本当に悩んだぜ
「コア・・・ドリル?」
カミナは胸にぶら下がっているコアドリルを手に取る
「お前、俺を認めてくれるのか?」
そう言うと、コアドリルから漏れ出たエネルギーがカミナを包む
「なんだ・・・うっ!」
カミナの視界が白んでいく
➖➖➖➖
瞼を開けたカミナの目にはは懐かしい景色が広がる
それは前世の、シモンや大グレン団の皆の姿だった
グレンラガンのコックピットが開いて、そこにシモンが立ち仁王立ちをする
『アニキは死んだ‼︎ もう居ない! だけど俺の背中に、この胸に! 一つになって生き続ける!』
——————-そうだ
シモンは天へと指を差す
『穴を掘るなら天を突く! 墓穴掘っても掘り抜けて、突き抜けたなら俺の勝ち!』
『俺を誰だと思ってやがる、カミナのアニキじゃない! 俺は俺だ! 穴掘りシモンだ‼︎』
—————-そうだ! お前はお前なんだよ!
『必っ殺!』
———————行け! シモン‼︎
『ギガァドリルブレイクゥウウウウ‼︎』
グレンラガンはアルマジロの様なガンメンを破壊する
—————-そのまま前に突き進めよ、シモン
—————名乗りはちょっとダサかったけどな!
➖➖➖➖
視界が戻ったカミナは自身の身体の変化に気付く
「傷が・・・」
完治とはいかないが、動ける程には回復していた
カミナは手の中のコアドリルを見る
コアドリルはまだ光っている
「コアドリル、お前の力を貸してくれ」
カミナがそう言って見たのはルチアから貰ったケースだ
脳無に殴られたせいでほぼ壊れてロックが緩くなっている
カミナはケースを手に取るとそのままケースを開ける
「やっぱりお前だったか、相棒」
ケースの中には小さな人型のメカが入っていた
名は『グレン』
ルチアが設計図を元に作ったものだが、カミナにとっては前世での愛機である
ケースの中のグレンは人形のようにしか見えない
「相変わらず、良い面構えしてやがるぜ」
カミナはグレンを手に取ると、背中の部分に穴が空いている事に気付いた
その穴は明らかに何かを差し込む様に出来ていた
「なるほどな、行くぜ相棒!」
カミナはコアドリルをその穴に差し込み、回転させる
「コアドリル! スピンオン!」
コアドリルのエネルギーがグレンに流れ込み、グレンは巨大化する
ここで予想外なことが起きる
カミナの予想ではグレンは前世くらいの大きさになると思っていた
しかし、グレンは脳無くらいの大きさになって止まる
「・・・あれ?」
しかも、乗り込めそうにも無い
「・・・おい、グレン。
『——————』
その瞬間、グレンの目が光ったと思ったらカミナを担ぎ上げそのまま走り出す
「お、思ってたのと違あああああう‼︎」
ーー
緑谷達の心は絶望に包まれていた
「ははっ、一人死んだな。ヒーロー達が到着するまでやろう。次は誰が良いかなぁ?」
死柄木が笑いながら言う
「そん・・・な」
「ちくしょお! カミナァ、返事しろぉ!」
緑谷が呟き、切島が叫ぶ
本当ならすぐに近くへ駆けつけたいが、敵が許すわけもなく歯軋りをする
「じゃあ・・・次は女子にするか」
死柄木が蛙吹を指差す
「ケ、ケロ」
蛙吹の顔が恐怖に包まれる
「よし、やr」
「死柄木弔‼︎」
爆豪との戦いから逃げ出した黒霧が死柄木を覆う
ダンッ!
黒霧のワープにより、飛んできたゴム弾が近くのポールに突き刺さる
「あぁ? あの光ってる場所か? 学生だろ、狙撃ってマジかよ」
「狙撃って、まさか!」
緑谷達はライフルを持っている八百万が頭に浮かぶ
ダンッ! ダンッ! ダンッ! ダンッ! ダンッ! ダンッ!
次々と弾が飛んでくる
(まずい、八百万のやつ怒りで我を忘れてやがる!)
切島は八百万の現状にいち早く気付く
実際に八百万は一心不乱に発砲してはリロード繰り返していた
「チッ、うざったいな」
死柄木がそう言うのを切島は聞き逃さなかった
「狙撃をやめろ! そっちに飛んでくるぞ!」
「もう遅せぇ、行け脳無」
脳無が狙撃地点まで飛ぶ
「よくも、よくもよくもよくも! 絶っ対に許しませんわ‼︎」
建物の屋上からライフルを構えながら八百万が叫ぶ
「ヤオモモ! ヤバいよ、敵こっち見てる!」
「気持ち分かっけど早く逃げようぜ!」
耳郎と上鳴は怒り狂う八百万を引っ張る
「ッ! もうスピードで敵接近! 伏せて!」
3人が咄嗟に隠れると、近くに脳無が着地する
着地の衝撃の大きさで敵がどれだけヤバいのかを3人は察する
「・・・・・GU!」
隠れてやりすごしたかったが、脳無は気配を感じたのか八百万達の目の前に現れる
「あ、これ死んだ」
上鳴の呟きが妙に響いた
耳郎は涙を流し、上鳴は耳郎に覆い被さるように抱きつく
八百万は目の前に迫る拳を見て、目を瞑る
(・・・カミナさんっ!)
「俺のダチに! 何するつもりだキィィィィィィック‼︎」
赤い流星が脳無を蹴り飛ばす
巨大な顔から手足が生えた様なデザイン
肩の装甲にはカミナと同じく炎のドクロが描いてある
ど派手とも言えるほどの赤と黒のカラーリング
そして、その頭頂部とも言える場所にカミナは居た
「モモ! 無事か!」
「・・・はいっ!」
心配するのはこっちだろうという気持ちを飲み込み、八百万は返事をする
「そちらもご無事で何よりです!」
「あん? 俺を誰だと思ってやがる!」
「カミナさんです!」
八百万の即答にカミナは目を丸くする
「・・・へっ、分かってんじゃねーか!」
カミナは起き上がる脳無の方を見る
「俺はアイツをぶっ倒す!だから・・・」
カミナは八百万の方を振り返る
「
「〜〜〜はいっ‼︎ お任せください!」
その言葉にカミナは頷くとグレンに指示を出す
「グレン! そいつをセントラルまで投げ飛ばせ!」
『————————‼︎』
グレンは脳無の両足を掴み回転をつけて投げる
「はぁ? 何で脳無が飛ばされてくんだよ」
セントラルにいた緑谷や死柄木は投げ飛ばされたように帰ってきた脳無に驚く
そして、次に現れたカミナとグレンに更に驚く
「カ、カミナ! おま、平気なのか⁉︎」
「おう、エージ! おちおち寝てもいられねぇからな!」
カミナはグレンから降りると死柄木達の正面に立つ
「殺したと思ったら生きてるわ、変なロボット連れてくるわ、お前マジでなんなんだよ」
「あぁん、俺様が誰かだと? だったらその耳かっぽじって良く聞きやがれ!」
カミナは天へと指を差す
「雄英高校ヒーロー科! 鬼リーダーことカミナ様たぁ俺の事だ‼︎」
カミナは後ろのグレンを親指で差す
「そんで、コイツはロボットなんて野暮な名前じゃねぇ。コイツはグレンだ! 覚えとけ!」
そしてカミナは改めて宣言する
「それじゃあ、覚悟しやがれヴィラン野郎共! テメェらは俺とグレンでぶっ倒す!」
「随分調子に乗った少年ですね」
「応援が来るから早く帰りたいけど、1人は殺したかったし丁度いいか。脳無、今度はちゃんと殺せ」
「GAAAAAAAAAAAAA‼︎」
『————————‼︎』
脳無はカミナへと突進するがそれはグレンによって止められる
『—————-! ——-⁉︎』
「GAAAAAA! GA‼︎」
グレンと脳無は殴り合いになるが、ショック吸収の前ではグレンの拳は無意味に終わる
(やっぱり、ドリルじゃなきゃダメか。けど、今の俺じゃさっき以上に動けねぇ。せめて『ラガン』がいれば・・・ん?)
グレンの戦いを見ながら、カミナは何かを思いつく
(まさか、いや、出来るのか? いや・・・)
————-無茶を通して道理を蹴っ飛ばすのが俺達グレン団のやり方だ!
(あと必要なのは時間だ。時間を稼げる奴が居れば・・・)
「おい、これどういう状況だ?」
そこには轟が立っていた
「トドロキ! 10秒、いや5秒稼げるか⁉︎」
瞬間、脳無は氷塊に包まれる
「・・・これでどうだ?」
「流石だぜ!」
「来い、グレン! 最終手段だ!
『———-‼︎』
「「「「「「あれ?」」」」」」
その場にいた者がつい尋ねてしまう
「決まってんだろ、合体だぁ‼︎」
カミナはそう答えながら飛ぶ
「行くぜえええええ!」
そして戻ってきたグレンの頭頂部に右手のドリルを突き刺す
カミナは沈み込むようにグレンの中へと入る
グレンは爆発するかの如く、螺旋力の輝きを放つ
「やっぱり、意外とやれるもんだな!」
カミナを取り込んだグレンはあの姿へと
違いと言えばサイズが3メートルはないくらいである事と、
「なるほど、こっちのコイツは俺自身をベースにするのか。面白え!」
今までのグレンラガンと違い、コックピットに乗り込むものではなく、パワードスーツの様なものだった
「さてとだ・・・」
カミナは脳無にガンをつける
「これでタッパは並んだぜ! 脳ミソ野郎!」
「GAAA!」
「オラァ!」
カミナと脳無の拳が交差する
「ク、クロスカウンター!」
誰かが叫んだ
「いいか! 合体ってのはな、気合と気合のぶつかり合いなんだよ‼︎」
カミナはそのまま脳無を殴り飛ばす
「馬鹿な、オールマイトを倒せるパワーと個性だぞ⁉︎」
「オールマイトだぁ? 知らねぇな。 俺を誰だと思ってやがる」
「漢の魂燃え上がる! 度胸合体グレンラガン! 覚えておけ! コイツの名はグレンラガンだ‼︎」
「GAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAA‼︎」
脳無は体勢を起こすと、グレンラガンに襲いかかる
「無駄無駄無駄無駄ぁあああああああああああ‼︎」
カミナはグレンラガンの腕にドリルを生成し脳無と殴り合う
お互いのラッシュの打ち合いで、グレンラガンの装甲にヒビや傷が入るが、グレンラガンのドリルは確実に脳無にダメージを与えていく
「黒霧!」
「止めます!」
ダンッ! ダンッ!
黒霧がワープでグレンラガンの攻撃をワープさせようとするが、弾が身体に命中した事で動きが止まる
「ッチィ! まずあのスナイパーを始末すべきだったか!」
「俺らのこと、忘れてんじゃねぇぞゴラァ!」
「クソガキめ・・・!」
死柄木、黒霧と爆豪、轟、緑谷、切島が睨み合う
そこにカミナの声が響き渡る
「コイツでトドメだぁ!」
カミナはグレンラガンのサングラス型のブーメランを投げる
それは空中で二つに分かれ脳無の手足を固定し、そのまま空中へ吹き飛ばす
(何年振りだ?・・・行くぜ、シモン‼︎)
「必っ殺!」
伸ばしたドリルが巨大になり、全力で敵へと一直線に突撃する
「ギガァドリルブレイクゥアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア‼︎」
その一撃で脳無は天井を突き破り、遥か遠くまで吹き飛ばした
読了感謝です
いやぁ、グレンラガンの設定を非常に悩みました
スタンダードなスタイルではなく、ヒーローっぽいアイアンマンスタイルになりました
もちろん、リスクなんかも有りますので、次回をお楽しみに