用事があって秋葉原まで行って来たのですが、イカリマルデカすぎない…?サーベルエフェクト大ぶりなナイフぐらいはあったんだけど…?
さて、今回は前話の後半となります。
近日…ギリ近日中にという予定が守れそうで一安心。
今週職場に局の監査入ってバカ忙しかったんスよ…許して、許してクレメンス…。
ほんの少しでも楽しんでいただけたら幸いです。
それではどうぞ。
…吞みながら三世〇正のプラモ作ってたら、血まみれになっちゃった…。どうしよ…これ…。
4.
「…なんかもうすいませんでした!」
「怒ってるわけじゃなくて、困惑が勝ってるんだけど…?」
トビアが種子島から帰ってきた日、千束は彼を迎えにX1の格納庫を訪れていた。
「しっかし、なんであんなパフェが…?」
「いやあ、たきなの天然が炸裂しまして…」
下品なパフェ、もといホットチョコレートパフェ。
これから肌寒くなる季節にぴったりの新メニューとしてたきなが考案したものだ。
その特徴は何と言っても強烈な見た目。
皿に盛られたとぐろを巻くチョコレートにホカホカのチョコレートソースが存在感を放つ。
性質が悪いことに、味がしっかりしていることもあり“見た目とのギャップが強烈!”とSNSでバズっていた。
「おかげさまで大繁盛で…、具体的にはロボット店員や食洗器、レコード買えるくらいには余裕ができまして…」
「予想外にもほどがある」
真顔でツッコむトビア。
因みにたきなはそんな風に言われているとはつゆも思わず、ほくほく顔で売上表を見ていた。
「気を取り直して…、トビア、この後ファミレスでもどう?私ちょっとおなか減っちゃったなー…」
あはは、とお腹をさする千束。
目線が泳ぎ、どことなく嘘くさく感じる仕草だ。
「……ああ、そんな時期か」
呆れたように息をつくトビア。
…実を言うと、彼の出迎えに来たのは、これが目的でもあった。
「…まあ、ぼくもお昼まだだし、いいよ。ただし、山岸先生の所はちゃんと着いてくからね」
「…はぁーい」
つまりはそういう事である。
「いい加減一人で行けるようになってよ…」
「…怖いものは怖いんだよ…」
そっぽを向きながら行きつけの店へと歩を進める千束。
正直、自分でも恥ずかしいとは思ってはいるものの、恐怖が勝ってしまっている。
この時期、毎年トビアに付き添ってもらわないと、山岸の病院まで行くこともできないのもいつも通りだ。
「まったく…。そんなんじゃ海賊に来てもやってけないぞー?」
「行く予定無いから別に…。ていうか、海賊でもそういう事やってたの?」
「指紋とか変えてた」
「何のために⁉」
トビアがなかなかに恐ろしいことを言ってきた。
「木星のコロニーに潜入するためにね…。もっともその当時は入りたてだったし、ぼくの身分が必要だったからその措置受けたのは先輩だったケドね?」
さらに言うと、戦死した木星の兵士の手から数字のタトゥーも写したとか。
「宇宙世紀こわい」
「そもそも宇宙なんて過酷な所で生きてるんだから、そのぐらいどおってことないよ」
宇宙世紀人がタフすぎる…。
そうこうしているうちに、目的の店へとたどり着く。
「うわ…ちょっと予想外…。どうしよ?」
「まずはお店に聴こう。店員さーん?」
もう昼過ぎだというのに、店内は混みあっていた。
幸いにもほかに待っている客はおらず、とりあえず座れるかどうかを確認しようとトビアが店員を呼び出す。
「すみません、2人なんですけど…」
「申し訳ございません、ただいま大変混雑しておりまして…。ほかのお客様との相席となってしまいますが、よろしいでしょうか?」
「あ、全然大丈夫です。ね?」
「うん、お願いします」
申し訳なさそうにそう返す店員に対し、構わないと答える2人。
「それでは、相席してくださるお客様を探してまいりますので、少しおまちくださ…」
「おーい、こっち空いてるから来てもらえよー」
「「…はぁ⁉」」
今とんでもなく聞き覚えのある声が聞こえてきた。
「あ、あちらのお客様が大丈夫そうですね…。ご案内します」
「「………」」
気のせいであってほしい。
そんな気持ちを隠そうともせず店員について行く2人。
表情が引きつっていくのが自分でよく分かる。
「よぉ、久しぶりぃ。今日は男連れか?」
「「うっそだろお前…!」」
その席には、非常に見覚えのある緑髪の男が、軽薄な笑顔を浮かべながら待ち構えていた。
◆
沢山のお客さんが入り、賑わいを見せる喫茶リコリコ。
特に若い女性が多く、皆一様に例のパフェを頼んではその凶悪なビジュアルに腹を抱え、写真を撮ってSNSに上げたのち、そのおいしさに驚きながらも舌鼓を打つ。
『オマタセシマシター、ドウゾ―』
余りの盛況ぶりに、急遽導入した配膳ロボット通称ロボリコまで使い商品を運んでいくリコリコの面々。
そんな忙しい時間が過ぎ、休憩といったところで奥の座敷にてノートPCを前に頭を突っ伏している少女が一人。
「……………」
「たきなー、元気出せー」
「…………もう、あのパフェ、やめます……。トビアに顔向けできない……」
「こりゃ重症ねー…」
このパフェの考案者であるたきなである。
きっかけは些細なものであった。
余りの盛況ぶりにSNSやネットで評判を調べた結果、人気の理由が発覚。
自分としては真面目に考案した商品なだけにショックも大きかった。
「……もう、そのパフェ処分しておいてください…」
『オマカセ―』
「…まてまてまて!トイレに行くな!流すな‼つまるぅう⁉」
たきなの指示を受けたロボリコがトイレに向かおうとするのを必死に止めるミズキ。
なんかもうどこもかしこも混沌としていた。
Prrrrrr
「おい、スマホ鳴ってるぞ、たきな?」
「………」
のそりと腕を伸ばし、傍に置いてあるスマホを掴み、タップ。
「…もしもし、たきなです…」
〈ああ、たきなちゃん?山岸よ。千束はそこに居る?〉
電話はリコリス担当医の山岸からだった。
「?千束なら、トビアを迎えに行ったのちに病院へ向かうと聞きましたが…」
〈それがまだ来ないのよ。電話にも出ないし、トビアの方も連絡なし。悪いけど、あなたからもけてみてくれない?〉
「分かりました」
今日は千束の定期検診があり、そのついでに種子島から戻ってくるトビアを迎えるとのことだったが、まだ来ていないうえに音信不通らしい。
何か連絡は来ていないかとスマホを確認すると、30分ほど前に千束から“トビアとファミレス寄って来ます!”と言う文言とともにお店の住所のリンクがトークアプリに張り付けられていた。
「……検診前に何か食べていくつもりですか…?」
呆れながらも、千束の連絡先をタップするたきな。
大方、そんな寄り道が長引いているのだろう。
「もしもし?千束、検診行ってないんですか?まだ道草ですか?」
〈…ゴメン、野暮用ができちゃって。山岸先生には遅れるって伝えといて。じゃ〉
ぷつっ。
千束がいやに早口でそう言うと、すぐにつながらなくなった。
「……いったい何が?」
不自然な感じがする。
まるで、余裕がないような…。
「…まずは、確認しないと…」
そう思い立ち、席を立つ。
「何事もなければいいのですが…」
準備を終え、リコリコの外へと向かうたきな。
言いようのない不安は、どこか懐かしく。
思い返すのは、
「…何だか数か月前の騒動を思い出しますね…」
5.
「そんな警戒すんなって、ここじゃ何もしねぇよ。あのリコリスにこの前負けてるしな」
「………」
「あの弾避けはどうやってんだか…。やっぱ、ココに種でもあるんかね?」
そう言いながら、胸のあたりをトントン、と小突く男。
「………」
「いやぁ、しっかしとんだ偶然だな?まさかお前にも会えるなんてよ?」
「…ぼくとあなたは初対面のはずでは?」
「そうつれないこと言うなよ、…“海賊”?俺のことは分かるか?」
とんだランチとなってしまった。
今のトビアはそんな心境でいっぱいだった。
千束に誘われて入った店で相席になった、目の前でガムシロップを入れたコーヒーを啜る男。
特徴的な緑髪に、据わった目。
軽薄そうなアロハに黒のアウターを身に纏っている。
以前に千束を追い詰めた、ツナギの集団の親玉。
たしか、名前は…
「…真島」
「おっ、何だよ知ってるじゃねぇか。この前は世話になったな?」
そう言いながら、左腕を指差し笑って見せる真島。
どことなく楽し気な表情だ。
「電話は終わりか?ダメだぜ?健康診断はちゃんといかないと」
「…お前に言われる筋合い、無いんだけど」
少し離れて電話をかけていた千束が席に戻ってくる。
いつでも真島に対して行動を起こせるように、席の端に位置取る。
ついでなのか、ドリンクバーで取ってきた2人分のコーヒーを手に持っていた。
「で、どうしてここにいる?」
「だから偶然だって」
飲み終え、カップを皿に置く真島。
ご丁寧にナプキンで口を拭いている。
「ま、もともとはお前に会いに来たんだけどな?リコリス」
「私に?」
「お前の部屋は分かってたからな、行ってみたんだ。でもだーれも出て来やしねぇ。物音一つもしないし、出直すかと思ってここに寄って飯を食ってたらドンピシャッ!ってとこ」
「まず普通に部屋割れてるのが怖すぎんだけど」
一気に警戒を強める千束。
もしかしなくても、トビアとたきなが千束宅に泊まり込んでいた時のあれが原因だろう。
「てか、なんで私?」
「なに、ちょっとした確認にな。……お前、俺のこと覚えてるか?」
「…は?車で轢かれて唾かけられて殴られたんだけど」
「それより前だよ」
「前…?」
本当に心当たるがなさそうな千束。
確かにこんなのに前に会っていたなら気づきそうなものだ。
「ちょっとヒントでも出そうか?…10年前、電波塔」
「……はあ⁉あんたあそこに居たの⁉」
そこで語られるのは、真島から見た電波塔の英雄の姿。
仲間が何人もいて、索敵も充分で、スモークも焚いて身の回りも万全。
なのに、一方的に蹂躙され、終いには自分もやられた。
しばらくしてから意識を取り戻し、苦し紛れの起爆。
どんな結果を得られたか、正確に把握もできずにまた意識が落ちる。
そんな、負けた記憶の昔話。
「まあ、確認はそれだけじゃないんだが…。どうだ、思い出したか?」
「ぜんっぜん!お前の事なんか知るか…人のこと化け物みたいに言いやがって…!」
語気を強め、真島を睨みつける千束。
対する真島は、納得したるかのように笑って見せる。
「ははは、だろうなぁ。と・こ・ろ・で…」
そう言って、ポケットを探り中から何かを取り出そうとする。
一気に警戒を強める2人を余所に、真島はそれを見せつけながら笑う。
「じゃーん、俺も持ってるんだよなぁ、これ」
「な、ん…⁉」
「…‼」
その手に握られているのは、フクロウを象ったペンダント。
千束が首にかけたものと同じだ。
「なんで、それを持っておいて…」
「あん?」
「なんであんなこと…!」
隣に座る千束が目を吊り上げる。
相当頭に来ているようで、声のボリュームを下げてはいるもののドスが強まっている。
「それを持ってるってことは、アンタにもすごい才能があるんでしょ…。誰かを、世界を幸せにするような…」
でも
「アンタがしてるのは、その真逆…!たくさん傷つけて、たくさん壊して…!!」
「お前だってこっち側だろ。何人傷つけてきた」
千束の言葉に冷徹に返す真島。
何を言ってるのか分からないといった表情だ。
「一緒にするな…!私は人助けしてる…!」
「…お前、アランの事相当いいとこだと思ってるんだな」
ペンダントを胸元のポケットにしまうと、ふう、と一息つく真島。
「ニュースでも鵜吞みにしたか?メダリスト養成機関じゃねぇからな?」
バカにしたような、諭すような声音だ。
「…何を言われようと、私にはヨシさんとの約束がある…!」
そう言いながら、胸元のペンダントを握りしめる千束。
「…“ヨシさん”?接触したのか?支援者と?…もしかして、お前アランと繋がりが…?」
彼女の言葉を聞き、驚いたのか真島の表情が変わった。
(?……あ)
その顔を見たトビアは、一つ関係がありそうな事柄を思い出す。
“アランはチルドレンに対し、支援を行ったと認めることはできない。”
あの夜、吉松からそう伝えられたと千束から聞いた話だ。
つまり、原則としてアランチルドレンたちは支援してくれた人間を知らされることはなく、接触も最初と支援時のみということだ。
そして、偶然とはいえ知ることとなった千束は特例中の特例だ。
そもそもが、支援者である吉松が彼女と接触したのが原因であって、他のチルドレンとは違う、特別扱いそのものだ。
真島の表情の変化は、そのことに関してなのか。
それとも、
「自分と同じだから…?」
そう、呟いてしまったがためか。
真島はトビアの方を向くと、今まで見たこともないような満面の笑みを見せてきた。
「へえ…!やっぱすげえな、海賊。そこまで読めるのか…!」
面白いおもちゃを見つけたかのような、そんな声音だ。
「トビアっ、それってどういう…!」
「たぶん真島にも接触があったんだ、直接か間接かは分からないけど。そして、その理由が…」
「こいつが言ったとおりだ、リコリス。俺もお前も、アランに見出されたのは、支援者が様子を見に来ないと分かりにくい才能」
真島がトビアに被せて話しかけてくる。
「…殺しの、才能さ」
「絶対、違う」
彼の言葉に毅然として言い返す千束。
「アンタが何を言おうと、私はやりたいようにやるだけ。トビアやみんなと一緒に」
まっすぐ見つめ返すその瞳は、力強いものだった。
「はっ、…いいね、いいものが見れた」
そう言うと、伝票を持ち立ち上がる真島。
「待て、帰る気か?…帰れると?」
トビアは懐に忍ばせた銃に手を添える。
「ああ、お前たちの相棒が来たからな」
真島は何ともないかのように応える。
「それと…」
そこまで言うと彼は軽く手を上げる。
すると、店内のあちこちから男たちが席を立つ。
「!まさか…!」
「帰してくれりゃ、何もしねえさ。もっとも、…俺たちは一向にかまわないぜ?」
やられた。
初めから複数で来ていたのだ。
少ないとはいえ、店内の客を人質にするには充分な数だ。
「いらっしゃいませ、お一人様でしょうか?」
「連れが二人いまして、どの席に…!」
店の出入口に新しい客が入る。
たきなだ。
千束のメッセージと電話から確認のため来たらしい。
こちらを見て目を見開いている。
「じゃあ、またな。電波塔のリコリスに、海賊。…近いうちに遊ぼうぜ?」
そう言いながら、余裕しゃくしゃくといった風に男たちを引き連れながら店外へと向かう真島。
そこでたきなが対峙するが、公衆の面前で銃を抜くわけにはいかず見過ごすしかない。
まるで嵐のような時間だった。
「……は、あ…」
一気に疲れが来る。
知らずの間に力が入っていたらしく、銃に触れる手がこわばっていた。
「千束…」
「大丈夫。…私は、平気」
様子を見ようとトビアが顔を向けると、少し俯く千束。
ああは言ったが、やはり多少なりとも思う所があったようだ。
「無理だけは、しないで」
溜まらずそう声をかける。
色々なことが起き過ぎた。
少し落ち着く必要があるだろう。
「とりあえず、ここを出て……」
「トビア」
店外に出るように声をかけると同時に、聞き覚えのある声が耳に入る。
ゆっくり顔を向けると、久しぶりに見る相棒の姿が無表情で立っていた。
「とにかくリコリコに戻りますよ。ざっくりといいので、道すがらなにがあったか教えてください」
たきなのいつもよりも3倍増しの迫力に気おされながら、トビアは千束を促しファミレスを後にするのであった。
「…え、支払い済み…?」
なお、トビアと千束の分のコーヒー代は真島が律儀に払っていったそうな。
◆
「真島とコーヒー飲んでたぁ⁉」
喫茶リコリコにて。
あの後、山岸の診療所は翌日にしてもらい、報告を兼ねてまっすぐ帰った一同。
ファミレスでのあらましを聞いてミズキが叫ぶ。
「で、やったのか?たきな?」
「他人の目が多く、何もできませんでした…」
真島を倒せたのか、クルミが問いかけるも無念そうに答えるたきな。
ただ、他に人がいなかったとして確実に始末できたかといわれると、それも自信がない。
そんな不気味さを感じた。
「…あいつも、これ持ってた」
千束がポツリと、首にかけるフクロウのペンダントに手をかけながらつぶやいた。
『…え!?』
トビアを除く一同が驚愕する。
「あいつにどんな才能があるってのよ!」
「テロリストも支援されるんですか⁉」
支援を受けたアランチルドレンたちは、普段ニュースでオリンピックやそれに準じた大会でしか活躍を聞かないため、驚きが隠せない。
「ミカ、お前の恋人は何か…」
「ふっ!」
クルミが余計なことを聞かないうちに、ミズキの恐ろしく鋭い手刀が首に入る。
ぐらりと頭をゆらし、シャットダウン。
本当にこの人は情報部なのだろうか。
「どうせ拾いものでしょ、あんなの…。ヨシさんが、…ヨシさん達がそんな連中支援するはずがない…」
「千束…」
言い聞かせるかのように千束がつぶやく。
それを見て、トビアが心配そうに肩に手を置く。
「そうでしょ、先生。…先生?」
同意を求めるようにミカに話しかける千束。
だが、肝心の彼は心ここにあらずだ。
「……あ、ああ。そう、だな」
話自体は聞いていたらしく、何とか受け答えするミカ。
どことなくぎこちない。
「…何にせよ、あいつは近々また遊ぼうなんて言って来た…」
ここでトビアがつぶやく。
「今度は直接こちらを狙って来る、気を引き締めていこう」
「そうですね…、でしたら一つ決めごとをしましょう」
たきながこんなことを言う。
「決めごと?」
「千束!」
「は、はい⁉」
ば、と千束に向き合う。
「私からの電話は3コール以内に出てください!出ない場合は次のワン切りですぐに向かう通知とします!トビアも!」
「え?…え、おれも⁉」
ぐりん、とトビアの方を向くたきな。
「あなたの行動を制限するだけで、X1という切り札が使えなくなります!自身の重要度をしっかり自覚してください!」
「は、はい…」
余りの剣幕に頷くトビア。
「…このトリオのボスは、たきなね」
その様子を見て、ミズキがぽつり。
「もしくはオカ…」
「何か言いました?」
そのまま余計なことを言いそうになった彼女にぐさり。
「な、なんでもないですぅ…」
そのままリコリコのボスへとレベルアップしそうなたきなであった。
「………俺の店なんだがなぁ」
ミカのそんな呟きが空気に溶けていく。
いつもの雰囲気を保ちつつ、なにかが変わろうとしている、そんなことを感じさせた。
喫茶リコリコ、秋も深まり、冬を目前としたそんな一コマ。
おまけ。
「注射が怖いって…、銃向けられてもひるまない癖に…!」
「しょうがないじゃん!怖いものは怖いんだよ!」
「笑っちゃうよね、注射よりも怖いもの向けられて平気なくせにさ…!」
「はあ⁉じゃあトビアは苦手なもの無いっての⁉」
「並大抵のことは平気だよ?色々経験してきたからなぁ…」
「なにおぅ…!て、なんでそんな遠い目してるの?」
「トビア?」
「ふ、ふふ、ふふふふふ…。恩師に撃たれて、捕まって素っ裸にされたと思ったらアサルトライフル一丁持たされて、そのままガンダムと殺し合いさせられたら大体の事なんて…!」
「……」
「……」
「宇宙世紀」
「こわい」
6.
「ふふん、いいなぁこれ」
後日、山岸の病院にて。
待合室に座る千束は自身の鞄に付けられたフレンチブルドックのキーホルダーを見つめながら嬉しそうに微笑んでいた。
あの後、たきなからプレゼントされたそのキーホルダーは、先日手伝いに行った保育園で配られていたものだ。
子供たちが嬉しそうにもらっていたそれを、千束が大人げなく羨ましそうにしていたのを覚えていたらしく、せっかくだからとたきなが用意したものだ。
「トビアからもこれとは別に何かくれるそうだし、儲かった儲かった♪」
相棒からのプレゼントにほくほくの千束。
これから行われる定期検診を前にご褒美をもらえた気分だ。
「…錦木さん、お待たせしました。検査を始めます、こちらへどうぞ」
「あ、…はーい、今行きまーす」
新入りだろうか、初めて見る顔の看護師に呼ばれて席を立つ千束。
注射は相変わらず怖いけど、さっさと終わらせてトビアに催促しよう。
そんなことを考えながら歩を進める。
いつだって、終わりは突然だ。
誰もかれも教えてはくれない。
その時が来れば、こちらの都合なんてお構いなし。
この時、彼女はそのことがすっかり頭から抜け落ちていた。
以下、いつもの筆者メモ
4.
・困惑トビア→確かに何がどうなってあの商品が出てきたのか、疑問だと思う。
・ホットチョコレートパフェ→前も言ったケド、あのビジュアルこのアニメに出したのホントに頭おかしいと思う。
・ロボット店員→最近ファミレスとかでも見かけますね、配膳ロボとか。あと身体に障がいがある方がお仕事するための遠隔操作系ロボット店員もいたりします。視線入力で動くんだからとんでもねぇ…。
・寄り道千束→身体検査の意味なし。
・苦手なもの→この前ワクチン打ってきたケド、筆者も嫌い。
・指紋→実は現代でも手術で変えれたりします。記事を見たのが相当昔なのですが、その当時だと130万円くらいだったかな?
・宇宙→冷静に考えたら、原発なんて比じゃない量の放射線が飛んでて、水も空気も重力もない、大小さまざまな岩の塊が浮いていて、時にはすごい速度で衝突、爆発…そんな場所でコロニー作って暮らしてる宇宙世紀の住人て相当タフでは?
・ファミレスにて遭遇→トビアを絡ませるための苦肉の策。
・突っ伏すたきな→真実を知った後。子供が大好きなアレを知らないって、正直リコリスの情操教育どうなってんの?と思わなくもない。
・トイレ→流していいものだけを流しましょう。筆者は健康診断のための検尿カップをうっかり流して地獄を見ました。
5.
・VS真島→ランチ後。がっつり食べた後のイメージ。
・海賊→まあ、思いっきりスピーカー使って喋ってたし、そりゃバレるよね。
・車で轢かれて~→改めて文章にするとひどすぎる。
・10年前の真島→包帯の上にグラサンの意味が分からない…。目の手術後だったとか?でも安静にしてなくちゃまずいし…、病院抜け出して参加した?
・メダリスト養成機関→アニメの平和推進機関よばわりがちょこっと気になったので変えてみました。
・支援者の確認→この辺は私の独自解釈です。メダリストやコンクールホルダーならともかく、こういった裏の世界の人間が使命を果たしてるかどうかは分かりづらいはずなので、直接かどうかはともかく何らかの監査はあるんじゃないかなー、と。……局に監査入られたから思いついた訳じゃナイデスヨー?
・真島のお仲間→流石に一人は無いんじゃないかと。アニメのお宅訪問も一人で行くにしてはなかなかリスキーな気がする。
・何もできなかったたきな→人質兼目撃者。こういうのやりたかった(本音)
・たきなおこ→お前らまたこっちがいない所でやらかしてんな、という表情。
・伝票→こういう所は大人な印象。
・テロリストに支援→こう書くと本当にヤバい団体に聞こえるから不思議。
・ミズキの手刀→オマエ本当は元リコリスだろ。
・ミカの心ここにあらず→本当のかわいそう。
・トリオのオカン→でもこういう真面目な人が一人いるとかなり助かる。
おまけ→無印第4巻より。改めて文章に書くとすごいことされてるな、トビア君…。
6.→こういうことやりたかった(2回目)
ここまで読んでくださりありがとうございました。
例によって次回更新は未定です。
いい加減更新速度あげなくては…。
それでは皆様、またお会いする日まで。
感想・評価、いただけたら幸いです。