………仕事が終わらぬぇえええええええ!!家族も入院したしあああああああ!!!!
書く余裕が作れねえええええええええ!!!!ああああああああああああああ!!!!
そんな訳で初投稿です。
今回は久々に書くのもあって、お茶濁しの短編となります。
色々と思い出しながらの執筆でしたので、変な所もあるかと思いますがご容赦ください。
それでは、どうぞ。
その1.海賊の装備
「来ましたねスカルハート!見た目も完璧にできてますよみてくださいさあさあさあ!」
「落ち着いて?」
ツナギ姿の職員にテンション高めに袖を引かれ、トビアは若干顔を引きつらせる。
DA本部の装備課にて。
ここでは武器弾薬の管理・整備が行われ、さらに武装鞄やワイヤーガンをはじめとした、DA独自の武装が開発されている。
トビアの用いる防弾コートにシートもこの整備課謹製だ。
「それにしても、連絡もらったときはびっくりしましたよ。…何せここ何年も停滞していましたし?」
「この間、あなたが持ってきた残骸が役に立ちました。それこそ、私たちが目指すべき物の完成品そのものでしたからね!」
今回トビアが出向いたのは、DAが10年間望んでやまなかった、それでいて限りなく不可能だったあるプロジェクト、その進展があったと連絡を受けたからだ。
職員の案内で奥へと進む。
そしてたどり着いたのは、高い天井に広大な空間。
工廠だ。
DAは基本的にエージェントを育成・運用する組織であり、独自の機甲戦力は皆無のため、このような施設は不要だった。
しかし、10年前に現れたX1に対し野ざらしでそのままとはいかず、急遽作られたのがこの工廠だった。
現在では、この10年で得られたX1の解析結果をもとに、追加装備や技術実証が行われている。
以前、X1が装備した眼帯もここで作られたものだ。
そんな空間で、一際目立つ巨大な人型。
「これが…」
それは、五指をそなえ、2本の足でしっかり立つ巨人。
鋭いアンテナが2つそびえ立ち、光のないグリーンの眼が目立つ。
全身が下地の灰色一色であること、そして特徴である4本のスラスターとドクロのレリーフがないことを除けば、その形はクロスボーン・ガンダムそのものだ。
「よくもここまで形に…」
「スカルハートの持ってきたMSもどき、でしたか。特にバタラとかいうのが大きかったですね。なにせ、関節部のマテリアルの配分、装甲の強度、どれをとっても見るところばかりでしたから」
目の前の機体に複雑な表情を向けながらも、感嘆の声を漏らすトビアに、説明を続ける職員。
DAがトビア達を迎え入れてから何度も試みてきた、クロスボーン・ガンダムのコピー。
その実証機が今目の前に鎮座ましましている。
「もっとも、装甲類はほぼFRPですし、武器もダミーですけどね」
言われて襟元のビームサーベル兼ビームガンを確認すると、銃口が無い。
塞がれているというよりは、最初から空けられてないようだ。
「稼働時間は?あまり長くは動けないだろうケド…」
「あー…」
詳細を聞くと、だんだんと声の張りが失われていく職員。
おや、と思うも次の言葉に納得がいく。
「…今のところバッテリー稼働でして、その、良くて5分ほど…」
「え…」
思った以上に短かった。
だが無理もないのかもしれない。
何せ15mはある巨体だ。
核融合炉も積まずにこんなものが5分でも動くのであれば大したものだろう。
「それと、重量が思った以上にかさばりまして…。稼働試験するたびに関節部は丸ごと交換が必要で…」
「…それ、パイロット大丈夫だったの?」
付き合わされる試験パイロットの安否が非常に気になる。
「ああ、いえ、流石に危なくて乗せられないので遠隔操縦です。…倒れでもしたら、15m上から落下するのと変わらないですし…」
「………」
どうやら、まともに稼働させるにはまだまだ時間がかかりそうだ。
「ふう…」
その一方で、どこか安心したかのように胸をなでおろすトビア。
もし、X1のコピーが上手くいっていたら、既にコピーの済んでいるバタラたちへの対抗に使われる。
それは、宇宙世紀のMS戦闘がこの時代でも再現されてしまうという事だ。
そうなってしまえば、もはや技術の拡散に歯止めが利かなくなる。
互いに互いを超えようとする、際限のない競争だ。
「………」
「スカルハート?どうされました?」
「…いや、そう言えば、X1の装備で相談がありまして。今後の事を考えて、擬装用の外装を…」
そうなる前に、自分とX1が決着をつける。
隣の職員に気づかれぬよう、トビアはひそかな決意を胸にするのだった。
◆
「そう言えば、新しい装備がまた試作されまして」
「…なんだろう、嫌な予感が…」
「X1の武装から着想を得まして…」
「待って?それ人が扱えるやつ?」
「重量が300㎏超えましたけどまあ大丈夫です!」
「何をもって⁉ぼく使わないよ⁉」
「え…」
「残念そうな顔したって駄目!」
その2.海賊の仮装
「たきな、魔法使いは流石に安直じゃなーい?」
「千束のドラキュラよりはマシです。トビアにはこっちが似合ってます」
「………」
「いいや、絶対ドラキュラだね!」
「いいえ、魔法使いです!」
「……早くしてくれない…?」
10月も終わりが近づく中。
この日、喫茶リコリコでは翌日に控えたハロウィンに向けての準備が進められていた。
ジャックオーランタンやゴーストのステッカーが窓に張られ、カボチャケーキといった限定メニューが並べられ、それを持ってくる店員達は各々仮装を身に纏う。
流石に1週間にも満たない短い期間だが、毎年の恒例行事であり、今年は店員が2人も増えたため色々と期待されている。
そんな中、どんな仮装がいいか話し合っていた中、トビアの衣装をめぐって千束とたきなが対立。
間に挟まれたトビアは深くため息をついていたのであった。
「……ていうか、海賊じゃダメなのか~?」
その様子をカウンターで見ていたクルミが声をかける。
どうやら猫がモチーフの衣装に決めたらしく、早速着込んでいた。
頭に付けた黒い猫耳カチューシャがかわいらしい。
そこはリスではなかったようだ。
「ぼくも最初それでいこうと思ったんだけど…」
「毎年同じだからつまんない」
「正直ありきたりすぎます」
「……だってさ」
にべもなく切り捨てられるトビア。
海賊少年、ここに来てアイデンティティの否定である。
「別にどれ着てもいいじゃない…。何か理由があるの~?」
衣装のカタログをめくりながら、ミズキが話しかけてくる。
いくつか候補が決まっているのかカタログに付箋がついており、どれも眼に毒そうなものばかりなのが気になる。
「だいたい、2人ともそこまで理由なんてないんじゃ…」
「ミズキ、露出度高いの着てもイイ男は釣れないからね。毎年それで失敗してるでしょ」
「というか、それ男性から普通に引かれますよね。毎年やってるんですか?正気ですか?」
ここで飛び火。
2人の容赦ないダメ出しにミズキがダウン。
的確なだけに何も言えず、座敷に突っ伏す。
「それにしても、いやにその衣装推すじゃないか2人とも。何か理由があるのか?」
キッチンから顔を出したミカがそう聞く。
頭には巨大なボルトを模した被り物しており、どうやらフランケンシュタインの仮装のようだ。
背が大きいこともあり、服装はいつもの和服ながら非常に似合っている。
「よくぞ聞いてくれました!説明してしんぜよう!」
「なるほど、プレゼンですね。任せてください」
「………え、これ聞かなきゃいけないやつ?」
トビア、審査員に就任。
◆
「まずは私から!」
少しばかりの時間をおいて、千束が声を上げる。
…なぜか自分が選んだ衣装を着ながら
「…肩、出し過ぎじゃない?寒いよ?」
千束の衣装は悪魔モチーフのかわいらしいものだった。
ハロウィンらしくカボチャ色が良く映える。
ただ、肩が大きく出ており、少しセクシーよりではあった。
「この位で体調崩すようなやわな鍛え方してませーん。そ・れ・よ・り・も!」
言って、スケッチブックを自信満々にめくる。
「じゃーん!どうよ!」
そこには、頑張ってカタログから写して書いたであろうドラキュラ衣装を身に纏ったトビアが描かれていた。
大ぶりなマントに、きっちりしたベスト。
顔の傷に相まってなかなかよさげに見える。
付け牙でもすれば様になりそうだ。
…案の定、目はキラキラで、顎のとがり方がものすごかったが。
顔の右下に書かれた“イェア”の文字は何の意味があるのだろう。
「………以上ッ!」
「しかも見せるだけ見せただけ⁉」
「見た方が早いし、下手な言葉は不要!トビアにはこれが似合う!」
「なんでこれで自信があるんだよ…」
潔すぎる千束のプレゼンに、カウンターのクルミが呆れた声を出す。
「これは負けてられませんね…」
「いや、今のは火が付くほどのプレゼンじゃねーだろ⁉」
対抗心剥きだしで、静かに燃えるたきなにツッコミを入れるミズキ。
と、いうか。
「なんでたきなも着替えてるの…?」
「プレゼンのためです」
トビアの質問にしれっと答えるたきな。
大きな魔女帽子に、体を覆う黒いマント。
千束とはまた違った、露出も少ないかわいらしい衣装だ。
これにお菓子を入れたかごでも持てば、完璧だろう。
「…私の番ですね」
スケッチブックを手に、たきなが席を立つ。
「やっぱ絵なんだ…」
かつての真島の人相書きを思い出し、顔が引きつるトビア。
「いえ、今回は趣向を変えました」
そう言いながら、たきなはスケッチブックをめくる。
「…あ、カタログから衣装の写真、切り抜いたのね」
そこには、トビアと思しき絵の上にカタログから切り離したであろう写真が張り付けられたものがあった。
「残念ながら、私の絵は写実性よりも芸術性の方が強いようなので、確実に伝わる方法をとりました」
ふんす、と自慢げに言うたきな。
「………」
カタログ見た方が早いとは、とてもじゃないが言えそうになかった。
「私がお勧めするポイントは、まずは何といっても着替えるのが簡単なところです。極論、ローブと帽子さえつけていれば、下に何を着ても様になる部分が非常に合理的です」
そして始まるプレゼンテーション。
主なセールスポイントは、その手軽さ。
仮装のハードルが千束の提案したものに比べて低く、着脱も簡単だ。
「それに伴い、予算が安く抑えられます。まさにローコストハイリターン」
「ローコストて。…まあ、安く済むなら悪くはない、かな?」
「そして、一番のポイントは…」
少し溜めて、声高に言う。
「私とお揃いです!」
「ちょっとまったぁ⁉」
すかさず千束がインターセプト。
「それはもう違うじゃん⁉たきなだけのメリットじゃん⁉」
「いいえ、同じ仮装が二人いるだけでも羞恥心は薄まります。明確な利点です」
表情を変えず、しれっと答えるたきな。
「単に自分と同じ格好させたいだけでしょ⁉」
「それは千束もでしょう⁉なんですかドラキュラって!人外つながりで自分の悪魔と合わせたいだけでは⁉」
「ちっ…がうし!」
「なんですか今の間」
そして始まる言い合い。
トビアの衣装なのに本人そっちのけである。
◆
「…話は終わったか?トビア」
「ミカさん?」
カウンターの奥からミカが出てくる。
手にはコーヒー豆の粉が入った袋。
「あ、配達ですか?ぼくが行きますよ?」
「そうか?なら頼もう。…あの二人は放っておいていいのか?」
トビアに手渡しながら、千束たちを見やるミカ。
「だいたい千束は…!」
「私はトビアのことを考えて…!」
あーだこーだと2人はヒートアップ。
「もうこっちのことはほったらかしだし、大丈夫です。」
「そ、そうか」
袋を受け取りながら疲れた顔のトビアに苦笑い。
「結局、衣装はどうするんだ?」
「去年と同じでお願いします。まあ、あの衣装も着替えは簡単だし、2人のリクエストがあれば着てあげますよ。じゃあ、行ってきます」
そう言いながら、カランコロンとドアの鐘を鳴らしながら店の外に出るトビア。
これは戻ってきた時大変そうだな、と他人事ながら思い見送るミカ。
そして振り返ると、表情を無くした千束とたきなの2人。
「………」
「………」
「ごっはぁ⁉」
この後、帰ってきたトビアが2人から“ダブルラリアットちさたき砲”を食らうことになるのだが、それはまた別の話。
◆
「他に何かいい衣装は無いの?」
「そうですね…、これなんかどうです?」
「…なんだ、このカボチャと黒タイツ」
「反省を促すカボチャマスクだそうです」
「なんて?」
「これを着て反省を促すダンスを踊るのがベストだそうです」
「だからなんて???」
いつもの筆者メモ
その1.
・DAの装備工廠→独自設定。流石に全部が全部自社開発ではないだろうケド、性質上ありそうだなぁって。
・テンション高めの職員→職人に対する熱い偏見に基づきこんなキャラに…。好きな整備士はシゲさんです。
・クロスボーンもどき→バタラも出しちゃったし、別にいいかな?って。フリントと違いガワはX1とほぼ一緒。
・稼働時間→元ネタは実写版パ〇レイバー。むしろあんなデカいものが5分も動けるのは結構すごいと思う。
・重量→あのサイズで9.5tはありえないでしょ…。善美重量でも24.5tて。
・倒れたら…→子供の時から私が抱いていた感想でもあります。なんでぶっ倒れた時無事なの?パイロット…。
・新装備→ぶっちゃけ書きたかっただけ。本編に出せるかどうかは私の技量次第。
その2
・ハロウィン→あのくらいの喫茶店ならやっててもおかしくないかな?って。
・クルミの衣装→似合うと思うの。
・ミカのフランケン→似合うと思うの。
・千束の衣装→日中はともかく、この時期にしては寒くない?
・イェア→ボイス出せ。
・ドラキュラ→最近某サバイバーにはまって、つい…。なお、厳密にはヴァンパイアとは全く別なんだとか。まあ、串刺し公なんて呼ばれてるケド、別に血をすすってたわけでも何でもないですしね?
・プレゼン→わりかしインパクトが大事。筆者はGセルフのデザイン会議の時のあきまんさんのプレゼンが大好き。(ラジオで聞いた)
・たきなの衣装→正直この位の衣装のが好み。
・魔法使い→とりあえずローブに帽子、杖にワイシャツでそれっぽくはなる。
・お揃い→この位ならかわいいものです。
・ダブルラリアット→俗に言うツープラトンの一種。ボカロやザンギじゃないっスよ?
・反省を促す…→トビア君たちの時代、マフティー動乱はどう伝わっているのやら。一応スパロボVでは軽く言及がありましたが…。
・ついで→モナームだったか…(前回のネタ)
改めまして、お待たせしてしまい申し訳ございませんでした。
まさか5か月近く伸びるとは…。
待ってくれた方々には感謝しかありません。
まだまだ仕事も忙しいので、この先不透明なのですが、
更新速度を上げていけるよう頑張ってまいりますので、どうぞよろしくお願いします。
それでは皆様、またお会いする日まで。
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