今回は短編集っぽくしました。
そして、
なんと、
今回は大幅に短くまとめられました!!!!
そこ、内容薄いって言っちゃだめよ?
私自身そう思ってんだから。
少しでもお楽しみいただけたら、幸いです。
それではどうぞ。
やっぱ戻ってくるんだよなぁ、スーパードライに…。
その1.笑顔と練習
「たきなに足りないもの…それは、笑顔!」
「あ、トビアさん。またコーヒーの淹れ方のご指南、お願いします」
「ちょちょちょちょおぉーい?無視はひどくなーい⁉」
「準備するから、それまで千束の相手をお願いしてもいいかな?たきなさん」
「トビアー⁉」
たきなが喫茶リコリコの所属になってしばらく。最初こそ、飲食店での仕事ということに戸惑いが隠せなかったが、だんだんと慣れてきて、仕事をそつなくこなせるようになった頃。
たきなは仕事終わりに、千束によって奥の座敷に呼び出されていた。
珍しく真剣な表情で“自分に足りないものは、なにか”と問いかけられ、これはファーストリコリスらしく何かアドバイスをくれるのでは、と期待するたきな。結果はこれだったのだが。
「……それで、笑顔が、なんですか…」
「いや、たきなかわいいんだから、もっと笑った方がいいじゃんか~」
「なるほど、スマハラですね」
「スマっ!…んんスマハラ?なんだその単語?」
スマイルハラスメント。朝の挨拶で笑顔を強要される等のハラスメントである。
「まあ、DAじゃ笑顔なんて求められなかったかもしれないけど、リコリコではそうもいきませ~ん」
曰く、リコリコの任務で使う装備は、この制服。そして、武器は
「笑顔だよぉ、キミィ?」
らしい。
「別にいつも不機嫌な顔をして接客しているわけじゃないですし、仕事もできてると思いますけど…」
「うーん、まあ、そうなんだけどさぁー」
「ほかに何か理由でもあるんですか」
「見たいじゃん!たきなの笑顔!」
つまりは、
「わがままですか…」
「悪いかー?」
「質が」
「言うようになったなー⁉」
◆
「そんなに拒否ることないじゃんよ~」
千束が少しすねたように口をすぼめる。
「別に拒んでるわけでは……」
表情の変化は少ないが、困ったように言うたきな。
「楽しければ、笑いますよ?」
「おっ!言ったなぁ?リコリコにいれば、話題に事欠かないよぉ~?」
座敷から立ち上がり、胸を張る千束。
「映画に漫画、この千束さんのレパートリー舐めるなよ!」
自信たっぷりに言う千束。はたして、たきなの反応は
「えっ…と、……はい…?」
「こーまーるーなー!」
はっきりした困り顔だった。
「準備できたよ、たきなさん。千束の相手ありがとうね?」
座敷にトビアがやってきて、たきなを呼ぶ。さっき話していたコーヒーの練習の準備が整ったのだろう。
「トビア?そろそろ泣くぞ?おん?」
「いえ、いい時間つぶしになりました」
「たきなぁ⁉」
確実にトビアの影響が出てきている。なんとかたきなを自分色に染め直さなければ……!
「それじゃあ、お疲れ様です」
そう言って、席を立つたきな。
「お疲れ~。私の言ったこと忘れるなよ~」
「………考えておきます」
「おっ?」
最後の言葉に少し驚く。
着替えも終わり、そろそろ帰宅という時間。
厨房にはまだトビアとたきなが残っているようだ。
こっそり二人の練習を覗くと、
「……なんだ、やっぱりかわいいじゃんか」
そこには、控えめに笑う黒髪の美少女がいたそうな。
それはそれとして、なんとなく腹が立ったので、今日の夜はトビアの家に突撃することが決定した千束だった。
◆
「トビアさん、千束さんの対応の仕方なのですが」
「うーん、やっぱり構われすぎて、大変かい?」
「いえ、その、構ってくるのはいいんです」
「そうなの?」
「ただ、どう返していいのかがわからなくって…」
「そうだなぁ、おれがしているようにやってみたら?」
「…わかりました。少し当たりを強くしてみますね」
「⁉」
その2.海賊と常連
喫茶リコリコは、集客という面でいうと、繁盛店とはとても言い難い。店を構えるのは住宅街のそばで、メニューもコーヒーに和菓子となかなかに個性的。しかし、味がいいコーヒーにそれによく合う和菓子。落ち着いた雰囲気なのに、渋いマスターをはじめとする個性的すぎる店員。この、いい意味でまぜっこぜなリコリコにある程度固定客がつき、しかもなかなかに濃ゆい面子がそろうのは必然と言えた。
「トビア!今日こそは!しっっっかりと取材させてもらうわよっ!」
「伊藤さん?注文は?」
「ブレンドに、練羊羹!」
本日トビア絡んできた常連さんは、漫画家の伊藤。彼女は普段からネタに困ったり締め切りが近づくと、取材と癒しを求めてリコリコにやってくる。
今回は取材目的で来たようだ。
「前から言ってるけど、ぼく、ネタに出来るほどの人生送ってないですよ?」
「まーたまた~。どっからどう見ても漫画の主人公じゃんか~。なんでもいいから聞かせてよ~」
注文されたものを持ってきたトビアは、当たり前のように伊藤の席に座らされていた。
どうやら、漫画の登場人物のモデルにされているらしく、取材の頻度が最近増えている。
なお、その作品の主人公のモデルは千束であり、トビア似の彼はお助けキャラのような立ち位置とのこと。
「大体、あなたみたいな主人公主人公してるような子、滅多にお目にかかれないんだから!ちょっとくらいサービスしてくれてもいいじゃない!」
「伊藤さん、その発言ホントにやめて?そういう店じゃないから⁉」
どうも件のキャラに人気が出てきたらしく、その関係でエピソードを一本どうかと、編集部より打診されたということのようだ。
「そういえば、かわいい子入ったじゃない!たきなちゃんだっけ?どうなのよ、彼女」
「気になるなら、相手してやってくださいよ。あの子もまだここの空気感に慣れてないから、伊藤さんたちから話してくれれば、緊張もほぐれると思うんですよ」
話がたきなの事へと移る。今までなかなか新しく店員を入れなかったリコリコに、待望の新人、しかも千束とは別ベクトルの美少女だ。話題にならないわけがない。
「……ひらめいた。黒髪のライバル出して、トビアのキャラ取り合ってもらおう!」
「それの確認取るためにも、たきなさんに話しかけてあげて?」
さりげなくたきなを売るトビア。
でも、これが何かのきっかけになってくれればと、そんな思いを込めた。
なお、許可は取れずあえなく没となったそうな。
◆
「千束さん、あのお客さんたちなんですが……」
「お、どうしたのたきな?…なんか疲れてる?」
「なんというか、注文取りに行くと、ものすごく話しかけられるというか…」
「あー…、みんな、たきなと仲良くなりたいんだよ。でも、疲れちゃうからほどほどに切り上げて」
「そうですね、がんばって切り上げられるように、努力します…」
「…………」
「トビア?何か言うことは?」
「いや、その、良かれと思って、…さ?」
「トビア?」
「フォロー行ってきますっ!」
おまけ
・いつかのDAその2
(彼のようなプロになる…その為にも、まずは模倣。特にあの戦いから…)
「おい、演習場の使用許可下りたぞ」
「ありがとうございます。ところで、武装の指定追加ってできますか?」
「まあ、RPGみたいなものじゃなければ、ある程度融通効くけど…」
「なら、チェーンと大剣を」
「ん?」
「チェーンと大剣を」
「んん⁉」
以下メモ書き
その1→スピンオフコミック作品リコレクトから
・コーヒーの淹れ方→なんだかんだハンドドリップっておいしいよね。
・スマハラ→マジであります。なんでもハラスメントの時代。でも、中にはシャレにならないものもあるので、どうぞお気を付けください。
・困るたきな→そりゃ、職場の先輩が急にどや顔かましてきたら、ね?
・家凸→なお、そのまま一泊。トビアの目は死んだ。
・当たり強め→はたから見たら、仲良し
その2
・伊藤さん→常連さんの中でも一等キャラが立ってる。
・トビア似のキャラ→金髪と顔の傷がトレードマーク。最近、腕をロボにする案が上がってきたそうな。
・たきなを売るトビア→「仲良くしてほしいし、ちょうどいいかなって」
・くたくたたきな→小さな親切、余計なお世話。
・「トビア?」→当たりが強いのはお互いさま。
おまけ→井ノ上たきなちゃん15さい。
・チェーンと大剣→「たきなのやつ、モン〇ンでも始めたのか……?」
今までが長すぎて、書いてて不安になってきた今日この頃。
それはそれとして、執筆時間が取りづらくなってきました。
これ、12月に入ったらどうなるんだ…?
年末進行、シャレにならないが?
もしかして私、死ぬ?
ここまで読んでいただいて、誠にありがとうございます。
やはり、次回の投稿は未定です。
それでは、またお会いする日まで。