SAO RTA any% 75層決闘エンド 作:hukurou
シリカは置いてきた。ハッキリ言ってこの戦いにはついてこれそうもない(天津飯感)なRTAはーじまーるよー。
前回はめんどくさい造船クエストを終わらせて、激ムズエルフクエストを終わらせたところでしたね。
本日の予定はまずフィールドボスの撃破です。
カヤバ君・アスナ・ミト・キリト・イスケ・コタローは昨夜のうちに追加した分も含めて合計4艘の船に分乗します。キリトはこんな時でもソロを貫いてますね。
1艘に集まればいいじゃんと思うかもしれませんが、これにはきちんと理由があります。
絡んでくるモブ敵を適当にあしらいながら一本道を進んで行くと大きな湖にたどり着きました。湖の出口にはクルーズ船くらいの大きさの亀がいます。こいつがフィールドボス《バイセプス・アーケロン》です。
攻撃は基本的に2つある頭による噛み付き。正面方向への突撃。後は近づきすぎると側面のヒレをバタバタしてきますが、これはあまり気にしなくてもいいです。HPがレッドゾーンになると攻撃パターンが追加されますが、基本的には正面方向にさえ立たなければ攻撃し放題という敵です。
これだけ聞くと簡単そうに聞こえますね。ですが実際はかなりの難敵です。
というのもこの階層、戦闘がめちゃくちゃやりづらいのです。仮にこれが陸上だった場合、間合いを取るのも側面に回り込むのも自由自在ですが、今回は船に乗って戦うというハンデがあります。
移動はのっそり。急な方向転換もできないため回避は困難。水上戦ではAGI型プレイヤーはいらん子です。
戦闘は必然、正面から組み合っての殴り合いになりますが、そうなると純粋なタンク職がおらず、回復のためのローテーションも組めない我がパーティーに勝ち目はありません。
では、どうやってこのボスを倒すか……を説明する前に、まずはこのゲームにおけるゴンドラの仕様を説明しておきます。
ゴンドラは他のアイテム同様耐久値が設定してあり基本的には破壊可能なオブジェクトとして扱われます。フィールドでモンスターから攻撃を受けたり、岩などの地形へ衝突すると耐久値が減っていき、0になるとアイテムロスト。つまり壊れて無くなります。
そのため戦闘では自分のHPと同じくらい船の耐久値にも気を配り、船へのダメージを最小限に抑える立ち回りが必要です。
ところで、この4階層ではほとんどの場所への移動に船を使います。移動先にあるフィールドや採取スポットを探索する際には船から降りなければなりません。その時圏外に置いてある船はどうなるでしょうか。
あれだけ苦労して作成した船を通りすがりのモンスターに撃沈されたり、あるいは悪意あるプレイヤーによって持ち去られたりしたらクソゲーまったなしです。
流石に運営もそのことは気づいていたのか、ゴンドラは無人の停泊状態では破壊不能オブジェクト扱いとなり、また錨を降ろすか船着場に固定した場合は船の所有者以外が動かせない状態にロックされます。
もう一度言います。ゴンドラは無人の停泊状態では破壊不能オブジェクトになります。
では、ボスガメの周りでゴンドラを停泊させたらどうなるでしょう。
答え:ボスの身動きが取れなくなります。
やったぜ。ケツを掘り放題だ!!
というのが今回の作戦です。
プレイヤーに移動可能な破壊不能オブジェクトを与えてはいけない(戒め)。
とはいえ流石に運営もほんのわずかな警戒心は持っているようで、プレイヤーが戦闘中の場合は船を停泊状態にできません。素直にボスのそばまで近づいていき、船で固定させることはできないわけですね。
そこで登場してくるのが昨日取って来た《アルギロの薄布》です。これは周囲を水で囲まれた場所で使用した場合、対象が背景に溶け込み発見されなくなる(システム的には熟練度900相当の隠蔽を付与する)という破格のアイテムです。そしてこの布は元々水運ギルドからゴンドラを隠すために用意されていただけあって、ゴンドラそのものを隠蔽できます。
やることは簡単です。《アルギロの薄布》で透明状態になったまま船で接近します。隠蔽は看破されなければ非戦闘状態扱いなので湖の出口に陣取るカメのそばでも船を停泊させることができます。帰りは泳いできてください。これを三回繰り返します。船を止める場所は両ひれの裏と真正面の3か所です。これでボスは前進も後退も方向転換もできなくなります。ついでに虎の子の必殺技であるローリングバスター(高速回転して大渦を発生させながら突撃してくる大技)も使えなくなります。
泳げない亀はただの亀。
じゃあぶち込んでやるぜ!
攻撃手段のないしっぽ側から攻撃すれば、2本しかないHPバーは一瞬で無くなりますね。
たったワンパーティーにノーダメ完封されるフィールドボスの屑が!
湖が通行可能になったらイスケとコタローを送り出します。この水路の先には迷宮区の他に黒エルフ、森エルフそれぞれの水上砦がありますので、エルフクエストの続きを進めておいてもらいましょう。
キリト・アスナ・ミトはカヤバ君ともに《ロービア》に戻ったら、一度3層に戻ります。目的はこのパーティーでもエルフクエストを受けることです。
エルフクエストはめちゃくちゃ長いし、敵も強いし、ぶっちゃけめんどくさいんですがその分得られる報酬もかなり上質です。経験値はともかく、目玉は報酬として手に入れるレアアイテムで、先ほどの《アルギロの薄布》を筆頭に使えるアイテムが目白押し。
ここだけゲームバランス壊れてる(ここだけとは言ってない)。
という事で3層に戻って来ました。
通常のクエストですと頭に!を付けたフラグ持ちのNPCに話しかけることで依頼を開始できるのですが、エルフクエにはフラグ持ちNPCは存在しません。
開始するためには森の中を歩き回り、ランダムで発生するエルフ同士の戦闘イベントに出くわす必要があります。
今回もあてもなく歩いていると、聞こえてきましたね。戦闘音です。
そっと近づいていくと中立カラーのエルフの騎士が2人で争っています。
肌の黒いエルフがダークエルフ、白いエルフがフォレストエルフの騎士です。
彼らはエルフの二大派閥で互いにいがみ合う敵同士です。ちなみに性別は両方ともオス。オスとオスのぶつかり合い。黒エルフはメスが出てくるときもあるので運がよかったですね(マイノリティー)。
今は黒エルフが密命により回収した《翡翠の秘鍵》というエルフの秘宝を森エルフが奪おうと襲っている所です。
《秘鍵》はどちらの種族にとっても大事なものですが、歴史的な何やかやがあって現在はどちらかの種族の管理する祠で封印されているという設定です。これから先の階層に一本ずつ存在し、全部集めて使用すると《聖域》なる場所への扉が開くのですが詳しいことは……ナオキです。
エルフキャンペーンクエストの特徴ですがプレイヤーの選択によってクエストの内容が変化していくことがあげられます。森エルフ側につくも黒エルフ側につくもプレイヤーの自由で、大事な《秘鍵》をNPC商人に売り払ったり、わざと敵陣営に渡す事すら可能です(クエストは失敗になりますが)。
他のクエスト全般にも当てはまる事ですが、このTRPG顔負けの自由度の高さはSAOの高度AIによるクエスト管理システムが可能にしています。
以前説明した通りSAOの運営コンセプトは極力人力を介さないことです。茅場晶彦がこのゲームをデスゲーム化しようと企んでいた以上必然ですね。
GMと言われるような存在は必要とせず、ゲームの難易度調整やバグ修正は《カーディナル》というプログラムが自動で行っています。
シナリオの進行についても同様で、基幹シナリオとでもいうべきストーリーの大筋や各層のコンセプトなどはアーガスの開発担当者が設定しましたが、一つの階層に千人以上は存在するNPCの会話内容や100層すべてを合わせると万はくだらないであろうクエストの数々はシナリオAIが自動生成しています。
そしてこのシナリオAIはプレイヤーが進行中のクエストを逐次観察し、会話内容やクエスト内容に不都合や矛盾が生じないようリアルタイムで調整してくれています。「薬草をとってきてくれ」というクエストを薬草を手に持った状態で行おうとすると、「その薬草を譲ってくれ」に変化したりするのは序の口で、親身に対応したかどうかでクエスト内容が変わる事すらあります。
はえー、すっごい……。
さて、そろそろエルフクエストに戻りましょうか。
エルフたちには遭遇してすぐ加勢してはいけません。じっくりと戦闘を観察して両者ともを弱らせましょう。
エルフのHPが少なくなってきたら戦闘に介入します。
カヤバ君たちが加勢するのは黒エルフです。
理由は単純明快。黒エルフのHPがやばそうなのと、森エルフのレアドロップである《カレス・オーの水晶瓶》がめちゃくちゃ有用アイテムだからです。通常一度外すと熟練度がリセットされてしまうスキルが、このアイテムを使うと熟練度をそのままに保存できるようになり、実質スキルスロットのストックを一つ増やせるのです。
恐らくですがこの明らかにバランスが狂ったアイテムはイレギュラークエストの報酬だからなのだと思います。
イベントAIは基本シナリオから物語が逸脱した時、整合性を保つためにイレギュラークエストというものを発生させます。後にも出てきますがこのイレギュラークエストはシナリオAIが開発スタッフの手を介さずに生成するため、報酬アイテムや敵モンスターのバランス調整が甘いです。特にデータが蓄積していないゲーム開始直後のシナリオAIにはこの傾向が強く、イレギュラークエストを発生させると高確率でゲームバランスが崩壊します。
なぜ森エルフを倒す事がイレギュラークエスト扱いになるかと言うと、この戦闘が変則的な負けイベントだからです。
両陣営のエルフの騎士は設定レベルこそ15ですが、エリートモンスターなので実質的にはレベル20以上のステータスを持っています。3層攻略時のプレイヤーではまず勝ち目がありません。防御に専念しても普通に死ねます。そしてHPがイエローゾーンに到達すると、加勢した側のエルフが奥の手の禁術を使い命と引き換えに敵を倒し、《秘鍵》をプレイヤーに託す流れになります。
加勢とはなんだったのか(呆れ)
なのでこの戦闘では絶対にHPをイエローにしてはいけません。
そのために今回はベータ時代のトッププレイヤー二人に未来の攻略組トッププレイヤーというガチ編成のうえ、装備とレベルを4層水準にそろえてきました。
それでもエリートmobたるエルフ騎士のステータスにはやや届いていませんが、馬鹿野郎お前俺は勝つぞお前!! (天下無双)
そして肝心のレアアイテムは――
成し遂げたぜ!!!
《カレス・オーの水晶瓶》が落ちました。
RTAがはかどる、はかどる。
生き残った黒エルフが感謝を述べ、急に友達面して陣営に誘ってきます。クエストの進行フラグですね。このまま誘いに乗ってエルフの野営基地までついていくと黒エルフ陣営となってキャンペーンクエストを進められますが……
さっき黒エルフに加勢するといったな。あれは嘘だ。秘鍵は我々がいただく。
という事で第2戦です。仲間には混乱しないようにあらかじめ説明しておきましょう。
こちらのエルフもエリートモブなので強敵ですが、4人に勝てるわけないだろ!!
というかこのエルフたちをしばけるようになるために、いままでエルフクエストは温存しておいたのです。
レッドゾーンまでHPを減らしていた手負いの黒エルフを、パパパッと倒して、終わり。
そしてこっちのエルフからもドロップ品が得られます。レア来いレア来い。チッ、しけてんなあ。まあ、こちらは水晶瓶ほど短縮が見込めないアイテムなので、ママエアロ。
さてエルフクエストですがしょっぱなから難航してしまいました。この戦闘で森エルフとも黒エルフとも敵対してしまいましたから、実質進行不能です。
助けちくりーとシナリオAIに祈りをささげると、クエストログが更新されます。
『エルフの秘宝をしかるべき陣営に届けよ』
見たまんまのイレギュラークエストですね。ご想像の通り、しかるべき陣営とはフォレストエルフでもダークエルフでもない陣営、フォールンエルフのことです。彼らは3層の戦争クエストでも暗躍しており、森の中に小規模な部隊が駐留しています。クエストの想定ではこの後森の中を探索して彼らとコンタクトを取ることが目標なんですが――
4層らへんに、エルフの第三勢力が基地作ってるらしいっすよ。
じゃけん行きましょうね!
ということで3層の森は無視して4層の取引現場に戻ってきました。
フォールンエルフの基地はパーティーごとに生成される個別ダンジョン――インスタントダンジョンです。適正レベルをはるかに超えたノルツァーとかいう化け物が徘徊する基地は事故防止のため、エルフクエストを進めていないパーティーが訪れても水路が岩壁でふさがれており入ることができないんですが、おっ、あいてんじゃーん!
こういうところでTRPGなみに融通を聞かせてくれる《カーディナル》。
お前のことが好きだったんだよ。
オッス、お願いしまーす!
フォールンエルフの基地に入ると、わらわら兵士が出てきて熱烈歓迎してくれます。その中にはボスキャラ、ノルツァー将軍と副官のカイサラもいます。
じゃあ交渉タイムです。
カヤバ君の華麗な交渉術見とけよ見とけよー。
密命を終えて家に帰るエルフの騎士たち。
疲れからか黒塗りの冒険者に秘鍵を奪われてしまう。
後輩をかばいすべての責任を負ったノルツァーに対し、
秘鍵の主、カヤバ君が出した示談の条件とは……!?
ということでカイサラにフロアボス戦を手伝ってもらえるようになりました。引き換えに3層の《秘鍵》を渡し、4層の《秘鍵》奪取の作戦も手伝うことになりましたが。
なんかこちらの負担が増えてるんですが、それは(交渉下手)。
ま、まあ、フォールンの手伝いはどのみちやらされるんで多少はね。
なぜ《秘鍵》とメスを交換するのかと憤慨するホモニキのために、今回の交渉の背景をお話したいと思います。
まず、この階層のフロアボス《ウィスゲー・ザ・ヒッポカンフ》は序盤最難関のボスです。初見プレイ時になすすべなく殺されたアニキ、アネキも多いんじゃないでしょうか。
今のこのメンバーで倒すのは無理無理無理! なうえ、これまでのボスのように楽して倒す方法もないです。
このボスを早期突破するためには色々と苦難の歴史がありました。
黒エルフのクエストで加入させられるネームドNPCが通常のエルフNPCより強力かつ水面を走れるとかいう特効効果持ちなのでそのキャラを引っ張って攻略したり、金にものを言わせて階層中のNPCを集めてゾンビアタックさせたりといろいろ試行錯誤しましたが、どうしてもタイム的にマズ味になってしまいます。
ここらへんで気づいたんですが……
なんとこのゲーム、フロアボスが1パーティーで攻略できるように設計されていません。
たまげたなあ。
だからと言ってレイドを組める数のプレイヤーが育つのは待ってられません。ホモはせっかち。
さーて再走再走と思った時、とある閃きが舞い降りました。
ノルツァー将軍ならフロアボスも倒せるのでは。
エルフクエストで森エルフや黒エルフに協力しているとクライマックスの9層で敵対することになるのが、フォールン陣営の首魁であるノルツァーです。実際に戦ってみればわかるのですが、こいつはマジのチート野郎です。特定条件を満たさないと9層水準のプレイヤーが束になっても勝てません。つまりノルツァーは9層フロアボスより強いということになります。4層ボスも余裕です。
ということで何とかノルツァー将軍を仲間にするための試行錯誤が始まりました。
3層で《秘鍵》を取った後4層に直行するチャートも彼を仲間にするために開発しました。
が、何の成果も!! 得られませんでした!!
クエストボスを仲間にするのは、無理みたいですね。
その代わりに目を付けたのが副官のカイサラです。彼女はノルツァー将軍に比べると二段も三段も格落ちしますが、それでも9層終盤の中ボス。レベル42のユニークNPCですからね。試しに一度交渉してみたら案外すんなり仲間になってくれました。フロアボスも頑張れば倒せます。
でも多分ノルツァーを仲間にした方がタイムは短縮できます。
誰かチャート開発して。俺も(ここまでは)やったんだからさ。
さて、エルフに交換条件で手伝うことになった4層での《秘鍵》強奪作戦ですが、ついている陣営と結末が違うだけで、大枠は忍者が進めているエルフクエストと同じです。
ただ、黒エルフ側で進めた忍者の世界線では問題なく行われました水運ギルドとフォールンエルフの取引は、こちらのシナリオではプレイヤーが手伝わないとうまくいきません。
最初のクエストは簡単ですね。人族である事を活かして《ロービア》にいる海運ギルドの重鎮に催促の手紙を届けるよう依頼――命令されます。
次の任務は木材集めです。手紙を渡した海運ギルドの連中に納期間に合わないと泣きつかれるので、足りない分の木材を渡しましょう。キリト達がレベリングを兼ねて腐るほど木材を確保していたので余裕です。
次に護衛クエストです。《ロービア》から木材を運ぶ海運ギルドの船を護衛しましょう。途中で運悪くモンスターの群れと遭遇してしまったとかいって、異常な数のモブに襲われますがどう考えてもイベント戦闘ですどうもありがとうございました。
木材を運んだら今度はフォールンエルフの船大工であるエドゥーにクエストフラグが立ちます。ぶっきらぼうな口調で言われたのは、熊脂が足りなくなりそうだから取ってきてというもの。
お 前 も か !
ここでさらに粘って他に足りないものはないか問い詰めます。すると熊の爪と毛皮も足りなくなりそうとのこと。
死ね(直球)
この階層の船大工とかいう生き物はむやみに熊森を行ったり来たりさせなきゃいけない伝統でもあるんですかね。一度にまとめて依頼しろよ(クソデカため息)。
ここでも在庫をはきだして、三つの素材クエストを爆速でクリアします。
これで造船関連は問題ないでしょう。
フォールンエルフ達は手に入れた木材を使って大型船を作り上げます。
この階層ではフロアテーマに従い両エルフの要塞も湖に存在します。そのため単純な兵力よりも船の数の方が重視されています。持っている船の数=動員できる兵力だからです。
次のクエストでは森エルフに情報を流します。
ゴンドラで向かうのは階層の南西部にある森エルフの要塞です。
ここは人間ごときのくる場所ではない。というのが門番の第一声です。どうしてこう、エルフたちってこんなに偉そうなんでしょう。ぶっ殺したくなりますよ(有言実行)。
ここでは海運ギルドの人間を装い、偽装した請求書を渡しましょう。
上司にエルフの奴らから不払いの料金を請求して来いって言われたんですけどー。
もちろん請求書の中身は大量の木材(造船用)となっています。門番の兵士は顔色を変え、砦の中へと連れ込まれます。そこで高圧的なエルフの将校に取り調べを受けるので洗いざらい喋ってしまいましょう。
海運ギルドはー、エルフと秘密の商談をかわしてー、大量の木材を地下水路に運んでましたー(100%の真実)。
こいつらはフォールンが4層にいることを知らないので、そんなことをするのは黒エルフたちに違いないと決めつけます。黒エルフなんて一言も言ってないんですけどね(ゲス顔)。
きっと自分たちの要塞を攻めてくるつもりだと勘違いした森エルフは、数日後には無事秘密の造船基地を発見し、船を接収。汚いさすがダークエルフきたない、と黒エルフの要塞へ攻め入ってくれるでしょう。
これでクエストはほぼ完了です。後は5日後の戦争フェーズまで待ち時間ですね。
素材クエストで森に行く時間を短縮すればここまで1日でこなせます。
この階層では主なクエストも終わりあとはボスを倒すだけなのですが、じゃあすぐにボス部屋に行こうとはなりません。4層ボス戦にはボスギミックの解除のために非戦闘要員のプレイヤーを1人連れて行かなければなりません。
ここで呼び出すのは2層で鉱石掘り要員と化していたシリカです。
とはいえベータテスターでもなければ才能もない足手まといを低レベルのまま迷宮区の最奥に連れて行くのはアスナやミトが反対するため、ここで数日レベリングと装備の強化を行い…………
――これシリカよりもアルゴの方がよくないですか?
あぁ^~いいっすねぇ^~
プレイヤースキルがアスナに匹敵し、自称オネエサンのアルゴなら多分今夜にでもボス戦に行けますよー。イクイクッ!
大胆なチャート変更は一門の特権。
さっそくアルゴを呼び出してみましょう。初めての試みですが運よくすぐに合流できそうなところに居ました。これで1層の奥地の町とかどこかのダンジョンに籠っていたりしたら、時間を浪費していたので、かなりついてますよ。
合流したらカイサラを連れて迷宮区に行きましょう。
迷宮区に着きました。
今、パーティーには全自動モンスター虐殺マシーンと化したカイサラがいるので、高速でマッピングもとい宝箱の収集を行っていきます。
やっぱりカイサラはぶっ壊れてますね。仮にもこの階層で最高水準の迷宮区mobたちが全員一撃で爆散させられています。普段なら安全マージンにこだわるパーティーメンバーもカイサラの壊れ具合を目の当たりにしたからか、楽勝ムードです。
ねっとりと迷宮を探索したらいよいよフロアボス戦です。ボス部屋に行きますよーイクイク!
非戦闘型ビルドのアルゴは扉の外に待たせて、まずはいっちょ威力偵察と行きますか(威力偵察とは言ってない)。
4層のボスは《ウィスゲー・ザ・ヒッポカンプ》。上半身が馬、下半身が魚とかいうどうあがいても失敗作な面白生物です。体高2メートル、頭から尻尾の先までは4メートル近くある巨大生物の正面に立つのはわれらがカイサラ。
しかし、これはまるで……怪獣大戦争ですね。
いくら何でもフロアボスの尻尾ビターンを真正面から受け止めてそのままぶん投げるって、STRどうなってんの?
カヤバ君達もちくちく攻撃したり、ヘイトを稼いで隙を作ったりしていますが、ほとんど効いていません。辞めたくなりますよー。
とはいえカイサラ一人ではこのボスは絶対に倒せません。
ソードスキルとかステイタスとか、そんなチャチなもんじゃ断じてねえ。もっと恐ろしいもんの片鱗を味わうことになります。
あっ始まりましたね。楽勝ムードに文字通り水を差す技。
《ウォーター・インフロウ》
プレイヤー絶対殺すニキの本領発揮です。
えー、既プレイニキは知っていると思いますが、《ウィスゲー・ザ・ヒッポカンプ》はクソです。デスゲーム化したこの世界における最大の禁忌、初見殺しをやってきます。
特殊能力《ウォーター・インフロウ》による部屋の水没攻撃は部屋の中から解除不可能。扉も閉まるため逃走不可能という鬼畜使用です。
発動されるとボスの周囲から溢れ出した水が部屋を埋め尽くし、プレイヤーは溺死します。
つまり、普通に攻略しようとすると、最高レベルのトッププレイヤーがフルレイド48人で突入する。
水没ギミックでまともに戦えない。
逃走も不可。
全滅。
ダンジョン内ではメッセージが使えず、生き残りもいないのでボス情報が外に漏れない。
先人の悲劇を乗り越えたフルレイドパーティーがボスにリベンジマッチを挑む。
以下ループとなるわけです。
殺意タカスギィ!
こんなん絶対クリアできないよ!
攻略法はボス部屋にいるプレイヤーが扉を開ける事。中からは絶対あけられない扉ですが外からなら簡単に開けられます。そして扉が開くと部屋に満ちている水は外に流れていきます。
でも、こんなの初見でやる人いるんですか?
そもそもレイドボス戦で扉の外にプレイヤーが待機しているって状態が……ナオキです。
ボス部屋の直前まではついてくるけどボス戦には参加しないって何しに来た人なんですか?
転移結晶が手に入らないこんな低階層で扉を閉めるギミックっていうのも、実質75階層の結晶無効による逃走不可と同じ難易度。
茅場精神状態おかしいよ。
案の定我々も水没させられてパニックになってます。みんなして扉の前に群がって焦ってます。なにかギミックがあるはずでゴザル? ねえよんなもん(断言)。
あっ扉があきました。そうですね。そのためのアルゴ。
ちなみにこの水没ギミックの情報はエルフクエストを進行すると手に入ります。が、最短でも1週間はかかるうえ、心が折れるほどの難易度の尾行クエストと5日間も待機させられる戦争フェーズをボス戦前にクリアできるプレーヤーはいるんですかね?
まあ、情報自体はクエストをクリアせずともピンポイントで上位のネームドエルフに迷宮区ボスの話を振れば教えてくれますから(尚、上位のネームドエルフとはクエストが進行しないと会えない模様)。
さて戦闘では、最大の懸念点であった水没攻撃のギミックも理解できたので、後は倒すだけですね。
カヤバ君たちで一生懸命ボスのヘイトを集めましょう。とにかくタゲを取ることと、回避に専念しましょう。
水没攻撃さえ何とかすればあとはカイサラが、ほとんどのダメージを一人でたたき出してくれます。
さすが、9層ネームドNPCは格が違った。
4層のタンクプレイヤーでも押し返せるレベルに設定されているヒッポカンフより、4層水準のプレイヤーなら防御の上からでも瞬殺できるカイサラの方がステイタス自体は高いんですよね。
でも、ノルツァー将軍ならもう倒せてるのになぁ(ないものねだり)。
さて、早くもボス戦終盤ですがここで必ずやっておかなければいけない事があります。
SAOでは経験値は参加人数で等分する形式ではなく、戦闘における貢献度に応じて傾斜配分されるようになっています。そしてこの戦闘で最も活躍しているのはカイサラです。
このままボス戦が終わってしまうとフロアボスの経験値の大半は、ぽっとでのNPCに持っていかれてしまいます。
なのでボスが瀕死になったら忘れずに一仕事。
カイサラをクビにしましょう。もう帰っていいですよ。
プレイヤーなら討伐直前のフロアボス戦を中断するなんてことはありませんが、そこは所詮アルゴリズムに従って動くNPCです。契約終了というワードが告げられたら、腑に落ちないながらも、ごねることもなくスムーズに退場してくれます。
さて、ボス戦中に途中離脱したNPCですが扱いは死亡したプレイヤーと同じになります。つまり経験値の分配テーブルからは削除されます。
経験値はすべてプレイヤーで山分け。
このボスは戦闘ギミックの特殊さから、扉を開けるのも戦闘行為とみなされるため扉を開け閉めしていただけのアルゴにも経験値が入ります。ちなみにLAはキリトでした。
では本日はここまで。お疲れさまでした。