石とチェンソー   作:マカロニサラ・ブリッグス

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なんか昨日とかにランキング上がってましたね。

なんかめっちゃ感想とか貰いましたが冬は寒いですね。最近のトレンドといえばパワーちゃんがTwitterを買収したりしてましたね。もちろん落ち着いていますよ。



目覚めはOn the bed

気づけば、見渡す限り灰色の見覚えの無い薄暗い廊下をデンジは進んでいた。

 

なぜ歩いているのかは分からない。

だがその先に行かなければならない気がして、今は足を進めている。

 

しばらく進んでいると、金属の扉が見えてくる。

 

堅いノブに手をかけて開け放つと、ソコには───

 

 

 

 

 

 

───規則的な電子の音と鼻につく薬品の匂いで目が覚める。

 

「ン……あぁ?」

 

何をしようとしたのだったか、よく覚えていない。

 

ぼやけた視界で最初に映ったのは白い天井と、そこからぶら下がる照明や何かに繋がる複数の配線コード。数回ほど瞬きを繰り返せば次第に意識がハッキリと戻り、視界も晴れていった。

 

目を動かして見れば何らかの小難しそうな機械がそこかしこに置かれていて、よく分からない図や数字が並んでいる。

 

体はベッドの上に寝かされていて手足は管に繋がれているところを見るに、どうやら病室のようにも見える。

 

「なんでこんなトコに……って、あーそうか」

 

目覚めて早々に疑問が浮かぶデンジだったが、意識を失う直前の事を思い出し、自分が何者かによって連れ去られたことを理解した。

 

それと共に、目を覚ました身体が再び悲鳴を上げ始めた。視点を下げれば、全身にガーゼやギプスが付けられている。

そのせいか関節が上手く動かせず、なんだかミイラになったような気分だ。

 

「いってぇ〜……これ、寝てる間に誰かがやってくれた、っつーことだよな」

 

治療まで施してくれているあたり、ちゃんとした医療施設なのだろうと考えてデンジは少し警戒を緩めた。

 

身動きが取れないため、仕方なくただ天井をボーッと眺めてながら少し前に起こった出来事を思い出す。

真っ先に出てきたのは、やはりあの炎を使う謎の女だ。あの攻撃で散々に苦しめられたのだから忘れるはずもない。

 

アイツをもう少しで倒せたかもしれねーのに、やれなかったンは悔しいな〜……

 

ギプスで拳を握ることすらままならない為、感情の行き先も彷徨ったままだ。

 

動けないのは仕方がないので窓の外の景色でも眺めていようかと考える、その時だ。

 

 

 

 

 

 

 

「あぁ、目を覚ましたのね。おはよう」

 

物思いに耽っていると、声を掛けられた。デンジは顔を動かして───

 

 

───目を向けてみれば、そこには白い花の髪飾りをつけた長い茶髪の白衣の天使がそこに立っていた。

 

「え、あ、オハヨー……ございます?」

 

「そう警戒しなくていいわ、私の名前はフォリニック。ここロドスに所属してる医療オペレーターよ」

 

「フォリニック、さん?」

 

「ええ、まあフォリニックはコードネームであって本名じゃないけどね」

 

キレイな顔と黄色い瞳に目を奪われてしまい、イマイチ会話が頭に入ってこない。まだ夢でも見ているのだろうか。

 

「あ、ここ……もしかして天国ッスか?」

 

「何変なこと言ってるの、まだ早いわよ。心配しなくともちゃんとアナタは生きてるわ」

 

なるほど、天国じゃなかったのか。ならここがパワ子が以前行きたがってた夢の国ってやつなのかぁ。確かに夢があるな。

 

「怪我は酷いけど。その感じなら体調は問題無さそうね」

 

「そりゃもうバッチリっスよ!」

 

「そう、色々と話さなきゃいけないことと、聞かなきゃいけないことがあるけど時間をとっても問題は無いかしら?」

 

「ハイ!モチロン!!」

 

「ならよかった。じゃあ、始めるわね」

 

そう言うと、小脇に抱えていたカルテを持ち直して質問を開始した。

 

「まず、君の名前と歳は?」

 

「デンジです!歳は16、だったハズです!」

 

「デンジくんね。じゃあ次……」

 

特に何か話を挟む訳でもなく、淡々とペンで内容を書き連ねていく。

 

「出身は?」

 

「日本です!」

 

返答を聞いてから彼女は数秒動きを止めて考え込み、それから首を傾げる。

 

「ニホン……聞いたことないわね、どの国に近いの?」

 

「え?ン〜と、中国っスかね?」

 

「中国?炎国じゃなくて?」

 

「炎国ってのが分かんないスけど……」

 

炎国という単語に聞き覚えは無い、対して向こうも中国と聞いてずっと引っかかっているように見える。何か、妙に話が噛み合わないようだ。

 

「……後で調べておくわ。じゃあ次は種族を」

 

「種族……人間、いや悪魔っすかね?」

 

「なんか曖昧な言い方ね……悪魔、それはサルカズのことかしら?」

 

また聞き覚えの無い単語が飛んできた。外国での呼び方なのだろうか。

 

「ん〜、それもよく知らないっスけど、多分そう、スかね」

 

その後もしばらくデンジの事についての調査が続き、どれも食い違いが起こりながらも聞き取りを終えた。

 

「……なんだか、お互いの認識が変みたいね……その辺は追ってもう一度確認するわ」

 

紙をファイルへと仕舞いこみ、次の質問へと移った。

 

「君のこととチェルノボーグでのことについてだけれど……あの傷はちょっとやそっとでできるような傷じゃないわ。あそこで一体何があったの?」

 

「あ〜、ンーと……レユニオン?っていう奴らの幹部と会って、殺し合って、そしたらなんかすげえヤべー女に燃やされて吹っ飛ばされて、気付いたら今ここっス」

 

「レユニオンの幹部!?それに、もしかしてそれって……そんなことエリートだとしても難しいじゃない……デンジくん、あなた良く生き残れたわね!?」

 

事の顛末を話してみたら、目を見開いて驚いていた。たしかに、あの戦い中で実質的に一度も死んでいないのは相当運が良かったといえる。

 

「へへ、まあ元、公安所属ですから!」

 

「公安?がどれくらい凄くたって、それだけ大変なことよ?」

 

凄い褒めてくれんなこの人、どーしよ好きンなりそう。

 

「色々言いたいことはまだあるんだけど……時間も時間だから、そろそろ休憩にしないとね。じゃあこの辺で一回区切りましょうか。」

 

どうやら終わりのようだ。まだオレのことを話し足りないのだが、いやそれより、フォリニックさんとずっと話していたいのだが。

 

「お腹も空いてるでしょう?食事はもう少ししたら来るわ。」

 

確かに、そういえばこの前に目覚めたときから1回も食ってねえな。思い出してからめっちゃハラ減ってきた。

 

「ああススーロ、丁度良かった。このカルテ、ケルシー先生が交渉から帰ってきたら渡して貰える?」

 

「はい。任せてください」

 

「うん、それじゃお願いね。私は他の患者の診察をしてくるから」

 

そんなやり取りをぼんやりと眺めていたら、ふと、ある重大なことにようやく気がついた。

 

 

 

 

 

「……あ、そういや今ナユタ達はへーきかな」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「……デンジが消えた?」

 

「ええ。朝は学校に来ていなくて、帰りに家を訪ねてみたらナユタちゃん曰く彼は学校に向かった、と……」

 

二人の男が話し合っていた。

 

片方は壮年の男性で顔の傷が目立ち、どこか感情が読めない、というより抜け落ちているかのような印象をうける表情だ。

 

もう一方はデンジと歳はそう変わらないように見えるが、非常に落ち着いた振る舞いは年齢よりも上だと思わされる。

 

「それで、岸辺さん。あの子たちはどうします?」

 

「アイツがいない以上は、こっちで面倒見ておくさ」

 

「そうですか……」

 

風が吹く屋上でただ、沈黙が続く。

 

「……何、心配しなくていい、ヒロフミ。例えどこにいようがアイツは別に死にはせん」

 

「……ええ、そうですね」

 

「ああ、何よりアイツは……」

 

言葉を続ける前に、岸辺と呼ばれる男は手に持った酒を喉に押し込んだ。

 

 

 

「誰より、頭のネジが外れてるからな」

 

表情も声色も変わらない、だが胃へと溜まっていく酒が彼の寄せる信頼を物語る。







チェンソーマンアニメ、リアタイ逃しました。(近況報告)

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