海賊少年を百合の間に挟んでみる実験   作:愛犬家

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なんか次話の投稿が遅れそうな気がしたので、初投稿です。

今回は短編集っぽくしました。

そして、
なんと、
今回は大幅に短くまとめられました!!!!


そこ、内容薄いって言っちゃだめよ?
私自身そう思ってんだから。

少しでもお楽しみいただけたら、幸いです。
それではどうぞ。



やっぱ戻ってくるんだよなぁ、スーパードライに…。


#7海賊と一緒①

その1.笑顔と練習

 

「たきなに足りないもの…それは、笑顔!」

「あ、トビアさん。またコーヒーの淹れ方のご指南、お願いします」

「ちょちょちょちょおぉーい?無視はひどくなーい⁉」

「準備するから、それまで千束の相手をお願いしてもいいかな?たきなさん」

「トビアー⁉」

 

たきなが喫茶リコリコの所属になってしばらく。最初こそ、飲食店での仕事ということに戸惑いが隠せなかったが、だんだんと慣れてきて、仕事をそつなくこなせるようになった頃。

たきなは仕事終わりに、千束によって奥の座敷に呼び出されていた。

珍しく真剣な表情で“自分に足りないものは、なにか”と問いかけられ、これはファーストリコリスらしく何かアドバイスをくれるのでは、と期待するたきな。結果はこれだったのだが。

 

「……それで、笑顔が、なんですか…」

「いや、たきなかわいいんだから、もっと笑った方がいいじゃんか~」

「なるほど、スマハラですね」

「スマっ!…んんスマハラ?なんだその単語?」

スマイルハラスメント。朝の挨拶で笑顔を強要される等のハラスメントである。

「まあ、DAじゃ笑顔なんて求められなかったかもしれないけど、リコリコではそうもいきませ~ん」

曰く、リコリコの任務で使う装備は、この制服。そして、武器は

「笑顔だよぉ、キミィ?」

らしい。

「別にいつも不機嫌な顔をして接客しているわけじゃないですし、仕事もできてると思いますけど…」

「うーん、まあ、そうなんだけどさぁー」

「ほかに何か理由でもあるんですか」

「見たいじゃん!たきなの笑顔!」

つまりは、

「わがままですか…」

「悪いかー?」

「質が」

「言うようになったなー⁉」

 

「そんなに拒否ることないじゃんよ~」

千束が少しすねたように口をすぼめる。

「別に拒んでるわけでは……」

表情の変化は少ないが、困ったように言うたきな。

「楽しければ、笑いますよ?」

「おっ!言ったなぁ?リコリコにいれば、話題に事欠かないよぉ~?」

座敷から立ち上がり、胸を張る千束。

「映画に漫画、この千束さんのレパートリー舐めるなよ!」

自信たっぷりに言う千束。はたして、たきなの反応は

「えっ…と、……はい…?」

「こーまーるーなー!」

はっきりした困り顔だった。

 

 

「準備できたよ、たきなさん。千束の相手ありがとうね?」

座敷にトビアがやってきて、たきなを呼ぶ。さっき話していたコーヒーの練習の準備が整ったのだろう。

「トビア?そろそろ泣くぞ?おん?」

「いえ、いい時間つぶしになりました」

「たきなぁ⁉」

確実にトビアの影響が出てきている。なんとかたきなを自分色に染め直さなければ……!

「それじゃあ、お疲れ様です」

そう言って、席を立つたきな。

「お疲れ~。私の言ったこと忘れるなよ~」

「………考えておきます」

「おっ?」

最後の言葉に少し驚く。

 

着替えも終わり、そろそろ帰宅という時間。

厨房にはまだトビアとたきなが残っているようだ。

こっそり二人の練習を覗くと、

「……なんだ、やっぱりかわいいじゃんか」

そこには、控えめに笑う黒髪の美少女がいたそうな。

 

 

それはそれとして、なんとなく腹が立ったので、今日の夜はトビアの家に突撃することが決定した千束だった。

 

「トビアさん、千束さんの対応の仕方なのですが」

「うーん、やっぱり構われすぎて、大変かい?」

「いえ、その、構ってくるのはいいんです」

「そうなの?」

「ただ、どう返していいのかがわからなくって…」

「そうだなぁ、おれがしているようにやってみたら?」

「…わかりました。少し当たりを強くしてみますね」

「⁉」

 

 

その2.海賊と常連

 

喫茶リコリコは、集客という面でいうと、繁盛店とはとても言い難い。店を構えるのは住宅街のそばで、メニューもコーヒーに和菓子となかなかに個性的。しかし、味がいいコーヒーにそれによく合う和菓子。落ち着いた雰囲気なのに、渋いマスターをはじめとする個性的すぎる店員。この、いい意味でまぜっこぜなリコリコにある程度固定客がつき、しかもなかなかに濃ゆい面子がそろうのは必然と言えた。

 

「トビア!今日こそは!しっっっかりと取材させてもらうわよっ!」

「伊藤さん?注文は?」

「ブレンドに、練羊羹!」

本日トビア絡んできた常連さんは、漫画家の伊藤。彼女は普段からネタに困ったり締め切りが近づくと、取材と癒しを求めてリコリコにやってくる。

今回は取材目的で来たようだ。

 

「前から言ってるけど、ぼく、ネタに出来るほどの人生送ってないですよ?」

「まーたまた~。どっからどう見ても漫画の主人公じゃんか~。なんでもいいから聞かせてよ~」

注文されたものを持ってきたトビアは、当たり前のように伊藤の席に座らされていた。

どうやら、漫画の登場人物のモデルにされているらしく、取材の頻度が最近増えている。

なお、その作品の主人公のモデルは千束であり、トビア似の彼はお助けキャラのような立ち位置とのこと。

「大体、あなたみたいな主人公主人公してるような子、滅多にお目にかかれないんだから!ちょっとくらいサービスしてくれてもいいじゃない!」

「伊藤さん、その発言ホントにやめて?そういう店じゃないから⁉」

どうも件のキャラに人気が出てきたらしく、その関係でエピソードを一本どうかと、編集部より打診されたということのようだ。

「そういえば、かわいい子入ったじゃない!たきなちゃんだっけ?どうなのよ、彼女」

「気になるなら、相手してやってくださいよ。あの子もまだここの空気感に慣れてないから、伊藤さんたちから話してくれれば、緊張もほぐれると思うんですよ」

話がたきなの事へと移る。今までなかなか新しく店員を入れなかったリコリコに、待望の新人、しかも千束とは別ベクトルの美少女だ。話題にならないわけがない。

「……ひらめいた。黒髪のライバル出して、トビアのキャラ取り合ってもらおう!」

「それの確認取るためにも、たきなさんに話しかけてあげて?」

さりげなくたきなを売るトビア。

でも、これが何かのきっかけになってくれればと、そんな思いを込めた。

 

なお、許可は取れずあえなく没となったそうな。

 

「千束さん、あのお客さんたちなんですが……」

「お、どうしたのたきな?…なんか疲れてる?」

「なんというか、注文取りに行くと、ものすごく話しかけられるというか…」

「あー…、みんな、たきなと仲良くなりたいんだよ。でも、疲れちゃうからほどほどに切り上げて」

「そうですね、がんばって切り上げられるように、努力します…」

「…………」

「トビア?何か言うことは?」

「いや、その、良かれと思って、…さ?」

「トビア?」

「フォロー行ってきますっ!」

 

 

おまけ

・いつかのDAその2

(彼のようなプロになる…その為にも、まずは模倣。特にあの戦いから…)

「おい、演習場の使用許可下りたぞ」

「ありがとうございます。ところで、武装の指定追加ってできますか?」

「まあ、RPGみたいなものじゃなければ、ある程度融通効くけど…」

「なら、チェーンと大剣を」

「ん?」

「チェーンと大剣を」

「んん⁉」

 




以下メモ書き

その1→スピンオフコミック作品リコレクトから
・コーヒーの淹れ方→なんだかんだハンドドリップっておいしいよね。
・スマハラ→マジであります。なんでもハラスメントの時代。でも、中にはシャレにならないものもあるので、どうぞお気を付けください。
・困るたきな→そりゃ、職場の先輩が急にどや顔かましてきたら、ね?
・家凸→なお、そのまま一泊。トビアの目は死んだ。
・当たり強め→はたから見たら、仲良し

その2
・伊藤さん→常連さんの中でも一等キャラが立ってる。
・トビア似のキャラ→金髪と顔の傷がトレードマーク。最近、腕をロボにする案が上がってきたそうな。
・たきなを売るトビア→「仲良くしてほしいし、ちょうどいいかなって」
・くたくたたきな→小さな親切、余計なお世話。
・「トビア?」→当たりが強いのはお互いさま。

おまけ→井ノ上たきなちゃん15さい。
・チェーンと大剣→「たきなのやつ、モン〇ンでも始めたのか……?」


今までが長すぎて、書いてて不安になってきた今日この頃。

それはそれとして、執筆時間が取りづらくなってきました。
これ、12月に入ったらどうなるんだ…?
年末進行、シャレにならないが?
もしかして私、死ぬ?

ここまで読んでいただいて、誠にありがとうございます。

やはり、次回の投稿は未定です。

それでは、またお会いする日まで。
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