作者の悪いクセ・思い付きその3です。
2022/11/03:紫のミズキ・ミカの呼称を統一しました。
誰も知らない、ある山奥の施設にある演習場。
そこでは、異常な光景が広がっていた。
倒れ伏す数々の少女達。その山に座る紫髪を片目が隠れる程伸ばした、10歳かそこらの少女が、無機質な天井と壁を見つめている。
更に異様なことに、少女達は全員制服を着ていた。倒れている少女達はほぼ全員青色かベージュで、唯一意識のある少女は赤、という色の違いこそあれど。
ただ、倒れているか否か以外にも違いはある。倒れ重なっている少女達が、ペイント弾らしきものでインクまみれなのに対して、赤制服の少女は、一滴もインクに塗れていないのだ。
にわかにブザー音が鳴る。それを待っていたかのように、紫髪の少女は懐のインカムを手に取る。
『気分はどうだ、
「キレそう」
『…先程まで激高して暴れていたとは思えん言葉だ。まだ暴れ足りないか?』
「そうじゃなくって。この子ら、私が逃げたって笑ってくれたんですよ?目の前にいたのに。
イジメられてるのかと思ってまとめてブッ飛ばしちゃっても無理ないと思いません? 司令」
少女―――
『冗談はよせ。お前程の隠密を見破れる者など、数える程いない』
「意図的にやってないんですけど!? 最早イジメよりタチが悪いよ!!」
『謙遜はいい。早く演習場から出ろ。次が控えてる』
「…………この子らどうするんですか?」
『こっちで回収する。紫、お前はそのまま退室すればいい』
「了解」
返事を最後にインカムとの通信が切れる。
それを確認してインカムを持っていた方とは別の手を見る。
そこに握られていた銃―――38口径のリボルバーの弾倉を開き、空になった薬莢を捨てながらぼやいた。
「好きでこんな体質になったんじゃないんだけどな」
少女が使うにはあまりに巨大な化け物銃を懐にしまい、憂いの目を退室口に向けながら立ち上がる。
「はぁー…
…世の中、クソだわ」
誰に言うでもない、諦観と無気力が混じったため息交じりの声は、誰に届くことなくトレーニングルーム内に消えた。
❀❀❀❀❀
犯罪を未然に防ぎ、犯罪者を処分する秘密組織・Direct Attack…通称DA。そこに所属する女子エージェント………通称リコリスは、制服の色によって階級が異なり、
そのDAの本部内において、「ファーストリコリスには誰がいるのか」と問えば、大多数の人が
………事実かどうかは、別にして。
そんなDAの支部のひとつに、『喫茶リコリコ』という喫茶店がある。表向きは、知る人ぞ知る裏道にある、小さな喫茶店。
そこに所属しているリコリスは二人。しかも、両方とも
一人は錦木千束。そしてもう一人は春川フキ―――
「先生、準備出来たよ!」
「待ちなさい。
「ここにいますけど!?」
眼鏡の女性に抗議の声をあげる、片目が隠れるほどに紫髪を伸ばした、目立たない出で立ちの少女。いなかったことにされかけてのその行動で、ようやく眼鏡の女性が彼女に気づく。
「うわっ、いつの間に…相変わらず影薄いわね」
「誰が影が薄すぎて消えちゃいそうな女だミズキ!
自動ドアくらい4回に1回は反応するわ!」
「4回中3回は開かないのね…もう流石だわアンタ」
「まぁ、揃っているなら良いじゃないか。開店しようか、千束」
「はい!『喫茶リコリコ』、開店しよっか!」
肌黒で彫りの深い男の声を受け、金髪の快活な少女・千束が店のドアを開いた。
―――お分かり頂けただろうか?
先程、ミズキと言われた女性に存在を気づかれなかった少女。
彼女こそが、DA支部『喫茶リコリコ』に務めることになった、もう一人のファーストリコリス。
誰にも気付かれる事なく対象を始末する事に長けた暗殺のプロフェッショナルである。
これは、彼岸花の物語であるが………それと同時に、幽霊花の物語でもある。
「失礼します」
いつものように喫茶リコリコの扉が開く。
小さな喫茶店に入った人間は、黒い髪を腰まで伸ばし、青い学生服のような出で立ちをした少女だ。
彼女の名前は井ノ上たきな、歳は16。訳あってDAの本部から『錦木千束に学べ』という指令のもと、喫茶リコリコへ送られてきたリコリスである。
「いらっしゃいませ」
「本日付で転属になりました、井ノ上たきなです。よろしくお願いします」
「そうか、君がか」
日焼けと呼ぶには真っ黒な肌の男が、足でも悪いのか、杖をつきながらたきなと名乗った少女に声をかけた。
「あぁ、あんたがDAをクビになった…」
「クビじゃないです。司令から貴方に学べと言われて来ました、千束さん」
「え? 千束は私じゃないけど」
「…………はっ」
「そのオッサンでもねーよ!」
たきなは店から迎えられた二人の人物のどちらも千束ではないと理解し、では誰が千束かと見回した。だが、視線は2人を行ったり来たり、また店を隅々まで移動することはあっても、紫髪の少女に焦点が当てられることはない。
未だに自分を認識していないたきなに、少女―――紫は、声をかけた。
「あの!」
「わひゃああああ!!?」
完全に意識外からの声。
それに不意を突かれたたきなは、防衛本能、そして訓練されて身に付いた技能と、勢いのままに飛びのいて、声のした方へ向き直りCQCの構えを見せる。
「お、落ち着いてよ~、たきなさん。怪しいものじゃないからさ」
「…いつからいたんですか」
「最初からいたけど!!? なんなら入って一番に声かけたよねぇ!!?」
「え」
記憶にない。
本気でそんな顔をするたきなに、紫は
助けの眼差しを店の男性と女性に向けると、男が慣れた様子で口を開く。
「…驚かせて悪かったな。私はミカ。ここのマスターだ。
で、こっちの眼鏡がミズキで、君が気付かなかった方の少女は紫という」
「そ、そうでしたか……すみません、急に失礼なマネをして…」
「だ、大丈夫ー、慣れてるから。あはは……」
「な、慣れてる?」
「ソイツ影うっすいのよ。初見の客はまず気づきゃしないわ。付き合い長いアタシらだってたまに見失うもの」
たきなは思った。そんな冗談が通るだろうか?リコリスは暗殺部隊。しかも実力者の証たるセカンドの自分の後ろを取れるなど、タダの素人は勿論生半な裏の者でも少ない筈なのに。「影が薄い」だけでそんな芸当為しえないと。
「あー!またミズキが影薄いって言ったー!」
「ただの事実でしょ」
「うっさい!酒癖の悪い独り者に言われたくないやい!」
「あぁぁん!!?」
ミズキと口喧嘩をおっぱじめた紫髪の少女は何者なのだろうか。
気にはなったものの。それについて訊く前に目的の錦木千束が帰ってきた事で有耶無耶になってしまった。
❀❀❀❀❀
「紫ぃ? なに、気になるのぉ? ハッ!まさか気になるってそういう!?」
「? いえ、ただ気配を消す技術が只者ではないって思っただけです」
「あぁ、そゆこと。あの子もリコリスなんだ。私と同い年で、しかもファースト」
とはいえ、その疑問は千束に尋ねれば瞬時に答えが出た。
仕事の紹介と称して保育園やらヤクザやら、日本語教室やらを回り、喫茶リコリコでの仕事内容の説明にひと段落ついた後、なんとなしにたきなが紫の話を振ったところ、とんでもない事実がポロっと出てきたのだ。
「ファースト、ですか」
「分からなかったかな?」
「…てっきりセカンドか、サードかと」
「あはは、紫っていつも下に見られるんだよねー」
そもそも、初対面では気付きすらしませんでした。
そんな言葉を飲み込んで、千束の言葉を肯定した。
「でもね。気配を消すのはすっごい上手なの。
本気出すとまず誰にも見つけられないからね〜」
「影が薄いって言われてましたけど」
「本人の前で言うなよ~? めっちゃ気にしてんだから」
たきなは、ミズキに影が薄いって言われて怒りを露わにしていた紫を思い出す。
まさか、あの少女もファーストとは思わなんだ。目の前の飄々とした千束といい、ここのリコリスはなんだからしくない。
本当にここで成果を上げて、本部に戻ることなどできるのだろうか。もうこの時点でため息が出そうなたきなであった。
❀❀❀❀❀
たきなと千束がバディを組んで初めて受けた依頼。
それは、篠原沙保里という一般女性からのものであった。
なんでも、ある写真をSNSにあげてからというもの、不審な男に付きまとわれているという。警察に相談しても「元カレとの痴情の縺れでしょ」とマトモに取り合ってくれなかったことから、リコリコに依頼をしたとのことだ。
沙保里には元カレなどおらず、ストーキングされる心当たりもないとの事で、千束とたきなはストーカーが現れたきっかけの写真を見せて貰ったらしいが……
「写真に取り引き現場が写ってたァ!?」
『そうなんだよ〜今たきなが沙保里さんを守ってるんだけど、紫もフォローしてもらえるかな?』
「…良いけど、その写真送って貰える?」
『分かったー!』
千束にそう言って写真を送ってもらう。
送られてきたのは、一見普通の、仲睦まじい男女の写真。
だが、指摘された場所を拡大していくと―――後ろのビルの中に、確かに取引らしい場面が写っていた。
「先生、ミズキ、これ…」
「これは……!」
「事態が急変したな」
「そーね。よく殺されなかったわこの沙保里さんって人」
自分が取引関係者だったら即消してるね。
物騒というか、暗殺組織のエージェントらしいというべきか、そんな思考を回しながら、紫はたきなへのフォローを急ぐことを決意した。
夜。
千束の情報で沙保里のガードについていたたきなと、それを後ろの遠距離からフォローする紫であったが、不審なワンボックスカーが近づくと共に、たきなが行動した。
「え…いやちょ、オイオイオイオイオイオイ!?」
…たきなが沙保里から離れる、という形で。
その意図をなんとなく察した紫は大慌てで千束に通信を繋ぐ。
「千束、すぐに来て」
『え、紫?いったい―――』
「たきなさん、依頼人を囮にする気だ!」
『えぇぇぇぇ!? ちょ、私まだ支度終わってない―――』
「私のほうで持たせるから早く!」
返事を待つ前に通信を切る。そこで視線を上げるが、どうやら千束にSOSを出している最中に、護衛対象は車内に連れ去られてしまったようだ。しかも、その車に向かってたきなが銃を乱射している。
「ガチでシャレになんない…っ!」
弾丸の飛び交う中を駆け抜けて、紫はたきなへ駆け抜けると、彼女を掴んで曲がり角の壁へと連れて行った。
「たきなさん、何してんの! 護衛対象囮にするなんて!」
「えっ? その声……確か、えっと、最初に声かけた人の」
「紫ね! そんなことより、護衛対象のいる車に向かって撃つなんて、沙保里さんに当たったら…」
「沙保里さんには当てませんし、貴方が止めなければもう終わってました」
紫はため息をついた。
そういう問題ではない。たとえたきなが如何に射撃に自身があろうと、護衛対象を奪われた時点で護衛などできていないも同然だ。それに、最悪人質にされるかもしれない。
後ろを向けば、小さな赤い点がこっちに走ってくるのが見える。おそらく千束だ。でも、彼女を待っている余裕はない。
「仕方ない。私が行くよ」
「紫さんが!? しかし…」
「千束から聞かなかった? 私もファーストなの」
「……分かりました」
「射撃に自信あるなら、7時方向のドローンを撃って。サプレッサーは外してさ」
「! いつの間にそれを…」
「カウントは3からでいい?」
紫が三つ数えた直後、たきなが振り向いてドローンを撃ち抜いた。
「この女がどうなってもいいのかー!」
紫の予想通り、沙保里を攫った男たちはすぐに人質を盾にしてきた。
その声で発砲を戸惑うたきなだったが、紫は違う。
なんと、ワンボックスカーにそのまま早歩きを始めたのだ。銃すら抜いていない。
リコリスとして任務をこなしてきたたきなにとって、敵の前ですすんで隙を晒すことなどあり得ない。
「紫さっ…」
声を上げる直前、気付いた。
人質を取っている男、さっきから紫のことを一切
他の男もだ。金髪も灰色のキノコ頭も、負傷した運転手だって、誰一人紫に
無防備に……あまりにも無防備に接近していく彼女に対して、
まるで……
人質を取っている男の真横まで歩いた紫が、拳を振りかぶっても尚、誰もそれに気が付かなかった。
「がっ…!?」
紫の拳が、男の顎にクリーンヒット。
不意打ちに脳が揺れ、手が緩んだ隙に、沙保里が入っているであろう袋を手元に引き寄せた。
そこまで見てはっとなったたきなは、すぐに紫の元へ駆けだし、沙保里を紫から受け取って中を確認する。沙保里はパニックになって泣いていたが、目立ったケガはなさそうではあった。
「ナーイス、たきなさん。後は、私達に任せな!」
そこで初めて、紫が銃を抜く。それは、リコリスが使っているそれとは違って、無骨で重厚なデザインのリボルバー。かなり古く、もはや骨董品といってもいい、真っ黒に光るソレは、華奢な少女が使っていいモノとは思えない程、大きなマグナム。
その恐ろしい銃を目にも止まらぬ早業で抜いたかと思えば、最初にブン殴った男の顔に至近距離から撃ち込んだ。赤いものが宙に舞って、男は崩れ落ちる。
そいつの首根っこを掴んで盾にしながら、紫はマグナムの反動をものともせず、続けて残りの不届き者どもに銃口を向けた。
「な!?」
「こいつ―――ギャッ!!?」
2発目の、ひときわ大きな銃声が鳴る。
キノコ頭から再び見た赤い煙が上がり、そいつはそのままぶっ倒れて沈黙した。
「この野郎!」
金髪が撃ち返す。
人質を取られているのに、実弾を乱射するとは気合の入った事だ。だが、フレンドリーファイアを恐れてか狙いは大きく外れ、紫の足元を弾丸が跳ねて後方の暗闇に消えていくのみ。
それが、男の命取りになった。紫に気を取られ、もう一人の乱入者に気付かなかった。
「ぐあっ!? どっ!?」
気付いた時にはもう既に―――もう一人の赤い影が目の前まで接近していたのだ。
拳銃が火を吹く。男に一発、二発、三発と赤い煙があがり、ノックバックした隙にワイヤーガンを撃ち込み、ソイツを車体に縫い付けることに成功したのだ。
その人物は更に紫の方向に銃口を向けて…発砲。
「…ナイス、千束」
弾丸は紫……が後ろ手に銃口を向けていた、意識を取り戻しかけていた運転手の眉間に当たり、そのまま沈黙させている。
トドメを刺した千束は、どうやら不満げであった。
「ゆぅ~か~り~、命大事にっていつも言ってるでしょ!」
「大丈夫だって千束。いつも言ってるでしょ? 先生の
「失明しちゃうでしょーがあんたの銃攻撃力高いんだからさぁ! ほらほら手当てするから、クリーナーへの電話、頼んだよ!」
「了解」
男たちの手当を始めた千束を後目に、スマホを取り出した紫だが、たきなの驚いたような、疑問に思ったような視線を察して、彼女に困ったように笑いかけた。
「驚かせちゃったかな? 私達ね、
「……私達リコリスは
「まぁー…そうなんだけど、ちょっとした事情でね?」
間抜けに笑いながら電話をかけ始める紫と、必死に敵の心配をする千束。
DAにいた頃には絶対に目の当たりにしなかったリコリスの姿に、呆れるしかないたきなであった。
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八仙紫。
東京都出身、17歳。身長156.0cm。
DAによって拾われた孤児であったが、ほぼ毎日管理者が見失う事で、ほぼ無断で訓練場へ赴く。
そこで銃撃の才能を見いだされたことで、僅か8歳でリコリスに。
そこからの任務成功率・93.6%。階級問わずの模擬戦勝率・85.7%。敵対者殺害率48.5%。
以上の好成績やその他諸々の事情により、たった3年でファーストに登り詰めることに成功した。
誰にも認識されず、訓練には皆勤なのに出席数が足りないと説教され、いるにも関わらず作戦会議や実行作戦をすっぽかしたなどと思われる。
だが、そこまでの存在感のなさは、戦場において不可視の死神と化す。
誰にも知られず、悟られず、感知されず。狙われた相手は、自分が死ぬという実感すら湧かないまま、次の瞬間には意識か命を奪われていった。
「これは…いつのだ?」
「3時間前だって。楠木さん、偽の情報掴まされてたんじゃない?」
「ラジアータも所詮は機械、か。私達でDAより先にコイツら捕まえりゃあ、たきなの復帰も叶うんじゃない?」
「やります!」
「うわ切り替え早」
それを実行した彼女が、3年でファーストになったのは、ある意味当然ではあった。
誰にも感知されない…紫の不可視な戦闘スタイルからつけられたあだ名が、ひとつ。
それは雲を掴むような存在の幽霊と、かつて起こった悲劇を掛け合わせて生まれた言葉。
それは、誰にも見えず、知られないまま、敵を虐殺する者。
そのような意味合いで、同胞や上層部からつけられたあだ名は―――
―――『
「やぁ、ミカ」
「…!」
「「「いらっしゃいませ!」」」
「おや、新しい子が来たのかい千束」
「紫もいるよ~ヨシさん。でこっちは新人のたきなね」
「あぁ、いたのか…すまない」
「謝らないでよぉ吉松さん! なんでみんなして私に気付かないのさぁ~!」
「あんたが存在感空気なのは今更でしょ」
「空気っていうなァ!!」
……なお、現在は存在感皆無な喫茶店看板娘だったりする。
……17歳・ファーストリコリス。空気。存在感がなさすぎて目の前にいるのに気づいてもらえない、自動ドアが4回に3回開かないなど、もはや才能ではというレベル。本人はそれを気にしており、指摘されるとキレたり泣いたりする。愛銃はS&WのM19コンバット。存在感を出すためにリボルバーを愛用したり派手な趣味に手を出したりしているが、やっぱり空気。………だが、その存在感のなさは古今東西の暗殺者が喉から手が出るほど欲しいモノには違いなく、戦いの場ではその個性(?)を最大限に活かして戦う。
名前の由来は紫陽花。八仙花の別名もある紫陽花は、土の酸性の強弱で花の色(我々がよく見るアレはがくだけど)を変えることから、幽霊花とか化け花とか言われていたそうです。
……ご存じちさたきの片翼。17歳。紫とは旧電波塔事件後に出会い、親友になる。特別目が良いので、紫を滅多に見失うことがなかった。それがきっかけで紫が懐く。
……ご存じちさたきの片翼。16歳。まだ距離がある頃で、DA復帰に囚われている。にも関わらず、DAにいた頃も八仙紫という名に聞き覚えがない。なんならすれ違っても紫に気付かなかったまである。