SAO RTA any% 75層決闘エンド   作:hukurou

6 / 37
005 第4層前半

急にやることが多くなるRTA第5部はーじまーるよー。

 

前回は3層ボスを撃破したところです。

 

まずは迷宮区を探索しているキリトと合流して往還階段を上りましょう。

 

まるで面影の無い4層のお披露目です。

ベータ時代は枯れ谷と呼ばれる乾燥した地形をテーマにした階層だったのですが、正式版では谷に水が満ち、水路をテーマとした階層に大幅リニューアルされています。

階段を上った先はポツンと浮かぶ離れ小島です。ここから主街区まで陸路はなく、泳いでいかないといけないんですよね。

おお、めんどいめんどい。

 

4層の主街区は埃っぽい乾燥地帯の町でしたが、正式版では町中に張り巡らされた水路の上に白壁の映える建物が立ち並ぶヴェネツィア風にリニューアルされています。

まあ、実際のヴェネツィアを見たことはないんですけどね。初見さん。

 

水路をゆっくりと進んでいくゴンドラ船を追い越し桟橋から町に上がります。

 

SAOは無駄に高性能なので、水濡れのエフェクトで服がべったり張り付く感覚まで再現されています。そんなとこ頑張らなくていいから。

 

余談ですが、水濡れのエフェクトは感覚だけじゃなく実際に服が肌に張り付き、うっすらとインナーも透けるようになります。しかも水泳中は基本的にかさばる金属装備やマントを外しています。

 

こんなかに、タイム的には微ロスだけどアスナやミトを連れてきたことある奴いる? いねえよなぁ!!? (32敗)

 

さて主街区に着いたらまずは武器屋に向かいましょう。3層ボスに使った武器はここで速やかにインゴット化しておきます。こいつを使い続けるのはさすがのカーディナル君も許してくれず、どう頑張っても4層ボス戦までにはグレードを3層水準までナーフされてしまいます。反省の意を込めて自らの手で素材に戻してドウゾ。

 

またこのタイミングで装備の調達も行います。3層をほとんど攻略しなかったせいでボスと迷宮区の宝箱からのドロップ品以外は、未だに2層の武器防具ですからね。こ↑こ↓で4層水準に更新しておきます。

 

装備を整えたら転移門広場に向かいましょう。4層ではアルゴに町中のクエスト情報を調べてもらいたいので時間経過ではなくさっさと活性化させてしまいます。もろちん攻略組の正体がばれないようにパパパっとやって、誰にも見られずに終わらせます。

 

その後はフレンドメッセージで忍者達とアスナたちに連絡を取ります。

 

あのー、(転移門は)機能したんですけど、まーだ(クエストに)時間かかりそうですかねー?

 

アスナたちギルドクエスト組はあと少しですが、忍者達のエルフクエストは今日中に終えるのは厳しそうですね。

 

じゃあおとなしく宿をとりましょう。今日は忍者はエルフの前線基地に、アスナたちは3層で宿をとることになったので、4層の宿にはキリトと二人きりというわけですね(激うまギャグ)

 

真夜中の密室に男二人きり。なにも起きないわけが――

なにも起きませんでした。

 

翌朝起きたらアルゴに連絡を取ります。

《ロービア》では移動手段としてゴンドラという小型船が用意されていますが、これは町中の移動に限った話ではありません。4層はマップ全体が水路に覆われており、この階層は街から街、ダンジョンからダンジョンとすべてのエリアの間で水路を移動するしかありません。

 

でも問題が1つ。町中にいるNPCの船は外まで行ってくれないんですよね(憤慨)。

だからと言って泳ぎながら行くのはナンセンスです。道中には普通にモンスターが出ますし、フィールドボスもいます。やっぱり船です。この階層は船を造らないと始まりません。

 

というこの階層の仕様をアルゴはたった一晩で突き止め、ゴンドラを作成するためのクエスト情報をも手に入れています。

 

やっぱアルゴの……情報を……最高やな!

 

まあ、正確にはアルゴが知っているのはこの町のクエストNPCの出現地点だけで、そこからゴンドラ作成のクエストNPCを見つけるのはキリトなんですけどね。昨晩のうちにアルゴに依頼しておいた町のマップデータとそこに書き込んであるクエストNPCの情報を熟読したキリトが北西区画のとあるクエストフラグにあたりを付けます。

 

キリトはベータ時代、まだこの町に水路が存在していない頃の圏内クエストを一通りこなしています。見慣れないクエストがあればそれが町の水路化に伴って追加されたクエストである可能性が高いという推理ですね。

 

ということでキリトと一緒に朝一でゴンドラ作成クエストに向かいましょう。現在時刻は朝の6時。前日夜遅くまでクエストをやっていたアスナやミトたちの合流は待たなくていいです。

 

一般通行ゴンドラを捕まえ、アルゴの地図に従って進むとなんの変哲もない民家にたどり着きます。船大工の工房兼自宅ですね。

 

それにしても造船クエストのめんどくささですよ。

 

今回はアルゴの驚異的な情報力とキリトのβクエストの知識量のおかげで一発で船大工の元まで来れていますが、このクエスト本来はもっと時間がかかります。

というのもこの家は、造船ギルド近くの大通りで開始するいくつかのクエストをクリアしていくことで情報が手に入り、初めて発見できる場所なんですよね。

船大工の家は初見では絶対気づかない見た目をしていますし、開発側もまさか前提クエストなしで見つけられるとは思っていなかったでしょう。

 

クエストの開始NPCは商人のおじさんです。商売用の船が壊れているので、商品の移動を手伝ってあげるとクエスト開始です。

 

その後造船ギルドに向かうのでついていくと無愛想な門番に門前払いされます。どうも造船ギルドはしばらく前から休業状態のようなのでなじみの船大工の家に直接向かうのですが、あいにくの不在。

 

彼の妻に話を聞くと最近は飲んだくれてばかりいると愚痴を聞かされ、さらにはちょうどいい人手が手に入ったとばかりに重い荷物の運搬クエストを依頼されます。

クエストをこなして行きつけの酒場を教えてもらうと、酔っ払った造船ギルドの職人に話を聞けます。どうやらこの街では新しく船をつくる事が禁止されているようで商売はあがったりだそうです。商人の船は修理してくれるそうですが、どれだけ頼んでもプレイヤーの船は作ってくれません。どうも造船を禁止している海運ギルドはこの街最大の組織だそうで逆らったらタダではすまないとおびえてしまいます。

そこで商人のおじさんから助け船がかかり、話に出るのが造船ギルドの親方。彼ならば海運ギルドに逆らってでも船をつくってくれるのではないかと住所を教えてもらえ、ようやくこの家にたどり着くわけですね。

 

めんどくさ。

 

この家では親方に造船を依頼できます。

が、どうやら海運ギルドの妨害により材料が流通していないとのこと。船が欲しいなら自分たちで素材を集めなとクエストが進行します。

 

造船クエストを開始したら木材の防水処理に必要な《熊脂》を取ってこようとクエストログが更新されます。

造船クエストのアイテムは町南東のフィールド《熊の森》で手に入ります。キリトと向かいがてらアスナたちとも合流しましょう。

ギルドクエストありがとナス。

 

《熊の森》では4層にふさわしくちょっと強くなったモブ敵が出現しますが、小足見てから昇竜拳余裕なキリトさんなら問題ありません。

アスナたちにクエストのあらましを説明していると、シリカがもっともな疑問を抱きます。船を作るクエストなのに脂を集めさせられるのっておかしい。おかしくない?

普通木材とかでしょ。

 

勘のいいガキは……嫌いじゃないよ(にっこり)

 

実は造船クエストで必要になるアイテムは4つあります。

最初のクエストでは《熊脂》を要求されるのですが、持って帰ると次は《チークの芯材》という木材、続いて《熊の爪》、さらに《熊の毛皮》も要求され、なにも知らずにいるといちいちフィールドと街を行ったり来たりさせられます。

 

はぁー、めんっっどくさ!

いやがらせかな?

 

キリトの、俺知ってる! これ同じ場所に何度も行かされるタイプのクエストだ! 発言に便乗すれば、森を何度も往復する悲劇は回避されます(無敗)。

 

クエストの素材アイテムは木材も含めて午前中で十分量そろいます。が、ここで問題が。

クエストログには《熊の脂》がいくつ必要か書いてないんですよね。他のアイテムも本当に使うのか不明な状態。

 

じゃけん、いったん確かめに行きましょうねー、とカヤバ君とシリカで親方の所に戻ります。

 

親方の家に、着くぅー。

 

《熊脂》を用意すれば船を作ってくれるんですよね?

 

……ダメみたいですね。

 

まあ、わかっていましたが。追加で要求される《チークの芯材》《熊の爪》《熊の毛皮》を渡しましょう。これでようやく造船メニューが開けます。この画面では船のデザインやオプションなどを選べますが、どうでもいいです。デフォルトでオナシャス。

 

親方は家の奥の工場に引っ込みます。

 

 

 

 

 

 

そして発生する待ち時間!!!!

 

 

 

 

 

 

 

なんとこのクエスト、造船を依頼してから最低でも3時間は待たされます。

ちなみに親方はパブリックNPCなので一人のプレイヤーがクエストを進行させている間他のプレイヤーが話しかけることはできません。つまり造船依頼は一人ずつしか行えません。

一応確認しておきますがSAOには1万人のプレイヤーがいて、ゴンドラはこの階層を攻略するための必須アイテムです。

 

ゲームが壊れちゃーう!

 

現在は午前10時半なので、13時半まで待ち時間ですね。

 

とりあえずクエスト進捗を仲間に共有しましょう。また、造船画面で確認した中型・大型船の情報と必要素材を教えて、キリト・アスナ・ミトにはレベル上げもかねて森での素材集めを続行するよう指示しましょう。

 

カヤバ君とシリカは森には戻らず2層に向かいます。目的は鍛冶師の勧誘です。

実は朝の時点で今日の午後に鍛冶プレイヤーを紹介してほしいとアルゴに頼んでいました。

 

ゲーム内ではネットの攻略サイトにアクセスできないので、情報屋のアルゴの元には連日多くのプレイヤーから相談が来ています。鍛冶師プレイヤーも生産スキルや素材アイテムについて聞きに来ているのでアルゴのもとには生産職プレイヤーの情報が集まっています。

 

紹介してもらうのはリズベット一択です。単に鍛冶スキルを取得しているだけのプレイヤーは他にもいますし、暇なプレイヤーを一から鍛冶師に育てることも可能ですが、人格、やる気、戦闘力などを考慮すると彼女に軍配が上がります。

 

アルゴにはパーティーに女子が多いから女子を紹介してほしいとでも言っておきましょう。ほぼ確実にリズベットの名前が出てきます。

 

2層主街区《ウルバス》に着くと、待ち合わせ場所にはリズベットが待っています。

 

まずうちさあ、採掘スポットあるんだけど、鍛冶スキル上げてかない?

 

そう言うとホイホイついてきます。やったぜ!

 

リズベットでは2階層のモンスターは荷が重いので、とりあえず4階層の店売り最高装備でドーピングします。

 

カヤバ、シリカ、リズベットの3人で向かうのは2層南東の《マロメ》の村です。

村に着いたら付近にある山岳エリアでひたすら採掘、採掘ぅ。

 

鉱石系素材はモンスターからのドロップやクエスト報酬以外にもフィールドに存在する鉱床という採取スポットから手に入れることができます。

この山には複数の鉱床がありますが、実はその中に1か所、バグにより鉱石が無限湧きする所があるんですよね。

 

通常だと1つの鉱床からは採掘できる鉱石は最大10個。掘りつくすと時間経過により復活するまで使用不能になる中、カーディナルに修正されるまでの期間限定とはいえ、短時間で1000個以上の鉱石を手に入れられるお得スポットなのでぜひとも有効活用しましょう。

 

シリカは昨日のうちにレベル12に到達しているので新しいスキルスロットが増えているはずです。山に登る前に、リズベットとともに《採掘》スキルを取ってもらいましょう。SAOでは素材集めに採取スキルは必須ではありませんが、あると獲得素材量が増えたりレアアイテムを入手しやすくなったりします。

 

準備ができたら探索開始です。イクゾー!

 

数十分かけて裾野の鉱脈を巡り終え、山の中腹の崖の下にやってきました。無限湧きの鉱床はこ↑こ↓です。

今まで遭遇した鉱床と明らかに違う鉱石のドロップ数にシリカが驚いていますが、手を止めさせないようにします。それどころかリズベットにも採掘に参加させ、餅つきみたいに2人で交互にピッケルを振り続けます。

 

おお、はかどるはかどる。

 

カーディナルがこのバグを見つけて修正するまで30分ほど。それまでは無限に鉄鉱石を掘ることができます。

 

30分も鉱石を掘るだけなんて退屈だよというせっかちな皆様のために……

 

今回シリカを連れてきた理由を説明したいと思います。

 

勘のいい視聴者ニキなら気づいたと思いますが、シリカは4階層において来た方がレベリング的には効率がいいです。

が、正直言って足手まといです。βテスト時代に最前線で攻略していたキリトやミト。将来攻略組で活躍するポテンシャルを持つアスナと比べて、彼女の実力は……ナオキです。

駆け足気味で攻略している現在、シリカのレベルは4層の安全マージンを満たしておらず、通常mobでもカヤバ君のフォローがないと怪しいレベルです。

 

そのうえ、キリト達がレベリングをしている《熊の森》では通常モブに加えて《マグナテリウム》という大熊が出現します。4層の造船クエストは通常の素材でもクリア可能ですが、上位素材を用いると速さや頑丈さなどが強化された上質な船を作ることができます。《マグナテリウム》は《幻の熊脂》や《火炎熊の爪》《火炎熊の毛皮》などの上位の素材を落とすウマ味モンスターなのですが、ステータスではフィールドボスに匹敵するほどの強モンスターです。しかも熊のくせにブレス攻撃まで持っています。

キリトやアスナ、ミトなら倒せるんですが、シリカはぼこぼこにやられて、最悪死にます。

死なないにしても撤退戦になり、ロス確定です。

 

はぁー、つっかえ。辞めたら。攻略組。

 

その点、2層の敵ならいくらシリカでも安心安全。リズベットも見知らぬ男と2人きりより、年の近い女性プレイヤーがいる方が安心できるということでこっちに連れてきました。あと、《採掘》スキル要員ですね。カヤバ君がスキルなしで掘るより収量が上がります。

 

と、説明をしている間にボーナスタイムが終わりましたね。鉱床が正常化されて鉱石がドロップしなくなりました。ストレージに鉱石を詰め込んだら、いったん《マロメ》の村に戻りましょう。ここには鍛冶屋があります。

 

さて、せっかく集めた鉄鉱石ですが、現状だと鍛冶に使用できません。鉱石系アイテムは2個で《プランク》または、6個で《インゴット》に精錬しないと武器作成に使用できないんですよね。

そして鉱石系アイテムの精錬のためには鍛冶屋にある大型炉が必要になります。

ということで、リズベットにNPCの鍛冶場を借りに行かせましょう。

許可が下りたら、鉄鉱石を床一面にドバーッとまき散らします。

 

リズベットはこの鉄鉱石を全部鉄プランクに変えておくように。

 

以上。閉廷。解散。

 

とはいきません。

 

無限湧きの鉱脈から採掘した鉄鉱石は2人で3000個近くに及びます。重量のある鉱石系アイテムは何百個もインベントリに入れることはできないので、一度で運びきれるはずもなく、持てなかった分の鉱石は地面に放置してあります。このままだと時間経過で消失するため誰かがとってこないといけません。

 

……。

シリカ、頑張ってクレメンス。

 

チャートの都合上カヤバ君は夕方までに4層に戻らないといけないので時間がありません。

 

シリカは正直戦力としては頼りないですが、レベル12で4層装備を身に着けているので2層のフィールドくらいは、さすがに、ね。

 

リズベットが文句を言っていますが知りません。

 

あなたには今から鉄鉱石でひたすら武器を作ってもらいます! 理由はもちろんお分かりですね? 貴方の鍛冶スキルの熟練度が低すぎるからです! 覚悟の準備をしておいてください! 明後日までにこの鉄鉱石を使い切ってもらいます! 追加の鉱石も用意します! 暇なシリカには問答無用で鉱床巡りをしてもらいます! 徹夜の準備もしておいてください! これはRTAです! 鍛冶場にぶち込まれる楽しみにしておいて下さい! いいですね!

 

2人に指示を出したら4層に戻ります。

 

鉱石関連の仕事は3時間くらいかかるので4層に戻るころにはもう船は完成しています。キリト達もいったんレベリングを切り上げさせます。ついでに忍者のエルフクエストも終わっている頃なので合流しましょう。集合場所に指定した船匠の家ではすでにアスナとミトが今日一日で乱獲した素材を使って造船メニューをいじっているところでした。メニューを開いてあれがいい、これもいいと盛り上がっています。この二人は船のスペックやカラーリングにこだわりますからね。ゴンドラなんて4層でしか使わないから乗れさえすればいいと思うんですけど……。

 

メニューに表示されている船がデフォルトより豪華なグラフィックになっているということは、ノーマル素材じゃないようです。今回は運よく《熊森》のヌシモンスターと遭遇できたんでしょう。

 

あ、ちなみにですがアスナ達には造船依頼は行わないよう事前に言い含めておきましょう。オプションやデザインの画面までは進めてもいいですが、最後の造船ボタンだけは絶対に押させてはいけません(1敗)。

 

まずは完成したゴンドラを試してみて、どんなオプションが必要かを確認しようと言っておきましょう。せっかく作ったけど不便な仕様になっちゃったとか嫌ですよね。

 

という事でゴンドラ試乗会です。

親方の工房に案内され、クレーンにつられていたゴンドラが室内の水路に浮かべられると、アスナとミトがにわかに色めき立ちます。

 

みんなで順番にゴンドラを楽しんでいると街のNPCに異変が起きます。忍者がゴンドラに乗っているとすれ違う船頭に妙に荒々しい態度をとられるようになるのです。

忍者がいないとみんな優しくなります。

忍者が乗るとすぐそばを猛スピードで走られ、水しぶきをかけられます。あからさまに煽られてますね。

 

……お前とうとうやりやがったな(犯罪者を見る目)

 

皆から冷ややかな目を向けられた忍者がクエストログを表示して弁明します。

実は3層のエルフクエストをクリアしたプレイヤーがプレイヤーメイドのゴンドラに乗ることが、4層のエルフイベントの開始フラグになっているんですね。

 

私は最初から信じてました(高速手のひら返し)

 

クエストログには水運ギルドの船頭の様子がおかしいので船匠に話を聞けと書いてあります。

これがあるから次の船の依頼をさせてはダメだったんですね。

うっかり止め忘れていると次に親方に会えるのは二艘目の建造後。数時間の大ロスになります。

 

工房に戻り親方に話を聞くと、どうやら海運ギルドが街の外でなにかきな臭い取引をやっているとの噂を教えてもらいます。

海運ギルドが現在町の外に船を出すことを禁止しているのも、それがばれたくないからだろう。町の外に出るかもしれないプレイヤーのゴンドラは目障りな存在だと思われて嫌がらせをされているのではとのこと。

さらに詳しいことが知りたいなら町の外に出る水運ギルドの船を尾行でもしてみるといいだろうという露骨なクエストフラグももらえます。

 

次のクエストは海運ギルドの裏取引を探る事。街から出発する大型船をばれないように追跡していくスニーキングミッションです。

 

本来はここから海運ギルドや町中の船着き場を捜索し、怪しい船を張りこまないといけないのですが、そんなことをしていてはRTAではありません。

 

探索パートと張り込みパートをすっ飛ばして街の南側水路に向かうようアドバイスをしましょう。船の出どころがわからなくても行先は分かります。《ロービア》の街には南北二ヶ所の水路しかなく北側は往還階段があるだけの実質行き止まりなので、南の水路に行くことは確定です。

 

じゃけんさっさとクエストに行きましょうね(RTA走者のまなざし)

 

船頭はカヤバ君が勤め、エルフクエストのフラグを持つ忍者二人を乗せて出発します。2人乗りのゴンドラは乗客が2人という意味なので船頭を入れれば実質3人乗りです。

時間は……ぎりぎり間に合いそうですね。

水運ギルドの船が出発するのは一日一回夕方のみ。時間を過ぎると24時間待たないといけないので、うっかり間に合わなくならないよう気を付けましょう(11敗)。

 

さて、しばらくはつかず離れずで船を追いかけるだけなので、簡単にエルフクエストの解説をしましょう。

 

エルフクエストはSAO初の大型キャンペーンクエストとなっており3~9階層まで連続したシナリオが用意されております。

今回のクエストが忍者にしか発生しないのはこれが4層のキャンペーンシナリオであり、3層のエルフクエストの続きという立ち位置だからです。

 

さて、ベータ時代のエルフクエストは各プレイヤーが戦争状態にある2つの種族、フォレストエルフとダークエルフのどちらかの陣営に参加し、各階層に存在するエルフの秘宝である《秘鍵》を集めていくというものでしたが、正式版では隠された第3のエルフ陣営が追加されています。それが今回、海運ギルドと密輸を行っているフォールンエルフです。

 

フォールンエルフは大昔にエルフの禁忌を侵し、聖樹の恩寵を失ったエルフの末裔たちです。彼らは種族の悲願である聖樹の力を手にするため森エルフや黒エルフの目を盗んで《秘鍵》を強奪しようと画策しています。

 

キャンペーンクエストのメインテーマである森エルフと黒エルフの戦争にもフォールンエルフの暗躍があり、この階層でもこそこそと悪だくみをしている最中なんですね。

 

ちょうど海運ギルドの船が水路をそれて洞窟に入っていきました。2大派閥である森エルフと黒エルフはこの階層に大きな水上要塞の拠点を構えていますが、少数派で迫害されているフォールンエルフはこの洞窟型のダンジョンの奥深くの秘密基地でひっそり暮らしてます。

 

そしてこの洞窟こそがこのクエストの最大の難所です。

 

尾行中にも関わらず、ここは普通にフィールドモブが湧いてきます。もちろん戦闘音が響けば前を進む船から発見される可能性がありますし、離れて戦闘しても、時間をかけすぎたりして、船を見失うのもダメです。

つまり、初めて操作するゴンドラで、つかず離れずの距離を保ちながらモンスターとのエンカウントを極力避け続ける必要があるんですね。

 

その難易度は試走の際、キリト・アスナコンビでさえ尾行に失敗していたほど。

初回クリアは無理だってはっきりわかんだね(クソデカため息)。

 

しかもこのクエストの真に恐ろしいところはダンジョン奥地にいるフォールンエルフの戦闘力の高さです。取引現場にたどり着いた後、ミスって発見されると確実に忍者は帰らぬ人となります。

 

だから、カヤバ君がついてくる必要があったんですね。

 

ゴンドラの操縦は繰り返し練習したのでモブ敵の回避はお手の物ですし、よけきれず絡まれた場合でもうまく操船してアシストすることで、遅れは最小限に抑えられます。

 

さて、そろそろ話すこともなくなってきました。

 

まーだ、時間かかりそうですかね。

 

おう、あくしろよ。

 

……………………。

 

やぁーっとつきましたね。単なる尾行クエストで1時間以上もかかるなんて、嫌になりますよぉ。

 

洞窟の先から人の話し声が聞こえてきたら目的地が近いです。

微速前進で広場の壁ぎりぎりに停止させましょう。

 

取引現場となっているのは天井の高いドーム状の広場です。そこではエルフたちが船に乗せられた大きな木箱をせっせと下ろしています。

 

取引されたブツはあの木箱の中に隠されていると思いきや、あれは空箱です。箱そのもの、というより材料の木材が密輸している荷物になります。

 

ただの木材程度をわざわざ密輸する理由は取引相手がエルフだからです。森や自然と調和して暮らす彼らには生木を切ってはいけないという種族的な縛りが存在しています。

 

フォールンエルフが木材を用意する目的は船団を作ることです。それを使ってこの階層にあるエルフの水上要塞に攻撃を仕掛けようとたくらんでいます。

 

しばらくの間おとなしく取引が終わるのを見届けましょう。船員が金貨の詰まった袋を受け取ったら、海運ギルドの船が水路を引き返し来るため、急いで後退し、近場の細い水路に逃げ込みます。

 

水路の先には桟橋と古びた扉があるので、忍者と一緒に扉の中に逃げ込みます。

とはいえこのままでは外に止めてある船が見つかってしまいます。それを防ぐためにこのクエストでは、部屋の中に水面限定かつ超低耐久度ではあるものの船を透明にできる《アルギロの薄布》というレアアイテムが存在します。

ちなみに、初見でこれを発見できない場合、普通に船を発見されて戦闘になります。

 

ハードモードすぎぃ!

 

さて小部屋で無事に海運ギルドをやり過ごせたら、再びゴンドラに乗ります。《アルギロの薄布》は耐久値がもったいないのでさっさとストレージに入れます。

 

忍者達の次のクエストは森エルフにこの取引現場のことを知らせることです。

フォールンエルフが木材を集めている→船を建造している→水上要塞に攻撃をしようとしている、ということを伝えなければいけません。

 

そのためにはさっさと忍者に木箱を調べさせてクエストログを進めなきゃいけませんが、さすがに取引中に調べるのは不可能でした。なので今から運び込まれた木箱を追ってアジトに潜り込んでいきます。

 

船頭をイスケに交代し、無人になった広場に侵入します。先ほど荷船が止まっていた桟橋の奥には大きな鉄の扉があるので船から降りてコタローと二人で潜入開始です。イスケは船を操作して先ほどの水路で待機させましょう。

 

フォールンエルフのアジトの内部ですが扉を開けると下り階段が現れ、その先は左右にずらっと扉が並んだ廊下に出ます。イスケが部屋を一つ一つ調べていこうとしますが、そんなものは無視だ無視だ無視だ。

 

逆に聞きますがこんなミッションで入ってすぐのエリアに目的のブツがおかれていることがありますか?

 

どう考えても奥に進む一択です。

 

100メートル以上ある長い廊下を抜けると突き当りは下り階段になっています。階段を降りきると目的の木箱が山積みになっている倉庫です。階段とは反対側の扉の前に歩哨が立っていますが、カヤバ君もイスケも《隠蔽》スキルがあるので静かに壁際を歩けば見つかりません。

 

木箱の陰に隠れて中身を物色しましょう。開けても開けても中身がなくイスケが困惑し始めたあたりで奥の扉からエルフがぞろぞろと出てきます。フォールン派閥のトップであるノルツァー将軍や副官のカイサラといったネームドNPCが『荷物の受け渡しはこれで完了』『船の数が……』『計画は5日後』など意味深な会話を繰り広げた後、去っていきます。

 

(イスケの表情が)硬くなってんぜ。(恐怖が)たまってんなあおい。

プレイヤーはNPCやモンスターの推定レベルをカーソルの色で判断できるのですが、ノルツァーやカイサラは深紅を通り越して漆黒です。見つかれば絶対勝てない相手とわかるのでビビっていたのでしょう。

 

盗み聞きで情報を取り終えたら、もうここには用がないのであとは帰るだけです。帰り道も《隠蔽》を使えば特に問題なく脱出できます。

 

アジトの出口でコタローと合流し、《ロービア》に戻りましょう。

 

戻ってきました。宿をとって今日はもう寝ます。

 


▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。