宇宙でのんびりしたかった   作:扶桑畝傍

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第6話 今後の話?

「ぎぼぢわ?!」グェ!?

(こ、コレが

 ワープ酔い・・・っ)オゥェッ?!

『ぁ~、ちゃんと洗面台に吐いてるのは

 清掃が楽で助かりますね』

「ぐぞ、AI!?」ウゥェ

『人類種の割には

 随分影響を受けますね?

 もしや貴女は

 《デザインチャイルド》でしょうか?』

「AI風情が、何を、知っ!?」

『艦長、どうやら一人で

 立てる状態に内容です、

 申し訳ありませんが、彼女の補助を願います』

「んぁ?マジで言ってる?」

『はい、

 メディカロイドは素体の

 アップロード中ですし、

 他の機体もメンテナンス中です』

「わかったよ、今行く。」

ビー

「おーい、入るぞ~。」

扉が開くと

グズグズに泣いている彼女が確認できた

「だ、大丈夫じゃねぇよな。」

「もぅ、やだぁ、

 やだよぉ、お母さん、お父さん。」

「へぇ、お前は『両親』が居るんだな。」

『デザインチャイルドですけどね』

「それでも『元の遺伝子』なり、

 母体がちゃんといるんだ、

 『俺』よりましだろうさ。」

『艦長』

「記録すんなよ?」

『してません』(まぁ、してますけど)

「・・・まぁ、いいか、

 タオル数枚出してくれ、

 流石に口元ぐらい拭かねぇとアレだろ?」

『そうですね、

 そのままでは経口補給も

 最悪な味になるでしょう』

「それは俺も経験済みだ。」

『最初のワープの時以来、

 この様な症状は出ていませんね?』

「そりゃぁ、酔い止め薬と、

 体質改善抗体を打っただろ?」

『はい、いちいち吐かれても困りますので』

「だな。」

話しながら口元を拭く

「ぁ。」

「吐けるだけ吐き出したか?」

「ぅん。」

(んぉ?随分大人しくなったな?)

「取り敢えず水だ、

 口ゆすげ、酸っぱいだろうし。」

「うん。」

(うわ・・・なんだこの

 もやもや感は?

 コイツの垂れるヨダレで・・・

 なんでだ?)

ぺっ「はぁ。」

「動けるか?」

「な、なんとか。」

ふらふらしながらも立ち上がった

「ほれ、とりあえずベットに座れ。」

「ぁ、ありがと。」

「メシ、食えるか?」

「え?パック?」

「パック?」

「違うの?家のステーションじゃ

 何時も『栄養パック』で

 ゴハンだったから。」

「ほ~、ステーション産まれか、

 にしちゃぁ、重力に慣れてるな?」

「そりゃぁ、『船外活動』を

 仕事にしてたから、

 重力ブロックもあるよ?」

「へ~。」

「その、色々、ごめんなさい。」

「あ?

 別にいいよ、取り敢えず、

 『エディ』さっぱりしたメシ。」

『どうぞ』

「なに、これ?葉っぱ?」

「え?『温玉シーザーサラダ』

 って、温玉な時点で

 さっぱりしたメシかどうかは

 微妙なんだけどな。」

「え?『生もの』を食べるの?」

「は?」

「見た事無い。」

「マジで?」

『艦長、貴方は『調理して食べる』のが

 楽しみでしょうけど、

 〔大抵のステーションや

  開拓惑星では、栄養パック〕が、

 主流です、

 〔地球残留人類種か、ごく一部の

  好き者人類種〕だけですね』

「あ~、だから

 『生鮮食品』が、『バカ高い』のか。」

『随分前に説明した筈ですが?』

「いつだよ?」

『運送業を始めた頃です』

「・・・何年?」

『地球時間で約3年前ですね』

「そか、もぅ、そんなに経つのか。」

「あの、パックは無いの?」

『ありません、

 態々プラスチックを生成し、

 栄養剤を流体化し、

 真空パックする手間が

 〔資源〕の無駄です』

「えぇ・・・。」

「ま、食えばわかるよ、美味いぞ?」

そう言って別の皿にある分を食べ始める

「お、うま、『エディ』

 今後はコレの派生型料理の

 検索と生成を頼めるか?」

『・・・艦内に

 生産プラットフォームを

 建設した方がよさそうですね』

「ん?出来るのか?」

『肥沃な〔土〕が必要になります、

 今、〔土〕が買える星は

 〔地球以外〕ですと、

 余り良い品質はありません、

 配達後であれば、

 〔月〕に一旦帰投しますので、

 その際、〔アステロイドベルト〕を

 経由すれば〔アステロイドベルト〕から

 〔岩石〕を製錬、

 〔土〕にする事が可能です、

 ただし、〔製錬〕には、

 地球時間で〔10日〕ほどかかります』

「うし、そのプランで行こう、

 船体の更新もするしな、

 『エディ』には悪いけど、

 10日間の休暇にしよう。」

『了解』

「・・・あの。」

「なんだよ?」

「その、ヘッドギアは?」

「あぁ、俺には〔目〕が無いんだよ、

 だからコレが〔目〕の代わり。」

「え?」

「無理に外そうとすんなよ?

 神経、直接繋がってんだからな?」

す~っと伸びる手が引っ込んだ

「ごめ。」

「兎に角食えよ、美味いから。」

「だって、どうやって〔飲む〕の?」

「〔飲む〕?

 いや、見てたろ?〔食べるんだよ〕」

「えぇ。」

「めんどくせぇなぁ。」

フォークでぶっ刺して

「口あけろ。」

「え?はひあけらよ?」

ずぼ

押し込んだ

「?!」

「ん?それで口をしっかり上下に動かして

 〔噛むんだ〕こうやって。」

目の前でもぐもぐして見せる

「ん~っ!!」

どうやら〔味覚〕が刺激されて

なんかパニくってるらしい

懐かしいな、俺も最初はこうだった

「ほれ、後は。」

ごくん、と飲み込む

「~っ!?」ゴクン

「どうだ?」

「すっごい!なにこれっ!?」

「気に入ったか?」

「うん!!もっと食べたい!!」

「なら働け、『エディ』

 さっき言った〔土〕の世話を

 コイツにやらせる、構わないか?」

『色々インストールする必要があります』

「は?俺は知ってるからいらねぇぞ?」

『違います、彼女です』

「?インストールって、なに?」

「『は?』」

「『エディ』コイツのスキャンデータは?」

『確認します』

「あれ?貴方、〔首にポート〕が付いてるのね?」

「あん?付いてるのが普通じゃねぇのか?」

「普通ないよ?

 ステーションだと、端末で処理してたから。」

『艦長、彼女は

 《デザインチャイルド》でありながら

 《人間》です、外部接続ポートも

 多言語補助機能も入っていません』

「は?」

『再検査の結果、

 《復元された旧・地球人類》です』

「ちきゅう?」

「いや、地球を知らないのは

 おかしくねぇか?

 《天の川銀河内戦》を知ってるだろ?」

「知ってるけど、

 『どんな星か知らないよ?』」

「『マジか』」

〔んぉ・・・おま〕

「長官、助けてくれ、

 〔旧・地球人類〕の

 扱い方を教えてくれるか?」

〔は?〕

「この間、こと座連合から

 押し付けられた漂流者だ。」

〔ぁ~、今、エディに

 色々データを送ってる、

 それと、彼女と話させてくれるか?〕

「あぁ、今、繋ぐ。」

〔ぁ〕

「へ?」

「ん?長官?どしたの?」

〔着替え中だったよ〕

「は?なんかダメなのか?」

〔お前なぁ、女の子の着替えを

 覗くのはな?〕

「ほいほい。」

〔ぶっちゃけ『責任』を取らされる〕

「マジかっ?!

 え?じゃぁ、アレか?

 裸を見たのもまずかったのかっ?!」

〔お前、何時の間に〕

「いや、ちょっとあってな、

 うわ~、マジか~、

 って、〔責任〕って、

 なんの責任を取るんだ?」

〔エ~ディ~〕

『なんでしょうか?』

〔エイジに、

 わざと教えなかったなぁ?〕

『なんの事でしょうか?』

「き、着替え終わりました。」

〔あ~、色々すまんな、

 彼は、精々の10歳前後なんだ〕

「じゅっ、さい?」

〔彼の事情は?〕

「誰かのコピー品って事は。」

〔話したのか?〕

「ちょっとだけ。」

〔ふむ、気の毒だがキミは

 『船から降ろす訳には行かない』〕

「え?」

〔彼を知る者は少なければ少ない方が良い〕

「そんな。」

〔まぁ、出来る範囲でキミを

 サポートする事を

 この『契約書』に記そう〕

壁から『契約書』が出て来る

「えっと。」

〔あぁ、紙媒体も珍しいのか、

 キミは端末を持っているのかい?〕

「あ、はい、

 ステーションから離れているので

 〔更新〕されてないですけど。」

〔エディ〕

『仕方ありませんね』

そう言って、私の端末が出て来る

「クソAI、

 何時私の端末を取ったのよ?」

『更新しただけですが?』

〔え、エディに

 随分な口を効いてて良く無事だね?〕

「え?」

『長官、さっさと進めて下さい、

 こちらは間も無く

 アンタレス港湾区に到着するので。』

〔おっとすまん、

 今、端末に送った内容でいいかね?〕

「こ・・・こんな金額、貰えません。」

(ステーションの最高級区画で

 一生遊べるような金額なんて怖過ぎる)

〔まぁ、これからの迷惑料と

 思ってくれればいい、

 キミは

 『出身が白鳥座連合

  第48ステーション』で

 間違い無いんだね?〕

「はい、そうですよ?」

〔ふむ、食料品は

 定期的に届けさせよう、

 エディ、合流地点のすり合わせを頼んだ〕

『了解』

〔・・・色々、

 教えたり教わったり、

 アイツを、エイジを頼む〕

「ぇ、えぇ、頑張って見ます。」

 

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