【完結】IS 復讐者の死に方探し   作:ZE

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 VSラウラ編。長い。蒼雫零落程ではないにせよ、通常の1.5~2話分になりました。
 原作ヒロイン勢は全員強化とどこかで書きましたが、和解前ラウラはそのまま、あるいはむしろ弱体化してる気がします。
 なので、ラウラに関しては、原作描写的に味方になったとたん弱くなった気がする和解後ラウラが強化されている、と表現したほうが妥当ですね。
 福音戦でラウラの強さ描写できるかなぁ…………

 8/18改稿


19.白夜を照らす

「いやー、ちょっと油断しすぎたね~」

 

 あはは、と笑ってシャルは頭を掻いた。

 撃墜されたことも切り札を予定以上に切らされたことも、思いのほか、気にしていないらしい。少し驚いた。

 と、考えていると俺の表情を読んだのか、シャルは少し暗い顔で乾いた笑みを零した。

 

「反省もあるし後悔もあるけどね、落ち込むより次に備える方が大事だよ。残念ながら、次の戦いはさっきの教訓を生かせる条件じゃなさそうだし」

 

「確かに、な」

 

 今回の最大の反省は出し惜しみをし過ぎた事や、実力を知っている相手だからと油断したこと。だが次で出し惜しみをする必要なんてないし、ボーデヴィッヒは実力だってろくに知らない相手で、箒は元々俺にとって格上だ。油断の余地はない。

 

「そういう事。ほら、第二試合の映像ダウンロード終わったから、部屋に帰って研究するよ?」

 

「あぁ、明日は必ず勝つんだもんな」

 

 

◆◇◆

 

 

「ようやくこの日がやってきたか…………織斑一夏、シャルル・デュノア」

 

 そう言って、憎悪に濁った瞳で此方を睨み付けるその表情に、俺はなぜか憐憫を覚えていた。

 何かに縋っているような、何かから必死に目を反らしているような、思いつめた表情。その姿が、己の無力に嘆いていた三年前の俺にどうしようもなく重なって――――

 

「能書きはいい。さっさと始めよう?」

 

 薄ら笑いを浮かべて、シャルはサイズの違うアサルトライフルを二丁持ちしてあいつに向けた。

 

「一夏、私は、お前を倒し、お前と――――」

 

[敵機捕捉。画像データをデータベースより照合。日本製・第二世代機《打鉄(うちがね)》訓練機。戦術タイプ:高安定近接格闘重視。パッケージ装備を確認、データ照合、一致件数0。敵機詳細不明です、注意してください]

 

 そして、その隣で俺を睨み付けている、打鉄らしき機体を纏った箒も、同様に何か思いつめたような目をしている。大分両者の温度は違う気がするが、勝つことに必死という一点は同じらしい。

 

[管制室より、カウントダウン開始確認。5、4、3]

 

(とにかく、勝つ。考えるべきことは、それだけだよな)

 

 俺の相手は箒で、シャルの相手がボーデヴィッヒ。シャルと、事前に決めた通りだ。俺がやるべきことは、たった()()だけ。

 

[2、1、0。カウントアウト。試合、開始します]

 

「行くぜ、シャル!」

 

「行くよ、一夏!」

 

 試合開始の合図と同時、俺は箒に、シャルはボーデヴィッヒに突撃する。対する箒とボーデヴィッヒも正面から向かってくる俺達を迎え撃つように前進してきていて、注文通りの展開に内心で笑みを浮かべる。

 

『はっ!』

 

 俺と箒の呼気が重なり、巨大な二本のブレードが真正面からぶつかり合う。

 零落白夜は発動しない。鈴と違って俺よりも遥かに剣術の達者な箒相手に、剣速の鈍る零落白夜はリスクが高いのだ。

 しかし、

 

 ――ガィンッ!

 

「なっ!?」

 

 轟音と共に、雪片が一方的に弾かれる。

 打鉄と白式なら、膂力もPIC出力も白式の方が数段上だ。衝突した時の互いの移動速度だってこっちの方が上だし、安定性もこっちが上。剣術は負けてるけど、今のはそんなのじゃなく――――

 

「打鉄用機能強化パッケージ《菊水》。栞の雛菊のデータを基に作り上げられた打鉄用近接特化装備だ。クロスレンジ(この距離)ならば遅れは取らん!」

 

 司の、と聞いて即座に理解する。つまり、先ほどの斬撃の重さは――

 

「う、おぉっ!!」

 

 大上段からの唐竹割りを、一瞬だけ零落白夜を発動して斜めに打ち落とす。予想通り、此方のPICによる補助が半端になっているにもかかわらず、先ほどより遥かに軽い。

 

 

「さて一夏。今のお前に零落白夜は何回使える? あるいは、零落白夜なしで、私の斬撃を何度止められる?」

 

 

 刀身自体にPICが内蔵されている事による、圧倒的な威力。スラスターは多分扱いが難しいのだろう、見た限りそのようなパーツはない。が、白式と雪片の威力を大きく上回るその斬撃が、俺よりも遥かに達者な箒の剣術で放たれる。

 零落白夜によるPIC消去無しで、一体どれだけ渡り合えるか。

 早速訪れた窮地に、冷や汗が流れるのを感じる。

 

(でもっ!)

 

 所詮、俺でも受けられる一撃、司のそれに比べれば、児戯にも等しい――!

 そう、自身を奮い立たせて真一文字に雪片を振り抜く。

 零落白夜の発動は最低限。相手のブレードに触れる一瞬だけ。

 心を研ぎ澄まし、理想形を思い描く。

 

「温いっ!」

 

 ガン、と思いきり地面を踏みしめ、全身の膂力で振り上げられる斬撃は、零落白夜のタイミングは合っていたにもかかわらず雪片を大きく撥ね飛ばす。

 そして、直後に一瞬で翻る刃が俺の胴めがけて振り下ろされる。

 

(早っ!?)

 

 回避が間に合わず、シールドバリアを貫通するダメージ。シールドバリアがはじけた衝撃で少し後ろに押されたおかげで絶対防御は発動しなかったが、浅くない傷であることは間違いない。

 追撃を雪片を横にして防ぎ、その衝撃にスラスター出力を載せて大きくバックステップ。あくまでも持久戦に徹する気なのか、箒は追撃してこない。

 

(PIC消去のノイズからの復帰が速すぎる。そういう機能があるのか?)

 

 いや、と首を振る。単一仕様能力は、原理が解明できないからこそ“能力”と呼ばれているのだ。微塵も解明できていない物への対策を練るのは困難だろう。

 だから、おそらく、最初から発動していなかったのだ。零落白夜の消去範囲内にPICが被らなければ、消去は発生しないしノイズも生まれない。当然、直後のPIC発動を妨げる要素はない。

 でもそれは、ブレードのPICを発動できないという事と同義。当然、速度も威力も本来の物からは大きく劣る。今の一撃は、全身動作でそれらを底上げしただけだ。

 

「如何した。攻めてこないのか? 一夏」

 

 いつも持っている研ぎ澄まされた刀のような剣気。この場にあってその圧力は数倍以上。生物としての本能的な恐怖が、攻めかかる事を躊躇わせる。

 そんな俺の思考を目から読み取ったであろう箒は、ふん、と鼻を鳴らして言葉を続けた。

 

「奴の事は好きになれないが、セシリアや鈴、シャルルと比べて尚一回り以上強い事だけは確か。私が負けて二対一になるようなことさえ避けられれば、此方の勝ちは揺らがない」

 

 それはこっちも同じだ。と、虚勢は張れない。シャルがあいつに勝つ為に必要だといった二つの内のもう一つを、俺はまだ達成していない。

 向こうは一対一を二ヶ所でやっているつもりなんだろうけど、こっちは今でも二対二のつもりなんだ。

 

「分かってる。ただちょっと、どう攻めたらいいか考えてただけだ」

 

 速度で振り切る……のは難しいだろう。箒はIS操縦者である前に剣術家だ。地に足がついている状態の初速は通常の打鉄であってすら白式より速い。スラスターが追加されている様子はないが、おそらくPICが大幅に増設されている現在、そういったそぶりを見せた瞬間に跳びかかってくるだろう。

 バックステップで距離を開いたといっても、まだ、箒から見れば恐らく一足一刀の間合いだ。

 あえて誘発してそれを狩る、というのも魅力的だが、一度防戦に回るとそのまま押しつぶされかねない。カウンターという選択肢は余り選びたくない。

 かといって、真正面からはまるで勝ち筋が見えない。一撃耐えて切り込むのも無理だろう。一撃で吹き飛ばされるし、下手をすると連撃でそのまま落とされる可能性がある。

 

(くっそ、やりにくい!)

 

 今までになく、零落白夜というのは所詮ただの威力が高いだけの攻撃に過ぎないんだと実感する。

 零落白夜も雪片も、そしてそれらの運用に特化されているはずの白式も、能力が偏っているから局地的に強いだけで、長所を生かさせさえしなければ訓練機でも十全に戦えるのだ、と。

 

「やってやるさ」

 

 幾ら考えても思いつかない勝機に、思考を放棄して決意を固める。小難しい事を考える時間はもう終わり。ここからは気合いだ。気合いでぶち抜け、俺。

 ふっ、と短く息を吐きながら踏み込み、コンパクトに振り抜く。

 予定調和のように斜めからの一撃で叩き落されるが、PICによる力ずくで軌道を捻じ曲げ、続く二の太刀に零落白夜を合わせる。

 是が非でも攻守交代はさせない、と体ごと乗り出すことで次の一撃を最速で放つが、速度を重視しすぎた雑な一撃は完全に読まれて紙一重で躱される。

 そこに迫る高速の一斬。なんかこのパターン見覚えがある、という記憶の絶叫に耳を研ぎ澄ます余裕もなく、再び剣を体ごと引っ張り、慌てて防御を間に合わせる。直後、零落白夜の輝きの寸前をかすめるように神速で振り抜かれる一太刀。鈴も真似した司の得意技のパターン、と理解した時にはもう遅い。

 全身での突撃とともに放たれる片手での平突き。だがその切っ先が狙っているのは俺ではなく、雪片。零落白夜発動中で、PICによる構造強化の恩恵が消えている状態の。

 

 ――折られる!

 

 そんな、根拠のない直感で剣を右に体を左に、全力で回避。

 言うまでもなく悪手。平突きとは、相手に回避されてもそのまま真横に振り抜いて追撃できる事をその最大の利点とする。

 だというのに、俺は、雪片を折られるという直前の恐怖に駆られ、よりにもよって剣を峰側に逃がし、体を刃の側にさらしてしまった。

 反重力力場を慌てて解除し、重力の恩恵を受けてほとんど一瞬と言っていいタイムラグで体を地に伏せて追撃を回避。間に合わない雪片の代わりに足払いのように下段蹴りを放って箒を牽制し、逆の足で地面を蹴って体勢を立て直す。

 

 しかし、

 

「考えが、甘い」

 

 空を踏むように蹴りを回避しながら踏み込んできた箒の貫手が胴体に突き刺さる。

 シールドバリアを貫通し、絶対防御が発動。破裂したシールドバリアの衝撃と絶対防御の負荷が思考を焼く。なりふり構わず雪片を引き戻し、肘と柄で二段の打撃を加えようとする。

 

「く、っ――――」

 

 だが、それすらも完全に読まれる。曲芸のように一瞬で後方宙返りをした箒の足が俺の肘を蹴り飛ばし、続いてやってくるブレードが胴体を捉えようとする。

 

 

 ――――しかし、その瞬間俺は、視界の端に勝機を見た。

 

 

 防御、回避を中止。体を最速で反転させ、斜め後ろにいるボーデヴィッヒを視界の中心に捉える。

 しまった、と目を見開いた箒の顔を横目に、地面を蹴って跳び出し、瞬時加速でさらに加速。

 そして、そこにいたボーデヴィッヒの機体の背中に向けて、零落白夜を振り下ろした。

 

 

◆◇◆

 

 

(あぁ、負けたわね)

 

 織斑一夏と篠ノ之箒、シャルルとラウラ。ある意味()()()()()な構図に分かれたその様子を見て、私はラウラの敗北を半ば確信した。

 大会の準備期間に相手の手の内を見るのはアンフェアだと言って同学年生の記録映像を見ようとしないシャルルたちと違い、そもそも戦いすらしない私は、彼女たちの練習全てに目を通している。

 だから当然、その策だって大凡の所は知っている。

 確かに篠ノ之箒は織斑一夏に勝てるだろう。ラウラだってシャルルに勝てる実力はある。だが、これはタッグ戦なのだ。それを忘れて一対一を二つやっている気のラウラたちでは、今でもなお二対二をやっている気のシャルルたちには勝てない。それでもなお勝てるほどの実力を、ラウラは持っていない。

 

(……とまで言い切るのは言い過ぎかしらね。シャルルが小細工を弄さなければ、こうなってもやっぱりラウラが上なのだから)

 

 眼下のシャルルVSラウラの戦いを見やる。

 ラファールの素直な操縦性と増設されたスラスターの機動力による攪乱機動は、重量機を高出力スラスターで強引に飛ばしていて小回りが利きにくいレーゲンに対し一方的に有利だ。

 その劣悪な小回りをサポートするためのワイヤーブレードなのだけれど、開幕直後に放たれた工兵用ネットでからめとられて回収に難儀してからは中々使用に踏み切れない。ワイヤーブレードとか言っているが、あれは鞭状の動きによる圧倒的な速度で斬り裂くものであって、絡まったネットを斬り裂けるようなタイプの刃物ではないのだ。

 

 ――あれこそが、第二世代ISの真骨頂「相手一人一人に合わせたメタ構築(アセン)」。

 

 確かに、世界最強クラスになれば、大抵の操縦者は零落白夜のような圧倒的な一を持って無双を誇る。しかし、それはあの連中がバケモノなだけだ。

 普通の連中が普通に戦う上では、その圧倒的な一である第三世代兵装なんぞよりもコアの特性に好き嫌いが少なく、状況に合わせた最適な装備を選出できる第二世代の方がずっと強い。そして彼女たちは、未だその枠を超えられるほどの力を持っていない。

 

(ラウラのAIC使用頻度が増えてきたわね)

 

 確かにあれは強力だ。最高級の操縦者が持つ圧倒的な一になるだけのポテンシャルがある装備だろう。PIC操作を十八番とする私としては一度試してみたい装備だ。イメージインターフェースの占有領域による性能の低下が許容範囲内なら、雛菊に乗せてあげてもいいと思える素晴らしい逸品だ。私が使えばきっと彼の白騎士の炎剣(イグニス)だって真似できるし、浸透斬撃の威力も二割は上がるだろう。あるいはナターシャの永久軌道すら修得できるかもしれない。

 炎剣が使えれば鳳仙花なんていらないから、いっそ武器の量子変換機能を完全にオミットしてやればほとんど機能を犠牲にせず載せられる可能性すらある。実に素敵だ。

 

(けれど、使い手の技量が届いていない)

 

 あるいは、技量ではなく操作性の方に難があるのだろうか。だとしたら期待外れも甚だしい。

 敵機体の拘束はまぁいい。相手のPIC出力と練度がある程度あれば破られるだろうけれど、そこで稼げる一瞬は近接戦闘では大きなアドバンテージにもなるだろう。しかし、あの弾丸を止める技はいけない。私に憧れて真似しているのか何だか知らないけれど、隙が多すぎて目も当てられない。第一どちらも発動が遅すぎるし、そんなに強い集中が必要なのか、この距離からでも目の色で発動が読める。

 私のライバルであるところの楯無のアクア・クリスタルの反応速度は化け物だから、イメージインターフェースという技術自体が即応性に欠けるという事はないだろう。それとも楯無のアレは自己進化の結果というだけなのだろうか。

 

 シャルルの射撃を時にかわし、時にAICで止め、レールカノンを避けられ、ダメージは全くないながら一方的に攻められ続けているラウラを見る。

 ラウラはあのまま、シャルルの弾薬が尽きるまで持久戦をする気なのだろうか。実際、このままならシャルルがラウラに有効打を与えるには接近戦が不可欠で、接近戦になればAICはタイムラグの問題で無理にしてもプラズマ手刀が攻撃に使えるし、距離を見計らって使えばワイヤーブレードだってネットに脅えず運用できるだろう。

 

 

 そう、私が考えていた矢先、事態は急展開した。

 

 

 恐らく織斑一夏との一対一に夢中になっていたのだろう。もう一組との位置関係を忘れて剣撃戦を演じていた篠ノ之箒の一撃が、この機に乗ぜよと背中を向けた織斑一夏に直撃。大ダメージを与えながら、それにふさわしい速度で吹き飛ばし、白式がさらに加速、振りかざした零落白夜の輝きが、後ろを向いていて数コンマ反応が遅れたラウラの真横をかすめる。

 

(なるほど。ラウラに対して織斑一夏に一発攻撃を撃たせることで、“シャルル(目の前の敵)に集中しすぎると後ろから一撃必殺されかねない”という疑念を植え付けた、という訳ね)

 

 これは私も知らなかった作戦だ。実に有効で、実にあざとい。織斑一夏から「シャルルがラウラと一対一で戦いたがっている」と小耳にはさんだことがあったけれど、こんなの一対一でも何でもない。何か作戦があるという事を読み取って予想はしていたにせよ、実際にやっているのを見るとまた感じる物が違う。

 

「ナイス! 一夏!」

 

「そっちは任せたぜ! シャル!」

 

 再び篠ノ之箒との斬り合いに戻る一夏をよそに、このタイミングを待っていた! と、シャルがラウラとの距離を詰める。

 早速拘束しようとしたであろうAICは、大口径ショットガンの弾丸を止める事を優先して――あんな衝撃を受けたら集中が切れて拘束が外れるから、妥当な選択だ――シャルルを捉えるに至らない。接近戦になったことでAICでの対処が困難になったシャルルの高速機動射撃は、ラウラのシールドエネルギーを徐々に削り始めていた。

 

 でも、ショートレンジならラウラだって負けてはいない。

 これまでの鬱憤を晴らすように、時にワイヤーブレードで牽制し、振り向きざまのプラズマ手刀。宙返りからのレールカノンなんて曲芸じみた攻撃も織り交ぜ、徐々にシャルにダメージを与えていく。

 総合的にはやはりラウラが優勢だ。何せ、シャルの機体は元々どちらかと言えば速度重視なラファールからさらに装甲を省いた高機動タイプ。それに対し、ラウラの機体は重厚な装甲を高いスラスター出力でぶん回す突撃タイプだ。削り合いでどちらが有利かなど言うまでもない。

 ――しかし、結末は当然に訪れる。

 

(終わった、わね)

 

 シャルルが、AICに捕まった。直後、その抵抗を完全に封じようとワイヤーブレードが全身に絡みつく

 離れた場所で戦っている一夏は、どうやら時間稼ぎをやめたらしい箒に一方的にボコボコにされ始めた。まぁ、私が散々近接格闘だけを鍛えたのだからあれぐらいできて当然だ。

 ならば、この勝負は――――

 

AIC(それ)に頼り過ぎよ。ラウラ。まるで、馬鹿の一つ覚えのようだわ)

 

 こっそり展開しているハイパーセンサーの視力が、にやりと笑ったシャルルと、その覚えのある構図にはっとするラウラの表情を映し出す。

 

「フフ。これだから、一芸特化の第三世代(テストモデル)は脆いね。やっぱり、装備次第で何でもできる第二世代(この子たち)が一番だよ」

 

 

 ――――そんな言葉と共に、AICで拘束されたままシャルルが多重同時展開した十二基のクレイモア爆雷で、その趨勢が決した。

 

 

“そもそも、AICによる弾丸停止とはどういうことをしているのだろうか”

 多分、シャルルはそこを考えたのだろう。

 

 世界でもっとも有名な白羽取りの使い手である私にしてみれば簡単だ。

 指定空間内の慣性を増幅して超高気圧空間を作成、侵入してきた弾体のみを選択的に慣性軽減へと転じさせることで、まるで水銀の中に軽石の弾丸を撃ち込むかのような状態を作っているのだろう。そして、弾丸が止まった時点で選択的慣性軽減を終了すれば、慣性だけが増えて重力を変動させていないのだから、弾丸が落下することはない。

 相手の機体を止めるのになると、特定波長PICに対するジャミングが入るのでちょっと複雑になるけれど、基本は同じ。慣性軽減と慣性増大を組み合わせる事で、現在の速度をなくしてその場に縫いとめる。

 

 では、これに対処する方法は?

 

 一番簡単なのが爆弾だ。

 慣性が増大された空間においては爆弾の外殻も硬くなるし燃焼した気体も重くなるが、燃焼した気体が重くなるというのは圧力≒爆発力が増えるのと同義。通常空間とほとんど同じ威力を発揮してくれるだろうし、その前に弾丸をバラ撒いておけば、()()()()()()()()()()()()()()は、今まで止められていた事などなかったかのように停止していた弾体を吹き飛ばし、擬似的なクレイモアの子弾となってラウラに殺到することになる。

 今回の場合は、AICに確実に飲ませたかったからか、わざと自分を拘束させてからクレイモアを使ったようだけれど。

 しかし…………

 

(多重遠隔展開に時間がかかるから()()()()()()()()()()()()()()()()()()とか、性質が悪いと貶すべきか恐るべき胆力と褒めるべきかわからないわね)

 

 そんな外野の内心を他所に目の前に突然大量のクレイモアが展開されたラウラは驚愕のあまりAICを解除、ワイヤーブレードもほどいて急速に離脱を測る。

 と、同時。クレイモアが爆発。PICを組み込むことで爆風の方向を集束させたIS用クレイモアはシャルルにほとんどダメージを与えることなくラウラに向けて無数の弾丸を吐き出し、

 

「《盾殺し(シールド・ピアース)》ッ!?」

 

 今までひた隠しにしてきた瞬時加速で爆風の中から飛び出してきたシャルルの左手にあるのは、IS用汎用装備の中でも最高級の威力を誇る六十九口径連装パイルバンカー《灰色の鱗殻(グレー・スケール)》。その通称は、“盾殺し(シールド・ピアース)”。

 本来のラファールには存在しない左手の盾の下にシャルルが隠し持っていた、あの機体の本当の切り札。

 

 それに気づいて反射的に回避行動を取ろうとしてももう遅い。シュヴァルツェア・レーゲンに小回りが利かないとかそういう次元ではなく、致命的に手遅れだ。

 爆風から逃げようとしたラウラの背中にパイルバンカーが突き立ち、スラスターが爆散。()()パイルバンカーというその言葉の意味を誇示するかのように、ガシャン、とアリーナ中に響き渡るような音で弾倉が回転し、続く次撃がもう一つのスラスターを破壊。

 そうして、完全に機動力を、抵抗力を奪った上で、三発目がその無防備な背中に突き刺さり――――

 

 

 ――――シュヴァルツェア・レーゲンが発した黒雷が、シャルルを大きく吹き飛ばした。

 

 

◆◇◆

 

 

「ナイス! 一夏!」

 

「そっちは任せたぜ! シャル!」

 

 案の定奇襲が外れ、接近戦に持ち込んだシャルにその場を任せて再び箒と相対する。

 先ほどの直撃がかなりダメージ的に痛いが、大したことはない。スラスターに異常は起きていないし、そもそも別に、俺が勝つ必要はないのだ。勝ちたい気持ちがないとは言えないが。

 

「やってくれたな、一夏」

 

 苦々しい顔で、箒が奥歯を噛み締める。

 

 結局俺の奇襲は、ただ無駄に俺がダメージを負っただけに終わった、かのように傍から見れば見えるかもしれない。

 が、実際にはその効果は歴然だ。

 何せ、白式の零落白夜は当たり所次第で一撃必殺。シャル一人にすら手を焼いている状態で、背後から一撃必殺の刃が降りかかってくるかもしれないとなればどうしても注意は散漫になるし、その致命的な事態を避けるために早期決着を目指そうともするはずだ。

 

 そして、早期決着を目指すとなれば、あいつは時間のかかる削り殺しではなく、AICからの袋叩きを選ぶだろう。そうなればシャルの勝利はほぼ確定だ。クレイモアの遠隔展開による奇襲で集中力を乱してAICの拘束を外し、至近距離からのパイルバンカー。一回しか通じない奇策だけど、最初に戦った時にあいつに植え付けたはずの苦手意識まで利用した悪辣(褒め言葉)な連携。初見で避けるのはほぼ不可能。

 後は残った箒を俺とシャルで倒せばいいんだけど…………

 

「やっぱ、自分の手で倒したいよな」

 

「やってみろ。仮に奴が負けるのだとしても、その前に私がお前を倒せば十分勝機はある」

 

 その言葉は驕りではない。

 こうしている間にも、視界の端に投射されているシャルのシールドエネルギーは減少している。ラウラを倒すまでにどれぐらい減るかわからないが、今のまま箒が全快でシャルが手負いなら、箒が勝つ可能性だってあるだろう。

 

「仕切り直しだ。行くぜ箒!」

 

「時間稼ぎはやめだ。来い、一夏!」

 

 居合をイメージした左逆袈裟。純粋にイメージの問題で、一番零落白夜の発動時間を短くしやすい剣筋。

 だが。

 

「!?」

 

 ほぼ同じ太刀筋で迎え撃ってきた箒の斬撃と完全なタイミングで衝突した斬撃が、予想の数段強い衝撃に大きく押し負ける。

 その隙を見逃さず、一瞬で翻った刀身が胴を袈裟がけに薙ぐ。

 後ろに軽く吹き飛ばされた俺に対し、更に一歩、大きく踏み込みながらの追撃の突き。辛うじて雪片を間に合わせ、その刀身を打ち上げる。零落白夜を間違いなく重ねたにもかかわらず、その一瞬後には翻った刀身が、今度は足元を狙ってきて、置き去りになっていた足を慌てて引き戻す。

 

(何だ!? 素でぶつかった最初程じゃないにせよ、斬撃の重さが半端じゃない)

 

「PICを無効化しているのに、か? お前もやっている事だろう。零落白夜の範囲にPICを重ねない、という程度の事は」

 

「っ!!」

 

 完全に思考を読まれたことより、そんなことに気付かなかった自分に衝撃を覚える。当たり前だ。第一さっきも、零落白夜直後のPIC発動はやっていたじゃないか。

 そして箒は、四月から司に剣術だけをひたすら叩き込まれてきた。俺が命中の瞬間に零落白夜を合わせているように、箒は命中の瞬間だけPICを切っているのだろう。いや、PIC力場の高速流動は高等技術だから、俺がやっているのと同じように零落白夜に触れない部分だけにPICを働かせているのかもしれない。

 しかし、箒は今までそれをひた隠しにすることで、俺に()()()()()使()()()()()()。時間がかかっても、確実に俺のシールドエネルギーを削るために。そして、できればそれを明かした今の奇襲で仕留めたかったのだろう。集中している時の箒の感情は読みずらいが、剣士としての勘が何となく告げている。

 

「少し早いが、()()()()()私の勝ちだ」

 

 PICを全開にした全力の踏み込みで急接近してくる箒。PICによる超低慣性状態でなお生身の時と同じような安定した運足を見せるその技術は見事の一言。

 だが、見とれている暇はない。一足一刀の一歩外で跳躍し、空を蹴るように向かってくる箒を横に回避しながら雪片で迎え撃つ。一瞬迷い、零落白夜を発動。かなり速度が乗っている今の斬撃をPIC全開で打ち込まれたらほぼ間違いなくそのまま押し切られる。

 余りに重い一斬が、俺の腕ごと雪片を撥ね飛ばす。零落白夜を発動するのを読まれたというよりは、発動せざるを得ない状況に追い込まれた、のだろう。零落白夜の停止と同時にPICを刀身に乗せて全身全霊で引き戻し、二の太刀への防御を間に合わせる。

 

 ――――が、正面から打ち込まれたはずの斬撃に、引っ張られる感覚。

 

(今度は、なん――!?)

 

 と、疑問を叫ぶ間もなくさらに踏み込んできた箒から鋭い貫手が放たれる。武術家、特に古武術の使い手は己の肉体そのものを凶器とする。剣術に大きく偏っているとはいえ、それを修得している箒の肉体もまた同じ。

 苦肉の策で、PICの一点集中により絶対防御への貫通ダメージを最小限に抑える。

 

 ――――しかし、それすらも罠。それこそが悪手。

 

 まるで剣の切っ先のように付き出された貫手はシールドバリアすら貫かずに止まり、そこを起点に打ち込まれる肘がバリアを貫通。絶対防御に無手とは思えない大きな被害を与える。

 いつの間にか剣を手放していた左手から、密着状態でのリバーブロー。膝蹴り、肩による当身、肘でアッパー。一握りの達人にしかできないと言われる、完全密着状態からの格闘戦。しかも間違えても吹き飛ばさないように、それらの打撃は全てが司の浸透斬撃と同じ“PIC力場による絶対防御力場の破壊”だ。

 

 剣を振ろうにもその瞬間には肩やひじに打撃を打ち込まれて腕が動かず、まだ簡単な至近距離でのローキックで迎え撃とうとすれば逆に足を払われて体勢を崩す。剣へのこだわりを捨てる事で、零落白夜という俺の最大の武器を完全に封じる、これが箒の、俺という相手を攻略する上での答え。

 離脱は間に合わない。静止状態からの初加速はそもそも箒の方が上で、そうでなくとも前進は後退より早い。他の方向へは論外だ。そもそもその方向から打撃を打ち込まれて逃げるに逃げられない。急速に減少していくシールドエネルギー。

 

(くそっ、万事休すか――――)

 

 

 いよいよ二ケタに突入したエネルギー量に、そう、俺が思った瞬間。

 

 

 ――黒雷が奔って、俺達の真横をシャルが吹き飛んでいった。

 

 

「何っ?」

 

「シャル!?」

 

 一瞬戦いを忘れ、反射的にハイパーセンサーでシャルが飛んできた方向を確認する。

 そこにいたのは、勿論ボーデヴィッヒだ。

 しかし、異常なのはその機体の様子。シュヴァルツェア・レーゲンの黒い装甲が融解し、液体のように流動して元のそれとは全く異なる形を形成し始める。それに、心なしか、あいつの目にも光がないような気が――――

 

[管制室より緊急事態宣言。それに伴い、当試合は中止されました。直ちに帰還してください。繰り返します――――]

 

 

「あれ、は――――」

 

 

 思わず、目を瞠った。

 それこそ、脳内にけたたましく響く白式からのアラートも気にならないぐらいに俺は、その姿に目を奪われ、何より怒りを抱いた。

 

 ――そこにいたのは、漆黒の戦乙女(ワルキューレ)だった。

 

 いや、正確にはこう表現するべきだろう。

 

 ――そこにいたのは、漆黒で形作られた、暮桜を纏う織斑千冬(ブリュンヒルデ)贋作(レプリカ)だった。

 

 

 思考が沸騰する。俺の憧れの人(千冬姉)を“目指す”のではなく“模倣する”。織斑千冬に憧れ、その雄姿に心酔していたはずのボーデヴィッヒが、その憧れの姿すら裏切り、織斑千冬の力だけを写し取って織斑千冬とするその有様を、俺は許せなかった。

 あるいは、あいつにとって千冬姉は、ただ強い事だけしか重要ではなかったのだろうか。だとしたら猶更許せない。

 力しか見ていないというのは司にも若干その節があるが、何かの悲願の為に力を求めて千冬姉を参考にしている司と、ただ力に憧れて力を求めて千冬姉を模倣するあいつは全く別物だ。

 

 

[管制室より退避命令。直ちに退避してください。繰り返し――]

 

「るせぇっ!!」

 

 やかましいアラートを一喝して遮断し、シールドエネルギーがほぼ枯渇した白式で、雪片を構える。

 幸い、スラスターは生きている。零落白夜も、まぁ、あれ一体切り伏せるぐらいならまだ持つだろう。()()()()()()()()()()()

 肘関節と肩関節がぼろぼろで少し剣を振るのに難儀するが、剣は腕だけで振るう物ではない。腕で固定して体で振ればいいだけだ。

 

「よせ、一夏。不出来でも千冬さんの模倣品だ。万全の状態ならいざ知らず、その有様でどうにかできるわけがあるまい」

 

「そうだね。僕もさっきのクレイモアの二次被害で結構ぼろぼろだし、ここは逃げるべきだよ。まさか零落白夜を模倣しているわけでもないだろうし、僕らがここで足止めをする必要はない」

 

[あなたが斬るべきは遮断シールド]

 

 明らかに戦う気な俺に驚いた表情をした二人が、慌てて前に出て俺の進路をふさぐ。プライベートチャンネルで交信してきた司も「そんなに早く解決したいなら私を呼べ」と催促してくる。

 その言葉の内容ではなく、誰よりも千冬姉に近い強さを持つ司が言ったという事に一瞬ひるみかけるも、いつも通りほとんど感情が読めない表情からはボーデヴィッヒへの何らかの思いを感じ取る事が出来ず、司には任せられない、と独りよがりに決めつけて通信を遮断した。

 

「それがどうした箒。それがどうしたシャル。できるかできないかじゃない、必要かなんてもっとどうでもいい」

 

 威嚇するように俺は雪片で空を斬り、二人を、そしてその向こうの黒い贋作を睨み付ける。

 

「あれは俺がやるべきことだ。少なくともそう、俺は俺を信じてる。理由なんざ、それだけで十分だろうが!」

 

 スラスターを稼働、瞬時加速準備開始。

 

「…………そうか」

 

 強引にでも突破する。そう、俺が決意を新たにした直後、箒は進路上からその体を退けた。

 

「箒!?」

 

 血相を変えて詰め寄るシャル以上に俺の方が驚いて、瞬時加速が霧散しかける。

 

「吠えるならやって見せろ。血路は私が開く。一夏はそいつを叩き込むことだけを考えろ。幸い、私は未だに万全だ」

 

 フッ、と余裕の笑みを浮かべ、箒は上段に刀を構える。その構えは、先手必勝一撃必殺で有名な、薩摩示現流、蜻蛉。

 

「行くぞ。合わせろ一夏ァ!!」

 

「頼むぜ箒ィ!!」

 

 瞬動術からの神速の踏み込みで肉薄する箒の太刀が、贋作に迫る。

 

 

「キェェェェェェェェェェイ!!!」

 

 

 しかし、偽物とは言え織斑千冬。黒い贋作はひらりとその刃を躱し――――

 

 

「我流剣技《裂夜(さくや)》、完了」

 

 

 その()()()()()()()()()()()()()と、()()()()()()()()()()()()に激しく打ち据えられ、論理エラーを起こしたのかその動きを硬直させる。

 

 

「うおぉぉぉぉぉっ!!」

 

 

 ――そして、無差別に襲い来る風圧をPICで切り裂いて突き抜けた俺と白式の刃が、その不出来な贋作を捉えた。

 

 

◆◇◆

 

 

“――お前は、何のために強い”

 

 唐突に意識に響いた声の主は、真っ暗な空間に、一糸まとわぬ姿で浮かぶ()()()

 いつの間にか、俺も裸でその暗い空間に浮いている事に気付く。

 

“――守るため、だな”

 

 そして何となく、ここがどういう物なのかを察して、自然と零れ落ちる胸の内を言葉にした。

 

“――俺は守りたい。俺にとって大切な人の全てを”

 

 ラウラは、聞き入っているかのように、此方を凝視して黙りこくっている。

 

“――そして何より、ずっと俺を守ってくれた千冬姉を”

 

 そう口にした瞬間、ラウラの感じた不快感が波動となって押し寄せる。

 

“――ふん、貴様如きの力で守れるものか”

 

 俺は、その不快感の波動を包み込むように受け止め、自分の思いの丈を語った。

 

“――どんなに強くたって、一人じゃできないこともある。千冬姉から見れば誤差みたいな俺の強さでも、その誤差で成し遂げられることだってあるだろうさ”

 

 千冬姉が零していた弱音を思い出す。

 

“――自惚れと言われようとも、自分ですらそう思っても、少なくとも、俺はそう、俺自身を信じてる”

 

 ――確率が低いからって、諦めたらそれはゼロになる。

 必要なのは、無駄かもしれない努力に人生を捧げる覚悟。それだけだ。

 

“――なるほど、それは、負けるわけだ”

 

 フッ、とラウラが一瞬、笑った気がした。




・打鉄用近接特化パッケージ《菊水(きくすい)試作壱型改(しさくいちがたかい)
 雛菊のコンセプトを模倣した打鉄用パッケージ。を、司経由で頼まれた簪が少し改造した物。
 ちなみに参型まで存在するが、壱型弐型参型では操縦感覚が大きく異なるので、今回は最も修得に熟練を必要としない壱型を採用した。
 主な変更点はPICの超大幅強化と入出力の高速化及びノイズ軽減。専用武装はPIC内蔵大型ブレード“蒲公英(たんぽぽ)影打(かげうち)”。全ISパッケージ中最大の変換容量を誇るパッケージで、初期装備もオミット。追加武装は蒲公英に加えてどう頑張っても二、三種類ぐらいが限度という大喰らいっぷり。

・《裂夜(さくや)
 箒が初めて自分で考え出した“技”。
 なのだが、その使い勝手と性能のあまりの劣悪さに、涙目になる程栞にメッタメタにされた“曲芸未満”の欠陥技術。
 事実、VTの動きが止まったのはその予想外すぎる攻撃手段による論理エラーによる部分が大きい。まぁ、それがなくとも一夏がVTを叩き斬るには十分な隙だったので結果オーライではある。
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