生徒たちの視線があるので大っぴらにQRコードを貼り付けることはできない。人の気配がない場所から少しずつ用意していくしかないんだろうな。
本来ならば生徒会役員全員でレクリエーション前日か二日前の深夜とかに一気に貼り付ける筈だったのだが、人手不足なので今から準備するしかない状況だった。
その上で審議にも人手を割かれている状況なのだから、それはもう忙しいという訳である。
鈴音さんと一緒になんとか一部は貼り付けたのだが全体の進捗としては二割ほどでしかない。レクリエーション本番までなんとか進めないとダメだろうな。
やはり生徒会の増員は急務である。そして臨時のアルバイトなんかも必要だ。もし集まらない場合は先生たちに協力して貰うことになるので最悪は避けられるだろうけど、この学校の方針として自己責任と自主独立があるので学校側が介入するのは最終段階と考えるべきだろう。
まぁ現状の戦力でなんとかしろと言うことだ。とりあえず本番までなんとかQRコードを全て貼り付けなければならない。もしかしたら生徒が寝静まった深夜にでも駆り出される可能性もある。
こんなに忙しいのは二年生以外の生徒会役員が全滅したからだろう。しかもタイミングが悪いことに審議まで開かれるのだからなお忙しい。
せめて学校に戻ってからで良いのではと思わなくはないが、長引けば長引くほど面倒事も多くなるので早めに終わらせるという考えで俺たちは一致した。
「はふぅぅぅぅ」
審議の議長役というか、中立的な立場で参加していた帆波さんだが、色々と心労が重なったのか大きな溜息を吐いて臨時生徒会室のソファーに背中を預けている。
疲れているらしい、参加したのが龍園と坂柳さんという隙を見せたらすぐさま噛みついてくるツートップなので仕方がないことなのかもしれない。
本日の分のQRコードの貼り付けを終えた俺と鈴音さんは進捗を纏める為に生徒会室に帰って来たのだが、そこでこの溜息である。
「お疲れさま、一之瀬さん。どうだったのかしら?」
「あ、二人ともお帰りなさい……こっちは、ええっと、荒れちゃったかなぁ」
「想像に難くないわね、あの龍園くんと坂柳さんの連名での訴えなのだから」
二匹の蛇が一年生という美味しい卵に食らいついている訳だ、可哀想になってくる構図だな。
お疲れのようなので生徒会室にあった設備を使ってお茶を淹れた。橘先輩ポジションを目指している身としては、こういうタイミングで美しくお茶を差し出すものである。
「どうぞ、二人とも」
「ありがとう。ごめんね、気を使わせちゃって」
「喉が渇いていたから助かるわ」
帆波さんは審議の監督で、鈴音さんはレクリエーションの準備で疲れていただろうからな。お茶くらいは俺が用意したい。
きっと橘先輩も堀北先輩に良い感じのタイミングでお茶を淹れていたのだろう。お茶係となっている今ならそれがよくわかった。
三人でお茶を飲んで一息ついてから、気になっていたことを切り出す。
「審議が荒れたって話だけど、どんな感じだったのかな?」
生徒会室の椅子に腰かけてそう訊ねると、ソファーに座る帆波さんは少しの苦笑いを見せる。
「そもそも龍園くんが提示した客観的な証拠は、確かな信憑性があったものなのかしら」
鈴音さんも気になったのかそんなことを訊ねる。
「うん、そこに関しては間違いないと思う。証拠の一つとして預かってるんだけど、二人にも意見して欲しいから聞いてくれないかな」
そこで帆波さんは提出された証拠の一つ、無人島試験で使われていたタブレット端末を取り出して机の上に置く。
「これは一年生の宝泉くんが持っていた端末でね、この中にある録画に二年生を襲撃するやりとりが残っていたんだ」
端末を操作してその録画を再生すると、宝泉と椿さんのやりとりが鮮明に残されているのがわかった。宝泉としては責任を押し付ける手段と証拠として録画していたんだろうけど、それを奪われ利用されて「一年生による組織的な襲撃の証拠」として扱われてしまったらしい。
「それともう一つ、こっちは録画じゃなくて画像なんだけど、その宝泉くんが綾小路くんに暴力を振るってる場面だね」
もう一つの証拠はタブレット端末で撮影された物であり、確かに宝泉が清隆を殴りつけている様子がバッチリと残されていた。
何をやっているんだろうか、避けることも防ぐことも簡単だった筈だけど、もしかしてワザとこの瞬間を撮影させたということだろうか。
「なるほどね、龍園くんのことだからでっち上げの可能性もあると思っていたけど、客観的な証拠をしっかりと用意する辺り、勝ち目があると判断したのでしょうね」
画像と録画、その二つを確認してから鈴音さんは思案する。
「けれど、ここまでハッキリとした証拠がある以上は荒れようが無いと思うのだけれど」
「要求がちょっとね」
また帆波さんは苦々しい顔になってしまう。苦労が滲んだ顔であった。
「まず一年生たちに賠償を求めたの、具体的にはプライベートポイント1000万と、クラスポイントを100、それも全部のクラスから」
「全部? 襲撃に参加したクラスだけじゃなくてかい?」
「一年生の全部のクラスが参加してたんだよ。全員って訳じゃないんだけど、AからDまで満遍なく。だから龍園くんと坂柳さんは全クラスから賠償させるべきだって主張だったかな」
この襲撃の根底にあるのはきっと清隆にかけられた4000万の懸賞金なんだろうな。それを得る為に一年生たちは結託したのは間違いない。更に欲を出してあわよくば試験で上位にいるグループ、つまりは上級生たちの襲撃もやろうとしていたのだろう……全部が全部裏目に出てしまったようだが。
「一年生からしてみれば、受け入れがたい要求でしょうね」
「うん、堀北さんの言う通り、凄く反対してたかな」
「額が額だもの、仕方のないことだわ。けれど、客観的な証拠を提出した以上は難しいかもしれないわね」
そう、そこが重要なのだ。この学校は基本的には中立的な立場を崩すことはない、もし崩すことがあったとするのならば、それは誰がどう見ても反論することのできない決定的な証拠があった時だ。
そして龍園と坂柳さんはそれを用意している。一年生にとってのアキレス腱を握っている状態なのだ。
「仮にもし、龍園くんと坂柳さんの要求が通れば400クラスポイントと4000万ポイントを一年生たちは支払うことになる……まだ入学して半年も経っていない生徒たちにとっては難しい筈よ」
「それもあるけど、荒れた理由はもう一つあって……実は一年生から信頼されてないみたいなんだよね、生徒会が」
「それは、どうしてかしら?」
「審議の場で龍園くんが私にこう言ったの、一年生は上級生を次々と襲撃する計画を立てていた、つまりこれは二年生全体の問題だって……もしかしたら私は龍園くん側に立つのかもって思われたかもしれないんだ」
「彼は賠償の山分けを提案したということ?」
「うん、おかげで一年生から凄く睨まれちゃったよ」
なんで龍園はそんなことを言ったんだと少し困惑するけど、もしかしたら正当性の主張の一部かもしれないな。もし賠償が認められて払われたポイントを得る段階になったとしても龍園クラスだけが総取りすれば必ず問題になる。
あくまで二年生全体の問題と賠償とすることで、要らぬヘイトを分散しているのかもしれない。
更に言えば、龍園としては同じ学年にポイントがあれば良いと考えているのだろうか、今後奪うにしろ契約するにしろ、他学年にあるよりはずっと手に入れやすいと踏んでいる訳だ。
他学年にポイントがあるのと、同じ学年にポイントがある、これは大きな違いがある。この学校では学年の壁と言うのは大きいからな。無人島試験が特別なだけで本来はポイントの奪い合いは同学年が基本だろうし。
将来的に自分の下にポイントを集める算段ならば、賠償の分配はヘイトの分散にも繋がるのだろう。
もしかしたら龍園は8億ポイント作戦をまだ諦めてはいないのかもしれない。自分のクラスに、それがダメでも奪う前提で同じ学年にポイントを集めさせるつもりだろうか。
狡猾だ、なりふり構わずな所は相変わらずだけど、勝ち筋をしっかりと作ろうとしている。だとすると彼は俺が持っているポイントはAクラスになれなかった時、そして8億ポイントが貯まらなかった時に備えての保険の保険みたいな感じに考えているのかもしれない。
坂柳さんとしても他学年ではなく自分の学年にポイントが流れて来ること自体は歓迎すべきことなんだろう。奪うにしても契約を結ぶにしてもだ。だからこの訴えに乗っかったのかな。
一年生からしてみればふざけんなと言いたくなる状況だろうけど。
「状況はわかったわ、苦労したようね」
「あはは」
一年生たちと龍園と坂柳さんに間に入ってさぞ苦労したことだろう。俺もそんな状況はごめんだと思うのだから、もの凄く大変だったに違いない。
鈴音さんも同じ気持ちなのか労わるような顔になっている。
「でも一之瀬さんはどう判断するつもりなのかしら?」
「二人の意見を聞いてからにしようと思ったんだ。どうかな?」
そこで俺と鈴音さんは視線を結び合う、どう判断したものかと。
「客観的な証拠を提出されてしまった以上は、無視することはできないよ」
「そうね。だけど、龍園くんたちの行動に問題が無かったとは思えない……だって、あまりにも怪我人が多すぎるもの。正当防衛と言い切るには流石に厳しいわ」
難しい判断が迫られるということだ。しかもこれで龍園たちの要求を生徒会が認めた場合は、一年生からの信頼が全て吹っ飛ぶ可能性もある。
しかし客観的な証拠はやはり大きい、無視するにはそれはそれで中立性を損なうことになるだろう。
なるほど、帆波さんの溜息も納得であった。滅茶苦茶面倒な案件だ。
「そうなんだよねぇ、一年生に怪我人が多すぎるんだよねぇ……正当防衛とはなかなか言えないかな、寧ろ過剰防衛な気もするし」
困ったようにまた溜息を吐く帆波さん、別に自分に直接的な害がないのに何故か疲れている辺り、龍園と坂柳さんに振り回されているようだ。もう試験も終わったというのに。
「でも客観的な証拠もあって、一年生たちが徒党を組んで上級生を襲撃したのもほぼ確実……本当にどうしよう」
喧嘩両成敗で片付けられればいいんだけど、その判断をするには客観的な証拠が邪魔をする。
「何も俺たちだけで判断する必要はないんじゃないかな。こういう時は素直に先達の意見も聞くべきだ。南雲先輩は重傷でちょっとあれだけど、桐山先輩ならまだ話しやすい筈だしさ」
「桐山先輩かぁ……うん、それもそうだね」
あの人は南雲先輩と違って自室で待機を命じられるくらいには怪我が軽い。何せ全身打撲に追いやったのは俺だからな、骨折させないようにしっかりと配慮したまではある。相談にくらいは乗ってくれるだろう。
そんな訳で俺たちは臨時生徒会室から客室へと移動すると、桐山先輩がいる部屋まで移動することになるのだった。
ノックをすると返答もある。どうやら桐山先輩だけでなく同室の生徒もいるらしい。
「ひッ!?」
だが、その同室の生徒は扉を開けて俺を見た瞬間にか細い悲鳴を上げて尻餅を突くのだった……酷い対応である。そっちから殴り掛かって来た筈なのに。
この三年生男子は見覚えがあるな。俺と六助を襲撃してきた三年生の一人だ。隠れていた所を障害物ごと吹き飛ばしたけど。
彼は慌てて立ち上がるとすぐさま部屋を出て船の中を走り去っていく……怪獣と接触したかのような反応である。失礼にもほどがあった。
まぁ気にしても仕方がない、目当ての人物は桐山先輩であるのだから。
「桐山先輩、ちょっと相談があるんですけど」
同室のクラスメイトが逃げ出したことで一人残された桐山先輩は、俺の姿を見た瞬間にそれはもう凄まじい渋面を作る。この人はこの人で失礼な反応であった。
「笹凪……トドメを刺しに来たのか?」
「貴方は俺をなんだと思ってるんですか……そうではなくて、生徒会関連の相談です」
「そうか、てっきり……」
てっきり、なんだ、本当にトドメを刺しに来たと思っていたのか、俺はそこまで悪質ではないと思いたいんだけど、この人の中ではそれも可能性に入る位に危険な存在だと考えられているらしいな。
俺からしてみると徒党を組んで襲撃してきた桐山先輩たちの方がよっぽど危険人物である。その辺の自覚をしっかりと持って貰いたい。
「桐山先輩、大丈夫ですか?」
帆波さんは相変わらず優しい。やってることは龍園と大差がない桐山先輩だというのにしっかりと心配しているな。
「大きな問題は無い、体中が痛むが……それより、相談とはなんだ?」
ベッドに寝そべったまま僅かに首だけ傾けてこちらを見て来る桐山先輩に、帆波さんはこれまでの経緯を説明していった。
龍園と坂柳さんの訴え、提出された証拠、一年生の状況、それらを桐山先輩に説明すると、やはりというか思案顔になる。三年生からしてみても難しい状況らしいな。
「なるほどな……判断に迷っているのはわかった。こう言った場合は慣例に従うのが基本になる」
「慣例ですか?」
「あぁ、過去の慣例を参考にすることが多い、判断に迷ったらだがな」
実際に裁判所でもそういう場合は多いと聞く、判断に迷ったらとりあえず慣例通りに判断を下すという訳だ。それもまた一つの判断方法だろう。
「今回の場合は……そうだな、客観的な証拠がある以上はどうしても喧嘩両成敗にはできない。最初に仕掛けた一年生に非があると言う判断が下される可能性が高い、少なくともこれまでの生徒会ではそういった判断で落ち着いた筈だ」
「ですが桐山先輩、一年生にも結構な怪我人が出ています。正当防衛ではなく過剰防衛と捉えられるかもしれません」
俺のそんな言葉に桐山先輩はベッドに寝そべったままこう返す。
「それを配慮した上でも、客観的な証拠はそれだけ大きい。一年生側にその証拠を否定するだけの物が無いのならば、軍配は龍園側に上がるだろう……だが、怪我人が多いことも事実だ」
「はい、それにこのまま二年生に有利な判断を下すと一年生から信頼を失うことだってありえます。その、俺たちは二年生ですから」
「だろうな、ならば賠償の額を減らす形となるだろう。龍園と坂柳はどれくらい要求しているんだ?」
「一年生全てのクラスにそれぞれ100クラスポイントと、1000万プライベートポイントです」
合計で一年生全体から400クラスポイントと4000万プライベートポイントである。幾ら何でも要求が大きすぎると思うけどそれだけ強気に出れるのが龍園と坂柳さんである。
本当に恐ろしい二人だ。隙を見せちゃダメだってことを一年生たちは学んだことだろう。
「ならばそれらの賠償を減らす判断が無難だろうな」
「完全に賠償を無くすことは難しいんでしょうか?」
一年生を心配しているのか、帆波さんは眉を下げてしまう。
「客観的な証拠がある以上はどうしようもない。この学校でなくとも、裁判の場ではそれの有無が大切だ……心苦しいというのならば、一年に配慮しろ」
「……わかりました、どれだけできるかわかりませんけど、頑張ってみます」
「それでいい……すまないな、大変な時に休んでしまって」
「いえ、そんな」
謙遜するというか、桐山先輩の謝罪に少し慌てた様子を見せる帆波さんを見て、桐山先輩は更に深刻そうな顔になってしまった。
「一之瀬、追加で謝らせてくれ……もしかしたら三年は、このまま引退するかもしれない」
「え、引退ですか?」
「あぁ、俺も南雲もこの様だ。しかも南雲に関しては治療も長引くと聞いている。復帰する頃には新生徒会が動いているだろう。例年通りなら体育祭が終われば新旧の引継ぎがあるんだが、それまでまともに生徒会長が動けないとなると問題だろう?」
「待ってください。確か南雲生徒会長は生徒会役員の任期を卒業まで伸ばすと言っていた筈です」
これまで黙って話を聞いていた鈴音さんが、去年の新任挨拶で南雲先輩が言っていたことを思い出したのか話に加わって来る。
「学校側が認めないだろう……仮に認めたとしても新しい生徒会に経験を積ませる為にも生徒会長を交代させる筈だ。ましてや俺たち三年は怪我で動けない。だとしたら例年通り体育祭が終われば引退だろうな。学校側はもうそういう認識で動いている筈だ」
そして桐山先輩はともかく南雲先輩は体育祭に参加できるかどうかも不透明なくらいの状態だ。それこそ怪我が治った頃には生徒会長を決める選挙が始まっている可能性すらある。
つまり、もう何をどうしようが三年生の生徒会引退はこの時点で確定しているのだ。寧ろそれがわかっているのだからさっさと生徒会の入れ替えを行う可能性すらもあった。
そうか、南雲先輩はもう生徒会長として扱われないのか、席だけは体育祭が終わるまであるだけで既に事実上の引退という形になっているらしい。
うん? だとすると本当にこれから二年生三人だけで回していかないといけないのか? 八神の復帰も怪しいから新しく人を集めないとダメじゃないか。
人は増やすべきだという話は当たり前だけど、だれを引っ張って来るかも問題だ。そもそも生徒会に入りたいという生徒は四月の段階でやる気を出しているので、今更入りたいという生徒がいるのかな。
「ですが桐山先輩は南雲先輩と違って復帰できるのでは?」
「かもしれないな……だが、もう良い」
鈴音さんの問いかけに桐山先輩はどこか投げ槍に答えてしまう。このしょぼくれた雰囲気は南雲先輩からも感じられたものである。
「俺にできることなど何もなかった……丸投げするようですまないと思うが、俺は引退だ」
心折れてしまったということだろうか、それか本当に引退する良い機会だと思っている可能性もある。どちらにせよ引退する意思は固いらしい。
「笹凪、一つ訊いていいか?」
「何でしょうか?」
「俺たち三年生は強かったか?」
「……えっと」
「いや、いい、その反応だけでだいたいわかった……お前のように計算の外にいる奴からしてみれば、大差のない行動だったんだろう」
勝手に問いかけて勝手に納得しないで欲しい。確かに大した苦戦はしなかったけど、無駄な行いだったとは思っていないのだから。
桐山先輩は痛む両腕を上げて自分の顔を隠してしまった。俺を視界から遠ざけるように。
「本物には勝てない、俺はそれがよくわかった……もう良いんだ、後は受験勉強に集中するとしよう」
あぁそうか、心が折れてしまったのか……怪我をすると情緒が不安定になるというのもあるんだろうけど、桐山先輩は冷静に引退する時だと判断したらしい。
幸いにも南雲先輩と比較的近い人だ。もしかしたら2000万を貰う契約を結んでいるのかもしれない。ならば後は全て受験勉強に集中するべきだと考えても不思議はなかった。
「何かを成せると、生徒会に入ったばかりの頃はそう思っていたんだがな……最後がこれとは、本当に笑えない」
既に決意が固いのならばどうしようもなかった。俺たちは引退することになった先輩に頭を下げてこれまでの活躍を称えるしかないのだった。
桐山先輩も南雲先輩も事実上引退が確定か、だとしたら本格的に人を集めないといけないな。