ようこそ未熟者がいく教室へ   作:にやまな

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南雲パイセン「アレはレギュレーション違反っすよね?」


並び立てる者はなし

 

 

 

 

 

 

 

 さて幾つかの競技を越えて上々の滑り出しを終えたBクラスであるが、いよいよ団体戦も近づいてくることになる。

 

 高円寺も参加してくれれば良かったんだが、今のクラスの様子ならいてもいなくても大きな変化はない。俺がその欠員以上に暴れれば良いだけの話だろう。

 

 それに、彼には夏休みの間に色々と相談に乗って貰ったからな、そこで面白い関係を築くこともできた。今はそれで良いと思う。

 

「高円寺の野郎、サボりやがって」

 

「気にするな須藤、何も問題はない」

 

「良いのかよ? 悔しいがアイツはかなり動ける奴だぜ? しっかり走らせりゃ一位だって取れるだろ」

 

「いいさ。それ以上に俺とお前が結果を残せば良い」

 

 俺がそう言うと、須藤は迷いながらも頷きを返す。

 

「おう、そうだな。俺たちが引っ張ってかねえとな」

 

「あぁ、だからさっきの走りは見事だったぞ。美しく鋭い走りだった。俺とお前がいる限り敗北はない、そうだろう?」

 

 そして見事に一位を取ってくれた。須藤はこの体育祭で大いに活躍してくれるだろう。

 

「心は熱く燃やせ、そして頭は常に冷やせ、別に体育祭に限った話ではない、バスケだって同じだ」

 

「わかってるっての、任せてくれ、俺はもうガキじゃねえ」

 

 だったら盗撮なんて考えないでくれ。

 

「よし。次は棒倒しだ、ここも勝つぞ」

 

 男子の団体競技は棒倒しである。激しい接触も予想される過激な競技であり、龍園などは小賢しい策略を挟んでくるかもしれないが、悪いが馬鹿正直に付き合うつもりはない。

 

 ここでもやるべきことは一つ、ただ圧倒的な力で蹂躙するだけであった。

 

「神崎、打ち合わせ通りに頼む」

 

「本当にやるのか?」

 

「何一つ問題はない、ここに俺がいる……ただそれだけで十分だ」

 

 競技前ということもあって師匠モードが深まっていく、そのせいかグラウンドで合流した神崎を筆頭としたCクラスの男子チームは冷や汗を流して引き気味となっていた。

 

「わかった……ただし、失敗すれば配置は変更するぞ」

 

「あぁ」

 

 棒倒しがこうして始まることになる。グラウンドの中央付近には二本の太い棒が立っており、それを各クラスの男子チームが支えることになる形だ。

 

 競技内容は極めてシンプル、その棒を倒した方が勝ちである。以上。

 

「龍園たちからの妨害や激しい接触も予想される」

 

「気にするな、小賢しさを発揮される前に、速度で潰す」

 

「笹凪、なんだ……その雰囲気だが、止めてはくれないか?」

 

「それは無理な相談だ神崎。俺は今、とても機嫌がいい……心地いいとは思わないか? あれだけの敵が目の前に立ち塞がっている……あぁ、これでいい、俺は今、確かに生きている」

 

「……」

 

 師匠モードが最大まで深まると、神崎はもう何も言うことはなかった。どうやら納得してくれたらしい。相変わらずクールな男である。

 

「さて、始めようか……完膚無き完全勝利をここに掴み取る!! 用意は良いか貴様らぁ!!」

 

「「おうッ!!」」

 

「人は石垣だ!! 人は壁だ!! 人こそが最も固い門だ!! 貴様らが作る壁こそが最強だと証明してみせろ!!」

 

「「おうッ!!」」

 

「魂と血潮を燃やして見せろ!!」

 

「「おおおおおおおおおッ!!」」

 

 拙いな、あまり師匠モードで引っ張り過ぎるとまた洗脳状態まで意識を高めてしまう。茶柱先生にもう二度としないと念書まで書かされたので自重しなければ。

 

 Bクラス男子チームの異様な熱量に、神崎たちは勿論のことそれを見ていた教師や上級生たちすら引き気味であった。このクラスの士気は凄いだろ?

 

「何あの子たち、こわッ」

 

 上級生たちがいるテントからそんな声が聞こえて来る。そっちに視線を向けてみると、ドン引きしている南雲先輩の隣にいる女子生徒が同じようにドン引きしながらそんなことを言っていた。悲しい反応だ。

 

 まぁ他人の視線はどうでもいい、集中すべきなのは目の前の敵なのだから。

 

 グラウンドに立つ棒は二つ、それを四つのクラスが赤と白にわかれて倒す、とてもシンプルな競技である。

 

 龍園率いるクラスはこういう激しい接触が予想される競技は得意かもしれないが、あっちの小賢しさに付き合うつもりはない。勝負は一瞬で終わらせるつもりだ。

 

 こういった競技の場合、基本的には攻撃側と防御側に分かれて動くことになる。現に今もAクラスが棒の周囲に立って守っており、龍園クラスが攻撃側としてこっちに突っ込んで来ることになるだろう。

 

 競技の開始を告げるピストルの音がグラウンドに響き渡った瞬間、その予想が正しいものであったと証明するかのように、わかりやすく攻守に分かれてあちらは動き出す。

 

「あぁん?」

 

 それに対してこちらの動きは異なる。龍園が怪訝な顔をして声を出すのも無理はない、こっちの組はBとCクラスの殆どが棒の周囲に立って守りに徹しているからだ。

 

 その数、三十八人、欠席者である高円寺と、攻撃側である俺以外は、全てが守りである。

 

 あちらの攻撃側は体躯に優れるアルベルトを筆頭に石崎や龍園などの暴力自慢が突っ込んで来る形だが、倍近い人数差でこちらは圧倒するのだ。どれだけ喧嘩に優れて、どれだけ体力があろうが、ここまでの差を埋めることは難しい。

 

 須藤と三宅がアルベルトに掴みかかり足を止めれば、そこに蟻が群がるかのように次々と纏わりついていく、石崎や龍園も同じだ、数が違いすぎる。

 

 何も問題はなさそうだな、こっちもさっさと片付けよう。

 

「お、おい、笹凪が一人で突っ込んで来るぞ!?」

 

「馬鹿な、一人だと? 何を考えているんだ!?」

 

 唯一の攻撃役である俺は真っすぐ突っ込んでいく、橋本がそれに気が付いて葛城が慌てて守りを固めるのだが、そんなことは関係がない。

 

 全力で真っすぐ突っ込む、ただそのまま衝突すればおそらく何人か死なせてしまうので、俺は誰よりも早く立ち塞がった鬼頭の肩を足場にして空中に飛びあがった。

 

 グラウンドにいる全ての者を見下ろせる高さと、車のような速さを維持したまま棒へと手を伸ばす。

 

 風に舞う羽のような軽やかさと、鋭い矢のような速さを併せ持つ、矛盾した体捌きで全力疾走の勢いそのままに右手は棒に突っ込まれ、表面を粉砕して奥深くまで掌を突っ込むことができた。

 

 この時点で棒はグラつき、への字に曲がってしまっている。

 

「突っ込んだら、必ず引っこ抜け」

 

 師匠に何度も言われた言葉は体の細胞一つ一つに染み込んでいるので、俺は突っ込んだ掌を強引に握って棒の中身を掴み取った。

 

 そして引っこ抜く、何度も何度も繰り返したその動作は、今日もまた中身をぶちまけていくのだった。

 

 そこまでいくと遂にへの字に曲がっていた棒は折れてしまった、それと同時に完全に倒れてしまう。

 

「まずは一つ」

 

 倒れる棒と共に着地する、周囲を囲むのはAクラスの生徒たちだ。

 

「さて、もう一戦、行こうか」

 

 次勝てば完全勝利だ、やるならばそこを目指すしかない。

 

 地面から立ち上がって自陣に歩いて戻ろうとすると、師匠モードの影響もあってかサッと人の壁が分かれて道となっていく。左右に分かれたAクラスの生徒は全員がチベットスナギツネのような顔になっていた。

 

 因みに龍園たちの猛攻を凌いでいた神崎たちも同様だ。いや、上級生たちや教師たちもそれは一緒である。

 

 もうそんな目で見られるのにも慣れて来たな。師匠、貴女の教えはどうやら常識的ではないようです。

 

「神崎、次も同じように行く、問題はないな?」

 

「……あ、あぁ」

 

 声をかけると神崎もようやく狐から人間に戻って来た。

 

「須藤、こっちはどうだった?」

 

「問題はねえ、何せ数が違うからな」

 

「よし、なら次も圧倒するとしよう」

 

 全力で走ってそのまま突っ込み、勢いを掌に乗せて目標を粉砕する。これ以上の作戦は存在しないな。つまり師匠の教えは最強ということだ。

 

 さて二戦目だと気合を入れていると、グラウンドに茶柱先生がやって来て疲れた顔をしながらこう言ってくる。

 

「笹凪、学校の備品を壊すのは止めろ」

 

「作戦遂行上、仕方がないことだ」

 

「壊すな、二度も言わすな。お前は百メートル走でも踏み込み台を破壊していたな、度が過ぎれば弁償させるぞ」

 

 じゃあ全力で突っ込んで粉砕する作戦ができないじゃないか、アレが一番強くて手っ取り早いのに。

 

 去っていく茶柱先生に少しの恨み言をぶつけながら、俺は気を取り直して二戦目に挑むことになる。

 

「どうするんだ? 勢いよく突っ込んでとはいかなくなったぞ?」

 

「清隆、何も問題はない、要は壊さず倒せば良いだけの話だ」

 

「そうか……まぁゴリラだからな、何も問題はないか」

 

 本当に清隆は俺を人間扱いしなくなったな。いや、もう俺も諦めてるから良いんだけどさ。

 

「龍園クラスが今度は守りになるようだな」

 

「神崎、どっしり構えて棒を守ってくれ」

 

 力づくで粉砕することが駄目ならば、力づくで人波掻き分けて堂々と棒を倒すだけである。簡単な話だ。

 

 二戦目の始まりを告げるピストルの音がまた高らかにグラウンドに響き渡った。先程とは攻守を入れ替えてAクラスが突撃してくるが、彼らがどれだけ頑張ろうとも倍近い人数差を覆すことは叶わない。

 

 けれど俺は二十倍近い戦力差を覆すことができる。その時点でこの棒倒しの勝敗は何をどうしようが決まっていたのだろう。

 

 きっと龍園は激しい接触でこちらを負傷させるつもりだったんだろうな……すまない、付き合ってやることはできそうにない。

 

「ゴリラだッ!! ゴリラが来るぞぉぉぉぉッ!!」

 

 人数差で圧倒できる防御側は何も心配はないので、真っすぐ敵陣地へと突っ込む。ただし、一戦目と違うのは人を轢き殺せるほどの速度ではなく、ある程度加減しながらだ。

 

 俺の動きを見て石崎が怪物でも見たかのように声を荒げて注意喚起するのだが、しかしそんなことを言われてもどうすれば良いのだというのが龍園クラスの本音だろう。

 

 俺はまた真っすぐ突っ込む、死なせないように配慮しながら人の壁を押していった。

 

「ゴリラを押さえろ!! やれ、お前ら!!」

 

 棒を支える龍園がそう指示を出すと、彼らのクラスが次々と群がって来る。石崎は中腰のタックルで俺の腰を掴み、アルベルトは背後から羽交い絞めをするかのように拘束してきて、その他の生徒たちも俺の手や足に縋りついてくるのだ。

 

 加えて、人の壁で視界が遮られたことから、ラフプレーも頻繁に行われるのだが、何も問題は無い、寧ろ相手が手や足を痛める始末であった。

 

 お前ら、そんな中途半端な攻撃で、人を殺せると本気で思っているのか? せめて隠れて銃器でも忍ばせておけ。それならこちらも全力で抵抗できる。

 

 体中に纏わりつく敵を気にすることもなく、ただ体を前に進める、それだけで何もかもが解決する。

 

「止めッ、止まらねぇッ!?」

 

「oh、shit!!」

 

「団体競技だろうがッ!! なんでこいつだけ一人で無双ゲーやってんだよ!?」

 

 アルベルトも石崎もその他の生徒も、何もかもを引きずり回しながら人波を掻き分けて俺は龍園が守る棒の近くまで足を進めた。

 

「ゴリラがッ!! 人間辞めんのもいい加減にしやがれッ!!」

 

 手を伸ばせば触れ合えるほどの距離まで近づくと龍園がそう怒鳴りながらタックルして来る。接触した瞬間に拳を打ち付けられてしまったが、寧ろ痛かったのは彼の方らしい。

 

 そんな彼を無視して俺は棒を両手で掴む。そこに纏わりついていた生徒は振り落とした。

 

 後は棒を倒すだけである。茶柱先生が余計な忠告をしてくるからかなり手間がかかってしまったな、勘弁して欲しいものである。あの人は一体どのクラスの味方なのやら。

 

 二戦目はこうして決着がついた。こちらの完全勝利だ。

 

「龍園、指は大丈夫か?」

 

「どうなってんだテメエの体は……」

 

 彼はこちらに気持ちの悪い生き物でも見たかのような目を向けて来る。お前、だいぶ失礼な目をしているぞ、直した方が良い。

 

「悪いな、こっちはこの体育祭で証明しなくてはならない。これからも加減はできそうにない」

 

「証明だと?」

 

「あぁ、並び立てる者はいないとな」

 

 俺がいるだけで戦いに勝利することを諦める、そんな立場と存在になるのが役目である。だからこそわざわざ一人で突っ込んで勝利をもぎ取ったのだ。戦略上それが最も効率的ということもあるが、演出という面も確かにある。

 

 見てくれよ、誰もが皆チベットスナギツネみたいになってる。とりあえず作戦は順調に進んでいるということなのだろう。

 

 最終的には、俺と同じ競技に出場する生徒が涙目で棄権するくらいになれたらいいな……さすがに難しいだろうけど。

 

「笹凪くんヤバすぎ!!」

 

「一人だけ別ゲーやってる」

 

「完全にゴリラ」

 

「……ゴリゴリの方が合ってるかな?」

 

 棒倒しでも圧倒的な勝利を手にしてBクラスのテントに戻ると、女子チームからそんな言葉を貰った。好意的に受け止めてはしゃいでくれているのはありがたいと思う。それと長谷部さん、あだ名はテンテンの方が良いな。

 

「男子は文句なしの滑り出しだ、次は女子チームの出番、カッコいい所を見せてくれ」

 

「任せて頂戴、この流れは絶対に止めないわ」

 

 堀北さんを筆頭に女子チームの士気は高い。そうなるように師匠モードで引っ張って圧倒的な勝利を演出したからな、やっぱり突っ込んで暴れる役目が一番俺に合っていると思う。

 

 男子チームと変わるように女子チームがグラウンドに集まっていく、女子の団体競技は玉入れである。

 

「悪くない滑り出しだね、クラスの雰囲気も良いよ」

 

 やる気十分で競技に挑もうとする女子チームを眺めていると、隣に座った平田がそう言った。彼もハードル走と百メートル走で好成績を残してくれたので、とても助けられている。

 

「笹凪くん、参加表のことなんだけど、もしかしてワザと無くしたのかい?」

 

「俺が落とした奴は偶々龍園クラスの手に渡ったみたいだ、偶然にもな……そしてこれまた偶然にも、Aクラスの参加表が廊下に落ちていた」

 

 そんな返答をすると、彼は苦笑いを浮かべながらも「さすがだね」と言ってくれた。

 

「偶然なら仕方がないね、この状況を上手く使おう」

 

「あぁ、平田もよろしく頼む、カッコいい所を見せてくれ」

 

「もちろんだよ、僕も全力で挑むつもりだ」

 

 相変わらず爽やかな男である、百メートル走やハードル走で好成績を残した時は女子から黄色い歓声が上がっていただけのことはあるな……俺は沈黙されるだけだったのに。

 

「笹凪、すまない。あまり良い成績は残せなかった」

 

「拙者も、勝てなかったでござる」

 

 平田の爽やかスマイルとは正反対に、幸村と博士の表情は暗い。こちらも百メートル走でもハードル走でも結果が振るわなかったらしい。別にそれはこの二人だけの話ではないし、別に責めるつもりもない。

 

「あまり気にする必要はない。さっきも言ったが最下位になったからといって責めるつもりはないんだ」

 

 博士や幸村は何だかんだで責任感があるからな、自分たちなりにどうクラスに貢献できるかしっかりと考えている。

 

「例え勝てないとわかっていても、一位は取れないと薄々理解していながらも、それでも諦めることなく挑んだんだろう?」

 

「もちろんだ」

 

「一度くらいは表彰台に上がってみたかったでござるよ」

 

「ならば言うべきことは何もない。次も頼む。そして同じように勝利を目指せ。至らない部分は俺が補おう」

 

「すまない……頼りにさせて貰おう」

 

「まあ笹凪殿は無双ゲーをやっておられるからな、ここは盛大に暴れて貰うのが一番かと、拙者らはさりげなくそれを支える影の立役者的なポジションが似合っているでござろう」

 

「おいおい博士、しっかりと一位は目指してくれよ?」

 

「うぅむ、そこは組み合わせ次第……ここは運ゲーに頼るしかないようでござるな」

 

 それでも一位を取れたのなら良い、運も実力の内と言えるだろう。

 

 女子チームの玉入れを眺めながら、男子チームはしっかりと次を見据えることが出来ている。良い傾向だ。

 

「おッ、しっかり勝ったみたいだぜ」

 

 須藤が嬉しそうに女子チームの活躍を眺めながらそう言った。グラウンドでは僅差であるがこちらの勝利となっていた。

 

 ふと龍園クラスに視線を向けてみると、そこではこちらを睨む龍園の姿が確認できる。参加表のダミー作戦もそうだが、清隆が色々と裏で動いているからな、何をどうしようが結果は変わらないだろう。

 

 どう勝つかではなく、どう終わらせるかが重要だ、戦術的思考ではなく戦略的な思考こそが大事である。

 

 悪いな龍園、つまらない小細工も悪くはないが、結局は真面目に競技に取り組んで勝利を重ねるのが一番強いんだ。

 

 後、警戒すべきなのは、龍園が変なアドリブを挟んで来ることだろうか……予定にない事故を演出されると面倒なことになる。こちらには切り札が既にあるので幾らでも黙らせることは出来るだろうが、怪我人が出るのは避けたいところだ。

 

 まぁ、今考えてもあまり意味はないか、龍園がアドリブを差し込んで来るとしても、アドリブであるが故にいつどこでと想定することができない。せめて怪我人が少ないことを祈るだけである。

 

 今はとりあえず、綱引きで勝利することを目標としなければな。小細工を挟まれるより先に全員を引きずり倒してしまおう。

 

 圧倒的な力でぶん殴る。やはり師匠の教えは完璧だった。

 

 

 

 

 

 

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