結城友奈は勇者である 花結いのINFINITISM   作:朔月新

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乃木若葉の章ー26「あなたを信じます」

 

「友奈……。なるほど、貴様が噂の呪われた名を持つ者か」

 

 あしゅら男爵は友奈が目の前に来たことに対してそう言った。

 

「呪われた名……どういうこと!?」

「それはな……」

『あしゅら男爵よ……。いい加減戻ってくるのだ』

 

 あしゅら男爵が説明しようとしたその時、何処からともなく声が響き渡った。

 

「ど、ドクターヘル様!」

「郡千景を使った作戦が失敗した以上、もうそこに留まる理由もあるまい。それに、楔は十二分に打ち込めた」

「はっ」

「こんだけの人数がいて逃げられると思っているの?」

 

 夏凜はあしゅら男爵を挑発するが

 

「ゴラーゴンに対して理解してない貴様ら相手なら何の障害にもならんわ」

 

 あしゅら男爵は冷静に切り返して一瞬のうちに消え去った。そして、

 

「量産型グレートも持ち帰ったみたいね」

 

 量産型グレートも1体残らず消え去っていた。勝つか負けるかだと勝てるだろうが、あのまま戦っていたら被害がどれほどになっていたのか分からないから、その点では助かったと言える。

 

「とりあえず、大社に戻りましょう。話はそれからです」

 

 ひなたがそう言って、勇者達は帰還するのであった。

 

 

 

 

「千景さん。目を覚まさないですね……」

「肉体的にも精神的にも酷使されたんだ。しばらくは様子を見るしかないさ」

 

 若葉はそう言って、千景の様子をしばらく見た後、球子の方に視線を変えた。 

 

「千景の事は経過観察するとして、だ。球子。あの力はどうしたんだ?」

「それ、千鳥ですよね? 切り札化した時には小烏丸も現れてましたし、この世界には刀使もいるんですか?」

「少なくとも、刀使という存在に聞き覚えがありませんね。むしろ、弥勒さんのが知っているんじゃないんですか?」

「弥勒。気を抜きすぎだぞ」

「ま。これがいつもの弥勒さんだよね」

「疑問に思っていたのは事実だから、助かるけど」

「私のあつかいどうなってるんですかぁ」

 

 弥勒は防人のみんなから弄られて憤慨するのであった。

 

「で、球子。実際どうなんだ?」

「ああ。これは夢の中でもらったんだ。今、この世界の世界の壁が薄くなっていて干渉しやすくなっているとか言っていた。後、タマじゃないタマ達に助けられたとも」

「それでは、私達があの世界で出会った可奈美さんが助けてくれたって事ですわね」

「でもそれっていい事じゃないよね?」

 

 その発言に対して

 

「みんなあつまっているようだな」

「杏。もう動いて大丈夫なのか?」

 

 そう言って杏が入ってきたが、いつもと雰囲気が違うようだ。

 

「本当はあいつらと戦っている所に合流したかったんだけどな。杏さんに無理して体貸してもらったのに悪い事をした」

「……誰だ。貴様、杏をどうするつもりだ」

「杏さんからは了承を取っているし、その話は後だ。こうしないと今のアタシは色々と面倒な状態でな。後、合流遅れたついでに連れてきた」

 

 そういって、杏の後ろを見ると

 

「友奈ちゃん!」

「亜耶ちゃん!」

「えへへ。連れてこられちゃいました」

 

 結城友奈、国土亜耶、古波蔵棗の沖縄組メンバーが連れてこられていた。

 

「でも、杏は会ったことないんじゃ」

「それはね!」

「友奈さん。それについては後にしてほしい」

 

 その話に対して、杏の姿をした存在は釘を刺した。

 

「神世紀の勇者のみんな。まずは御勤めご苦労様。わかっていると思うけど、アタシは神樹様に監視役を頼まれていたものだ。私達の神樹様が見たかったモノは1通り見終えたから、結城さん達が合流しだい、いつでも元の世界の転移直後の時間に転移直前の年齢で帰還できるとの言伝だ」

「あなたが誰だか知らないけど、神樹様がやりたかった事って、西暦勇者全員の生存だったって事?」

「そのっちはまだ記憶戻ってないみたいだから、そう考えるのが自然かもしれないけど似て非なるものよ」

「わっしー?」

「もう一度、乃木若葉から始まる勇者の歴史を見てほしいって願いを達成するために、こんな事をしたんでしょ?」

 

 「そうよね、銀」と口パクだけで杏の姿をした存在に伝える。

 

「そんな事をお前たちは神樹様に願ったのか」

「願ったと言うか、テンションが最高に高くなっちゃって、思わず口に出ちゃったと言うかなんというか」

「つまり、私達自身が願った事を神樹様が盛大に頑張っちゃったって事?」

「いや。この時期まで生存すれば、今回みたいに生存しているメンバーをここに召集するつもりだったよ」

 

 そう言いながら、彼女は千景に近づいていく。

 

「千景さんが自然に目を覚ますのを待つのもいいけど、彼女の精神世界にいって目を覚ますの手伝ってほしい」

「いいのですか? いろんな意味で」

「私達の世界の千景さんからは了承を得ている。それに……」

「理由なんていいよ。私はぐんちゃんを助けたい」

 

 理由を言う前に高嶋友奈は声をあげる。

 

「それもそうだな。見られたくない部分もあるかもしれないが、彼女が目覚めない方が心配だ」

「勝手に見る責任は、後でみんなで千景さんに精一杯怒られましょう」

「そう言うと思ったよ」

 

 その笑顔に、知っている面影を園子は感じたのだった。

 




サブタイトルは高嶋友奈の誕生花の花言葉
とりあえず無理矢理だけど現状の全キャラ合流完了しました
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