『ワープ完了、船体チェック
各部署チェック、
爆発光源検知、港湾区で戦闘中の模様』
「チェックを続けつつ
『戦闘形態』
並列波動炉心全機関最大出力、
クライアントを護れ。」
『並列3連波動炉心最大出力、
中央本炉心起動、全火器
稼働準備まで60秒』
「質量限界速度まで加速、
主砲、オートロック起動、
俺の合図無しでいい、
撃て。」
『了解』
▽
「や座、こぎつね座、
いるか座からの援軍は!?」
「現在部隊招集中、
『地球時間で3時間かかります』」
「くそっ、こんなに早く攻めて来るなんて、
《白鳥座連合》は馬鹿しかいないのか?
ただでさえ《星座の位置》を保つのに
限界が近いと言うのに。」
「港湾局長!!
《わし座》アルタイル港より入電!!
『少数なれど艦艇を回す』です!!」
「今までの『我、関せず』の理由は!?」
「星間距離の維持に全力だったそうです、
ですが、その維持にめどが立ったそうです!!」
「そうか、可能な限りの感謝と
僅かであろうが、『支援物資』を送ると。」
「近衛艦隊より緊急連絡!!
『我、損害甚大なり、即刻の救援を求む』
です。」
「近場に居る艦艇は?!」
「既に出払っています!!
警備隊すら回しているんです!!
もう何処にも回せる戦力なんて・・・。」
『こちらエディ、ベガ港へ』
「エディ?まさかっ?!」
『積み荷は既にそちらへ移送中、
本艦はこれより《こと座連合》へ加勢す、
射線を開けられたし、全力射撃を行う』
「近衛艦隊、警備隊へ緊急連絡!!
短距離ワープでも構わん!!
港湾区へ撤退せよ!!」
▽
「なっ?!撤退?
何処へ行けと言うのだ!!」
「『エディ』だ!
『エディ』が来てくれたんだ!!」
「・・・エイジ、お前。」
「艦長!!」
「警備隊を護りつつ
『射線を開ける』『エディ』と
情報共有!!来るぞ!!急げ急げ!!」
▽
『近衛艦隊、警備隊より
敵艦艇の位置情報を取得』
「構うな、撃て。」
『拡散波動砲発射』
▽
「《こと座連合》撤退を始めました!!」
「行き先は!?」
「港湾区です!既に短距離ワープの
航跡も確認しています!!」
「どう言う事なんだ・・・。」
「ぜっ!?
前方より強力なエネルギー奔流を検知!!
我が方に向かって来ます!!」
「あ・・・あれは」
▽
『主力艦艇へ着弾を確認、
残存艦艇へ、主砲発射』
「今度と言う今度は
お灸を据えにゃぁならんな、
《白鳥座連合》殿。」
〔撃つな!!俺達は民間船だ!!〕
『発信艦艇検索、敵艦隊外縁部に
確かにコードは民間船ですが』
「艦影、メインに。」
『了解』
「・・・珍しいな、地球型の輸送船だ。」
『はい、艦齢400年と言った所でしょうか?』
「『エディ』」
『はい、こちらエディこちらエディ、
貴艦艇の所属と目的を』
〔エディ?〕
「言って良い。」
『地球型のよしみですか?』
「・・・まぁ、な。」
『我が艦は、
『第48代目エディ型自立式武闘艦』
エディ、元・地球艦隊『武闘輸送船』です、
貴艦は?』
〔武闘艦っ?!生き残りが居たのかっ?!
わ、我が艦は
『地球型輸送船第60532号』
白鳥座連合へ輸送中、強制徴収され
現在、波動エンジンに損傷を抱え、
この場から動く事が出来ない!!
救援を求む!!〕
「救助。」
『了解、他に艦艇は?』
〔反抗した輸送船も居たのだが、
・・・船員は半数が殺されたが、
我が艦に半数を収容している、
医療品が全く足りていない、
貴艦には医療スタッフは居るだろうか?〕
「メンテナンス用アンドロイドなら居る、
ま、安心しろ、
『彼等はメディカロイド』でもある、
搬送したいのは山々だが、
まだ反撃して来る艦艇が居る、
その排除後に艦を横付けして救助を開始する。」
〔それで構わない、
エアロックはまだ大丈夫だ、
ただ、機関室は無酸素状態で
『スーツ』無しでは動けない〕
「万が一があります、全員分の
『宇宙服』はありますか?」
〔足りてない、4艦分の負傷者も乗せている〕
「『エディ』」
『スキャン完了、嘘では無いようです』
「・・・小ワープ。」
『了解』
▽
このような艦艇が生き残っていたとは
「メンテナンスベイだろうが
カーゴベイだろうが全部開けるんだ!!」
「了解!!重傷者をメディカルデッキへ!!」
「機関室より入電!!
疑似重力発生装置停止!!
間も無く本艦の重力が無くなります!!」
「なっ?!」
▽
『艦長』
「手順を幾つか飛ばして良い、
『みんな、頼めるか?』」
【マカセロ】【メディカロイド本領発揮】
「『エディ』」
『デッキ接続開始、全周囲防御開始』
▽
「どこから現れた!!」
「わ、ワープ航跡を確認!!
『地球型』です!!」
「『地球型』だと!?
馬鹿な、早すぎる!!
地球へ向かった『別動隊』に!」
「『別動隊』より緊急連絡!!
《我、甚大な被害を受けつつあり》」
「ふざけるな!!
『太陽系艦隊』にたいした艦艇が
残っていないと事前の調査で
確認しただろう!!」
「わかりません!!
月からの挟み撃ちをされたと
追加報告が上がっています!!」
「つ、月だとっ?!
先史文明の残骸しかない
あの衛星からだとっ?!」
「所属不明艦、拿捕した輸送船へ横付けを開始!!」
「くそっ、やはり残すべきではなかったか!」
「いえ、あの位置なら動けない筈です!!
輸送船ごと沈めてしまえば!!」
「やむを得まい、残存艦艇を終結!!
全火砲によってヤツ諸共
『サンプル』も破壊せよ!!」
▽
「防衛ドローン展開。」
『こちらからは仕掛けないので?』
「救助を優先だ、
終わったら、全力でいい。」
『そうですか』
「なんだよ?」
『いえ、シーマンシップでしたか?』
「別に、目覚めが悪いだけだ。」
『敵、残存艦艇が集結しつつあります』
「・・・波動クラスター弾準備。」
『おや、珍しい』
「白鳥座連合には
暫く大人しくして欲しいだけだ。」
『そう言う事にしておきます』
▽
「不明艦、防衛ドローン展開を確認!!」
「防衛ドローン?
随分と旧世紀の兵器だな。」
「しかし、堅牢なシールドは厄介です、
残存艦艇の火力では時間が掛かります。」
「こぎつね座の連中が来るまで後どれくらいだ?」
「ワープの痕跡はまだ検知していません、
恐らくアルビレオ駐留艦隊と交戦中かと。」
「だと良いがな。」
「目標、射程圏内に入ります!!」
「よし、撃って撃って撃ちまくれ!!」
▽
『波動防壁、異常無し』
「ほんと、堅ってぇなぁ。」
『この防壁は伊達ではありませんので』
「だな、大戦中はほんと助けられたよ。」
『我々エディ型に
護る為の戦いがあると教えてくれた
貴方は我々の財産です』
「そうかい。」
『はい』
「・・・そっか。」
『三座連合より入電を検知、
どうやらアルビレオ駐留軍と
やりあって居るようです』
「うげ、あっちもやってんのか、
ベガ港に繋いで貰えるか?」
『繋ぎます』
〔うぉっ?!〕
「すいません、
三座連合の動きはどうですか?」
〔え・・・エイジ、なのか?〕
「動きは?」
〔うむ、どうやら
アルビレオ駐留軍とかち合ったそうでな、
今、アルタイル港からの増援をどうするか
審議していたのだ〕
「構いません、増援として、
アルビレオ駐留軍に当たらせて下さい、
こちらのは『殲滅』します。」
〔・・・頼めるか?〕
「クライアントを護るのも
『契約の内なので』」
〔・・・僅かでも報酬に上乗せしよう〕
「いらない。」
〔だが〕
「契約以上の報酬金額は
『天の川銀河条約』に違反しますので。」
〔お前なぁ!!〕
「・・・輸送船の受け入れを頼みます。」
〔『地球型』か、懐かしいな〕
「これでチャラです、それじゃ。」
〔エイジ!!俺達は後悔している、
これは本当だ!!だから!!〕
『切断しました』
「ありがと、『エディ』」
『いえいえ』
▽
「・・・だめ、か。」
「局長?」
「お前は知らないのか?」
「いえ、『かの伝説』を
知らない『人類種』はいませんよ、
孤軍奮闘、どれだけ
見捨てられた星系でも『救助し』
『帰って来た武闘輸送船』いえ、
『最強の宇宙戦艦』
『エディ型自立宇宙戦艦』は、
誰でも。」