1歩前に出た一誠とシド
両者は互いに相手を睨み、攻撃の構えを取る
「イッセー先輩、独りで僕に挑むつもり?それじゃあ他のヒト達が暇しちゃうよね~?」
「良いんだよ、それで。俺がお前の体力を少しでも削れれば……後は部長達がバトンタッチしてくれる。勿論、俺も全力でお前の相手をするつもりだけどな!」
一誠の言葉にシドは哄笑を上げて狂喜した
「ジリ貧に持ち込む持久戦って事かぁ……っ。アハハハハハッ、やっぱり
息巻くシドがその場を駆け出し、一誠もドラゴンの両翼を広げて飛び出していく
『
高速で正面から向かっていく一誠
シドが鋭い勢いで拳を放ってくるが、一誠は軌道を変えてパンチを
耳元を
『
「
『
鎧の形態が分厚くなり、両腕も攻撃と防御特化に変貌する
一誠はシドの顔面に巨大化した拳を打ち込み、肘の撃鉄も鳴らす
インパクトによって攻撃力が底上げされ、シドを吹き飛ばす勢いで打った
シドは後方へ大きく吹き飛び、何度も地面にバウンドしつつも体勢を立て直す
一誠は着地と同時にトリアイナ『
首を鳴らし、トントンとステップを踏む
「良いね良いねぇ、先輩~っ♪これなら少しは楽しめそうかなッ!」
シドが両腕をバッと広げると―――周囲から大量のメダルが生成され、シドの眼前に並び立つ
シドお得意の錬金術……自分の武器や強化アイテムを自在に錬成できる
3枚の強化メダルを選別したシドは、それらを
『
『
『
シドの全身が大きく脈動し、鬼気に満ちたオーラが滲み出てくると同時に―――重金属のような色合いに染まる
一誠に対抗すべく、攻撃力を全面的に強化させたのだろう
強化を遂げたシドが再び一誠の方に向かっていく
一誠は両腕を再度トリアイナ『
両者の拳が激突し、拳打の余波が突風を巻き起こす
力は互角かと思いきや―――トリアイナ『
シドの硬度と攻撃力を高めた拳が予想以上の威力だったのか、一誠の拳が押し負けてしまう
すぐに左腕で拳打を放つが……そちらもシドの下からのアッパーカットによって軌道を
返す勢いでシドは左足での蹴りを放ち、一誠の無防備な脇腹にカカトが突き刺さる
全身を硬化しているので蹴りの威力も向上しており、一誠は兜の隙間から血を吐き出す
すかさずシドは自分の眼前に魔法陣を展開し、それを
赤い装甲に覆われた『
高熱の炎を拳に纏わせ、そのまま一誠の腹部を打ち抜いた
衝撃と炎が腹を焼き、一誠は負傷した腹を押さえて後方に下がる
炎の拳で打ち抜いたシドは構えを解き、クイクイと挑発するような仕草をする
「……まだまだ、こんなもんじゃないんでしょ?イッセー先輩、本気でやってくれなきゃ心が踊らないよ」
どうやらトリアイナでは役不足らしい……
シドの挑発に一誠は覚悟を決める
「ドライグ、真『
『分かった、相棒。まだ調子を戻したばかりだが、今の奴の台詞は聞き捨てならんからな』
ドライグの了承を得て、一誠は力のある呪文を唱えていく
「―――我、目覚めるは王の真理を天に掲げし、
「「「「「
『
一誠の全身を紅くまばゆいオーラが包み込み、鎧を紅く染めていく
―――『
一誠の鎧の変化を見て、シドは再び哄笑を上げた
「アハハッ、アハハハハハッ!凄いっ、凄いよ!イッセー先輩ッ!それが先輩の本気モードなんだね!ますます心が踊るよッ!」
嬉々として駆け出すシドは、またも両の拳に炎を纏わせる
一誠も背中のブーストを最大限に噴かし、シドの拳に対して拳打で迎え撃つ
両者の拳が再び激突し、衝撃の余波が周囲を振動させる
先程は押し負けてしまったが、今度は真『
一誠は紅いオーラを更に噴き出させて、先程のお返しとばかりにシドの拳を押し返した
一誠の拳打に押し負けたシドは後方に下がり、痛みに震える自分の拳を見つめる
すぐに一誠の方へと視線を戻し、哄笑を上げる
「……良いね、良いね良いねぇ!」
狂喜に満ちたシドは拳を連続で繰り出し、火炎の球を幾重にも飛ばす
それを見て一誠もドラゴンショットの乱れ撃ちで応戦
無数に飛び交う火炎の球と魔力は
その中をシドは俊敏なフットワークで
一誠は咄嗟に両腕を交差させ、トリアイナ『
距離を詰めたシドが再び炎の拳を連続で繰り出した
高熱の炎を帯びた拳を分厚い両腕で防御する一誠は、響いてくる痛みと衝撃に耐えながら隙を
「ここだァッ!」
『
シドが大振りの拳打を打とうとした瞬間、一誠は両腕の分厚い装甲をパージさせた
勢い良く飛び散る装甲の破片はシドの拳打を遅らせ、すかさず一誠はシドの
“攻め時はここしかない……ッ!”
『
倍加の音声を何度も響かせ、パワーを底上げ
紅いオーラを溜めた拳をシドの腹に打ち込んだ
「これで……決めてやるッッ!」
『
『
一誠の両肘に撃鉄が形成され、打ち込む度に強大なインパクトが撃ち鳴らされる
ソリッド・インパクトの連続技―――クリムゾン・インパクトがシドの顔に、腹に、深々と突き刺さっていく
シドの口から
シドは高速で吹き飛ばされ、後方の
岩壁はひび割れて崩壊し、シドを巻き込んで崩落
一誠は両腕の鎧を元に戻し、肩で大きく息をする
この技も消費が激しい為、1度使うだけで凄まじい疲弊感に
しかし、最高の攻撃を打ち込んだ手応えはあった
さすがのシドと言えど、この攻撃をまともに食らっては
誰もがそう思っていた、刹那―――
ガラ……ッと崩落した瓦礫から手が出現し、中からシドが姿を現す
“あれだけの攻撃を受けても、まだ倒れない……っ”
シドの規格外とも言えるタフさに一瞬戦慄するが、出てきたシドはボロボロだった
赤い装甲も見事に砕け、通常の姿に戻されていたのだ
確実にダメージは通っている筈なのだが……
「アハッ……アハハッ……!アハハハハハッ……!アハハハハハハハハハハハッッ!」
ここまでダメージを負っているにもかかわらず、シドは狂喜に満ちた哄笑を上げた
もはや背筋に寒気や嫌な汗を感じる程の狂いっぷり……
一誠は疲弊した体に鞭を打って立たせ、攻撃の構えを取る
「はぁ……はぁ……っ。まだ……倒れねぇのかよ……ッ!」
「アハハッ……効いたなぁ……っ。さすがに今のは効いたよぉ……!こんなの食らっちゃったら、並の相手じゃ速攻で戦闘不能になっちゃうよねぇ……ッ。でも、それだけ消費量も激しい。パワーに特化した分、燃費はすこぶる悪いってところかな。ジリ貧に持ち込まれたらどうしようもないよねぇ……っ」
「へへっ、確かにそうだけどな……!さっきから足が震えてるぜ?本当はお前だってキツいんだろ……?」
一誠の言う通り、シドの両足はガクガクと震えていた
クリムゾン・インパクトのダメージが足にまで来ているのだろう
しかし、そこを指摘されてもシドは自信に満ちた発言を止めない
「なーに……、ちょうど良いハンデみたいなもんさ。
「男に喜ばれても嬉しくねぇよ……っ」
「僕は嬉しいよ?何たってイッセー先輩のお陰で―――僕は更に強くなれるんだからさぁ……ッッ!」
シドは意味深な言葉と共に自身の両手に魔法陣を展開する
魔法陣はカタカタと高速で動き出し、赤と青―――2つの色に輝きだす
「ねえ、覚えてる?僕が先輩達と戦った時、『
「な……っ⁉じゃあ、今までのは全部、この為だけにやっていたのか⁉」
「相手の
―――“全てはこちらの読み通り”―――
要点を纏めた解釈と、全て
シドも一誠が期待通りに動いてくれてご満悦と言ったところ
しかし、そんな彼にも
それは――――
『怒りや憎しみと言った感情で進化や復活を遂げるのは知っているけど……イッセー先輩のは明らかに異質だ。だって―――パンツシスター先輩のパンツで本来の力を取り戻したんだもん。……そう言えば、イッセー先輩は女のヒトのお乳、いや……おっぱいって言ったっけ?それでいろんな奇跡を起こしてきたって情報があったよね。今はそんな強化方法が
間違いだらけの思索に
「まあ、それは後で考えれば良いかっ。とにかく今は―――この心が踊る状況を楽しまないとねっ」
シドが両手を前でクロスさせ、円を描くように回すと……2色の魔法陣も宙を舞う
赤と青、2つの魔法陣はやがて合わさり―――
シドは構えた右手で
「―――マックス大・変・身ッッ!」
唱えた刹那、表裏一体の魔法陣はバチバチと輝き、シドの全身を飲み込むように通過していく
魔法陣の中から更なるパワーアップを遂げたシドが姿を現す
左が青、右が赤い輝きを放つ眼孔
明らかに今までとは様相が変わったシドに、一誠達は冷や汗を流す
「錬成特化の『
強化変身を遂げたシドの全身から赤と青が入り交じったオーラが滲み出てくる
「パーフェクト・シド・ヴァルディ……ノーコンティニューで攻略しちゃうよ?」
低いトーンで攻略宣言をするシドに対し、一誠は疲弊した体に鞭を打って立ち上がろうとする
そこへ祐斗およびグレモリー&シトリー眷属の面々が前に出る
「イッセーくん、キミはアーシアさんに回復を
「―――ッ!木場っ!だったら尚更―――」
「少しでもダメージを回復させないと、
“手傷を負った状態の一誠ではパワーアップしたシドに勝てない”
祐斗はそう直感した上で時間稼ぎ役を買って出たのだろう……
他の皆もシドの変貌ぶりに畏怖しているのか、
それでも……行かなければならない
実質、シドも一誠の回復を待ち望んでいるかのような素振りを見せており―――クイクイと手招きしている
祐斗は手元に一振りの聖魔剣を創り、深呼吸する
そして、意を決した目付きで1番手に駆け出し―――シドに一太刀を浴びせようとした
しかし、シドは
それを合図にグレモリー眷属とシトリー眷属の共同攻撃が始まった
リアスの消滅魔力、朱乃の雷光、ロスヴァイセの魔術砲撃、ソーナの水の魔力が様々な角度から放たれる
シドはそれらを軽やかに避けつつ、匙が放つ
猫又モードと化した小猫、
右サイドから小猫が仙術の気を込めた拳を、左サイドからは仁村がオーラを纏った蹴りをシドに食らわせた
派手な衝突音が響き、余波が周囲に行き渡る
寸分の狂い無くヒットしたが―――シドはピンピンしていた
「―――っ!そんな……っ!」
「渾身の1発だったのに⁉」
小猫と仁村は驚愕の色に包まれ、シドは「残念だったねッ!」と2人に炎の打撃を食らわせた
今までの比じゃない打撃は
それを見たリアスは憤慨し、更に規模を大きくした消滅魔力をシドに向けて撃ち放つ
だが、シドは避けようとせず手元にパズルピース型のバリアを展開
向かってくる消滅魔力をバリアで受け流し、空の彼方へと追いやる
そこへ雷光、多属性の魔術、水の刃が攻めてくるが―――手元のバリアを幾重にも分裂させ、多方面からの攻撃を全て防ぐ
「まずは遠距離戦から攻略していこうかな」
そう言ったシドは地面に錬成用の魔法陣を展開し、錬成した武器を手に取る
手に取った武器は―――ハンドサイズの斧のような物だった
しかし、それは普通の斧ではない……
「―――パラドクス・アックス、遠近両用の錬成武器だ!」
シドは攻撃部分であろう刃を反転させる
それは
シドは
『
4回押したところで銃口をリアス達に向けて、
銃口から1つの青い
重い衝撃と激痛が体を突き抜け、リアス達の口から血が吐き出される
地に膝をつく彼女達に、シドは更なる追い打ちを掛ける
1枚を武器に、もう1枚を自身に挿入する
『
『
『
必殺の音声が鳴り響き、シドが銃口をリアス達に向ける
「「「そうはさせないわっ!」」」
リアス達の前に立つのは―――
まず椿姫が
その前方で花戒が結界型の人工
ちなみに草下憐耶の『
防御を固めた陣営にシドは危険な眼孔を光らせ、自身に挿入した強化メダルの効力を発揮する
一瞬だけ輝いた刹那、シドの分身が6体も出現し―――本体を除いて一斉に銃撃を放った
分身達が放った魔弾は花戒と草下の守りを
その瞬間、シド本体が硬質化させた魔弾を撃ち放った
硬質化された魔弾は地を
本来なら『
「――――っ」
ドゴォォォォオオオオオオッッ!
『
舞い上がる
皆ダメージが酷く、一様に
「―――ッッ!……やってくれたな、この野郎ォォォォォオオオオオオオッ!」
「許さないよッッ!」
匙も祐斗も、残りのメンバーも怒り心頭でシドに向かっていく
シドは嬉々として受け入れ、彼らの猛攻を
時折、
由良が使用している人工
精霊と契約を交わす事で様々な属性と効果を発揮する盾型の人工
『……アハハッ、楽しいっ。本当に楽しいよ、このヒト達はっ!』
心中で興奮しているシドに、今度はシトリー眷属の
彼女が手に持つ刀は光と闇が入り交じった刀身をしており、何処かで見覚えがある様相だった
それもその筈、以前の運動会でアザゼルが披露した中二病剣こと『
ちなみに名は『
巡が幾重にも放つ斬撃を
しかし、その
その間にゼノヴィアは魔獣騒動時に新しくなったデュランダル―――ブレイズ・エクス・デュランダルを掲げ、聖なるオーラをチャージする
「一気に吹き飛ばしてやるッッ!」
豪胆な宣告と同時にデュランダルが振り下ろされ、莫大な聖なるオーラが
向かってくる極大のオーラに対し、シドは―――再び
『
銃口が青く輝き、
発射された魔弾は10個に分かれ、向かってくる聖なるオーラと衝突する
お互いの技が相殺され、爆煙が舞い上がった
その爆煙の中からゼノヴィアが飛び出し、シドの体にデュランダルを振り下ろした
聖なるオーラに満ちた刃がシドの鎖骨に直撃、エクス・デュランダルの衝撃が周囲にクレーターを作る
デュランダルの素のパワーに加え、『
それをまともに受けて立ち上がれるような者はいない―――筈だった……
「…………アハハッ♪良いねぇ、その迷いの無い一撃っ♪」
「――――っ⁉な……っ」
破壊力を上乗せしたデュランダルを食らっても平然としている……っ
装甲が欠け、血を流しているが―――死んでないどころか笑っている……っ
ゼノヴィアは絶句、戦慄を禁じ得なかった……
そんな中、シドは狂喜に
「近距離戦も負けないよ?」
シドは
形状を変化させた直後、デュランダルの刃を
上からの振り下ろし、横からの薙ぎ払い、下からの斬り上げ等―――シドは息も尽かさぬ連続攻撃でゼノヴィアを押していく
ゼノヴィアは足元を狙って切り払うが、シドがジャンプしたので空振りに終わる
宙へ跳んだシドはそのまま荷重を乗せた一撃を見舞い、ゼノヴィアを
ゼノヴィアは咄嗟にデュランダルを盾のように構えて直撃を防ぐものの、拳の威力には勝てず後方へ吹き飛ばされてしまう
その隙にシドは
『
今度は赤いオーラが刃の部分に集まり、シドが駆け出していく
祐斗は聖魔剣を聖剣にチェンジして、
シドは仮面の中でニヤリと笑い―――
破壊力が増し、巨大な斬撃波動と化した一撃は龍騎士団を容易く
匙が放った多重の黒炎も消し去る程の威力……
「どうしたのぉ、もう終わり?」
シドが再び
『
『
『
更に破壊力がアップした
高速移動で距離を詰め―――
一瞬でその場にいた6人を全員斬り伏せ、祐斗達の体から鮮血が噴き出す
「……かは……っ、そんな……っ」
速度に定評のある祐斗でも反応できず、ただ倒れゆくのみ……
祐斗達の背後で
「案外、呆気ないよねぇ?アハハッ♪アハハハハハハッ!」
「…………ッッ!……やめ、ろ……ッ!」
シドの獅子奮迅の凶行に我慢ならなくなった一誠は、治療中にもかかわらず体を起き上がらせようとする
しかし、アーシアが涙ながらに制止してくる
「イッセーさんっ、ダメです……っ!まだ傷が……っ」
「アーシア……ッ!でも、部長が……木場が……皆が……ッ!」
『み、皆さんに手出しはさせませんっ!』
そう叫んでシドに立ち向かっていくのは―――ギャスパーだった
無数のコウモリと化して、シドの凶行を止めようとするが……それも徒労に終わる
まだ高速移動能力が残留しているシドは、周りに飛び交うコウモリの群れを叩き落とす
最後の1匹も叩き落とし、コウモリの群れが元のギャスパーの姿に戻される
「邪魔なんだから引っ込んでなよ♪」
シドは笑顔で一瞥してギャスパーを蹴り飛ばした
ここで一誠の我慢は限界を迎える……
「……ッ!……ッ!や、め、ろォォォォォオオオオオオオッ!」
『
音声を何度も鳴らし、極大の紅いオーラを解き放つ一誠
アーシアを後ろに下がらせ、一誠は背中のブーストを噴かして飛び出す
それを見たシドは赤と青の眼孔を光らせた
「……アハハッ、おいでよっ、イッセー先輩ッ!最後の最後まで心を踊らせようよッッ!」
狂った声音で叫ぶシドは跳び上がり、赤と青が入り乱れたオーラを纏い―――必殺の両足蹴りを繰り出す
対する一誠も右拳を極太に肥大化させ、渾身の力を込めた一撃を突き出した
『
『
両者の攻撃が正面からぶつかり合い、激突の余波が周りの岩壁を粉々に吹き飛ばす
“絶対にコイツは倒さなくちゃならない……ッッ!”
一誠は心中で叫びながら、紅いオーラを何度も噴き上がらせた
しかし、
鎧は端々から亀裂が走り、シドの蹴りが一誠の拳を打ち破り―――
けたたましい爆発と共に吹き飛ばされた一誠は宙を舞い、地面に叩き付けられる
全身の傷と言う傷から血が流れ、まさに完全なる敗北を
一方、シドは綺麗に着地を決め―――拳を握ってガッツポーズ
圧倒・完封と言った表現が相応しい実力を見せつけ、元の姿に戻る
「やったぁ♪また僕の勝ちだね、イッセー先輩?」
トコトコと歩み寄ろうとするシド
そこへ眼から涙を溢れさせるアーシアが、彼の前に立ち塞がる
無論、アーシアに戦闘の技術など無い……
「もう……やめてください……っ」
涙を流し、体を震わせる彼女の姿は―――まるで食われかけの小動物
シドはズイッと顔を近付け、アーシアの
「そんなにガクブルしないでよ、パンツシスター先輩っ。今の僕は先輩達と遊べて満足してるのさ。殺す気なんて最初から無いよ♪」
鼻唄混じりに転移魔法陣を開き、その中へ入ろうとするシド
直前に足を止め、
「でもさぁ、先輩達は諦めないんだよねぇ?何度でも何度でも僕達に向かってくるんだよねぇ?そう言うヒト達なんだもんね~?だから―――僕もそれに
何処までも狂った意欲を持つシドは、最後に手を振って一誠達に別れを告げる
「じゃあね、イッセー先輩。また遊ぼうよ♪」
それだけ言い残して転移魔法陣の中へと消えていった……
たった独りに完膚無きまでに叩きのめされたグレモリー眷属とシトリー眷属
ここまで規格外の強さを見せ付けられ、更にそれは
『……先生……っ、俺達……こんな奴らに……勝てるのか……っ?』
そのまま一誠の意識はブラックアウトされていった
――――――――――――――
「いや~、今回は大収穫だったよ♪満足満足っ。そっちはどう?」
「
「アハハッ、ウナギ登りってヤツだね~♪イッセー先輩も
「それだけあなたのご期待に応えてくださったのですか、
「うんっ、凄いんだよ?イッセー先輩って―――パンツとおっぱいで強くなるんだよ?」
「…………………
「だからぁ、イッセー先輩はパンツシスター先輩のパンツとおっぱいで強くなるんだって。今までに無い新しい発見だよ」
「……言ってる事が今一つ理解できないのですが」
「多分、僕達の知らなかった強化方法だと思うよ。……きっとイッセー先輩はまだまだ強くなる筈さ。僕も負けないように頑張らないとねっ」
「未知の強化方法……。視野に入れておくべき―――なのでしょうか……?」
一誠達を終始圧倒したシド・ヴァルディ……マジ無双ヤローですっ。
今回登場した強化形態のモデルは勿論、パーフェクトノックアウトゲーマーです!
こんなヤツがいて全戦力の一部とか……ガクブル必至((( ;゚Д゚)))