では、三話目、どうぞ。
あの後訓練の終わったナナにおでんパンを十数個もらい、部屋にストックしておいた。
ただ、その時にナナがあからさまに驚いていた事に驚いた。
ナナいわく、「おでんパンの美味しさを理解してくれたのは大和君だけだよ~」
と言っていた。何故この美味しさが理解されない?
それはさておき、俺は部屋のベッドに寝転んだ。
時計を見ると今は午後三時。
「あー、まだ三時かぁ。隊長は次の訓練は四時からっていってたしなぁ···」
やべぇ、暇だ。そうだ!!
「支給品のコッペパンは···あった。で後は···おでんの具かぁ。はんぺん、こんにゃく、卵。はんぺん少し足りないな。」
買い出しに行く事にした。フライアは基本何でも揃っている。
「メモ取るか。ナナにも持っていこう。はんぺん二切れ、タコウインナー、大根。たれは···買うか。」
「財布ok。よろず屋へLet´go!!」
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
少年移動中···
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
来た。初めて利用する。ここには回復錠も売っている。回復錠は、体の治癒力を高める薬だ。使った事はない。
「すいません、このメモ用紙に書いてある物···を?あれ?どこ仕舞ったかな?」
「無くしたのかい?覚えているモンだけ言ってみろよ。」
「はい、すみません。えっと、確かはんぺん二切れ、大根、タコウインナー、おでんのたれ下さい。」
「はい、全部で572円だね。」
「600円でお願いします。」
「28円の釣りだよ。あんちゃん、次は気いつけなよ。」
「ありがとうございます。では、また。」
とんだ災難だったぜ。だが俺の記憶力を舐めんな!
···帰るか。疲れた。
部屋に戻った俺は、おでんパンを作り始めた。
「れっつ、くっきんぐ!」
大根を取りだし洗い、切る前におでんのたれを鍋に入れ、火にかける。
まだ新品の包丁を取りだし、皮をむく。されど、
「暑い···」
今は夏。おでんパンは冷ますから良いとして、大根などを茹でなくてはいけないので火を使う。
台所はサウナのようだ。
「ああ···さっさと終わらそ。」
そんなことを呟きながら、大根を切り終える。
ウインナーを取り出すと、もうタコになっていた。すげー。
こんにゃくを三角形に切り、具を温まったたれに入れる。
「終わった···」
後はしばらく煮込み、冷ましてコッペパンに挟むだけだ。
一回ミッションに行けば良いぐらいだろう。さて、今は何時かと時計を見ると。
「四時五分!?遅刻じゃねーか!?」
全力ダッシュでカウンターに行き、フランさんに話し掛ける。
「ハァッ!!ハァッフランさん、訓練所へ···」
「は、はい。訓練ミッションですね。えっと···はいどうぞ。行ってください。」
フランさん緊急時の対応苦手って本当なんだな。じゃなくて!!やべぇやべぇ早く行かなければ!!
「到着!!」
「その前に言うこと有るだろ。」
「申し訳ございませんでしたッッ!!」
THE、土下座!!極東すぴりっつ!!
「まあ、良い。次は遅れるな。」
「はい、心に刻んでおきます!」
「今回の訓練は前回やった模擬戦闘、回収アイテムの見分け方だ。」
「はい。」
「だがアイテムの方はこの冊子に纏めてきた。」
「本当ですか!?」
「ああ、全部書いてある。」
やべぇ、隊長格好いい。
「ありがとうございます!」
「むしろ、俺が期待しているのは戦闘の方だ。」
「戦闘···ですか?」
「ああ。お前は筋が良かった。武術でも習っていたのか?」
「いや、家は親がいなくてその日生きるので精一杯でそんな余裕は···」
「あ···済まなかった。俺の配慮不足だった。」
「いや、良いんですよ、隊長。慣れてますし。」
それに、強くなればアイツも殺れる。
その声はジュリウスには聞こえなかった。
「では、アイテムは自習、今から戦闘訓練を開始する。」
と同時に前回とは違うアラガミが二体出てきた。
「そのアラガミはオウガテイル。尻尾から針、尻尾の振り回しなどで攻撃する。良く見て対処せよ。」
「了解。殲滅します。」
そう言うと同時に右側のオウガテイルに斬りかかる。
「らぁッ!!」
だがかわされる。
「チョロチョロ動きやがって!!」
そのまま勢いを殺さずもう一体に斬りかかる。これは当たった。
しかしその隙にもう一体に尻尾で叩かれる。
「タワーの展開が間に合わないッ!!」
食らった。相手は二体。こっちは手負い。
「決める!」
相手の攻撃にあわせてパリングアッパーを発動し、防ぎながら切り上げる。
浮いた所を狙い、ブレードを力任せに叩き付ける。
一体倒した事を確認し、もう一体の攻撃をバックスッテプで避け、銃形態へと神機を変える。
「うらぁッ!!」
ブラストが火を吹く。
同時にオウガテイルは吹き飛び、動かなくなった。
「良くやった。本日の訓練は終了だ。」
「ありがとうございました。」
時計を見ると、四時半。
「短かったな···」
何時間にも感じられたのに。今日はもう寝よう。
おでんの事は頭にない。
「やはり大和は筋が良い。これは憎しみから来るのだとしたら···勿体ない。」
ジュリウスは一人呟いた。
どうでしたか?戦闘シーンは苦手ですが満足して頂ける様に頑張ります。