いいかげん城から脱出する実況はーじまーるよー。
無事牢屋から脱出した主人公達。背後の牢屋内でピクピクしている鴨志田を一瞥し、城からの脱出を目指します。……が、その前に用済みになった鉄板を捨てましょう。ちょうど目の前に捨てるのにもってこいな用水路がありますのでポーイです(良い子はマネしないでね)。
「えぇ……なんでそんなもん鞄に入れてんだよ」
偶然だよ偶然。結果的に役に立ったから問題ないんだよなぁ。
「く、はは。なんだよそれ。さっきから滅茶苦茶だなお前」
お、竜司が笑いましたね。大変な目に遭ってしまいましたが少しは元気を出してくれたみたいでよかったです。
「……お前、まさか俺を励ますために……?」
さあ、どうなんでしょうねぇ。まあ、元々無関係の女性の為にハゲに立ち向かおうとするくらいの正義感は持ちあわせていますし、「優しさ」ランク「慈母神」の主人公が目の前で辛そうにしている人間相手に何もしないわけないんですよね。
「……はっ。変なヤツ。まあいい、あの野郎が追いかけて来るかもしれねえしさっさと逃げようぜ」
おう任せな。こちとら何回もこの道を駆け抜けて来た大ベテランだからよ。おいて行かれない様について来いよ。
「あ? なんか声が聞こえねえか?」
道中で竜司が何かに気づきます。そのまま声がした方へ進んで行くと……はい、モルガナですね。
「吾輩はモルガナ! 頼む、ここから出してくれ!」
おう強制睡眠させるのやめろや。……っと、つい暴言が出てしまいました。申し訳ありません。さてこのモルガナ、二足で立つ猫みたいな謎生物ですが、プレイ済み兄貴達には説明は必要ありませんね(断言)。というわけでさっさと牢屋を開けて助けてあげましょう。
「お、おい! 大丈夫なのかよ? さっきの連中の仲間だったらどうすんだ」
「仲間だったら捕まってるわけねーだろ!」
はい、お決まりのやり取りですね。警戒する竜司にツッコミながらモルガナが牢屋から出て来ます。
「やれやれ、やっと出られ……ん? お前……」
背伸びするモルガナでしたが、突然主人公を凝視しだします。目と目が合いますが別に好きにはなりません。
「にゃふっ!」
おっとぉ! ここでモルガナ選手、いきなり跳躍したと思ったらなんとそのまま雨宮選手の右肩にくっついたぁ! そしてぇ、いきなり密着された雨宮選手はというとぉ!
なんの真似だ?
モルガナ! ジオだ!
さあ、中の人繋がりであろう割と危ない選択肢が出て来ましたが、ここはもちろん下を選びましょう。大丈夫、ペルソナ5はSWITCHでも発売されたんですからきっと許されたはずです。
「ふにゃぁ! ……って、吾輩は疾風属性しか使えんわ!」
つっこむ所はそこじゃないんだよなぁ。まあ、これ以上広げるとこの動画もヤバいかもしれませんのでこの辺りにしておきましょう。
「す、すまん。なぜかお前を……正確にはお前の肩を見ていると妙に飛び乗りたくなってな」
「んだそりゃ? おい、やっぱりコイツ助けない方がよかったんじゃねえか?」
「口の減らないヤツだな。ふん、吾輩は借りはきちんと返すタイプなのでな。お前ら、ここから出たいんだろ? 明らかにここの住人じゃないもんな」
「住人? それってさっきの兵士達みたいなヤツか」
「兵士? まさか、お前らシャドウに襲われたのか? なら追手が……!」
あ、それなら主人公パワーで全員お陀仏です。そう答えるとモルガナが驚いた表情を見せます。
「た、倒した? お前らが?」
「正確にはコイツ一人でな。なんかわけわかんねえ格好になったと思ったらいきなり銃弾が飛んできて全員撃ち抜いちまった」
いずれ自分もそのわけわかんねえ格好をする事になると、この時の竜司は知らなかったのであった。
さて、そろそろ話を切り上げて移動しましょう。先導するモルガナを追い、仕掛けを解除して橋を下ろしさらに突き進みます。
「むっ! 貴様等!」
「うおぉ!? また出たぁ!」
ここで敵と鉢合わせになる事は決まっていますのでさくっと片付けましょう。その前にムービーが入りモルガナがカッコよくペルソナ「ゾロ」を召喚します。主人公も再び怪盗姿になり戦闘開始です。
ここで属性相性についての説明が入りますが、もう十分わかっているので無視して先手をとりましょう。はい、まずは「ファントムショー」でサッー! っと眠らせます。
「ふははははは!」
こら主人公! 眠らせるのにそんな大声出したら起きちゃうでしょうが!
「お前、何を……え?」
「ね、寝てんのか?」
後ろから観戦していた竜司がポツリと漏らした通り、敵のみなさんは揃って夢の中です。みんな幸せそうな表情をしていますね。きっといい夢でも見ているのでしょう。なので、その幸せを感じながら退場してもらいましょう。おら死ね!
道中で拾った(という体で装備した)ナイフでスパっと始末完了。意気揚々と戦闘から戻って来た主人公を見て竜司は若干顔を青ざめさせています。
「おま……眠らせてサクっとか……エグすぎだろ」
はて? 眠らせる事で味方を攻撃させない。さらにテクニカル攻撃でダメージはさらに加速する! 呆れるほど有効な戦術じゃないですか。
ドン引きする竜司(引かれてばっかだなこのもじゃ毛)を尻目に得意げにナイフをクルクルと弄ぶ主人公。手先が「器用」過ぎて何本にも見えますね。不思議だー。
「コイツ……素人の動きじゃない。一体どれほどの相手と戦えばこれほどの力を……」
百から先は覚えていない(軟式グローブ感)。
「おいモリナガ。ぶつくさ言ってねえでさっさと案内しろよ」
「吾輩はモルガナだ! チッ、行くぞ」
なんか急にココアが飲みたくなって来ましたね(何歳だおめえ)。さて、脱出再開です。途中でなんかバレーボール選手みたいなユニフォームを着ている人物が牢屋に捕まっていて竜司が立ち止まりかけましたが間髪入れずに主人公が説得(物理)したので見張りに見つからずその場を脱します。そして、最初に訪れたホールをからさらに進んだところでモルガナが立ち止まります。
「ここだ。ここから脱出できるぞ」
「ここって……何もねえじゃねえか」
あるんだよなぁこれが! というわけで足場をたどって通気口をドーン!
「お、おお。話が早くて助かるぜ……」
「話っつーか、破壊したけどな」
うるせえ! 行こう!
というわけでようやく脱出です。ここでモルガナとは一旦お別れですが、すぐに再会できるから寂しがんなよ。
「……戻ってきたのか?」
そうだよ(便乗)。
無事現実へ帰還を果たしました。が、戻って来て早々面倒な輩に絡まれます。
「お前ら、秀尽の生徒か?」
巡回中の警察官が二人そろって姿を現します。高圧的な態度で詰問してきますので、ここは大胆に右の警察官に抱き着いてしまいましょう。
「なっ!? 何をする!?」
そしてすかさず泣きます(演技)。うわぁぁぁぁぁん! 怖かったよおまわりさーん! 変質者に追われてたんですよぉぉぉぉぉぉ!(嘘)
「何? どういうことだ!?」
自分、今日から秀尽に通う事になってたんですけど、初登校で道に迷っちゃって。路地裏みたいな所を歩いていたら目の前にパンツ一丁でマントだけ羽織った不審者が現れて。逃げても逃げても追いかけて来て。そしたらこっちの彼が自分の声に気づいて助けに来てくれたんですよお(嘘)。
「なんという不審者だ!」
「ああ。疑いようのない不審者だな!」
なんとか逃げ切ったんですけど、また鉢合わせたらまずいからって、彼がどこかで時間をつぶしてから登校しようって。それで、今まで近くの店で過ごしてたんです(嘘)。信じてくれますよね? ね?
「う、うむ。もちろんだ!」
計 画 通 り!
ふっ、あふれ出る主人公の魅力にかかれば、この程度造作もありません。ありませんが……なあんで男に抱き着かれて顔を赤らめてんだこのオッサン。ついでに抱き着かなかった方の警察官も。ホモは帰って。どうぞ。
「おい、すぐに応援を呼べ! キミ、すまないがその不審者の特徴をもう一度教えてくれないか?」
もちろんさぁ。ええっと、さっき言ったようにパンツ一丁でマントを羽織ってて、靴は直履きでした。
「ふむふむ。顔に何か特徴はあったのかい?」
そうですねぇ。……あ、そうだ! あの人! 元バレーボール金メダリストの鴨志田選手にそっくりでした!
「ぶふっ……!」
おおっと、後ろで竜司が噴き出してますね。裸マントの辺りからプルプル震えていましたが耐えきれなくなったんでしょうか。
「わかった。ありがとう。それにしても、あのオリンピックで感動を与えてくれた鴨志田選手に似ておきながらこんな麗しい少年になんて不埒な真似を。本人が聞いたらきっと怒るだろうな」
あ、そっすね(適当)。あと”麗しい”を強調するんじゃないよ。
「さあ、不審者の事は私達に任せてキミ達は学校に行き……いや、私が同行した方がいいか?」
残念ながら警官はNGです。
「そうか。ならばそちらのキミ、彼をしっかり守ってやるんだぞ?」
「え、あ、ウッス」
どこかへ連絡しながら去って行く警察官。これから存在しない不審者を頑張って捜索するんだろうなぁ。
さて、今度こそ邪魔者も消えたし、改めて学校へ行きましょうね。……って、アレ? どうしたの竜司立ち止まったりして? 腹でも痛いの?
「オマエ……コワイ」
ファッ!?
今回はここまで。ご視聴ありがとうございました。
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