ペルソナ5Rリメイク実況   作:ガスキン

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パレス攻略はカットしまくります。


実況十三回目

青春も謳歌する実況はーじまーるよー。

 

本日よりカモシダパレスの探索スタートと行きたい所でしたが、モルガナより潜入の為の準備を怠ってはならないとありがたいお言葉を頂いたので今日と明日は買い物に行きましょう(強制イベント)。

 

放課後になって真っ先に向かうのは四件茶屋の診療所……そう、みんな大好きパンク女医こと武見先生の所です。

 

コープ解禁前なので購入できる薬に制限がありますが、とりあえず買っておきましょう。その際に、もっと強い薬が欲しい。あるんでしょうここには? とさりげなーく聞いてみましょう。

 

「……お大事に」

 

残念ながら他の患者が来てしまうので続きは次回以降となります。まあ、彼女に主人公の印象をバッチリ与える事が出来たのでOKです(好印象なのかはわからない)。

 

翌日の日曜日は竜司と一緒にセントラル街に武器調達です。……しかし、すでに周回済みの私は全員分の最強武器を揃えておりますので、ハッキリ言って無駄イベントでしかありません。店長とのコープの解禁も来月ですからね。

 

そんなこんなで二日が過ぎ、また一週間が始まりました。

 

「雨宮君、ちょっといい?」

 

朝のホームルーム終了後、川上先生に指導室に呼び出されます。やれやれ、こんな朝っぱらから二人きりになりたいだなんて先生ってば大胆なんだから。

 

「そ、そういうつもりじゃ……! あ、あのね、雨宮君。そういうネタで教師をからかうのは止めなさい」

 

怒られちゃいましたね。けれど反省はするが後悔はしません。それが主人公です。

 

「少し確認したい事があるだけだから。……あら、使用中かしら?」

 

指導室の中から声がします。直後扉が開き、中から見覚えのある赤いリボンの女の子と鴨志田。そしてモブ教師が出て来ます。

 

「あ、先輩。おはようございます」

 

はいおはよう(緑のおじさん感)。今日もリボンがよく似合ってるよぉ。鴨志田セ・ン・セ・イもおはようございまーす!

 

「……」

 

チラ←懐から何か取り出そうとする主人公。

 

「ッ……! お、おはよう……」

 

うんうん。体育教師は挨拶に厳しい(偏見)ですから、自分も実践しないと説得力ありませんからね。

 

「チッ……」

 

舌打ち共に鴨志田が去って行きます。リボンちゃんも深々とこちらにお辞儀をして自分の教室へ帰ります。モブ教師はいつの間にか消えてますね。空気が読めていて素晴らしいと思います。

 

「じゃあ、入って」

 

川上先生に続いて中に入ります。席に着いたところで早速先生が話を切り出します。

 

「単刀直入に聞くけど……鴨志田先生と何かあった?」

 

なんですかその彼氏とケンカ中の女の子に事情を聞こうとする女友達みたいなセリフ? 生憎ですけど僕も鴨志田先生もノーマルですよ。

 

「……さっきの鴨志田先生も挨拶がぎこちない感じだったし」

 

どうやら川上先生はスルースキルを覚えたようですね。あたふたする先生が見れなくなってしまい私は悲しい(ポロロン)。

 

「あんまり詮索するつもりはないけど、騒ぎを起こすのは止めておきなさいよ」

 

いや、誤解っすよ先生。鴨志田先生は恥ずかしがってるだけですから。

 

「はあ? どういう意味?」

 

先週、鴨志田先生に頼まれて体育教官室の整理を手伝ったんですけど、その時に先生が派手に転んじゃったんですよ。それが恥ずかしくてついあんな態度になっちゃってるだけなんです。

 

「転んだって……けど、それにしたってあの様子は……」

 

川上先生。男のプライドってのはやっかいなものなんですよ。だから、今はそっとしておいてあげてください。

 

「……わかった。本当に面倒事じゃないのならこれ以上は追及しない。なら話はこれで……っと、さっきの女子の事だけど」

 

さっきのリボンちゃんの事ですね。彼女がどうかしたんでしょうか。

 

「キミ、芳澤さんとどこで出会ったの?」

 

ふむ、電車の中で少々……。

 

「なるほど。うん、なら話はこれでお終い。教室に戻りなさい」

 

へーい。

 

「雨宮君」

 

ドアを開けようとしたら呼び止められました。はあ? もう用事は済んだんじゃなかったのかよ!(現代のキレやすい若者)。

 

「学校内では未だにキミの噂が囁かれてる。……けど、キミのクラスメイト達はキミの事を受け入れようとしている。ちょっとずつだけど、そういう空気になってる……私もね」

 

せ、先生……!(掌がギガドリルブレイク)。

 

「だから、これからも真面目に努めなさい。そうすれば、いつかは噂だって払拭出来るはずよ。……引き止めてごめんね。さあ、そろそろ一時間目が始まるわよ」

 

かー! これだから川上先生は川上先生で川上先生なんだよなぁ! 今なら例のキャピ顔も許せ……あ、悪い。やっぱ辛ぇわ。

 

さて、クラスメイト達の評価も順調に稼げているみたいですし、これからの学園生活をもっと良いものにするためにも、さっさと鴨志田をとっちめてしまいましょう。

 

放課後、アジト(屋上)にメンバーで集まります。

 

「カモシダを改心させるためにはオタカラを奪わなければならない。これが絶対条件だ」

 

「そのオタカラっていうのがあの場所……パレスの核で、それを盗っちゃったらパレスもなくなっちゃうんだよね?」

 

「そうだアン殿。けど、オタカラが何なのかはわからない。欲望の象徴なんて人によって違うのだからな」

 

「場所もわかんねえんだろ? けどまあ、オタカラは奥深くで眠ってるってのがお約束だし、目指すのは城の一番奥ってわけか」

 

「ああ。まずはオタカラを見つける。これを目標に行動するぞ」

 

ここからパレス侵入ですが。残念な事に今回は志帆ちゃんはお留守番です。向こうの危険性がわかったのと、前回最低な事を言われたシャドウの鴨志田に苦手意識が出来てしまったみたいなので、杏ちゃんがストップをかけたのです。

 

「ゴメンね、みんな……」

 

「いいんだシホ殿。前回は無事だったが今回もそうだとは限らないからな」

 

「そうそう。俺等に任せとけって。鈴井の分まであの野郎にたっぷりかましてきてやるからよ」

 

「志帆のためにも絶対に改心させてみせる。だから、信じて待っててね」

 

みんなやる気は十分みたいですね。ではそろそろ行きましょうか。

 

まず初めに行うのは杏ちゃんのコードネーム決めですね。ちゃちゃっと決めちゃいましょう。

 

「では、今からアン殿は「パンサー」だ」

 

「うん。よろしくね、モナ、スカル、ジョーカー」

 

ここからはパンサーを加えた四人で攻略です。彼女は魔法アタッカーなのでそちらよりの育成と強化をしてあげましょうねー。

 

「待ちなさい」

 

おっと、ジュスティーヌ登場です。長鼻から話があるらしいので向かいましょう。

 

「私の言葉を覚えていたようだな」

 

え、知らんけど……。

 

ここでペルソナの合体。そして、ペルソナ全書が解禁です。待ってたぜ、この瞬間をよぉ! ここから雨宮 蓮の最強伝説がスタートじゃい!

 

まあ、ぶっちゃけラウール一体いれば十分なんですが、ここは「ワイルド」として色々お見せしたいと思います。

 

なお、今後所持するペルソナはコープのランク上げの為以外は完全に実況者の趣味で呼び出しますのであらかじめご了承ください。

 

ではでは、記念すべき一体目はこの子……アルテミスです。

 

一回目の実況で軽く触れましたが、このリメイク版には真・女神転生5よりいくつかの悪魔がペルソナとして追加されています。その中の一体がこのアルテミスです。

 

見た目や耐性は5と全く同じです。さらに専用スキルもありますが、残念ながら弱体化してしまっており、彼女の代名詞であるペガ……「銀河烈星拳」は攻撃回数が一五回から七回に減少しています。そのままだったらぶっ壊れどころじゃないから仕方ないね。

 

しかし、そんなものは彼女の可愛らしさに比べれば些事でしかありません。なので私は「物理反射」と「火炎吸収」を覚えさせ、あとは「チャージ」や「アドバイス」等をセットして物理のスペシャリストとして運用しています。

 

ちなみにアルカナは「戦車」です。なので竜司のコープ上げの為という意味でも序盤から装備していてお得なペルソナです。これで小学生ニキ達も装備する言い訳が出来たね(そもそも小学生がこんなチャンネルの動画見るわけないだろう)。

 

5の女悪魔は人気がありましたから、他にも「イズン」や「ジョカ」、「クレオパトラ」なんかも追加されていて、ストック数が増えたら彼女達もストックに入れる予定です。

 

あ、そうそう。「ゼウス」や「フィン・マックール」もいますので、男好きな方々もご安心ください。

 

さて、用事も済んだしそろそろ戻りましょう。

 

「どうしたんだお前。いきなり立ち止まったりして」

 

「……また何か悪だくみしてたりとか?」

 

「はは、何言ってんだよパンサー。そんなわけ……ねえよな?」

 

動かなくなった主人公を心配(してくれてるのかなコレ?)して戻って来る三人に謝りつつメニュー画面を開きます。

 

ペルソナをアルテミスに替えるついでに、仲間の装備も変更します。はい、最強装備だから大事に使ってね。

 

どうでもいいですが、防具を変えてもキャラクターの見た目が変わらないのは、怪盗服に防具の効果を張り付けているのだと実況者は解釈しています。他のゲームでいう所の重ね着装備みたいなものなんでしょうね。

 

「まずは前回見つけた西館のセーフルームに向かおう」

 

「あの休憩した所だよね」

 

「うむ。どこぞの馬鹿が見つかったせいでその先まで調べられていないからな」

 

「……悪かったな」

 

まあまあ、元気出せよスカル。これから取り返せばいいんだから。

 

「おう。汚名挽回ってヤツだな!」

 

「……汚名って返上するものじゃない?」

 

「やっぱり馬鹿だコイツ……」

 

お約束のボケありがとうスカル。じゃあショートカット機能を使ってパパっと行って終わり!

 

「さて、無事にセーフルームにつけたな」

 

「ここで何するの?」

 

「休憩以外にも相談が必要な場合は利用出来そうだな。……そうだ。ここから先に進むにあたって提案がある」

 

「何だよ?」

 

「ここからはシャドウとの戦闘は避けられない。ジョーカー、お前には前線ではなく後方からの指示を任せたい」

 

ファッ!? いきなり解雇ですか?

 

「はあ? なんでだよ。コイツがいれば百人力だろうが」

 

「だからだよ。現時点でジョーカーの力は吾輩達のものを遥かに凌駕している。だからといってコイツに全てを任せていたら吾輩達はいつまでたっても強くなれんぞ」

 

「……そうだね。戦うのを決めたのは私だもん。なのに彼に頼ってばかりじゃ駄目だよね」

 

「もちろん、危なくなった時にはすぐに援護してもらうが。それ以外では手を出さずに吾輩達にどうすればいいのか指示してもらうのがいいと思うのだ」

 

「なるほど、そういう事か。なら異論はねえ。指示は任せたぜジョーカー」

 

「キミ、そういうの得意そうだもんね。けど、ピンチの時はちゃんと助けてよね」

 

えぇ……。せっかくアルテミス呼び出して来たのに。……まあいいでしょう。そういう事なら撃ち漏らした相手の止め役とかそういうのに徹しましょうか。

 

方針も決まった事だし、セーフルームを出ましょう。

 

ここで少し説明を。パレスには様々なギミックが存在していますが、ロイヤル版から変更になった場所はありません。加えて、リメイク版では一部ギミックがペルソナを使って突破出来るようになっています。

 

条件はそのギミックに対応するペルソナを所持するだけ。このパレスは既に所持しているペルソナだけで対応出来るのでベルベットルームへ戻る必要はありません。

 

すでに何週もしている実況者にはここの仕掛けなど意味を成しません。立ちはだかる仕掛けを次々に突破していく主人公の雄姿に仲間達も驚いていますね。ああ、みんなの視線が気持ちええんじゃ!

 

邪魔するシャドウも弱点責めをきっちり指示してやればただの雑魚。オラ! 道を開けろ! 開けないなら死ね!

 

(コイツ……まるで最初から罠も仕掛けも全部わかってるみてえな動きだ)

 

(戦闘でも、初見の相手にも的確に弱点を突く様指示してくれるし)

 

(危険に率先して飛び込む豪胆さもそうだが、コイツが後ろにいる事で安心している吾輩がいる)

 

(((マジで……何者なんだ(なの)?)))

 

主人公ですけど!←ちょっと気に入って来た。

 

さてさて、次の部屋は……お、ワイヤーを装備するイベントの部屋ですね。これカッコいいから好きなんですよ。

 

「げ、ここの階段崩れてやがるぞ」

 

「どうする? 他の道を探す?」

 

「いや、こういう時の為に作っておいたものがある。ジョーカー、これを腕につけろ。ワイヤーを使って遠くに移動できる優れものさ。ほら、あそこにちょうどよくワイヤーを伸ばせそうな場所があるだろう」

 

任せろ! 発射ぁ!

 

「うおっ! 躊躇いなく行きやがった……」

 

「すっご……ホントに行けちゃった。……けどコレ、私達はどうすんの?」

 

「あ」

 

「あ……じゃねーよ! どうすんだよ」

 

「し、仕方ねーだろ。材料一人分しかなかったんだから」

 

やれやれ、詰めが甘いなモルガナ君は。こういう事もあろうかと、主人公は懐にとっても頑丈なクソ太ロープを忍ばせていたのです。さあ、みんなはこれで上がって来なさい。

 

「で、でかしたジョーカー!」

 

「さっすがぁ! ……けど、何でそんなもの持ってんの?」

 

「……俺、もうアイツが何を取り出しても驚かなくなっちまった」

 

まずはパンサーをひっぱり上げてあげましょう。

 

「ご、ごめんね迷惑かけて。重かった……よね?」

 

重かったらこんなにスルスルと引っ張り上げられないんだよなぁ。大丈夫? ごはんちゃんと食べてる?

 

「そ、そっか。ならよかった」

 

何故か嬉しそうなパンサーです。女心はわかりませんね。

 

スカルとモナはセットで引っ張り上げます。よし、じゃあ行こうぜ!

 

さらに進むと例の本棚の仕掛けの所にきましたね。ささっと必要な本を揃えて本棚にぶち込んでやりましょう。

 

「……うげ、何だこの部屋」

 

開いた部屋を見てスカルがげんなりした様子で舌を出します。プレイヤーにトラウマを植え付けた志帆ちゃんの部屋ですね。ですが、今回はちゃんと守りましたので……はい、床にバラの花は散ってません。もうこれだけで大満足です。

 

「この部屋を見るだけで、カモシダがどれほどシホ殿に執着していたかがわかるな」

 

「……上等よ。絶対に、アンタなんかに志帆を好きになんかさせないんだから」

 

パンサーの闘志にさらなる火がつきましたね。では金メダルと地図を拾って次に向かいましょう。

 

セーフルームで休憩した後、礼拝堂に向かいます。奥の方に趣味の悪い像が建っていますね。

 

「……書庫の部屋を荒らしたのは貴様等か」

 

ここで中ボスです。相手はアークエンジェルの姿をした敵が一体ですが、生意気にもチャージを使ってきます。さらに、火炎と電撃に耐性がありますので仲間の攻撃も効きにくいです。

 

な の で。

 

「ジョーカー!?」

 

いけーアルテミス。「銀河烈星拳」だー。

 

「ぎょえぇぇぇぇぇぇぇ!?!?!?」

 

アルテミスの拳から放たれた無数の気弾がアークエンジェルの体を貫きます。……あ、しまったー。勢いがありすぎて後ろにある像の足まで壊しちゃったー。ごめんなさいカモシダ様ー(棒)。

 

「おいおいおいおい!」

 

「く、崩れる崩れる!」

 

「おいぃぃぃぃ! 何やってんだジョーカーーーーーー!」

 

仲間達が慌てて避難します。え、これって主人公が悪いの? 悪いのは敬愛する王様の像を守れずに無様に消えていった敗北者(アークエンジェル)でしょ?

 

「なんだ今の音は!?」

 

「ああ、偉大なるカモシダ様の像が!」

 

「許さんぞ貴様等! そこを動くな!」

 

「チィッ! 増援か! ジョーカー、どこか抜け道は無いか!?」

 

ありますねぇ! 間髪入れずにワイヤーを発射します。そして同時にペルソナを「ラウール」にチェンジします。

 

「え、ちょっ……!」

 

ワイヤーで飛ぶ主人公のすぐ後ろをラウールに抱えられた三人がついて来ます。こんな感じで戦闘以外でもペルソナが活躍する場面がちょくちょく挿入されるので既プレイでも新鮮な気持ちで遊べるのがリメイク版のいい所ですね。

 

ちなみに、今回はラウールを使用しましたが、翼を持つペルソナなら何でも構いません。小さいピクシーでも可能です。その場合は抱えるのではなくどこからか不思議な風が吹いてきて仲間達を飛ばしてくれます。気になった人は試してみてね。

 

「……ふう、間一髪だったな」

 

「ありがとね、ジョーカー。けど、次からはやる前に言ってくれると嬉しいかも」

 

「さっきの像の件も含めてな」

 

おう考えといてやるよ。

 

無事に危機を乗り越え先を急ぎます。一応「イシ」も回収しつつ階段をひたすら上っていくと、開けた場所に出ます。

 

「あそこに見える塔で間違いねえんだよな」

 

「ああ。さっき見つけた地図にも一致する」

 

「あの上にオタカラが……」

 

ゴールはもうすぐです。ですが、それだけ警備も厳しくなるわけで。……案の定見張りの兵士がそこら辺にうろうろしていますね。

 

「それでも行くしかない。気合い入れて行けよお前ら」

 

大丈夫。ここにもワイヤーを使った抜け道がありますから。じゃけん今から飛びましょうねー。

 

再び取り出したクソ太ロープでみんなの体をしっかりと固定して、ワイヤーで一気に塔に飛びます。モナから何でさっきみたいにペルソナを使わなかったんだと責められますが、せっかく持って来たのに一回しか使わなかったら勿体ないと答えたら唖然とされちゃいました。そんなモナの肩をしゃがんでポンと叩くスカル。なんだ、やっぱりキミ達仲がいいじゃないか。

 

残りの「イシ」を回収しつつ塔を登っていくと、振り子刃の通路の前にたどり着きます。

 

「危なっ! 何コレ……!?」

 

「古典的だが有効なトラップだな。無理して進むより停止させた方がよさそうだ」

 

「おい、これって地下で見たヤツと似てねえか。って事はこれが制御装置じゃね?」

 

傍に設置されたカモシダの胸像を見てスカルがピンと来たようです。ですが、そのままでは反応しません。本来であればカギを探さないといけないのですが……。

 

「ん、ジョーカーどうした?」

 

止まる気配の無い振り子を見つめるジョーカーにモナが声をかけます。

 

―――頑丈そうな振り子だ。

 

―――けれど、今の自分のペルソナなら破壊出来るかもしれない。

 

―――試してみようか?

 

実はここで「力」が一定の値を超えているペルソナがいればカギを探さなくても突破出来ます。今の所持ペルソナでは「ラウール」と「アルテミス」が満たしていますので、今回はアルテミスに任せましょう。

 

「アルテミス!」

 

アルテミスの拳の一振りで振り子は根本から破壊されました。落下していく振り子を見遣りながらジョーカーが通路を進みます。

 

「ペルソナってあんな使い方も出来るんだ」

 

「なんであんなに可愛いのに「力こそパワー」な武闘派なんだよぉ……」

 

「……違う。吾輩達は怪盗。脳筋集団じゃない。もっとクールに……クールに……」

 

ガッツポーズをしながら消えたアルテミスの姿に三者三様の反応をするパンサー達なのでした。

 

何故かどこぞのしおしお電気ネズミみたいになってしまったモルガナを背負いつつ最後のセーフルームを開通させた所で王の間の左側の像からバレない様に侵入します。

 

兵士達を罵っているカモシダを下に見ながら奥を宝物庫へ向かえば……見つけました。オタカラです。

 

「このモヤモヤしたのが……オタカラ?」

 

「ああ。だがこのままでは奪えない。実体化させないといけないんだ」

 

「実体化だ?」

 

「元々欲望に形なんてないからな。だから、それを盗まれるかもしれないって事を本人に自覚させないといけない」

 

「どうすればいいの?」

 

「本人に予告するのさ。お前の欲望を盗むってな」

 

「それって予告状って事か。まさに怪盗じゃねえか!」

 

「そして実体化した欲望を吾輩達が頂く。そうしてようやく改心できるってわけさ」

 

「改心……やっとここまでこれたんだね」

 

「それにしても、まさかたった一日で侵入ルートの確保が出来るとは思わなかった。ジョーカー。お前は一部、ホントに一部を除けば素晴らしい怪盗になれる素質があるぞ」

 

「やけに一部を強調するなお前……まあ、何となく理解出来ちまうんだけど」

 

「……私も」

 

ジョーカー君。褒められて嬉しそうですね。私も嬉しいです。

 

「さあ、後は現実で予告状をぶちかますだけだ。覚悟はいいなお前達」

 

「ったりめえだぜ!」

 

「私達なら絶対にやれるよ!」

 

「いい返事だ。なら予告状を出すタイミングが決まったらアジトに集まれ。……今日はみんなよく頑張った。そろそろ帰るとしよう」

 

そういうわけで、オタカラへのルート確保が完了しました。いよいよカモシダとの決戦です。

 

決戦の前に気持ちを一つにする主人公達を眺めながら今回はこの辺で。ご視聴ありがとうございました。




一部でいいからパレスのスキップ機能が欲しかった……。

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