長いです。
sideクローバー(回想)
少しして泣き止んだセロバは、カナコに俺を紹介しつつ助ける事を説明した。
「カナコ、ココにいるクローバーが貴女を助ける方法を知ってるそうなの」
「この人が?…ニンゲン、だよね……大丈夫なの?」
「大丈夫だ、俺は傷つける真似なんてしねぇよ」
「私は、クローバーを信じるわ。だから…カナコも、信じてみない?」
「…分か───」
ドゴッ
「ダメだ」
「ぐはっ…!?」ザザッ
突然、腹に強い衝撃が走り後ずさる。誰だよ、腹パンなんてしたヤ…ツ……!?
「セロバ、君はニンゲンに唆されるつもりかい?」
そこにいたのは紫色のキツネのモンスター…セロバの夫でカナコの父親のチュージンだった。
「ニンゲンは我々モンスターを地下に追いやった挙句、あの"青いバレリーナ"のように追い打ちまでかける…そんな憎い存在だ」
「チュージン…」
当時の俺は知らなかったが、チュージンは生前からニンゲンへの恨みが強かったらしい…この精神世界においても、ソレは変わらなかったようだ。
「そんなニンゲンが『モンスターを解放する』?『カナコを救う』?……嘘に決まっているだろう!」
ゴォッ!
「ッ…!?(何だ、この威圧感は!?妖狐セロバより…っ!)」
「待って、チュージン!クローバーはそんな「確証はあるのか!?」…っ、ソレは……」
「できないだろう。……ニンゲン、何をするつもりかは知らんが……娘には指一本触れさせんぞ!」バッ
♪UNDERTALE YELLOW - Enemy Retreating
セロバやカナコとは打って変わって、チュージンは巣の身体能力で戦うタイプのようだ。拳銃で攻撃する俺とは相性は最悪だ…!
「(距離を詰められないようにしねぇと…!)オラッ!」ギュン
ダァンッ!
「…フン」
「なっ!?」
少し溜めを入れてエネルギー弾を発射する…が、ソレはチュージンの前には無力だった。
「くらえ、ニンゲン!」
ドゴォ!
「くっ…!」
チュージンの拳をセイギのバリアで何とか止める。拳が重い…!
「遅延行為か、無駄だ!」
パリィン!
「うぐぁっ!」
二度目の拳は防げず、バリアは割れて拳は俺の身体に突き刺さる。
「(クソっ、痛ぇ…だが、諦められるか…!)行けっ!」ギュン
…ギュゥゥン!
さっきより多くのエネルギーを費やし、チャージビームを放つ。
「っ…コレは、効いたぞ…!」
ビームは流石に効果があったようだ。…燃費が悪いしあまり使えないがな。
「(さて、どうするか…)」
「…なぁ、ニンゲン」
「?」
何だ…?
「僕は既に死んでいるが…お前は死んでいない。ならば、ココで殺すと現実ではどうなると思う?」
「──ッ、現実でも死ぬってか?」
「その通り──そして、お前にはそうなって貰う!」
チュージンはそこで話を止め、俺に再び拳を振りかぶる。
…しかしその拳が俺に届く事はなかった。
「…あれ?青い何かが出てきた」
「えっ?」
カナコから青いエネルギーが出てきて…
『させませんよ』
「…む?」サッ
俺とチュージンを引き離したのだ。そしてその青いエネルギーは人の形になり…
「私ならまだしも…1人たりとも傷つけていないクローバーを、何故殺そうとするのです?」
チュチュを着て、バレエシューズを履いた少女が現れた。
「…!お前は…何故ココにッ!」
少女を見てチュージンは激昂する…さっき言ってた青いバレリーナとは、恐らくこの少女の事だろう。
「ココは精神世界…私のエネルギーを注入したカナコの精神世界です。私が現れるのは必然じゃないですか。…で?何故彼を殺そうとするのです。ソレでは…私と変わりませんよ?」
『私と変わりません』だと?つまりコイツ…モンスターを殺した事があるのか?
「お前と同じにするな、僕は──「同じですよ。なんなら私以下です」何だと!?」
「私、嶺宮誠華は善意を向けられたら善意で、サツイを向けられたらサツイで返しますが…貴方は純粋な善意を向けるクローバーにサツイを向ける。恩を仇で返すおつもりで?」
…コイツが本当にそうしていたなら、説得力があるな。てか名前は誠華なのか…日本人?
「ッ……黙れ!僕は「その子の言う通りよ、チュージン」…セロバ…?」
図星を突かれ憤るチュージンを、セロバは宥める。
「貴方は、もっと冷静な判断が出来るハズよ…ずっと見てたんでしょ、私とクローバーがカナコを止める所」
「……その通りさ。分かってるよ」
それに折れたのか、チュージンは威圧感を消した。
「分かってるよ、クローバー君が悪いニンゲンじゃないぐらい…そこの女もね。でも僕は許せなかったんだ…死にかけの娘に何もしてあげられない自分に……!」
「だから、クローバー君にぶつけるしかなかったんだ…っ。父親失格だよ…!」
………。
「チュージン、顔を上げろ」
「っ?」
「お前の気持ちは分かる、だから俺を攻撃した事については咎めねぇ…だから」
お前の娘を、救わせてくれないか?
「……!」
「(…優しい方ですね)」
「~っ、もちろんさ!むしろこちらからお願いだ…娘を、カナコを救ってくれ…!」
「…あぁ」
*任せろ。
ギュィィン
俺、誠華、カナコのタマシイがエネルギーを発しながら渦巻く。
「モンスターがニンゲンのタマシイを取り込むとき、特定の条件下でのみ成功する。ソレはニンゲンのタマシイを『注入』するんじゃなく『融合』すること…そして、そのタマシイに沿った強い意志を持ち合わせる事だ」
「そう、だったのか…」
「そこで俺は治し方として…誠華のエネルギーを安定させてから、俺のタマシイのエネルギーを融合させる」
「…大丈夫なのですか?」
「大丈夫だよ。私は…クローバーさんのセイギを信じるから!」
…カチッ
「始めるぞ、カナコ」
「うん…」
シュルルル…
白と青が中途半端に混ざった状態からまずはほぼ均等にし…俺のタマシイのエネルギーでソレをコーティングした。
「(セイギを、信じるんだ…!)」
「コレで──!」
ピカッ!
カナコのタマシイが強い光を放ち……安定した。
「ははっ…成功だ!」
『………!』
「良かったな、カナコ!…お?」
フッ…
俺とセロバの姿が少しずつ薄れていく。
「タイムリミットのようだね…クローバー君。僕の娘を救ってくれて、本当にありがとう…!」
「…お礼はいらねぇよ、俺のセイギを貫いただけだ」
「そうかい…カナコを任せたよ」
「あ?…おう」
どういう事か分からないが、任せろ。
「(抜け目ないですね、流石研究者と言った所でしょうか)……クローバー」
「?」
姿が完全に消える前に、誠華に呼び止められる。
「機会があれば、また会いましょう」
「…あぁ、またな」
…シュッ
ーーー
「やったな、クローバー!」
目が覚めると、頭から装置は外されており目の前にはスターロがいた。
「あれ、何でスターロが?」
「置いて行かれたのに気付いて、急いで来たんだよ!マートレットとな!」
ほーん…お?
「クローバーさん!」
身体が完全に戻ってる、カナコが俺の方に駆け寄る。
「元に戻してくれて…本当にありがとう!」ニコッ
「…どういたしまして」
ー
ーー
ーーー
ーーーー
ーーーーー
sideフリスク・ユメミル
「~~っ、ぐすっ」
「………ッ」
「話はコレで終わり…っておいおい、2人とも何泣いてんだ?」
「だってぇ~っ」
「感動したんだもん…!」
僕とキャラはしばらく感動で涙腺が崩壊するのであった。
結構手応えありな回です。
次回もよろしくおねがいします。
この中で登場しそうなのは?
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フリスク、クローバー以外の5人
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ベティ・ノワール(ノア)
-
DELTARUNEのキャラクター
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インクサンズ
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上記全員
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その他(DMで)