ある日世界中の人々が異種族の姿になったのに俺だけなんの変化もないんだが?   作:ぼんじりA

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一話

 

 

『ワタシと付き合ってください!』

 

猫耳の美少女に告白されて一週間、僕はまだ彼女の告白に対する返事をできないでいた。

というより保留してもらっている。

この一週間、猫耳の美少女、天羽夏和(あもうかより)さんというらしい、について同級生に色々と聞いて回った。

 

結果わかったのは……彼女は僕と同じ二年生でつい最近まで不登校だったらしい、ということだけ。

 

今まで僕に告白してきた女の子は、こんな世界で一際個性的な見た目をした女の子達。ストレートに言えば化け物じみた容姿をしていた。

 

彼女達に対しての僕の返事は「お友達からで…」と一律に断っていた。

でも、彼女達はフラれているのにどこか満足げな表情をしていてたことを思い返す。

今考えたら、彼女達は僕に救いを求めていたのかもしれない。

僕に告白し、友達になることで、自分の存在を認めてもらえるように。

自身が持てるように。

 

 

だから尚更分からない。

天羽さんが僕に告白した理由が。

 

自分で言うのもなんだが、僕の容姿は平々凡々、身長も体重も平均。本当にどこにでもいる普通の高校生。

自分の容姿に人を惹きつける魅力がないことは重々分かっている。

 

「僕なんかじゃなくても、元の姿からあんまし変わってないイケメンとかいると思うんだけどなぁ」

 

もしかしたら、今までの女の子達と同じように、変わってしまった今の自分に悩んでるのかもしれないけど。

そう思案に耽りながら、彼女からもらったラブレターを読み返してみる。

 

『こじまくんのことが好きです。ほうかご、屋上でまってます。あもうかより』

 

言っちゃ悪いけど、字汚いな……。

もしかしたら冷やかしなのでは?と若干暗い気持ちになったが、「それならそれでいいか」とドライなポジティブシンキング。

 

色々と天羽さんに聞かなきゃな…と明日のことを少し不安に思いながら、ゆっくりと瞼を閉じ月曜日の朝を待った。

 

 

ーーーーーーーー

 

 

「おはよう!小島くん!」

 

ヒョコヒョコと動く猫耳とゆらりと揺れる尻尾に目が囚われながら僕の頭は一瞬フリーズした。

 

 

なぜ天羽さんが僕の家の前に?

 

 

「お、おはよう、天羽さん…」

 

しどろもどろに返事を返すと、

 

「あ…ご、ごめんね、びっくりさせちゃった、かな。その、小島くんのクラスの人にね、住所を聞いて、我慢できなくて、来ちゃった」

 

来ちゃったじゃねーよ可愛いなオイ。いや、そんなことは些細な問題なわけで。

 

「我慢できないって、えと、告白の返事のことかな?それなら放課後まで待ってもらいたいーーー」

 

「違うの。その…ただ、一緒に、学校登校したくて…。私最近まで不登校だったから、まだ、その…」

 

そういえば彼女は最近まで不登校だったらしい。

何が原因かまでは知らないけど、不安な気持ちがある事は確かなようだ。

 

「わかった、一緒に学校に行こう」

 

「ほんと!?ありがとう!…にゃはは、嬉しいな…」

 

不安気な表情から一転、晴れやかな笑顔を見せてくれた。

いきなりの猫笑い?に内心ニヤつきつつ(やっぱり動物タイプの見た目は内面も影響を受けるのかなぁ)と少し真面目に考察していたが、

 

「にへへ…」

 

彼女の笑顔を見ると余計な考え事は全て吹き飛んだ。

 

気づけば僕の口角は自然に上がっていたが、彼女に決して気づかれないようにときどき顔を背けながら二人で学校へ向かった。

 

 

 

 

「ちょっろ」

 

 

前を歩く男子高校生に聞こえないくらいの声量で、天羽夏和は呟いた。

 

スキップでも踊りだしそうな足取りの男子を、彼女は静かに睨め付けている。もちろん彼がそのことを知る由はない。

 

 

 




天羽夏和さんの容姿はオレンジ色の髪の毛で首元が少し隠れるくらいのゆるふわショートヘアーの美少女です。涼し気なお目目をしています。全体的にシュッとしてます。
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