『ヒーローチームwiiiiiiiiin ‼︎』
オールマイトの声がモニター室に響く
「いや〜最後熱かったな!」
「緑谷も爆豪もボロボロだ」
「でもタイマンで勝ったのは爆豪だぜ」
「勝負に負けて試合に勝ったというところか」
「訓練だけど」
クラスメイト達がそれぞれの評価を出す中、カミナはモニターに映る緑谷の姿を見つめる
「あそこで逃げずに良く戦った。お前の気合い、見せてもらったぜ」
その後、モニター室に戻ったメンバーに八百万による評価でオールマイトが苦笑いするというイベントが起きた
その時にオールマイトが驚いたのは、自尊心の塊である爆豪が珍しく酷評をすんなり受け入れていたことだった
オールマイトは爆豪と少し話そうと思ったのだった
場所を移し、第二戦
轟・障子 VS 尾白・葉隠
この勝負は圧倒的だった
轟による大規模凍結による攻撃でビル全体を凍らせたのだった
そして左手の熱波で氷を溶かす
「悪いな、レベルが違いすぎた」
まさに化け物じみた強さだった
一方モニター室では・・・
「カミナの周りだけ寒くねぇな」
「ホント助かる!」
「おい、もう少し全員真ん中に集まれ。神野が大変だろう」
カミナは螺旋力の膜を作り、寒さを防いでいた
本当はカミナ自身とペアである八百万の分の広さしか作っていなかったのだが、近くにいた切島に気付かれ他のクラスメイトも集まって来たので広範囲に膜を作ったのだった
なお、オールマイトは入れてあげてない
「oh・・・・」
戻ってきた障子とカミナは話す
「お疲れって、言うほど疲れてねーか」
「ああ、敵の位置を探るだけで終わってしまった」
「へぇ、ショージは索敵が出来るのか。便利だな」
「ありがとう。でも俺はまだまだ未熟者だ」
「それを言うならここに居る奴ら全員が未熟もんだよ」
「それもそうか・・・神野、どうやら出番らしいぞ。頑張れよ」
「おう!」
第三戦
HERO、常闇・蛙吹 VS VILLIAN、神野・八百万
「絶対に勝ちましょうカミナさん!」
「当たり前だ。俺を誰だと思ってやがる!」
カミナは拳を握る
「見てろよデク。次は俺の番だ」
敵チームは準備を始めるのだった
ーーー
『それではHEROチーム、スタート!』
オールマイトの合図を聞いた常闇と蛙吹はビルの内部に入る
「よし、まずはプランαの通り俺が先行して敵の状況を探る」
「ケロ、そして私は隙を見て核を手に入れるのね」
「相手は入試一位の神野と推薦枠でもあり個性把握テストの一位の八百万だ。油断はできんな」
「ケロ、そうね。特に神野ちゃんの戦闘力がどの程度かが分かっていないもの」
蛙吹も常闇も入試試験を経験してるからこそ分かる
あの試験をトップ合格した男は脅威であると
「ケロ、常闇ちゃんダメだわ。やっぱり窓は開かないようにされてる」
「やはりか、外から登るのは無理だな。プランβは無理か・・・このままプランαを続行する」
「分かったわ」
二人は一階の部屋を全て見て核が隠されていないことを確認する
そして次の階に移ろうと階段のあるエリアに足を踏み入れた瞬間
ダァン‼︎
銃声が響いた
「「‼︎」」
二人は飛び退き階段から距離を取る
「これは・・・⁉︎」
「ケロ、間違いなく威嚇射撃ね」
蛙吹は跳ねてきた弾を拾い上げる
「ケロ、どうやらゴム弾のようね。でも当たったらかなりのダメージがあるわ」
「ならば黒影で守ろう」
『マカセトケ!』
ダァン! ダァン!
再び登り始めた二人を容赦なく弾が飛んで来る
しかし
『キカネェヨ!』
弾は全て叩き落とされる
「いいぞ黒影」
二人は黒影に守られながら二階に到着する
そして二階を全て調べ終える
そしてまた黒影に守られながら三階に到着する
「このペースで進めば問題無いな」
「ケロ、でも順調すぎて怖いわ」
そして三階に到着したタイミングで
上から筒のような物が飛んでくる
『ナンドキテモイッショダ!』
黒影は迎撃しようとする
「ッ‼︎ よせ黒影!」
しかし本体である常闇がその筒を理解した時には遅すぎた
バンッ!
発煙弾が爆発し、常闇と蛙吹は視界を奪われる
その瞬間、三階エリアの方からフック付きのワイヤーロープが伸び、常闇の襟を捉える
そしてワイヤーを巻き取る音が聞こえ常闇の首が締まる
「なっ⁉︎ ぐおおおおおおおお!」
「常闇ちゃん!」
蛙吹は引きずられながら三階エリアに入っていく常闇を助けようとするが
ダダダダダダダッ!
ライフルでは無い。マシンガンの連射音が響く
蛙吹は連射されたゴムの弾丸が目の前に着弾し、後退せざるを得なくなる
蛙吹が見上げた先には背中にライフルを背負い短機関銃を持った八百万がいた
「残念ですが、行かせませんわよ?」
「ケロ・・・不味いわ、分断されちゃったわ」
ーーーー
一方、引きずられる常闇の行動は早かった
「ダ、黒影! ワイヤーを切り裂け!」
『ガッテンダ!』
黒影の爪がワイヤーを切断する
常闇はゴロゴロと転がり体勢を起こし周りを見渡す
そこはエリア中央の一番広い部屋だった
「よう」
そこには刀を構えたカミナが居た
「さてトコヤミ。いつまで座り込んだんだ? 敵さんとの戦闘開始だぜ?」
「フッそうだな。行け!」
常闇は立ち上がると同時に黒影をカミナに放つ
『シャア!』
「オラァ!」
ガキィン! 刀と爪がぶつかる
ちなみにカミナの刀は木刀では強度が心配だったので八百万に作ってもらった
黒影の爪の乱撃をカミナは上段、下段と続く連撃で弾く
何度も火花が散る
カミナは捌き、避けながら拳や蹴りを黒影に叩き込むが効果はない
「チッ、効いてねーのか」
『ハハハ、キカナイ!』
カミナはバックステップをして螺旋力をフルスロットルにして刀に流し込む
「フッ!」
カミナは黒影の左の爪を避け、螺旋力で強化した斬撃を当てる
『ギャイン!』
黒影は情けない叫び声をあげて常闇の元へと吹き飛ばされる
(くっ、神野の個性は発光するのか。相性が悪いな)
常闇の個性である黒影は闇が深ければ深い程強くなる。故に光には弱いのだ
そしてカミナの螺旋力はエネルギーの量が多いほど眩しく光る
相性が悪すぎるのだ
「だからといって負けるつもりはない!」
常闇は黒影をカミナを上から襲わせる
そして自身も突撃する
俺の確保証明のテープと黒影の二段構えの攻撃だ
普通ならばこれで決まっていただろう
そう、普通ならだ
「俺を誰だと思ってやがる‼︎」
そう、この男が普通な訳がない
カミナは黒影の攻撃を真上から受け止める
その際に膝を曲げて勢いを殺す
そしてしゃがんだ勢いを使い常闇の足に蹴りを入れる
蹴られたことにより常闇が前傾姿勢になる
カミナは腰のホルスターから銃を引き抜き発砲する
「あばよ」
螺旋力を纏ったゴム弾が常闇の腹部に命中する
「グゥッ!」
しかし常闇は止まらない
(痛いがギリギリ耐えられッ!?)
だが着弾した弾が光ったと同時に爆発を起こし常闇は後方に吹き飛ばされる
『フミカゲ!』
黒影が吹き飛んだ常闇に意識が向いた瞬間に、カミナは螺旋力を纏った刀の鞘でバットのように黒影を殴り飛ばす
「オラァ!」
『ギャン!』
殴ったと同時にカミナは走り出し吹き飛ばされた常闇にテープを巻きつける
『常闇少年確保!』
オールマイトの通信が入る
「・・・無念」
『チクショー!』
常闇と黒影が言葉を漏らす
無事勝ったカミナは八百万に通信を繋げる
「モモこっちは勝ったぜ」
ーーーー
時は少し戻り
蛙吹は現状動けない状況だった
三階のエリアに入ろうとしたり、階段を登ろうとすると弾が飛んでくる
しかも、ゴーグルを投げて気を引こうとしたがゴーグルは撃たず正確に自分を狙ってくるのだ
さらに深追いはしてこない
完全に守りに徹していた
(勝ち筋はあそこしか無いわね)
蛙吹は行動を起こす
〜〜
(カミナさんの通信はない。つまり例のワイヤー作戦は成功したのですね)
八百万は銃を構えながらホッとする
(それにしても、カミナさんは本当にすごいですね)
八百万はカミナに言われたことを思い出す
『お前、この武器って作れるか?』
『これは、電動ライフルですか? ・・・複雑ですが、構造が分かれば可能ですわ』
『なら問題無い。よし、作戦を立てるぜ』
階段での待ち伏せ、ワイヤーでの巻き取り作戦、そして分断してからの行動
八百万も協力して作戦を立てたが、カミナの発想が凄かったのだ
その姿を思い出し、八百万は頬を緩める
(ハッ! いけませんわ、気を緩めてしまいました!)
八百万は再び集中し直す
カタッ
八百万は銃を構える
しかし、発砲はしない
なぜなら、視界には放り投げられた手袋だったからだ
(フェイントには引っかかりませんわ)
八百万は飛び出してくるであろう蛙吹に警戒する
そして
「えっ、しまっ!」
「ケロ、頂くわ」
ピンクの物体は蛙吹の舌だった
階段の中央部の吹き抜けになっている僅かな隙間から、正確に舌を伸ばしていたのだ
八百万は新しい銃を創造しようとするが、登ってくる蛙吹を見て止める
(撃つ!)
八百万は背負っていたライフルを構えゴム弾を放つ
「ケロ、それは分かっていたわ」
だが蛙吹は上に舌を伸ばしており、ゴム弾は外れる
蛙吹はそのまま確保テープと共に八百万に飛びかかる
だが蛙吹の手はライフルを槍の様に操る八百万に弾かれる
そして合気道により組み倒されてしまう
「・・・ヤァッ!」
「ケロッ⁉︎」
受け身を取り体勢を起こそうとした蛙吹の目に入ったのは、自らの額を捉えているライフルだった
蛙吹はスナイパー相手に距離を詰めて倒すつもりが、逆に自分が倒され混乱する
「申し訳ありません。私、白兵戦も出来ますの」
八百万は蛙吹の眉間に銃口を当てながら微笑む
「・・・ケロ、私の負けね。降参よ」
『モモこっちは勝ったぜ』
カミナから通信が入る
「カミナさん、こちらも勝利いたしましたわ」
『蛙吹少女リタイア! よって敵チームWIIIIIIIIIIIN‼︎』
「よし、完全勝利だぜ!」
「はい!」
合流したカミナと八百万はハイタッチするのだった
八百万って白兵戦はもちろん射撃も余裕で出来そうなんだよな〜
あれ?ヤオモモのボイスでスナイパーって・・・
感想、評価おなしゃす!