小説書いてるとニホンゴムズカシイになっていっぱい苦しかったです。
痛みは感じない。
ただジワジワと熱が広がるのを知覚しているだけだが、それ即ちそれだけの威力だということだ。後々酷く腫れ上がることだろう。
熱くなってゆく頬が凍りついていた思考を復活させる。戻って来た感情が怒りとなってふつふつと沸きあがり、そして爆発した。
「ふ、ざけるなよ……!!お前も、アイツらも!どいつもこいつも僕のゲームを壊しやがって!!」
「はっ、お前の本性はそれか!悪くねえな〜!」
「全員!あのウジ虫を欠片も残さず始末しろ!!」
その感情任せの滅茶苦茶な命令に、もはや作戦などありはしない。
合図を受けた仮面の集団は餌を見つけたクロアリのように、ただデンジを目掛けて動き出す。
「どんだけいっぺんに来ようが関係ねぇなあ!」
対するデンジは余裕の表情で攻撃をいなしては相手を薙ぎ倒している。
長い年月をデビルハンターとして過酷な環境を過ごしてきたデンジにとって、集団に襲われる場面など幾度も経験済みである。
ましてや相手が悪魔ですらないのであれば、デンジが負ける理由にもならなければ、臆する理由にすらなり得ない。
「そんな動きじゃあくびがでそうだぜ〜!」
交戦の最中にメフィストの様子をちらりとみれば、変な形の杖を握り締めて何かをブツブツと呟いているだけだった。
内容は風の音に紛れて聞き取れないが、相当今のが頭に来ていることはわかる。事実、頭に重たい一発を入れたのだからそれはそうなるだろう。
攻撃の手はなおも続くが、そのどれもが大振りな攻撃ばかり、これなら多少の訓練を受けているものであれば武器を使わずとも制圧できるようなレベルだ。
次々に崩れ落ち、弾かれ、その白い波はただ打ち消されていくのみ。
間違いなくこの戦い、デンジの優勢は揺るがないだろう。
しかし、その予想に対する結果は違っていた。
彼の視点からは一見、戦いの終わりが近づいて見えるが、なぜだか攻撃の手は終わりが見えてこない。いくら倒そうとも、敵の数は先程とまったく変わりないままだ。
デンジも流石にこの状況に勘づいたようで、疑問を洩らした
「オラ!……んだよコイツら、どんだけ倒しても起き上がってきやがるな。痛くねぇのかよ?」
何度デンジがねじ伏せようが、絶えず何度も起き上がって襲いかかる仮面の暴徒達。
デンジは攻撃を捌きながら、何かに違和感を感じて彼らを観察することにした。
呻き声を上げて起き上がってはいるものの、誰一人として弱音や愚痴といった私情を吐こうとしない。
襲いかかってくるが行動はワンパターン、連携をとる訳でも無い。ただ何かに取り憑かれたかのように同じ動きを繰り返すだけだった。
その動きには、経験からいくつか思い当たるものがあった。ゾンビや人形の悪魔が作り出した連中だ。
「まさか、こいつらもアイツらみたいに変えられてんのか?」
顔も姿も、明確な特徴が無い以上はそれは推測でしかないが、その可能性は高い。
もしそうだとするなら、親玉はほぼ確定でメフィストだろう。こんなことが可能なのは何かの悪魔だからなのか、理由は定かでは無いが。
種がわかれば、あとはその原因を潰すだけ。デンジは白髪に向かって声をかけた。
「テメーの遊びには充分付き合ってやったぜ。いい加減終わりにしてやるよ!」
「……これで、終わりだと思うかい?」
メフィストがそう言い切ると突如、周りの兵士に異変が起きた。
「は?どういう……うお!?」
兵士達が呻き声を上げながら身体を震わせている、すると突然その身体から大きな黒い石が突き出し始めた。
次々と体表から出てくるその石は、身体の持ち主を酷く苦しめている様子だった。
変化を終えると共に、再びこちらへと向かってくる兵士達の動きは、先程とは大きく違っていた。
まるで獣のように荒々しく、苦しみによる絶叫なのか怒りによる怒号なのかすらも判別できない声を上げている。
「オイ、なんだよこりゃ!痛そーじゃねえか!」
「さあ行け、同胞達よ!!」
デンジの声など微塵も聞いていないのだろうメフィスト。その表情には最初の表面上穏やかだった笑顔の面影など無く、ただただ純粋な怒りといびつに歪んだ狂気が混じりあったとても少年とは思えない顔付きになっていた。
「コイツら、急に速ぇ!?」
変化した兵士の攻撃は先程と比べて明らかに機敏になり、風切り音が鳴るほどの一撃はまともに食らえばひとたまりもないだろう。
試しにと一撃を受け流してみた腕は、強い痺れが残っていた。
「ってぇ〜!ずっと全力でやってくる気かよ!」
「グ……が、コ……ロス」
発する言葉すら曖昧になり始めた彼らは、もう人間と呼べるかどうかも怪しい姿だった。理性を失い、辛うじて残る本能すら次第に薄れ、自我を飾りに置き換えられてただ操り人形の如く歩くだけの存在へと成り果てている。
たった一人の少年にその全てを奪われた仮面たちは、いったいどのような思いを持っていたのだろうか。
何をされようと怯むことすら無い、完全な兵器と化した哀れな姿の兵士達に取り囲まれる。
本来ならば窮地に立たされている状況と呼べるのだが、デンジの目にそのような色は一切見えていない。
それは自身が勝てると確信している、力強くただ真っ直ぐな目だった。
「そっちがそう来るってんならァ、こっちも容赦はいらねえよなあ!」
群がる暴徒を引き剥がし距離をとったデンジは、構えを解いて胸にぶら下がった黒い紐に手をやった。
「無駄だよ、お前に逃げ場なんてありはしないさ!」
「逃げるだあ?ンなことするわけねーだろ」
先端の取っ手に指をかける。
そんな無防備な姿を見逃さずにその頭を断ち切らんと、狂う暴徒の刃が迫ってくる。
「お前ら全員──」
「ここでぶっ殺す!!」
胸のコードが、勢い良く引かれた。
瞬間、激しく飛散する血飛沫と共に襲いかかった暴徒の凶刃が届くことは無く、その腕ごと彼方へ吹き飛ばされた。
聞くものによっては恐怖で縛り付け震えあがらせる、威嚇と思わせるような荒々しい駆動音が鳴り響く。
「……な、なんだ。……お前。」
両腕は肘の先から2つに分断する形でチェンソーが飛び出し、その刃は高速で回転して命ある者を寄せ付けんとする。
頭はオレンジの金属で覆われていて甲冑を思わせる造形だが、サメよりも邪悪な口もとの鋭く歪な牙、ギラりと発光している無機質な目、そして脳天を突き破りながら音を立てて駆動する3つ目のチェンソーがその高貴さをただ暴力的な野蛮さへと塗り替えていた。
凄まじき音と共に現れたそれをまとめて言葉で表現できるとしたら、そう。
「何なんだよお前は!?」
『オレは──』
恐ろしき悪魔だった。
『チェンソーマン』
残酷で美しきこの大地に、血に濡れた悪魔が降り立った。
デンジくんのかっこいいイラスト入れたいやら、確定申告の書類を書いたりやらでもう小説の執筆速度がめちゃくちゃや。
読み返すとガバが目立つのでちょくちょく直してます…(小声)
この小説見に来た人はどれくらいなんや
-
アークナイツだけ知ってる
-
チェンソーマンだけ知ってる
-
両方知ってる
-
未来最高!未来最高!
-
まだ休んじゃだめですよ。