SAO RTA any% 75層決闘エンド   作:hukurou

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003 第2層後半

そろそろ3階層に行きたいRTAはーじまーるよー。

 

3日目。

朝になったら早速行動開始です。

今日の予定はボス攻略メンバーのレベル上げです。

教会で朝食を済ませたらシリカを連れて2層に上がります。他の子供はサーシャに預けて1層の圏内クエストでもやらせておくといいでしょう。

目的の人物が集まったので装備屋の張り込みはもうしなくていいです。

 

さて、昨日のうちにシリカからフレンドメッセージで今日の午前中に集合するようキリトやアスナたちに連絡してあります。待ち合わせの朝10時まで時間があるのでシリカのレベル上げでも行いましょうか。彼女はデスゲーム化して以降は戦闘もクエストもしていないのでレベルは3しかありません。

この状態で圏外に連れ出そうとすると周囲のメンバーは反対必至なので、彼らが集まる前に外に連れていきます。

 

2層の武器屋で両手槍を買い、防具に1層ボスドロップ品である《コート・オブ・ミッドナイト》を着せたら町の近くでフィールドモブを狩ります。

初めはおっかなびっくりなシリカですが、10分ほどすれば慣れ始めて、レベルアップを喜ぶくらいの余裕がでてきましたね。

 

待ち合わせの時間までにレベル6にできれば上出来でしょう。ウルバス周辺のモンスターは適正レベル7~8相当なのでレベル上げの効率がいいです。

南門の広場に戻るともうすでにキリト・アスナ・ミトがいますね。友達の友達みたいな距離感で立っているキリトからはソロ戦士の風格を感じます。

 

3人は何の集まりなんだっけ?

 

この時シリカに《コート・オブ・ミッドナイト》を着せているのがポイントです。初対面で1層ボスドロップ品の風格を見せつけてあげることで交渉をスムーズに進められるんですね。

これをしないとなんだこのおっさん!? みたいな目で見られて無駄な会話が挟まります。

 

この辺にぃ、うまい狩場があるらしいっすよ。じゃけん、みんなで行きましょうね。

 

ということで3人を仲間にしたら、フィールドの外に向かいます。午前中は軽くお互いの実力を見せ合いましょう。

 

この時点での各自のレベルはシリカ・アスナはレベル6、ミトはレベル7。キリトはさすがのレベル8です。

キリトのレベルが高いのはソロであることやプレイヤースキルが高いことに加えて、昨日の時点からすでに2層を狩場にしていたからですね。

 

昼前には忍者二人も合流します。

彼らは結局一晩かけて《体術》クエストを終わらせてきたようです。メインの武器スキルである《短剣》以外にも嬉々として《体術》を使っています。DPS的には微ロスですが。

 

もちろん岩は3つとも割ってくれていますので、後でクエストの完了報告だけすればカヤバ君も《体術》をもらって来れます。

 

午後になったら主街区《ウルバス》から離れてフィールドを移動しながら次の街を目指します。

2層のフィールドはざっくり北部と南部に分かれており、中央は横一線に大部分が通行不可能な地形に隔てられています。唯一通行可能な地点にはまるで門番のようにフィールドボス《ブルバス・バウ》が待ち構えており、倒さないと先に進めません。

 

道中の戦闘で皆が《トレンブリング・オックス》を安定して狩れるようになったら、ついにフィールドボス戦です。

このボスの適正レベルは8。安全マージンを取るならパーティーメンバー全員をレベル10以上にするのが望ましいのですが……心配はフヨウラ。

《ブルバス・バウ》は《トレンブリング・オックス》のでかい版だと思って大丈夫です。つまり基本的には突進・方向転換・突進と繰り返すだけの獣です。予備動作も大きいため、よほど下手じゃなければ、ノーダメ完封が可能です。この中にプレイヤースキルが不安なメンバーはいません。

あっ、シリカは端っこで隠れててください。

 

おう、コイヤおら。回避!

振り返り中にみんなでソードスキル一本。

少し距離をとって……カスがきかねぇんだよ(無敵)。

ソードスキル一本。

 

後はこれの繰り返しです。無事討伐完了ですね。

 

南部に入ってすぐにあるこの町は武器も防具もパっとせず、これといって用事がありません。

宿で一晩休んだらさっさと町を出ましょう。

 

道中の敵は北部エリアに比べると強くなっていますが、迷宮区ほど経験値効率が良くないのでガン逃げでいいです。点在する村や洞窟などの探索エリアを全部無視すれば迷宮区にはすぐに到着できるでしょう。

 

迷宮区付近の密林にはボスに関する重要な情報が手に入るクエストがあるので経験値稼ぎの途中に偶然を装ってクエストフラグを見つけます。

 

このクエストは連鎖式のお使いクエストで戦闘が起こらないため、忍者を一人パージして情報だけ持ち帰らせます。

 

情報収集はニンジャの役割でしょ(暴論)

 

後のメンツは迷宮区の攻略&レベル上げです。

 

ここでコタローがキリトからチャクラムの情報を聞いて俄然やる気を出します。手裏剣みたいな投擲武器というのが琴線に触れた模様。使うためには《投剣》に加えて《体術》スキルも必要ですが、忍者は両方持ってるんですよね(計画通り)。

 

チャクラムは《トーラス・リングハーラー》という迷宮区中層の敵が低確率で落とすため今日の狩場は中層に決まりました。忍者の趣味ビルドに付き合わされている感じがありますが、チャクラム自体はボス戦でも有用なんで、まあ、ええんちゃう。

 

とはいえそう簡単にはドロップしないのがお約束。1日目ではドロップ無しでした。

 

 

 

 

翌日、やはり朝から《トーラス・リングハーラー》を重点狩りします。

 

昼頃になるとイスケがクエストを終えて戻ってきました。得意満面でクエスト報酬のボス情報を話してくれます。

 

ふむふむ、ここのボスは王を守る2体のモンスターとトーラス族の王の3体構成なんですね。最後に出てくる《アステリオス・ザ・トーラスキング》は麻痺属性の雷ブレスを使う強敵なんですか。でも弱点の王冠に投擲攻撃を当てるとひるませることができると……。

 

おい! それってYO! チャクラムが効くってことじゃんか!!

 

忍者二号も合流してやることが明確になりましたね。カギとなる投擲武器を集めるべくリングハーラーを倒し続けます。

 

 

 

ここら辺は見所さんも皆無ですので、皆様のために……

 

 

 

ここらで攻略メンバーの選定理由を話しとうございます。

 

実はこの2層ボス戦、試走の際に攻略メンバーをいろいろ試行錯誤していた時期がありました。具体的には忍者の代わりに、レジェンド・ブレイブス()とかいう厨二パーティーからネズハというキャラをスカウトしたりしてたんですよね。

ですが、従順で押しに弱いこと以外は取り柄がないナメクジなのでクビだクビだクビだ。

 

彼は非βテスターのニュービーなのでパーティーメンバーも含めてサービス開始数日では使い物にならないんですよね。モンスターの情報も覚えてない。ソードスキルの発動には手間取る。武器はむやみにぶんぶん振り回すといいとこなしです。

 

じゃあ、他のメンバーをと思うのですが、これが難しい。

 

既プレイアニキは知っていると思いますが、2層ボス《アステリオス・ザ・トーラスキング》は全層ぶっちぎりで最弱です。理由は単純にチャクラムが2本あれば怯みループで嵌められるからです。

 

が、逆に言えば嵌めるためには、チャクラムを投げるプレイヤーを確保しなければなりませんでした。自分で《投剣》を取ったとしてもあと一人足りない。チャートを組むうえではそこが一番問題でした。

 

チャクラムを使用するためには不人気の代名詞と化した《投剣》とエクストラスキルである《体術》が必要です。しかし普通のプレイヤーはこんなスキルに貴重なスロットを使ってくれません。

 

まず《体術》スキルですが、修得のめんどくささやマイナーさは一旦置いておくにしても、素手状態でしか使えないというのがネックです。普通に武器で殴ればいいじゃん(正論)

 

《投剣》に関しては(活躍の場が)ないです。

まずSAOにおいて武器は投げたら投げっぱなしです。弾数無限の投げナイフなんていうのは存在しません。そんな状態でモンスターを倒そうと思ったらストレージいっぱいに投擲用のナイフを入れてかなきゃいけません。しかも同時に複数体敵が出てきたらナイフが尽きて逃げるしかありません。ちなみに逃げたら投げたナイフは全部買いなおしです。普通に武器で殴ればいいじゃん(2回目)

 

前述のネズハはナーヴギアの適応障害により遠近感に難を抱えており近接戦闘ができないため、喜んでチャクラム使いに転向してくれました。が、逆に言えばそういう事情がない限りはスキルスロットの厳しい序盤に《体術》と《投剣》なんかを取ってくれるプレイヤーはいません。

そこで他にも特殊な事情を抱えているプレイヤーはいないかなぁと探している時に現れたのが忍者達です。

 

忍者と言えばスリケン、そして体術。忍者っぽさを目指すネタビルド勢二人は喜んで《投剣》と《体術》を習得してくれます。しかもβテスターなのでレベル上げも楽ちんちんという好条件。

 

だからこの二人を仲間にする必要があったんですね。

 

また戦力的にはお荷物でしかないシリカを攻略組に入れている理由ですが、単純にチャートを成立させるためです。

本チャートではかなり駆け足で2層を攻略しましたが、彼女抜きでこんなことをするとパーティーメンバーが離脱します。

デスゲームなのに安全マージンを軽視して進んでるからね。しょうがないね。

そんな時シリカがいると、こんな小さい女の子を放っておけないという気持ちからか、それとも自分より年下の女の子が頑張っているからか、なんだかんだ最後まで一緒に来てくれます。

 

しかも彼女がいないとミトやアスナをパーティーに誘うのに苦労します。見知らぬ男プレイヤーに一緒に圏外に行こうといわれても普通に乗ってきません。

 

ちなみに、同じことが他の子供でもできるんじゃないかと思って、保護した子供たちを一通りパーティーメンバーに加えて調査したんですが、一番パーティーを維持できたのはシリカでした。やっぱり世の中顔なんですかね。

 

結局この日はチャクラムは1個しか出ませんでした。理想は2個ドロップでしたがリカバリー可能なのでいいでしょう。

 

明日はフロアボスを偵察に行こうと言って今日は解散です。

 

 

 

 

翌日は朝一でパーティーを分けます。《体術》だけでなく予定外にスリケンまで手に入れてテンション上昇中の忍者にシリカを預け、チャクラムの習熟を兼ねたリングハーラー狩りをやるように指示します。

 

ここら辺から経験値効率を考えてパーティーをいくつかに分けていきます。シリカとイスケ、コタローはリングハーラー狩り。ミト、アスナは二人で迷宮区下層のマッピング。キリトとカヤバ君はソロで上層の探索です。

 

探索では宝箱もとっておきましょう。序盤はなにかと金欠気味なのでしっかり回収しておきます。そのおかげで時間は結構かかってしまいますが、だいたい3時くらいにはめぼしい宝箱を集め終わります。そうしたらいったん中層の安全地帯に戻りましょう。……どうやら2個目のチャクラムがドロップしたようですね。ここで出なければ最寄りの町で投げナイフを大量購入しなければならなかったので良かったです。

 

では、ボス部屋にイクゾ! デッデッデデデデ!

 

みんなには軽く偵察しようといってありますが

 

偵察と言っても、別に、倒してしまっても構わんのだろう?

 

最初の戦闘は《ナト・トーラス》と《バラン・ザ・トーラスジェネラル》というちょっとでかめのミノタウロス二体構成です。ナトの方が弱いので先にそっちを集中狙いしましょう。ベータテスターが1パーティーいれば安全に倒せるくらいの弱さなので、イスケ以外の全員で短期決戦を狙っていきます。隙の大きいナト大佐は攻撃チャンスがたくさんあるので、ガンガン攻めていきます。ソードスキルのクールタイムが間に合わないくらいの高回転がベストでしょう。

 

その間イスケはバラン将軍の方を抑えています。

具体的には遠距離からチャクラムを投げては逃げに徹して時間を稼いでいます。トーラス系のボスはHPバーが一段も減っていないときは移動速度が低下するスロースターターなので、AGI型のプレイヤーが逃げに徹すれば割と簡単に抑えられます。

 

シリカは部屋の外で待機中です。偵察が終わるまでは絶対に部屋に入らないよう言い含めておきましょう。

 

20分くらいでナト大佐を倒せましたね。低HP時の狂乱状態以外は特に危なげもなかったです。

次はバラン将軍。イスケと入れ替わるように攻撃を加えましょう。

こちらはナト大佐に比べて各種能力値が高く、攻撃範囲も広いですがそれだけです。特にトリッキーなことはしてこないので、攻撃控えめの安全重視でいけば、特に問題はないでしょう。

 

さて、《バラン・ザ・ジェネラルトーラス》もHPバーが残り一本の半分まで減ると、バーサーク状態が発動し、攻撃力・素早さともに上昇します。それと同時に部屋の中央にこの階層の真のフロアボスである《アステリオス・ザ・トーラスキング》が出現します。

 

初見であればもう1体とか嘘だろ……! と衝撃を受けるサプライズ演出ですが、今回は事前情報があるので誰も驚いてませんね。逆に今までの2体以上の強敵と考えて真剣な顔つきになっています。

 

お前ここ初めてか? 肩の力抜けよ。

 

確かに攻撃力は前座2体より高く、雷ブレスという強力な遠距離攻撃も持っていますが、そもそも攻撃される事はないです。

 

動き出したトーラスキングが一歩踏み出したと思ったらのけぞります。久々に切れちまったよと咆哮をあげますが、再びのけぞりが黙らせます。宙を舞っているのは二本のチャクラムです。

王冠に命中するたび、トーラスキングはモーションをキャンセルされてのけぞります。のけぞりから復帰したと思ったら、のけぞりです。

 

(怯みモーションに)イキスギィ!

 

やっぱり2層は《投剣》スキル一強ですね。

β時代の時にあまりに使用者がいなかったから優遇したんでしょうが、完全に調整をミスってます。

 

ボスを連続ディレイさせている間にベッタベタのインファイトでHPを削っていきます。ここまでくれば安全なのでシリカも呼びましょう。

 

後の問題はバーサーカー状態のバラン将軍だけですが、こちらはキリトとカヤバ君がいれば問題なく倒せます。

 

ボスのHPがレッドゾーンに突入しましたね。こちらは脱落者ゼロ。

こんな弱いのにフロアボス名乗ってて恥ずかしくないの?

 

ピンチになったボスはバーサーカー状態に入ります。が、怯みループは継続しているのでなんの問題もありません。

はい、終わりました。

コングラチュレーションの文字が浮かび上がります。

ラストアタックはシリカです。これは事前に話を通して調整していました。そんなこととはつゆ知らず目に涙を浮かべて大喜びです。

ちょろいですね。

 

ボス部屋の奥の往還階段を登っていくと森に囲まれた街が現れます。3層主街区です。

転移門のアクティベートはやらなくてもいいです。

 

時間も遅くなってきているので今日はここまで。

次回はエルフ族のキャンペーンクエストのある3階層です。


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