エレボニア帝国 帝都ヘイムダル《バルフレイム宮》
〘アルフィン・ライゼ・アルノール〙
「急な謁見とは穏やかではありませんね・・・よほどの事態が起きたのですか?帝国宰相《パウル・フォン・オーベルシュタイン》」
帝国宰相《パウル・フォン・オーベルシュタイン》
「御意、今後の帝国の未来を左右する事でこのような参内になりましたことをお詫び申し上げます。」
「(オズボーン前宰相の後釜に座ったこの人物はオズボーン宰相に劣らない才覚の持ち主・・それが私に持ち込む案件?)・・・・構いません。帝国の未来となるほどの案件、私にも無関係では有りません、してオーベルシュタイン宰相その重要な案件とはいったい何でしょうか?」
「御意、それは御身の御結婚のことで御座います。」
「・・・・・・・は?私の?結婚??ゴ、ゴホン!どういう事か説明して頂けますでしょうか。」
「御意、現在我が帝国は持ち直したとはいえ帝室の権威は未だに回復しきったとは言えません。そして帝国の次期皇帝の資格がお有りであったセドリック殿下は行方不明であり、そして殿下の義兄君であったオリヴァルト氏も帝室を離れ市井の平民になりました。現在次期皇帝の座はアルフィン殿下で確実で御座います。そこで殿下に御結婚なさって・・・」
「私の結婚により民に帝室の健在ぶりをアピールすると?」
「御意、その通りで御座います」
「・・・・・・主旨は理解しました。ですがカルバードの賠償金がまだ支払い終わらないこの時にその様な話は民は納得しないのでは?」
「御意、無論婚約という形にして来年の賠償金支払いが終わり然るべき時期に民衆に発表します」
「ですが一体誰を私の結婚相手にするのですか?四大名門はカイエン公は男児も居ない、アルバレア候はルーファス殿はクロスベル事変で死亡、ユーシス殿はもう結婚為されましたしログナー候もアンゼリカさんだけですし、ハイアームズ伯はパトリック殿がいますが彼ですか・・・?」
「否(ナイン)、最も御身に相応しいお相手がございます。」
「・・・・・?誰ですか?」
「《灰の騎士》リィン・シュバルツァー殿でございます」
「・・・・・・・・ゑ、えぇぇぇぇぇ?/////(り、リィンさんとけ、結婚!?出来たら嬉しいなとは思ったけどこ、これは予想外過ぎるわよぉぉ?)な、なぜ彼が相応しいと思ったのですか?」
「元々シュバルツァー家は帝室との交流あり帝室の忠誠も厚うございます。御身もエリゼ・シュバルツァー嬢を友人としてお側に置かれて居ますからお分かりだと思います、下手な貴族を当てるより最もふさわしくございます」
「更に先の内戦の折リィン・シュバルツァーは幾度となく帝国の危機を救い、御身が前カイエン公によりパンタグリュエルに幽閉されていたのをお救いしⅦ組と共に賊徒共より帝都を奪還、皇帝陛下や皇后陛下もお救いしカイエン公を捕縛するきっかけを作りました。」
「もう一つにヨルムンガンド戦役においてギリアス・オズボーン前宰相の暴走を食い止め帝国の窮地を救いました。この様な功績を立てた人材を褒賞もなしなど帝国の輕重が問われましょう」
「そしてその様な人物を帝室に迎えることでより帝国の民達の支持を確固たる物になることでしょう。」
「・・・・・言いたいことは判りました。しかし、リィンさんが承知しないとおもいますが?それにリィンさんに好意を抱いてる方は大勢います。私が皇族だからといってその様な強権は振るいたくありません。」
「承知致しております。そしてその解決策を見つけましたのでこちらの《書類》を御覧下さい」
「・・・?百年前に改定した帝国婚姻法じゃないですか?また随分古い物を引っ張り出しましたね。えっと何々?《婚姻にあたり複数人娶る場合はそれに見合う財力又は当事者同士による同意を持って重婚を認める》・・・ゑ?」
「因みにその法はまだ生きておりますので御安心を、これでアリサ嬢やラウラ嬢、エマ嬢とフィー嬢をお誘いし殿下と一緒にリィン殿に求婚されては如何と愚考した次第で御座います」
「・・・あ、えっと、検討してみるわ、今日のところは下がって良いです。ご苦労さまでした」
「御意」
「・・・・はぁ、どうしよう。魅力的な提案だけど・・・悩んでもしょうがないか?アリサさん達に連絡をとってみよう・・・」
「アリサさん?お久しぶりです。ちょっと話したい事が有りますので旧Ⅶ組の女性陣と連絡とれませんか?」