「なるほど、その女性は東尋坊で突き落として死んだって事ね。」
「そうだ。」
「それで、遺書はあったの。」
「いやー、それが遺書は見当たらないんだよ。」
「やはり、他殺って事も考えられるわね。」
「うん。」
そこへ、1人の男が歩夢に声を掛けた。
「あー、君たちはこの女性を知っているのかね。」
「ええ、まぁ。」
「あのー、あなたは。」
「私は警視庁・捜査一課の十津川です、この女性を知っているのかね。」
「はい、俺と歩夢が列車に乗って高岡へ行った時にその女性と会いました。」
十津川は歩夢に言った。
「それで、何処で知り合ったか覚えているか。」
「はい、高岡市の大仏で一緒で知り合いました。」
「ほう、なるほど。」
「その後、大仏の近くにあるお茶屋さんで別れました。」
「ほう、大仏へ行った後に別れたんだね。」
「はい。」
「そして、次の日に鶴仙渓に行った時にその女性に会ったわ。」
「ほう、そうか。」
「この女に会ったのは最後でした。」
「それで、犯人の方は。」
「今、警視庁が捜査をしている所だ。」
一方、西本刑事と日下刑事は川本の家に向かっていた。
「ああ、川本さんは今、北陸へ旅行中なんです。」
「北陸ですか。」
「ええ。」
「あのー、いつお戻りになられるかわかりますか。」
「そうね、あっ、今帰ってきたそうです。」
日下は川本に声を掛けた。
「ああ、どうも、何か。」
「警察の物ですが、ちょっとよろしいですか。」
「あっ、はい。」
「実はですね、この女性の事で聞きたいんですが。」
「ああ、この女性ですか、さぁね。」
「後、こちらの男性は分りますか。」
「ああ、この人が何か。」
「実はですね、先日金沢市内で殺されましてね。」
「えっ、この人が。」
「はい。」
と、川本は驚いた。
(金沢市内で、男性が殺害される!)
と、新聞記事が載っていた。
「金沢で殺人か、俺たちが帰る時に起きたんだな。」
「でも、その男が犯人なのかな。」
「とにかく、調べて見ないとね。」
「うん。」
「歩夢、十津川警部の話だと容疑者と思われるのは3人の中に入ると考えられるんだ。」
「それで、犯人は誰なの。」
「刑事の話だと、川本康夫と松岡 進と小林 みどりの3人とわかった。」
「うん、それで。」
「問題は、3人のアリバイだ。」
川本は、日下と西本に話を聞くことにした。
「3日から、北陸へ行ってたので、帰りは京都から新幹線に乗って帰京しました。」
「帰京したのは6日の日でした。」
「なるほど、そうですか。」
そして、翌日。
「えっ、その男が北陸へ行っていた。」
「ああ、日下の話だと川本は3日の日に北陸へ行っていたそうだ。」
「なるほど、そうですか。」
3人の中の、川本康夫のアリバイ捜査については、石川県警に協力を得ることにした。
3日 午前10時、東京出発 新潟市内のホテルで一泊
4日 午前7時半、ホテルを出発、長岡に出て9時04分発の特急「かがやき2号」に乗車 金沢に一泊
5日 金沢を出発。七尾線で輪島を向かい。輪島で一泊。
6日 輪島-金沢-京都と列車に乗り、京都で一泊。
7日 京都発、新幹線で帰京。
「本当に特急「かがやき」に乗っていたのかな。」
「それも、考えられるな。」
「調べて見ないと。」
「ええ。」
「亀井刑事の話だと、新潟県警と京都府警と石川県警ではすでに確認しているって。」
「と言う事は、新潟と長岡で新幹線に乗って長岡から特急「かがやき2号」に乗ったと考えられるよ。」
「そうかな、時刻表で見て見るか。」
彰は、早速時刻表を見て見る事にした。
と、調べて見ると。
新潟発7時50分 上越新幹線「とき406号」に乗車
長岡着8時15分 下車
長岡発9時04分 北陸本線特急「かがやき2号」に乗車
金沢着11時34分 下車
「あら、充分に乗れるわよ。」
「でも、特急「かがやき」に乗っていたかどうかだ。」
「つまり、川本はアリバイ成立って事ね。」
「うん、亀井刑事が言ってたよ。」
「とにかく、調べて見ないとね。」
「うん、何かトリックがある筈だ。」
「そうね。」
犯人はどんなトリックを使ったのか。
次回もお楽しみに