柊を赤色に染めて   作:クロネコさん

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次話遅くなり申し訳ありません…
書いたり消したりの繰り返しで、これからもこのくらいのペースになると思いますが、気長に待って貰えると助かります。

オリ主くんの苗字が分かります。

もう少しオリ主くんの情報が掘り下げられたら、まとめ的なオリ主設定をあげたいですね。



Bullet.2

『喫茶リコリコ』

都内の下町の裏通りにひっそりと佇む喫茶店。窓はステンドグラス風で花壇に植えられた花や芝生は良く手入れされているようでとても美しく、表口の傍には『喫茶リコリコ』の看板が設置されている。

 

店内は洋風な窓とは逆で和風を基調としていて、1階にはカウンター席と座敷席、階段を上がった先の中2階にはテーブル席があり、様々な客層に対応出来るよう複数の種類の席が用意されている。

 

一見何の変哲もなく、どこにでもあるような和風喫茶店だが、その正体は警察・公安公認の治安維持組織 DA(Direct Attack)の支部であり、時には接客を、時には街を守るエージェントとして、現在は4人の従業員が働いている。

 

 

 

「先生!おはよー!!」

「ミカさん、おはようございます」

 

「千束。真尋。おはよう。今日も1日頼むよ」

 

 

先生、ミカさんと呼ばれた男性は濃い小豆色の半纏に藤色の和服を着た黒人で黒髪を後ろで束ねておりハードボイルドな声質の持ち主。優しい笑みと雰囲気を持つリコリコの店長だ。

 

「ところで、ミカさん。ミズキさんはまだ来ていないんですか?」

 

「確かに、いつもならカウンターでお酒飲んでるのにね〜」

 

「あっちにいるぞ」

 

ミカが指さした方。すなわち座敷席の方を見た真尋と千束は苦笑いした

 

「どーせ、私に彼氏なんか出来ないですよー…」

 

ミズキと呼ばれた女性は座敷席に倒れながら呟いており、正気を失った目をしていた。

 

「また男にフラれたんだぁ。ミズキ」

 

「ほんと早く誰か拾ってあげて…」

 

中原ミズキ。緩やかにウェーブした亜麻色の髪、赤緑のハーフリムメガネが特徴的な女性で、和服の色は緑色。その見た目は美人だが、お酒大好きで隙あらば異性を求めている残念系美人だ。

 

「いいわよねぇ…。千束は真尋っていう保険がいるから。真尋も千束みたいな小娘じゃなくて、私と付き合いなさいよ」

 

ミズキは割と真面目なトーンで真尋を口説いていた

 

「ダメに決まってるじゃん!」

 

「保険って…。人聞き悪いな…。おい!引っ張るな!千束!!」

 

千束はミズキの反応をいち早く察知し、真尋を自身の方に引き寄せた。

 

「ヒロは私のだから誰にもあげませーん!」

 

「お前のでもねーよ!」

 

「あっ!先生!買い出し行ってくるけど」

 

「おい。無視すんなよ…」

 

「見せつけてんじゃねえよ!!このバカップル!!」

 

真尋の抵抗もミズキの大声も無視され、千束は買い出しの提案をミカに話していた。

 

 

「カウンターの上に買い出しのメモがあるから、それを頼む」

 

「りょーかいっ!!」

 

千束はミカに言われた通り、カウンターの上の買い出しメモを取り、リコリスの制服からリコリコの和服に着替える為、店奥の更衣室へと向かう。

 

「あっ。ヒロ〜?いくら千束さんが魅力的だからって覗くなよ〜?」

 

「今更覗くかよ!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

千束が買い出しに行ってから数十分が経ち店内も開店の準備が終了し、現在はミカが厨房でコーヒーを作り、ミズキはカウンターでお酒を飲みながらテレビを見ており、真尋はミカが作ってくれたコーヒーを飲んでいた。

 

「ミカさん。今日、転属してくるリコリスはどういった人なんですか?」

 

「そういえば、詳しく話をするんだったな。今日、転属してくるリコリスは先日、銃取引の現場にいたセカンドリコリスで命令を無視して武器商人を全員撃ち殺してしまったんだ」

 

「うわぁ…。機銃掃射の話は聞いてたけど、まさかその娘だったとは…。完全に楠木さん、厄介払いでこっちに寄越したんだなぁ」

 

「まぁそう言ってやるな。千束のパートナーになるリコリスだし、これからお前とも関わっていく奴なんだかな」

 

とミカと真尋が話をしていると、まだ開店でもないのに表口のドアが開いた。

 

「本日からこちらの支部に転属になりました井ノ上たきなです」

 

ドアから現れたのはセカンドリコリスの象徴である紺色の制服を着た黒髪のロングヘアの千束と同い年くらいの少女であった。

 

 

 

 

 

 

「改めまして、DA本部から転属になりました。井ノ上たきなです。楠木司令はあなたから学べ。との命令です。今日からよろしくお願いします。千束さん」

 

井ノ上たきなと名乗る少女はカウンター席でお酒を飲みながらテレビを見ていたミズキに対して挨拶をしていた。

 

「それは千束ではない」

 

「それって言うな!」

 

「では…。こちらの…」

 

「そのおっさんでもねえよ!!」

 

(これは…。なかなかの天然ちゃんなのでは?)

 

ミズキがミカとたきなに鋭いツッコミを入れてる中、真尋のたきなへの第一印象は決まってしまったようだ。

 

「改めて、私はここの店長を務めているミカだ。それでそっちのカウンターで酒を飲んでいるのは中原ミズキだ。ちなみに元DAの情報部員だ」

 

「元…ですか?」

 

「嫌気がさしたのよ。孤児を集めてあんたらリコリスやリリベルみたいな殺し屋を作ってるキモい組織に」

 

 

たきなの質問に対してミズキはお酒を飲みながらDAを離れた理由を話した。

 

「そして、こっちのカウンターにいる男が柊木真尋だ」

 

厨房にいたミカが真尋を指さし、たきなに紹介をしてくれたが自己紹介をしたかった為、真尋はカウンターから立ち上がり、たきなの前へと向かう。

 

「はじめまして。ミカさんから紹介があったけど、柊木真尋です。一応、ファーストリリベルです。これからよろしくお願いします。たきなさん」

 

真尋はたきなに対し、右手を出し握手を求めようとする。それを察したのか、たきなは自身の右手を出し、真尋と握手をする。

 

「はい。よろしくお願いします。ちなみに質問があります。リリベルとはなんでしょうか?リコリスの親戚みたいなものですか?」

 

「…。やっぱりリリベルって知らない人多いのか…?」

 

「?。何か言いました?」

 

「ああ。ごめん。リリベルは簡単にいうとリコリスの男子バージョンかな?違う点だとリコリスは2人1組で暗殺を主にするけど、リリベルは何人か集団で行動し殲滅を主にしているんだよ」

 

「なるほど。説明ありがとうございます。しかし、その説明だと1つおかしな点が…。」

 

真尋の説明に対し、たきなは納得したようだが気になるところがあったようだ。

 

「柊木さんはリリベルですが、1人で任務をしているのですか?」

 

「ああ。そのことね。俺は形式上ではリリベルなんだけど…。昔、あるリコリスに引き抜きされちゃってさ。それで今はそいつと一緒に任務をしているんだよ」

 

「あるリコリスとは?」

 

「多分、そろそろ帰ってくると思うよ」

 

真尋はその言葉を言い終えると、たきなが入ってきた表口の方を見た。すると、外から話し声が聞こえてきた。

 

『わぁ!!大きなイッヌ!!オオカミみたーい!』

 

「さぁ煩いのが帰ってきたぞ」

 

やがて話し声は聞こえなくなり、表口のドアが開かれた。

 

「みんなたいへん。食べモグのレビューでホールの女の子が可愛いって!これって私のことだよね!?」

 

「アタシのことだよっ!!」

 

「冗談は顔だけにしろよ。酔っ払い」

 

千束は買い出しから帰ってきてミズキと軽口を叩き合った後、視線はたきなへと移る。

 

「あら?リコリス?」

 

「今朝言っただろ?今日から転属してきた井ノ上たきなさんだよ。千束」

 

「この娘がぁ〜!」

「この人が?」

 

「よろしく!相棒!千束でーす!」

 

「い…井ノ上たきなです。よろし…「たきなっ!はじめましてよね!」

 

千束はこれから共に仕事をする仲間と分かった途端、たきなの手を自身の手で包み込むよう握手をし顔を近づけて自己紹介を始めた。

 

「は…はい。去年、京都から転属になったばかりの…「おお〜!転属組ぃ!優秀なのね!歳は!?」

 

「16歳で…「私が1つお姉ちゃんかぁ。でも、さんは要らないからね!ち・さ・とでおけー!!」

 

「は…はぁ」

 

千束のマシンガンのような質問攻めにたきなは焦っていた。

 

(流石のコミュ力だな。まぁ、良かったな。千束)

 

真尋は新しい仲間が出来て喜んでいる千束を見て微笑み、千束の圧倒的なコミュニケーション能力の高さに関心したのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 




既存のキャラのセリフ、雰囲気が違ったりすると思いますが、目をつぶっていただけると幸いです。

オリ主の苗字の公開をしました。既存の女の子たちは皆、苗字か名前に植物の名前が入ると聞きました。しかし、オリ主くんは植物の名前が入ってますが、男の子です。千束の苗字と似せた苗字にしたかったのが1番の理由ですね。

読み方は柊木と書いて『ひいらぎ』です。
ちなみに真尋はそのまま『まひろ』と読みます。
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