家庭教師ヒットマンREBORN!~守護する者~(仮題)   作:寺桜

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スランプはそう簡単には抜けられないようだ…。
ハハハ、どうすりゃいいんだろ(白目)





第49話 ザンザスの狙い

綱吉と雌獅子の戦いは互角だった。

お互いに体術を使っての打撃攻撃、それぞれに勝たなければならない理由が存在する。綱吉は仲間を守るため、雌獅子はザンザスを勝利させるために。

 

しかし、幾度となく拳を交える中で綱吉の攻撃から鋭さが失われていく。眉間のしわも深まり何かを必死に堪えている様だ。綱吉の攻撃が鈍ろうと、雌獅子は変わらずに、確実に追い詰める。

 

 

綱吉は自分の奥底から湧く悲しみに翻弄されていた。この人と戦いたくなんて無い、笑っていて欲しい、穏やかに過ごして欲しい。どうしてオレは雌獅子さんと戦わなくちゃならないんだ。

…雌獅子さんとこれ以上戦っちゃいけない、壊れてしまう。既にギリギリなんだ!

 

「こんな時に考え事だなんて余裕だね。その余裕が命取りなんだけどさっ。」

 

「ガッ!?」

 

感情の波の中で溺れかかっていた綱吉に、雌獅子の重い一撃が当たる。守りが間に合わなかった綱吉は吹き飛び、土煙をあげて転がった。綱吉はすぐに起き上がろうとするが力が入らない。

 

雌獅子は綱吉が起き上がってこない事を確認すると、ゆったりとした足取りで綱吉に近付いて行った。

 

「くそッ!10代目すぐに助けますから!」

 

「沢田、待っていろ。脱臼など気合でどうにでもなる!」

 

「雌獅子さん強すぎなのな。それでもツナはヤらせないぜ。」

 

満身創痍でも綱吉の助けに入ろうとする守護者たち。だが、彼らの想いとは裏腹に体が動く事は無い。

 

 

 

観覧席で黒曜の2人は白けた顔で当然といった様子で、逆に綱吉の応援に来ていたメンバーたちはピンチに息を飲む。

 

「う゛ぉお゛お゛い雌獅子ぃい!さっさとボスをどうにかしやがれぇえ゛!!」

 

「話には聞いていたが、雌獅子の実力がこれほどとは…。」

 

今にも決着がついてしまいそうな中、リボーンだけが疑問を抱えていた。

雌獅子もツナも実力を出し切ってねーぞ。どういうことだ?ツナは普段はダメツナだが、仲間を守る時に手加減する様な奴じゃない。それは骸の時に分かってる。

 

雌獅子は今回の件では疑問だらけだ。第一に雌獅子自身がクーデターに参加するような人間じゃねーし、次にリング戦当初は口を閉ざしていたのに今は話す。鎖もリング戦の前には見かけなかった。

最後にツナとの戦闘だ。雌獅子はオレの最高の生徒だぞ。いくらツナがここ1カ月の間に強くなったとは言っても、正直雌獅子とは勝負にならない。実力が違うのはもちろんだが、経験の差がデカ過ぎる。なのにツナと互角だった。

 

雌獅子、いったい何を抱えてやがる。お前が話さなかったって事はよっぽどの事だってのは分かる。そして1つだけ予想ができちまった。オレの予想が当たってるなら、雌獅子を救えるのはお前しかいないぞツナ。

 

リボーンは真実にたどり着いた。だが何もすることができない。初めから知っている犬と千種が、雌獅子から視線を外さないことが確信に変えたのだ。リボーンの手からは紅い滴が零れた。

 

 

 

動く事の出来ない綱吉からリングを奪う。雌獅子はとうとう全てのリングを手に入れた。

 

「ごめんね綱吉。」

 

「ど…うして、そんな眼をしてるの?」

 

雌獅子は何も答えない。

 

「さーて、お待たせザンザス。 起きて、契約を果たすよ。」

 

雌獅子の持っているリングから炎が迸り、氷を溶かす。

氷から解放されたザンザスはふらりふらりと、覚束ない足取りで雌獅子の元へリングの元へたどり着いた。

 

膝をつき、ザンザスへと大空のリングを差し出す雌獅子。

 

「やっとだ。これでオレがボンゴレ10代目だ!!」

 

「っダメだ!!ザンザス、お前が…はめちゃいけないんだっ!!!」

 

「夢が終わりを告げるわ。 受け継がれしボンゴレの至宝よ、願わくば彼の者を受け入れたまえ。」

 

ザンザスの指にリングがはまり、リングが光を放つ。

 

「オレが、オレこそがボンゴレ10代目……がはっ!!!」

 

全身から血を噴き出しザンザスが崩れ落ちる、雌獅子は彼を抱きとめた。

チェルベッロや周囲は理解ができずに困惑する。いつの間にかこちらへ来ていたベルやマーモン、ルッスーリアも事態を飲み込めていない。

 

「どういうことだい?沢田綱吉、雌獅子、君たちはいったい何を知っている。」

 

「リングが…ザンザスの血を……拒んだんだっ。」

 

「そう、ザンザスと9代目に血のつながりは無いの。」

 

「ザンザス様、あなたにリングが適正か協議する必要があります。リングをこちらへ渡して下さい。」

 

「黙りやがれ!」

 

ガガン!!

 

チェルベッロはザンザスによって撃ち殺された。眼の前で明確な殺人が起こり、綱吉たちは顔をしかめずにはいられない。さらに、審判が居なくなった事により収拾がつかなくなる。

 

「諦めろザンザス、あいつらの勝ちだ。それにお前はリングに拒否された。どうやってボンゴレを継ぐつもりだ。」

 

「シャマル殿の言う通りだザンザス!大人しく沢田殿にリングを渡せ。」

 

チェルベッロを撃ち殺し眼の前でリングに拒絶されたザンザスに、もはや言い逃れはできないとシャマルやバジルは言う。観客席の外にいるランチアは行動を決めかねている様だ。

 

 

 

咳こみながらザンザスは、ニヤリと嗤った。

 

「誰が、これっぽちの策だと言った。」

 

「何なに、ボスってば他にもまだ何かあるわけ?」

 

「ボス、僕は何も聞いていないよ。」

 

ザンザスの元へヴァリアーが集い、ザンザスの守りが厚くなる。

綱吉たちもお互いを支え合って立ち上がる。雲雀とクロームもこちらに向かってきている。綱吉は雌獅子に向かって声をかけた。

 

「雌獅子さん、もう終わらせて下さい。あなたはこうなることが解っていたはずだ!そして決着はついたんだ。」

 

「ガハハハハハッ!! ごほっごほっ…。

 

沢田綱吉!確かにオレでは不可能になった!

オレでは継げない!だがお前みたいなカスにも継がせねー!!!今、この場にお前以上にボンゴレに相応しい人間が存在してるんだ!

 

実績も!力も!!血も!!!全て揃っている人間がなぁあ!!

 

さあ雌獅子!マスクを脱いで名を名乗れぇえ!!!」

 

雌獅子は抱きとめていたザンザスを、丁寧に地面に寝かせた。

私の事を知っている人間はごく僅か。それじゃあ、ここにいる皆に思い出してもらおうか。もはや死んでいるとさえ思われていた、一般人だった女の子の事を。

 

 

 

雌獅子はマスクを一気に脱いだ。

周囲が彼女を見て、呼吸すら忘れる。

 

「私の名前は、沢田優奈。 現在は雌獅子と名乗り、ヴァリアー幹部!」

 

 

 

 

 







やっぱり後2話で未来変は無理。
もう少しだけ伸びます。
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