SAO RTA any% 75層決闘エンド   作:hukurou

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004 第3層

攻略がさらに加速するRTA3層編、はーじまーるよー。

 

前回は2層ボスを攻略して3層を開通させました。

時刻は午後8時ごろです。攻略自体は簡単でしたが人数が少なかったため時間がかかりましたね。

主街区でやることは宿の確保と打ち上げです。パーティーメンバーは完全にお祝いモードになっているので3層で一番豪華なご飯が食べられるNPCレストランに向かいましょう。

 

3層開通を祝して乾杯。

 

正直この時間はRTA的にロスなんですが、パーティーメンバーの心情が悪化した時に起こるイベントを防ぐためだと思えば許容できる範囲です。今後もメンタルケアは欠かさないようにしましょう。

 

打ち上げではボスドロップ品の分配をします。コルは均等分配ですがその他のドロップ品に関しては協議制ということにしていました。人数が少ない今だからこそできる方法ですね。

 

 

 

 

 

3層では1,2層と違い2つの大きなクエストが存在します。

1つはエルフのキャンペーンクエスト。キャンペーンと名がつく通り1回で終わらずシナリオ進行とともに、9層まで連続して発生するクエストの開始フラグが3層の森にあります。これは報酬もウマ味ですしチャートにも深く関わるため避けては通れません。

 

2つ目はギルド結成クエストです。ギルドはMMOにありがちなあれです。パーティーよりも緩やかな仲間集団みたいなものですが、ギルドメンバー同士で微弱なバフがかかったり、ギルドホームやギルドストレージが使えるようになったりと便利な奴です。これも結成するにはリーダーが3層のクエストをクリアする必要があります。

 

もちろん迷宮区を探索してボスも倒さないといけません。

 

そのため翌日はパーティーを分けて行動します。イスケ・コタローの忍者コンビはエルフクエストに、シリカ・ミト・アスナはギルド結成クエストに向かわせましょう。

キリトとカヤバ君は迷宮区の探索です。

 

なおこの階層では別れたメンバーはもう合流しません。というのもエルフクエストもギルド結成クエストもそこそこ長丁場でして、攻略手順を知っているベータテスターでもクリアに丸一日はかかるからです。

 

じゃあ、2日目以降に合流すればいいじゃんと思うかもしれませんが、それもないです。

 

この階層のボスは今日中に倒します。

 

使うのは例によってグリッチですね。

詳しい解説は後程。

 

さて、3層主街区を出発する前にちょっとしたイベントが起きます。情報屋アルゴとの会話です。

2階層攻略時にキリトはモンスターやフィールドの情報を後発のプレイヤーに伝えるべくアルゴと連絡を取っていました。実はその時、アルゴからの依頼でパーティーメンバーとの橋渡し役を頼まれるんですね。

 

こちらとしてもアルゴと顔をつないでおくのは悪い事ではないので素直についていきます。

キリトに案内された場所は町はずれにある閑散とした広場です。ベンチにはフードを被った小柄なプレイヤー、アルゴがいます。

 

アルゴの要件は《立て札》の件ですね。

実は彼女はこの時点で《立て札》で情報拡散をしたプレイヤーがカヤバ君だと気づいています。そうわかるようにやったんで当然なんだよなぁ。

 

現在は《MMOトゥデイ》の管理人であるシンカーが《立て札》の管理をやっていますが、その引継ぎに関して初代の設置者としての追認を得に来たようですね。こちらとしてはめんどくさい上に時間がかかる情報管理をやってくれるのは大歓迎です。

パクリだとか元祖だとか変ないちゃもんつけるつもりはないから安心して引き継いでくれよな。

 

ちなみに口には出していませんが、アルゴの第二の目的はボス撃破者の確認ですね。今プレイヤーの間で最も話題になっている攻略集団の情報を彼女が放っておくわけありません。

さらに言えば未知の階層の新情報を持って帰ってくる攻略組は情報屋から見れば金の卵を産むニワトリみたいなものですからね。必死になって探すというものでしょう。

こちらとしても後続のプレイヤーの死亡率を下げるのはやぶさかではないので心置きなく情報提供を約束しましょう。

 

えっ、初日にソロでボスを倒した秘密ですか?

 

その情報は100万コルだナ。

 

あと、ボス攻略者の情報ですが一応口止めしておきます。

攻略組だという情報を広めておくと他のプレイヤーから絡まれたりしてチャートが乱れやすいんですよね。序盤は秘密主義で安定です。

 

会話が終わったら今度こそ迷宮区にイクゾー!

 

道中は例によって全逃げでさっさと進みます。迷宮区に着いたら二手に分かれてマップを埋めていきましょう。他のプレイヤーだと迷宮区をソロで探索させるのはリスクがありますが、キリトなら安心安全。

 

カヤバ君はめぼしい宝箱だけ回収しつつ最上階を目指していきます。ボス部屋の場所はベータ版と変わっていないので、迷う心配はないでしょう。

 

3層ボスは《ネリウス・ジ・イビルトレント》。ポジ持ちの大型植物モンスターです。

見た目は灰色の巨大なトレントで、主な攻撃パターンは伸びる枝での物理攻撃と、地面から突き出てくる根っこ攻撃、地面を揺らして転倒状態を誘発する地面揺らし、幹から噴き出す毒ガスによる毒攻撃です。

 

この毒ガス攻撃が厄介で広範囲のプレイヤーをポジらせてくるうえ、高頻度で連発してきます。解毒POTを用意し忘れると大変なことになります。また地揺らし攻撃も回避が難しく転倒させられると、追加攻撃をもろに食らってしまう危険な技です。

HPが減ってくると毒々しい色の木の実を木の洞から発射してくる攻撃とさらに素早く枝を振り回す攻撃が追加され、危険度が上昇します。

 

まあ、まともに戦うことはないんですけどね。

 

あっそうだ(唐突)

皆さんは1層で手鏡をバグらせたのを覚えていますか。

 

ここでSAOにおけるアイテムの仕様の話をしましょう。

SAOではあらゆるアイテムにはアイテムコードというものが設定されています。アイテムコードとはデータの住所のようなものです。

 

例えば基本アイテムである薬草を例にとってみましょう。

 

薬草はオブジェクト名薬草。グラフィックは葉っぱの形で使用するとプレイヤーのHPを少量回復します。素材アイテムにもなり《調合》で使用するとポーションになります。重量は何グラム。耐久値はこれくらいで、売却価格はいくらで、というように多くの情報を保有しています。

 

こういう情報をこの世界に存在するすべてのアイテムに直接設定していたら、データ量が膨大になってしまいます。

そこでコードの出番です。アイテムの持つ情報は1つの場所にまとめておき、アイテム本体にはアイテムコード何番の情報を参照せよと命令を書いておくのです。こうする事でアイテム本体には簡単な参照情報を書いておくだけで大丈夫になります。

 

SAOにはシステム的には2種類のアイテムが存在しています。サーバーに複数存在可能な汎用アイテムと、たった1つしか存在できないユニークアイテムです。この2つはデータ的にも別々に保存されており、ユニークアイテムにはユニークアイテムフラグという特殊なコードが設定されています。

 

さて、重量制限によりこれ以上アイテムを取得できないプレイヤーに手鏡が送られると取得状態でスタックします。これはストレージ内のアイテムを捨てて容量に空きができるまで維持されます。

 

カヤバ君はその後なんのアイテムも取得しないように注意しながらフロアボスを倒しました。そしてフロアボスの報酬はこれまたアイテムストレージにドロップする形式です。こちらは流石に通常の手順通り《持ちきれないのでアイテムを選択してください》という注意画面に移行します。

ここでボスがドロップする《コボルドロード・シャムシール》のみを選択して取得しました。

 

ちなみにこの曲刀は正式版で刀にその地位を奪われお役御免となったβ時代のコボルド王のメインウェポンで、LAボーナスを除けば1階層で取得可能な唯一のユニークアイテムです。

 

ここでバグが起きます。ストレージにスタックしている手鏡のアイテムコードが《コボルドロード・シャムシール》のアイテムコードと干渉し、手鏡にユニークフラグが移ります。《コボルドロード・シャムシール》はデータの海に消えます。コボルドにも使ってもらえず、プレイヤーにも使ってもらえず悲しいやつだなぁ。

 

そしてユニークコードを付加された手鏡もバグります。手鏡のアイテムコードでユニークフラグを持っているアイテムがないためです。オブジェクト化すると変なことになるのでやめましょう。

 

そしてこのバグった手鏡はしばらく宿屋などの外部ストレージに放置しておくと、だいたい数日でSAOのシステム全般を管理するAI――カーディナルシステムに発見してもらえます。

 

SAOはデスゲームという性質上アーガス社員による管理業務を受けられません。そこで茅場晶彦が目指したのが人の手を必要としない全自動運営システムです。

カーディナルシステムはそうして生み出されたSAOの様々なシステムを管理する上位プログラム。言ってしまえばAIのゲームマスターです。

 

さて、カーディナルは発見したこのバグアイテムを修正しようと試みます。のちにメンタルサポートAIの致命的なエラーを見逃すほどの、完全無欠さを誇る優秀なカーディナルさんチッスチッス。

 

多分こんな感じでしょう。

 

ユニークフラグ付きのよくわからんアイテムあるやんけ。なんやこれ?

うーん、そういえばサービス初日にGMにいじられたユニークアイテムあったな。

多分これやろ(適当)。修正しとこ。

 

こうして手鏡は見るからに最高レアリティな輝きを放つ精緻な細工の施された両手剣へと姿を変えます。デスゲーム化に伴い本来の100層ボス《An incarnate of the Radius》とともに出番を消されたボスドロップのユニークアイテムです。

 

実は今日、朝のうちに2層の宿屋に戻り、タンスのストレージから引っ張り出してきました。

 

と説明をしているうちにボス部屋に到着しましたね。

オッスお願いしまーす。

 

《ネリウス・ジ・イビルトレント》はこれまでと違い単体ボスです。その分過去のボスと比べて強力なステータスを持っていますが、そんなものは100層武器の火力の前には誤差です。

 

唯一難点をあげるとすれば武器がくっそ重たい事ですね。

 

SAOの武器にはそれぞれ固有の要求STRが設定されており、これは強力な武器ほど高く設定されています。当然今のカヤバ君がゲームの最終盤でドロップする作中最強クラスの武器の要求STRなんて満たせるわけがありません。プレイヤーが要求ステータスを満たせない場合、武器はめちゃくちゃ重くなります。

が、完全に持ち上げられないほどではありません。SAOでは武器を定期的に鍛冶師にメンテナンスしてもらう必要がありますが、攻略組並みのSTRを持つ鍛冶師以外まともに整備できない武器なんてものはクレーム必至ですからね。ペナルティが最大でも持ち運ぶのが難しい重さにはなりません。戦闘においては素早く振り回すのは難しいですが、今回はそれでも十分です。

 

大ぶりな通常攻撃が当たるたびにHPバーががくんと減り、トレントが悲鳴をあげながらのけぞります。武器の慣性は制御しようとせず、そのまま一周してまた横なぎを繰り出します。まるでハンマー投げのようにぐるぐる回りましょう。

 

いくらナーヴギアとはいえ三半規管の誤作動までは再現されないので、(目が回る心配は)ないです。

 

このボスもノックバックではめられます。

ドロー! モンスターカード!

ドロー! モンスターカード!

ドロー! モンスターカード!

ドロー! モンスターカード!

 

……あっという間に3層ボス、工事完了です。

お疲れ様でした。

 

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