ジョルノの姉として転生したオリ主の館生活 作:アルトリア・ブラック(Main)
ジョルノが館にずっといてしまった場合のifルート、ジョルノがDIOの死を見てしまった場合のルート。
ー館ルートー
いまだに覚えている、父が真っ二つにされる瞬間を
骨すら残さず死んでしまった父
「姉さんとパードレの間で何があったか分かりません。僕の前では、父親として振る舞ってほしいという契約があったのかもしれません。でも、大切な家族だったんです」
「………」
パッショーネを乗っ取ってから数ヶ月後、スピードワゴン財団が交渉を持ちかけて来た。
理由はエジプトに、家族と暮らした場所に行った時に見つけた石仮面の存在をスピードワゴン財団が気づいたからだ。
「…姉さんは、憎まないでと、恨まないでと言っていましたが、彼らと会った時、僕は冷静でいられる自信がないんです」
パッショーネのボスになったジョルノからの言葉にミスタとブチャラティが無言になる。
ミスタは頭を掻きながら「うーん」とひたすら悩んでいた。
「…だが、彼らを敵に回すのは最善策とはいえない」
「…わかってます」
「…ジョルノが会う代わりに俺が会うか?彼らの話を聞いて、ある程度分かったらお前に報告するといった流れはどうだ?」
二度手間になってしまうが、ジョルノの心境を考えればそれで良いだろうとブチャラティとミスタが頷く
「…ご迷惑おかけしてすみません」
そう深々と頭を下げるジョルノ
「そんな謝んなって…まぁ、実の親を殺して、姉貴の命を助けるために彼らの手助けを借りないといけねぇのがな…」
ジョルノは小声で『ボスらしくない、というのは分かってます。なんとか彼らと会うために踏ん張ります』
コツコツと長い廊下を歩き、部屋に入る
館で暮らしていたときの大きめのベットがあり、天幕で中が見えなくなっていた。
「……姉さん」
横たわっている最愛の姉・ダイアナ
最後の戦いの後から姉は原因不明の熱で意識不明の重体だ
棘のようなスタンドが姉の首に、姉の手首に巻きついていた。
赤い棘のようなもの
「姉さん……」
棘がうねうねとこちらに寄って来る
『ジョルノ』
姉の頭上の方から父の声が響き渡る。
顔を上げると父がいた。
正確にいえば父の幻覚が見えた
「ジョースター家との面会か、何を考えている?ジョルノ?」
「………」
「あぁ、殺してしまいたいよな、私を殺し、今や最愛の姉の命すら危機に陥らせている」
浮かびながらジョルノに囁く
「今のお前なら承太郎を殺せるだろう?仗助とかいうを連れて来たら尚更倒せる、さぁ、ジョルノ…」
「ダメよ、ダメだからね、ジョルノ」
「姉さん!」
意識を取り戻したのか、不安定なのかひたすら『だめよ、殺しちゃだめ』と呟くたびに姉のスタンドが抱きしめて来る。
消え入りそうなくらいの弱々しい手で抱きしめて来る
「…ッチ」
そう言って父の幻覚が消える
(…姉さんを助ける方法は一つしかない…でも姉さんは空条承太郎さん達のことが憎まないでとひたすら言っていた。僕は…どうしたら…)
姉の手を握り締める
〜館〜
「ジョルノ!こっち!」
「は、はい」
二人で必死に館の部屋から出る
ボロボロになった建物、強盗が入った以上の爆発が起こる
(…あぁ、姉さんと僕の思い出が…)
身も知らない人間に壊されてしまう。
「あ、ジョルノ!!」
ジョルノは姉の手を離し、一瞬見えた父の方向に走る
橋の少し離れた所から彼らを見る
走って来る姉の必死の表情は何も見えなかった。
「このDIOがぁぁぁああ!!お前なんぞにぃ!!」
絶叫しながら真っ二つになる父と血飛沫
「ジョルノ!見ちゃだめ…!お願いっ…!」
姉が抱きしめて、必死で隠そうとする。
「とりあえず…ホルホースがいたから彼に頼んでイタリアに行く準備は出来てるわ」
「…待ってください…パードレは…?」
「………」
特別な容器に入れられていくDIO
「パードレを連れていかないで…姉さん、なんで…」
「彼らに捕まったらいけないの…!お願い、ジョルノ…分かって…ごめんね…ごめん」
父の部下だったホルホースが投げやりによこした船に乗り、ひたすら姉は謝っていた。
日が登るに連れて少し離れた所から煙が立ち込める
「行かないでパードレ…」
「………」
姉は苦しそうに、悔しそうにしていた。
「……もっと早く、決断できてたら…」
その日登った太陽を見上げ、父を完全に殺したこの光とジョースター家に対する憎しみが湧いて来た。
話し合いは結局のところ、ブチャラティ、ミスタ、フーゴの数名を加えての話し合いになった。
相手は承太郎と警戒してからなのか、広瀬康一と東方仗助もやって来る
「遠路はるばるお越しいただきありがとうございます」
落ち着いて話せていることに少し驚く反面、姉の能力の影響なのか、小さな影がジョルノの肩になってポンポンしたりしていた。
「…単刀直入に言う、君が集めた石仮面の存在について我々に譲渡してほしい」
承太郎からの言葉にジョルノは『なるほど』と言い、真っ直ぐと承太郎を見る
「じゃあ、石仮面を渡す代わりに承太郎さん死んでくれますか?」
半分冗談で半分は本気だった。
姉の能力で出来た影が小さい手で頭をパチンとして来る
「ジ、ジョルノ?」
事の経緯を知っている分、ミスタ達は常に警戒していた。
「冗談です。半分は本気でしたけど」
そう言って仗助も康一を確認すると
「石仮面の譲渡の話ですけど、無理です」
「金なら積むが、それでもか」
「金なんて入りません。僕が欲しいのは姉を助ける事が出来るスタンド使い、それがなければジョースター家の壊滅。それしか頭にありません」
「………」
仗助はヒヤヒヤしながら二人の顔を行ったり来たりしていた。
「僕たち、幼い頃にあなたが僕の父を真っ二つにする瞬間に居合わせたんです」
「「「!!!」」」
全員驚く
「僕にとっては家族でした。あの館にいた人達も家族に違いない人達でした。そんな彼らは死んだり居なくなったりしました。僕に残ったのはたった一人の姉です」
ジョルノが前のめりになる。
「どうして、僕達のパードレの命を奪ったんですか」
その重い言葉が聞かされると思っていなかっただろう。承太郎は、絶対に黙り込むと思っていたが…
「母親のためだ、因縁を断ち切るために殺した」
ハッキリと言う彼に影が撫で撫でと頭を撫でて来る
【承太郎さん達は悪くない。自分の母親のためにお父様を殺したの、分かってるわよね、ジョルノも、父がどう言った者だったか】
姉の幻覚が見える
「…自分の母親を助けるために誰かの父親を殺す、かなり歪んだ話ですね」
そう言って微笑むとブチャラティが「大丈夫か…?」と気を使わしげに聞いて来る。
「えぇ、大丈夫です。分かりました。石仮面に関しては今回は貸します。貴方がたがこれを研究したいと言うのなら無理とは言えないでしょう」
落ち着いたように話すジョルノは立ち上がり、仗助の方を見る
「!!」
「君に…治して欲しい人がいる」
自分を指差しながら仗助は承太郎を見たり、していたが、承太郎がいけたいうような表情になったのを見て
「お、俺に治せるもんなら良いんすけど…無理なもんな無理なもんだってありますから、そこらへん了承してくださいよ!」
「はい、もちろん」
そう言って仗助達が倒された天幕付きのベット
(…うひゃあ眠れる森の美女じゃねぇか)
ジョルノの姉であろうその人物は不自然な赤い棘に捕まって眠っていた。
「あの…これどう見ても…」
次の瞬間、姉が喉を押さえて咳を始める
「姉さん!」
「あぁもう!クレイジー・ダイヤモンド!!」
拳を棘に向けてはなった瞬間
「仗助くん!!」
棘が綺麗に拳を避ける
《ジョースター家を殺せ、ダイアナ・ブランドーはジョセフ・ジョースターと空条承太郎と見えない糸で繋がっている。助けたいなら殺せ》
触れた瞬間に聞こえて来たDIOの声に固まる
「仗助くん!大丈夫?」
康一が覗き込んで来る
「…見えない糸…その能力でもダメなんですね」
そう言って承太郎も警戒する
それを見て首を振り
「出来る限りのことをやってみます。スタンド最強であるあなたを殺すのはデメリットでしかない。今日はお下がりください」
「お引き取りを」
ブチャラティとフーゴ達がやって来て彼らを外に出す
「なぁ…ジョルノもしかして…」
「…そんな無駄なこと、絶対にさせない。姉さんは…ジョースター家を憎まないと言っていたんだ…だから」
姉の手を握り締め
「どうやったら、目覚めてくれるんだ…」
悔し泣きするジョルノにミスタは居た堪れない気持ちになる。
【この時間軸の登場人物】
ダイアナ・ブランドー
パッショーネに一緒に入ったルート。死ななかった代わりに意識不明の重体。助けるためには承太郎かジョセフを殺すしかなかった。
命懸けで戦ったおかげでアバッキオ・ナランチャ・ブチャラティは死ななかった代わりに死にかけてる。
ジョルノの盛大なトラウマになってる。
ジョルノ・ブランドー
姉と共にエジプトの館から逃げ、パッショーネに入ったルート。
義父と実母の元で生活していないので、姓は『ブランドー』
姉と父との間で「家族ごっこ」の契約があったため、ジョルノにしてみればDIOは良い親だった(比べる対象がクズ義父しかいない)
父が目の前で真っ二つになり、館で生活していたときに知り合った「家族」同然だった彼らが殺されたり再起不能になったせいでジョースター家が憎くなってしまった。でも、姉から『ジョースター家を憎まないでね』と言われたせいで憎悪がキープされてしまってる。