柊を赤色に染めて   作:クロネコさん

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はじめまして。クロネコさんといいます
処女作なので、拙い点あると思いますがよろしくお願いします。


Bullet.1

 

ジリリリ

マンションの一室でその音は鳴り響いた。

 

「くぁ…ああ」

 

朝、寝る間際にセットしていたアラームで起きる。

青年はベッドから起き上がり寝ぼけ眼でパジャマから赤のブレザーが特徴的な制服に着替え、覚束無い足取りでキッチンに移動し冷蔵庫を開ける。

 

「ヨーグルトでいいかなぁ」

 

冷蔵庫からヨーグルトと缶コーヒーを取り出し、ヨーグルトの中には砂糖を入れた。

やはり、寝起きの脳に糖分と苦味は効くようで

 

「にげぇ…。あめぇ…。」

 

と呟き、朝食を摂っていた。

 

 

 

 

 

食べ終わったヨーグルトの容器と缶を水で濯いでゴミ箱に捨て、洗面所で顔を洗う。その頃には目も覚めているようで鏡に映った自分の寝癖を確認していた。

 

「昨日もドライヤーで乾かしたし寝癖はないな。よっし。準備も出来たし、そろそろ行きますかね!」

 

寝癖の確認も終わり、昨日の夜に整備してテーブルに置いていた白と黒の愛銃を左右に取り付けているヒップホルスターに装着する。そして、棚に保管されていた三丁目の拳銃を胸ポケットに仕舞った。

 

 

玄関に鍵をかけ、まだ寝ているであろう隣の号室の同僚を起こす為、インターホンを鳴らすが反応はなかった。

 

「あいつまだ寝てるのか?また夜中まで映画でも観てて寝落ちしたんだろう…。後で文句言われるのも嫌だし、留守電くらいは入れておくか」

 

スマホをポケットに入れ、階段を降り自分の車が置いてある駐車場へと向かう。駐車場に到着し、車に乗ろうとしたタイミングでスマホが鳴った。

再び、ポケットから取り出すと『ミカさん』からの電話だった。

 

「おはようございます。ミカさん」

 

『おはよう真尋。千束とは一緒じゃないのか?』

 

「インターホン鳴らして起こそうとしたんですが…相変わらずで…。そういえば、今日DA本部からこちらに転属してくるリコリスが1人いるんですよね?」

 

『ああ、その事で連絡したんだ。そのリコリスが今日の午前中にはこちらに来れるそうだ』

 

「分かりました。詳しい話は後ほどということで。とりあえず、リコリコに向かいますね」

 

『分かった。気をつけて来るんだぞ』

 

「ありがとうございます」

 

ミカとの電話を終え、車に乗り込みエンジンを掛ける。自身の職場『喫茶リコリコ』へ向かおうとしたところで、またしてもスマホが鳴った。

 

「今度は誰だ?」

 

再びの再び、ポケットから取り出したスマホの画面には『千束』の文字。

 

(何回ポケットから取り出せばいいんだ…。)

 

と内心思いつつ、画面の受話器ボタンを押した。

 

「もしも…。『あっ!おはよう!ヒロ!!良かったぁ。留守電で『先に行ってる』って言ってたから、車運転してて出ないと思ったぁ!!今どこにいる!?』

 

スマホを耳に付け返事をしようとした瞬間、想像していた音量以上の声が響き渡り、且つ捲し立てるように相手は話してきた。

 

「痛ったぁ!?耳痛った!?もう少しボリューム下げて通話してくれる!?」

 

 

 

 

「はぁ。おはよう。千束。インターホン鳴らしても起きないから、遅刻確定かと思ったぞ」

 

『ごめんごめん笑。それで…。今、ヒロはどこにいるの?』

 

「駐車場で車に乗ってリコリコに向かおうとしてるとこだけど…」

 

『おっけ!!今から支度して、すぐ降りるから待ってて!!』

 

「了解ぃ…」

 

(あいつ数分前まで寝てたんだよな…?)

 

さっきまで寝ていたとは思えないハイテンションな声で電話をしてきた千束にため息をしつつ、車で待つことにした。

 

 

 

 

電話から数分後、真尋と同じ赤色の制服を着た少女が階段から降りてきた。

 

錦木千束。黄色がかった白髪のボブカットに左サイドを赤のリボンで巻き髪にしている。活発で自由奔放な性格をしており、赤色がとても似合う少女だ。

 

「おまたせぃ!!それじゃあ!リコリコへしゅっぱーつっ!」

 

「はいはい。出発〜」

 

千束が助手席に座ったのを確認し、今度こそ『喫茶リコリコ』へと向かった。

 

「あっ!スーパーカーだっ!!追っかけようぜ!飛ばせぇぇ!!」

 

「…。追っかけないし、法定速度守りましょうね…」

 

 

 

 

 

 

「そういえば、さっきミカさんから電話があってさ。今日、転属してくるリコリス午前中に来るらしいぞ」

 

今朝ミカから来た電話の内容を千束に説明するが、

 

「あれ!?今日だったっけ!?完全に忘れてました!!」

 

「忘れてたのかよ…」

 

どうやら、千束は忘れていたらしい

 

(まぁ千束らしいっちゃ、千束らしいが…)

 

そのようなことを真尋は心の中で思っていると、千束は真尋の表情を見て何を考えていたのか察したらしく。

 

「今、私らしいなって思ってたでしょ…」

 

と言いながら、千束はジト目になり真尋の頬を指で突っついてきた。

 

「あれ?口に出てたか?」

 

口に出していたかと勘違いした真尋だったが、

 

「何年一緒にいると思ってるの?口に出してなくても、千束さんには顔見ればすぐ分かるのです!」

 

「さいですか…。ところで千束さん。運転中なんだから指で突っついてくるのやめてくれ…」

 

 

 

そうして2人が話をしていると、車は『喫茶リコリコ』に到着した。

真尋はリコリコのすぐ近くにある月極駐車場に車を停め、千束と共に歩いて向かう。

リコリコが近づいてきた時、急に千束が走り出しリコリコの表口を開け、

 

「看板娘の千束が到着しましたぁー!!」

 

(全く…。元気でいいですねぇ…。)

 

真尋は苦笑いをしながら、千束の後を追いかけ

 

(このまま、平穏な日々が続くといいなぁ)

 

「ヒロー!はやくー!!」

 

「はいはい。今行きますよ」

 

真尋は急ぎ足で千束が開けているリコリコの表口をくぐった。

 

 

 

 




1話のたきなが転属する日の朝からスタートさせました
2話に続かせるのが、こんなに大変とは思いませんでした…

次話からアニメ本編です。アニメとはちょっとだけセリフや会話が違うと思いますが、目をつぶっていただけると幸いです。
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