いやちょんまげじゃん。まさかそれ、マキマにモテそうだからとか思って始めたわけじゃないよね?』
「...そんなわけないだろ」
『ため長すぎでしょ』
...気にしないでいいって言ってくれたけど.明日、ちゃんと謝りに行こう。
♢
「...寝たか」
『んやぁ、マムに関してはこれからっしょ』
「だな...」
澪。数ヶ月前から一緒に家で暮らしてる後輩だ。
後輩とは言ってもまだ10にも満たないような少女。
この暮らしを始めたきっかけはマキマさんだった。
「一緒に暮らしてあげてくれない?」
そう言われて、正直ガキのお守りだから断りたかったが。
「頼りにしてるよ」
...そんなことを言われたら断れないだろう。
「...う...うあ...や...」
『あらら。こりゃ今晩は寝られそうにないねぇ』
「そうだな...」
澪は何があったのか、ほぼ毎日夜泣きをしてしまう。
その時の呻き声はいつも苦しそうで、まるでとんでもない悪夢を見せられているようだ。
『...言っとくけど、マムが見てる夢は僕が原因じゃないからね』
「...そうか」
『...色々あったんだよ』
一緒に生活している時、一度だけ健康診断があった。
一応俺が保護者ということで、結果を見せてもらったが、なかなかひどいものだった。
「...全身に何かに叩かれたような後、火傷、タバコ跡。さらには言いにくいですが女性としての機能まで。何をされたんですか、この子」
担当した医者に言われた言葉を思い出し、思わずこめかみを揉む。
『...ま、そういうわけだし。流石に毎日やらせるのも悪いから僕に任せんさい』
「どうする気だ」
『うちの眷属の一人にね、めっちゃ子守唄上手い子がいるんだわ』
そう言ってエンティティが出したのはウサギの仮面を被った大柄な人間だった。
『んじゃハントレス頼むわ。オラがきんちょ、ガキは寝る時間やぞ。お前仕事溜まってんだろ。さっさと寝なさい』
「...悪い」
澪の寝室から出て、自分の寝室のベッドに飛び込む。
「...何があったんだか」
ほぼ毎日だ。最近はずっと寝不足が続いている。
同僚にも心配されるレベルだ、流石に対症療法じゃなく、原因療法をしてやらないと。
そんなことを考えつつ、俺は眠りについた。
ちょい短め。
過去ゲロ重い系は書いてて大変楽しいです(クズ)。
個人的にはいい感じにかけてると思ってるんですが、ここダメだよーとかあったら気軽に感想で教えていただけると。誤字報告でもいいよ(心配性)。
よければ高評価とブクマお願いします。チェンソーマン二次創作流行らそうぜ!
ちなみにタイトルの理由は路地裏でデンジをボコったアキくんが仕事を辞めさせようとしたからっていうのを聞いたから。この二次創作では出てこないシーンですけどね。
1部アニメ、流石に原作全部までは今年中に出ないと思うので、先に2部のストーリーで書こうと思うのですがどうでしょうか
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ええやん
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1部から順番に書けカス