今回は短め
「貫ききれなかったか、やっぱりドリルに関しちゃシモンの方が上か」
カミナは脳無が消えていった方を眺めながら呟く
「ふざけんなよ! 脳無が、オールマイトでもないガキに! バグキャラがよぉ!」
カミナはゆっくりと死柄木と黒霧の方を振り向く
「残りはお前らだけだな。覚悟はできて、グゥ⁉︎」
カミナが言い終わる前にグレンラガンの合体が解除される
「く、やっぱ時間が、ゲボァ!」
カミナは地面に倒れながら吐血する
「カミナ⁉︎」
「おい、階段の上の奴ら! ボケっと見てねぇで降りて青髪の手当てしろ!」
切島や爆豪がカミナを守るように立つ
「死柄木弔、あの少年はもう瀕死ですがガードが硬そうです。それに、あと数分もせずに増援が来ます。ここは撤退かと」
「・・・分かる、分かるぜ。でもナメられっぱなしもどうかと思うんだよ。俺とお前で連携すればワンチャンあのガキだけでもヤレるだろ。何より・・・脳無の仇だ」
だが、敵二人が駆け出そうとするタイミングで突如USJの扉が吹き飛ぶ
「遅れてしまって本当に申し訳ない。だけどもう大丈夫、我々が来た!」
「マジで、遅すぎんだろ。バカヒーロー・・・」
カミナはその腹の立つ声を聞きながら意識を失った
ーー
カミナが目が覚めるとそこは保健室だった
「おや、目覚めたかい?」
リカバリーガールが点滴を付け替えながら言う
「そうだ、敵は⁉︎」
「落ち着きなさい。敵は逃げて、生徒たちは無事だよ」
「そうか、ならよかった」
「だから、今は他の子のより自分の心配しなさい」
「え」
「頭や腕なんかの怪我はもう問題無いけど、軽くだけど個性の使い過ぎで内臓が傷つきまくってたよ」
「・・・マジっすか」
「君のその"個性"、自分の生命力みたいなのをエネルギーにしてるみたいだね。今回、それを使いすぎて容量オーバーしてしまいぶっ倒れちまったってわけさね」
「気をつけねぇとな・・・」
カミナがそう呟くとリカバリーガールが席を立つ
「あと、アンタに話がある人が居るんだよ」
「話? って、ゲェ、オールマイトかよ」
扉を開けて立っていたのはオールマイトだった
「やぁ、怪我は平気かい?」
「見りゃ分かんだろ」
「うん、元気そうで何よりだ」
オールマイトは笑っていたが、真剣な顔になる
「神野少年、本来なら私たちが、先生としてプロとしてしっかりしなきゃならない時に代わりに戦わせてすまない。そして、生徒達を守ってくれてありがとう」
「・・・なにも俺1人で戦ってたわけじゃねぇ。その言葉はあの場にいたクラス全員や相澤先生、13号先生が受け取る言葉だ。そこだけ間違えんな」
カミナはそう言うと、話は終わりだと言うようにオールマイトの反対側に身体を向ける
「ああ、そうだね」
オールマイトはそう言うと保健室を出ていったのだった
カミナは治療が終わり、家に帰る前にルチアがいるであろうラボに向かう
メールにて呼び出しをされていたのだ
「やっと来たね、カミナ」
「俺、怪我人なんだけど」
「アンタはそんなんでくたばるヤツじゃないでしょ」
ルチアはケラケラと笑う
「さてと、本題だよ。カミナ、あんたグレンで何かしたね」
「あ、いや、でも命の危険があったから・・・」
「アタシは別にグレンを使った事には怒ってないよ」
「へ?」
「このアホみたいな出力の変形を行ったことが気になるだけさ」
ルチアの巨大モニターにグレンラガンのデータが映る
「設計図には無い機能。何で合体出来たのか。正直、不可思議の領域だよ」
「俺は分かるぜ。何でグレンと合体出来たのか」
「え!」
ルチアの目が輝く
「そいつは気合いだ!」
「アンタに聞いたアタシが馬鹿だったよ」
はぁ、とルチアはため息をつき、話を続ける
「もう一つの問題はコイツだよ」
ルチアの手のひらに乗っていたのは小さくなったグレンだった
「グレンじゃねーか! あ、そうだった。ルチア、お前こいつをどうやって・・・」
『ガァン!』
作ったんだと言う前に、変な声がして会話が止まる
「・・・おいルチア、まさか」
「そのまさかだよ」
『ガァン!』
「なんでグレンが喋ってんだよ」
「それを私が聞きたかったんだよ」
グレンはカミナの肩に飛び乗る
「しかも、勝手に動いてるし」
「でも、これはこれで良いな! よろしくな相棒!」
『ガァン!』
「カミナ」
「ん?」
「・・・いや、何でもないよ」
ルチアはコアドリルや設計図のことを話そうとするがやめる
カミナは疲れているし、まだ話さなくても良いだろうと考えたからだ
「あ、そうだ!」
カミナは胸のコアドリルを手に取る
「やっぱもう光らねぇか」
「これ、光ってたの?」
「ああ、こいつが螺旋力を貸してくれたからグレンがデカくなったんだ」
『ガァン!』
カミナのセリフにグレンが頷く
「ふーん、アタシにどうやったか見せてくれない?」
「良いぜ! 行くぞグレン!」
『ガァン!』
「コアドリル、スピンオン!」
グレンの背中に差し込むが、何の反応もない
「多分、グレンラガンになるのにアンタの螺旋力の出力が足りないから、コアドリルが力を貸した、とかじゃないの?」
「・・・マジかよ」
つまり、カミナがまたグレンラガンになる為には、
1、コアドリルに認めてもらい、いつでも螺旋力を増幅出来るようになる
2、純粋に自分の螺旋力の出力でグレンの巨大化、合体を行う
この2つしかないのだ
だが、カミナという男が諦めるわけがない
「強くなればいいんだな。俺を誰だと思ってやがる! やってやろうじゃねーか! やるぞグレン、ルチア!」
「アタシも?」
「当たり前だ、お前は俺の専属だからな」
「強引な後輩だねぇ」
カミナは天に指を差す
「目指せグレンラガン‼︎」
「おー」
『ガァン‼︎』
➖➖
とある街
薄暗いバーの様な場所に死柄木と黒霧は現れる
「完敗だ。脳無はやられるし、仲間は瞬殺されるし、子供は強過ぎるし、平和の象徴には触れもしなかった」
死柄木はモニターを睨む
「話が違うぞ先生!」
『すまないね。まさかあんなのが出てくるとは。見通しが甘かったかな?』
『そうじゃ、なんだあの個性は⁉︎ あれだけ強力なエネルギーで硬質化も出来るとは! 知りたい、早く捕まえろ!』
『まぁまぁ落ち着いて。でも、脳無も残念だったね。せっかくオールマイトと同じパワーにしたのに』
「パワー、そうだ。もう1人オールマイト並のスピードで動くガキがいた」
『・・・・・・・・・・へぇ』
「だがあのガキだ。アイツだけは絶対殺す。神野カミナ、覚えたぞ」
『・・・悔やんでも仕方ない。今回だって決して無駄じゃなかったはずだ。精鋭を集めよう、ゆっくり時間をかけてね』
その後、今後どうするかを話し、通信は切れる
顔の無い男は声を殺して笑う
「神野・・・・・ね、何の因果か運命か。・・・ふふ、面白いね」
次回から新章
ヨロシク!