では、どうぞ。
極東の優しさ
「ここは、どこだ?·····いや、俺はここを知っている。これは夢だ。」
だって、ここは俺がすべてを失い、そしてすべてを求めた場所。
終わり、始まった場所だから。
俺は周囲を見回す。誰かいる。あれは····俺?昔の俺か!
「嫌だ、見たくない····忘れたい、忘れさせてくれよ····」
父親、母親の間で無邪気に跳ねる、昔の俺。その後何が起きるかも知らずに。
いきなり建物が崩れ、竜の様なアラガミが出てくる。まだ名前は知らない。
次の瞬間、昔の俺の目の前にアイツが移動する。
『イヤだぁ、来ないで····お父さん、お父さん!!』
その時両親は瓦礫に挟まり意識を無くしていたのを知ったのはしばらくたってからだった。
と、昔の俺は駆け出し、両親の後ろに隠れる。
「駄目だ、そこに隠れるな!!」
俺の声は届かない。
アイツは一瞬で距離を詰め、昔の俺と両親に顔を向ける。アイツが動く。残ったのは両親の腕や足の食べ残しだけだった。
しかし、俺はそれを二度と見ることはない。夢でもたまに出るが、いつもこの場面で目覚める。
今回もここで目覚める、そう思っていた···のだが。
今回は、違かった。
アイツは昔の俺にも顔を向ける。その時もう昔の俺は意識を無くしていた。
「夢なら····さっさと目覚めろよ····ひでぇぜ、こんなの。」
しかし、まだ目は覚めない。
昔の俺に顔を向けたアイツは、むもう腹がいっぱいになったのだろう、俺から視線を外し、消えた。
そこで今の俺も意識を失った。
「大丈夫かい?」
「今度は、誰ですか?」
「おっと、自己紹介がまだだったね。私は、ペイラー·榊。ここ極東支部の支部長をしているよ。」
「ああ、あの噂の。」
「ほう、噂?どんな噂かい?」
「通称、狐目のマッドサイエンティスト、彼の作った物を飲み食いした者は再起不能になる。一回一つの支部を滅ぼした。
····単なる噂ですよね?」
「う~ん···最後のは嘘だね。」
「じゃあ再起不能の件はマジなんですか?」
「そうだね。」
怖いわー、極東支部怖いわー。
その時部屋のドアが開き、隊長が顔を出した。
「大和、大丈夫か?」
「はい、何とか。」
「そうか、それは良かった。」
「コンゴウはどうなったんですか?」
「そうだな····結果的には倒した。
フランがお前と連絡が着かなくなった事に異常を感じてな、俺達に連絡を寄越したんだ。
その時にエミールが極東支部に連絡を取ってくれて、結果不城さんが倒した。」
「マジですか?そういえば不城さんは?」
「今頃ミッションだろう。」
ここで若干いないものとなっていた榊さんが口を挟んでくる。
「そういえば大和君、うなされていたようだが大丈夫かい?」
「なに?なぜそれをさっさと言わない?」
「いや、ちょっと昔を思い出しただけですよ。」
「そうか、大変ならいつでも言え。これは命令だ。」
「私も及ばずながら手伝うよ。」
「お二方、ありがとう····ございます。」
「ちょっっっと待ったぁぁぁぁ!!」
「ロミオ先輩に····ナナ、ギル····それにコウタさんも!?」
「ジュリウス隊長だけじゃねーよ、心配してんのは!!俺らも力になるからさ、何でもいえよな。」
「ああ、当たり前だ、そんなの。大和も少しは俺を頼れ。」
「大和、私も力になるよ~?」
「大和君だっけ?君の事はみんなからきいたぜ。極東でゆっくりしてけよ。」
すげぇ。極東支部の人逹も、ブラッドの人逹も、良い人ばかりだ。
「そういえば、ヴァジュラを狩った時に神機を渡すと言ったろう。少し早いが、健闘祝い兼お見舞いだ。
しかし、それを使う機会が来るかな。」
そう言うジュリウス隊長から渡されたのは、神機の引換券。
バスターブレード···ラートーナ
ブラスト···スヴェンガーリー
シールド···イヴェイダー
だった。
「え?これって凄い強いアラガミのじゃないですか?」
「お前が眠っていた間に不城さんに話したらな、「手伝うよ」と言って頂けたんだ。それに、ブラッドの皆で狩ったんだ。」
「そう、ですか。俺、頑張ります。」
「ああ、お前が復帰するのを皆待っている。早く来い。」
そう言い残し、ブラッドメンバーは出ていった。
「榊さん、少し寝かせて頂きます。」
「お休み。······そうだ、治ったら僕の部屋に来て、と不城君が言っていたよ。」
「分かりました。お休みなさい。」
ゆっくりと目を瞑り、意識を手放した。
「作者は質問があるから活動報告に書いてくるーってどっか行っちゃったから僕、不城楼我が締めるね。
じゃあみんな、次回もよろしくね!!」