再会した幼馴染が引きこもり寸前だったから面倒見る   作:たーぼ

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祝!幼メン一周年!!
祝!幼メン100話到達!!

祝え!祝え!祭りじゃ祭りじゃ!
記念が二つもあるよ、やったね!

と言いつつ本編は普通に四巻からスタート。




100.交友関係はいざという時頼りになる

 

 

 授業の合間の休み時間。

 俺は教室の後ろの方でクラスの男子達と集まっていた。ひと声かければピクミンのように群がってくるくらい団結力があるのは去年のクラスと変わらないか。良い事だ。

 

 男子全員の視線を浴びつつ適当な椅子に座ってから俺はゲンドウポーズをした。

 

 

「折り入ってお前達に頼みがある」

 

「声まで寄せてんじゃねえよ。どっから持ってきたそのサングラス」

 

「誰だお前」

 

「田中だよ。サングラスのせいで視界まで悪くなってんじゃねえか」

 

 失敬な。お前の声と見た目に特徴ないのがいけないんだぞ。

 ゲンドウポーズってちょっと俯きがちだから顔上げないと誰が誰だか分からないんだよな。

 

 

「で、頼みって何なの」

 

「誰だお前」

 

「佐藤だけど」

 

 佐藤ね、はいはい。

 

 

「俺が去年の秀華祭でステージに立ってた結束バンドっていうバンドのサポート役をしてるのはもう知ってるよな。そんで今回その結束バンドが未確認ライオットというフェスの一次審査を通過したんだ。それで次が二次審査なんだけど、これだけは個人の力でどうにかなるものじゃないからお前らを呼び集めたって訳」

 

「そういやクラスのグループロインで喜多さんが一次審査通ったって言ってたな」

 

「誰だお前」

 

「高橋ね。声で分からないならもうその真似やめたら?」

 

 十数人の男子に囲まれてる状態でノリで始めてしまったから止め時が見つからないんよ。

 

 

「二次審査はネット投票なんだ。一次審査を通過した100組の中から30組まで絞られる。つまりは30位以内に入れば通過できる人気投票みたいなもんだな。そしてこの投票形式は一人一回限りじゃなくて一人一日一回。だから日にちさえ変われば毎日同じ人が同じバンドに投票しても問題ない訳だ」

 

「……単純に今の時点で個々のバンドの人気差があったとしても、友人や知り合いの伝手が多数あれば上位に食い込めるって事だね」

 

「誰だお前」

 

「鈴木」

 

 基本話しかけてくるのがいつもつるんでるヤツだから後半はもう誰か分かっててもつい誰だって聞いちゃうの。許して。

 

 

「鈴木の言う通り、人気度の違いはすぐに覆せるもんじゃない。そうなったらほとんど出来レースになっちまうからな。だから使える手は何でも使う。多少ずる賢くても上位に食い込むにはこの方法しかないんだ。それに別にルールで禁止されてる訳でもねえし無駄な心配をする必要もねえ」

 

「ふむ、要するに事を大きくしてみんな巻き込んでしまえという魂胆ですな」

 

「誰だお前」

 

善王寺(ぜんおうじ)平介(へいすけ)ですぞ」

 

「誰だお前!?」

 

 こんな凄い名前のヤツうちのクラスにいたか? 思わずゲンドウ止めちまったじゃねえか。

 そういやこのクラスになってからちゃんと級友の名前とか覚えようとしてなかったな……。ちょうどブッカー柳の件でごたごたしてたり結束バンドの事ばっか考えてたから仕方ない。うん、仕方ない。

 

 多分こいつの名前はもう忘れないだろう。インパクトが強すぎる。次再登場する事あるかは分からんが。

 話を戻すためにコホンッと咳払いを一つ。

 

 

「まあそんなとこだ。お前らにはこれから期間終了日まで一日一回結束バンドに投票してほしい。そしてそれを友人でも部活仲間でも先輩後輩でも家族でもいい。とにかく連絡がとれて縁のある人達へ片っ端に協力要請してくれ」

 

「うーん……」

 

「どうした田中。一応分かりやすく説明したつもりだったけどお前には難しすぎたか?」

 

「いや、事情は理解したけどよ、いくらルール的に問題ないからってただ票を入れても良いのかなって。ほら、こういうのってそのバンドの曲を聴いて興味を持ったり惹かれたりしてこそ投票にも意味が生まれる訳じゃん? ファンでもねえ人に投票してもらってもさ、それってバンドのためになんのか?」

 

 ほう、田中のくせにまともな事を言うじゃないか。一ミリくらいは見直したぞ。

 

 

「俺だって何も全員に無条件でなんて思ってない。そりゃ厚意で投票してくれる人がいたらありがたいって話だけど、俺はあくまで結束バンドをもっと広めたいんだ。片っ端から協力要請してくれとは言ったが、その前提としてまずは結束バンドの曲を一曲だけでも良いから聴いてみてほしい。それで気に入ってくれたり興味を持ってくれたら票を入れてくれればいいんだよ」

 

「なんだ、ちゃんと考えてたのか。ならいいや。ちなみに俺はもう秀華祭の時から結束バンドのファンだしもちろん投票するぜ」

 

「「「「同じく」」」」

 

 お前ら……やっぱ持つべきものは心の友だよなあ! 

 

 

「部活仲間とか家族にも宣伝しとけばいいんだろ。任せろ、結束バンドのためならいくらでも力を貸すぜ」

 

「何より喜多さんのためなら我ら一同全力で結束バンドを広める所存」

 

「喜多さんのためだもんな。先生にも言っていっそ学校全体で応援させようぜ」

 

「昼休みにいつも花壇に水あげてる校長にも聴かせておくよ。喜多さんのためだしね」

 

「喜多さんの神ボイスのためにも放送部に掛け合って結束バンドの曲を流すのもよろしいかと思われ」

 

「ここぞとばかりのお前らの団結力ほんとすげえな」

 

 ありがたいけどちょっと怖いわ。どんだけ女子に飢えてんだよ。

 というかせめて誰か後藤さんの名前も言ったげて。あの子も結束バンドの大事なリードギターなんだからね! 豆知識だけど最近の後藤さんの休憩時間潰しは薄暗くてジメった場所を探すのが日課らしいよ! まるでナメクジだね! 

 

 ともあれクラス男子全員の協力は獲得できた。

 女子の方は喜多さんが軽く声をかければみんな喜んで投票してくれるだろう。華は華に任せよう。こっちはこっちで男子らしく熱くいこうじゃないか。

 

 

「よぉーし野郎共ぉ! いっちょ学校全体巻き込んで結束バンド旋風でも起こしてやろうじゃねえかあ!! 声を上げろぉーッ!!」

 

「「「「「うおおおおおおおおおおおーッ!!!!」」」」」

 

 教室内で男子全員馬鹿みたいに声を出してた時、誰かが男子軍団を掻い潜ってちょんちょんと俺の肩を指で突いてきた。

 この微かな遠慮味のある突き方は男子じゃないな。ヤツらなら肩を掴んでくるか叩いてくるか脱臼させようと重い一撃をかましてくるはずだし。

 

 そう思いつつ誰だろうと振り返ると、

 

 

「やっはろー清水。ちょっちいい?」

 

「せめてロインで呼びだしてくれたら男子からの殺意を受けなくて済んだんだけどな」

 

 喜多さんの友人筆頭、佐々木さんことさっさんであった。

 

 

 ──

 

 

「後藤さんがどこにいるか教えてほしいって?」

 

「そっ。喜多が決めたい事あるから呼んで来てほしいみたいなんだけど、喜多はその決めたい事で話し合い中だからうちが駆り出された訳。んで後藤の居場所を知ってそうな人物っていったら清水しかいないじゃん? だから同行お願いしたんよね」

 

「なるほどね」

 

 という事でさっさんと廊下を歩きながら経緯を聞いていた。

 おおよその事情を聞きつつ後藤さん探しのために一躍買われているのだ。つうかロインで直接後藤さん呼べばいいんじゃないの、とかは思わない。確信を持って言うが呼び出し系のメッセージであの陰キャが応じる訳ないもの。

 

 

「俺に聞いてきたのは正解だな。後藤さんの生態レポートを日々更新している俺からすれば彼女の居場所を探し当てるなど朝飯前よ」

 

「へ~そんなのしてんだ清水。凄いじゃん。引くわ」

 

「最後に言葉のナイフぶっ刺してくんのやめて」

 

 ビックリしたぁ。いきなりだったから三秒間くらい絶命してたわ。

 後藤さんの行動パターンを知るためにはレポート書くしかないんだって。五日前に書いた物が次の週にはまた更新されるんだからな。進化が止まらないのが後藤さんなんだぞ。いや劣化かもしれない。

 

 

「ところで今はどこに向かって歩いてんの?」

 

「日当たりの悪いとこ。おまけに少しジメジメしたとこだと尚良し」

 

「後藤の事ナメクジだと思ってんの」

 

「何言ってんだ。それじゃナメクジに失礼だろ」

 

「そっちなんだ」

 

 人とナメクジを比べるものじゃありません。

 後藤さんから粘液は出てきませんよ。本人が粘液になる事はあるけど。

 

 おっ、そろそろかな。

 

 

「見つけた」

 

「え、どこ? まだ廊下だけど」

 

「すぐそこの誰も使ってない階段の下にいる。確か物置きになってたはずだから見つかりにくいんだよな」

 

「いやいや、だから何で見た訳でもないのに分かんのさ。というか学校の構造に詳しくなってない?」

 

「後藤さんの気配なら大体分かるんでね。あとあの子が隠れても見付けられるように学校内の構造は全て把握してるんだぜ」

 

「そこまできたらもはや愛だね~」

 

 何故そこで愛ッ!? 

 

 

「うわ、マジで後藤いたじゃん」

 

「えっ、さっささささん!? なんでっ……!? あ、ゆうくん……」

 

「悪いな後藤さん。お前がどこに行こうが俺は必ずお前を見つけてしまう運命のようだ」

 

「あっえっ? え?」

 

 さっさん来て頭ん中混乱してるとはいえ純粋に何言ってるんだろうみたいな顔すんのやめろ。

 自分で言っておいてちょっと恥ずかしかったから。

 

 

「良かったじゃん後藤。王子様は地球のどこにいても見付けてくれるってさ」

 

「え? えっ? おうっ……え???」

 

「まあそんなどうでもいい事は置いといてさ」

 

 話振っておきながら一瞬でほっぽりだすさっさんマジパネェっす。

 あ、良い事思い付いた。

 

 

「それじゃあとはお二人でごゆっくり~」

 

「え!? ゆ、ゆうくんっ!? ちょ、待っ」

 

「後藤さんに用があんのはさっさんだからな。俺は特にないし先に教室に戻る事にするよ」

 

「お、置いてかないでぇ……!」

 

「次の授業が始まるまでには戻ってくるんだぞー」

 

「ゆうく」

 

「そんで後藤さ~」

 

「(この流れで普通に話しかけてきた……!?)」

 

 二年になってから少しは経ったし、そろそろ後藤さんも俺と喜多さん以外の人とも話せるようになってほしいと思ってたところだ。

 さっさんなら相手のキャラとか問わず普通に話してくれるし多少は仲良くなれるはずだ。実際今日も喜多さんに言われたとはいえ後藤さんを探す手間すら疎ましく思う事なく来た訳だもんな。

 

 だから多分大丈夫だと思う。俺と喜多さんの共通の友達であれば後藤さんもきっと少しは話しやすいかもしれない。

 あとは単純にあの二人の絡みがどんな化学反応を起こすか楽しみだったりする。帰ってきたら聞いてみるか。

 

 清水優人はクールに去るぜ……。

 

 

 

 

 授業が始まる直前、後藤さんが隣の席に戻ってきたので普通に聞いてみた。

 

 

「さっさんと話してどうだった?」

 

「投票期間終わるまで学校行くのやめたい……」

 

 

 あの短時間に何があったんだ。

 

 

 ──

 

 

「おはようございまーす」

 

「あっ、優人くんおはよ~!」

 

 授業も終わっていつも通りスターリーに行くと虹夏さんが出迎えてくれた。

 学校終わりの疲れを天使に癒してもらえるのって普通にご褒美ですよね。何ならこのために学校通ってるまである。

 

 

「あれ、ぼっちちゃんと喜多ちゃんは?」

 

「なんか決める事があるみたいで少し遅れるって言ってました。俺はバイトもあるので先に来たって感じです」

 

「なるほどね。そういう事ならさっそく優人くんにもこれ貼るの手伝ってもらおうかな!」

 

「と言いますと?」

 

「これ!」

 

 自信満々に虹夏さんが見せてきたのは一枚のビラ。

 そこには未確認ライオットのデモ審査通過と次のネットステージ、つまりは二次審査への投票を呼び掛けるための工夫が施されていた。

 

 QRコードの先に飛ぶと直接サイトに移動し結束バンドへの投票ができるというシステムだ。

 デザインセンスのある虹夏さんが作ってるのもあってかビラの出来も素晴らしい。目立ちやすいカラーにする事で他者の目に入りやすくしてあるのがまた良いね。写真もかつて下北付近の駐車場で撮ったきららジャンプのやつだし。

 

 

「おお、ビラ作ってたんですね。これをどこに貼ればいいんですか?」

 

「とにかく人の目につきそうなとこに貼ってって!」

 

「分かりました。スターリー内をこのビラで埋め尽くしてやりましょう!」

 

「うん、やっちゃおう!」

 

「ツッコミ不在の恐怖」

 

 リョウさんアンタもビラを貼るんだよォ!! 

 熱心でウキウキしてる虹夏さんをもっと眺めてたいんですよぼかぁ。目に保養とはまさにこの事だな。

 

 

「埋め尽くすのは気持ち悪いから程々にしとけよ~」

 

「何言ってんですか店長。実は自分が一番応援したいくせに。あでっ」

 

「うるせっ。お前はさっさと荷物置いてバイトの準備してこい」

 

「へいへーい」

 

 照れちゃってもう。チョップの威力弱いのがデレを隠しきれてない証拠だよ。

 虹夏さんから何枚かビラを拝借し荷物を置きに行く。掃き掃除とかは既に虹夏さんがやってくれてるみたいだから今日のバイトはゆっくりできそうだ。

 

 さて、俺もパパっと済ませてビラ貼りに専念しますかね。

 

 

 

「おはよーございまーす!」

 

「お、喜多ちゃんぼっちちゃんおはよ~」

 

 しばらくすると後藤さんと喜多さんがやってきた。

 結構遅かったな。そういや決めたい事って何してたんだろ。俺は何も聞かされてないけど結束バンドとは関係ない事かな。

 

 

「聞いてください! クラスの子達投票してくれてましたよ~! あとイソスタのフォロワーさんとよく行くショップの店員さんにも宣伝しておきました!」

 

「おお~、さすが喜多ちゃん! 人脈ある人は違うね~!」

 

「優人君もクラスの男子達に言ってくれてたものね!」

 

「え、そうなの?」

 

「ええ、一応。うちのクラスは無駄に団結力高いので今頃部活中の仲間とか先生含めて巻き込んでるかもしれません」

 

「感染力高いね!?」

 

 せめて伝染力って言って。いやどっちもどっちか。

 

 

「あっそうそう! クラスの女子達で()()考えてきましたよ! いいのできたわよねひとりちゃん!」

 

「えっあっはい……」

 

「何々? バンドが拡散されるような秘策とか? 優人くんは知ってるの?」

 

「女子達でって言ってたから俺は何も知りませんよ。まあ喜多さんの事だから期待値は五分五分ですかね」

 

 この陽キャは時にこちらが思いもよらない事を考えだす時があるから油断ならないのよね。

 

 

「優人君は教室で男子達と話してたから知らないのも無理ないわ。その時に女子だけで話してたもの」

 

 ああ、俺があいつらに宣伝頼んでた時ね。

 だから途中さっさんが後藤さん探すために俺のとこ来たのか。

 

 

「で、何を考えてきたんだ?」

 

「スローガンよ!」

 

「え?」

 

「スローガンよ!」

 

 いや二回言わなくていいから。聞こえた上で「え?」って言ったんだよ。

 

 

「天まで轟け魂の音! いざ掴み取れ勝利の栄冠! 伝説作れ結束バンド!!」

 

 うわびっくりした。

 あの後藤さんがいきなり奇声でもなく普通に声を張り上げただと……? 

 

 

「良い声よひとりちゃん! どうですこのスローガン!」

 

「めちゃくちゃ暑苦しいイベントにされてる!?」

 

「五分五分外しちゃいましたね」

 

 何となく予想はしてたけど。

 

 

「あ~なんかもっと投票してもらえそうな良い策ないかな~」

 

「裏工作してる人ならあっちにいますよ」

 

 ノルマ厳しそうにしてるバンドの人達に向かって店長が何やら票を入れたらノルマチャラにするとか言ってる。

 ほんと身内には激甘だなあの人。いいのかそれで。

 

 

「ちなみに私は毎日入れてますよ。微力ながら知り合いにも広めてます」

 

「え、ありがとうございます! PAさんのプライベート全然知らないから交友関係とか気になる! 普段はどうしてるんですか!?」

 

「週末は麻布十番のオシャレなバーで高級酒飲んでますよね!」

 

「あっいや、まあ……」

 

「この前の遊園地で毎日コンビニ弁当とか結構ぼやいてなかったっけ」

 

 最近PAさんから次お料理作って来てくれる日とかありませんかって聞かれたし、実は一番人の愛情に飢えてるのこの人なんじゃないかって思えてきた。

 店長には何だかんだ虹夏さんいるし、きくり姐さんはいざとなったらヨヨさん辺りがいるもんな。

 

 

「うっ……ま、まあ? 普段はグローバルな友人達と新時代コンテンツについてのオンラインサロンとか開いてますよ……」

 

「きゃー! さすが大人の女性! イケてるわ~!」

 

 新手の詐欺師みたいにふわふわした言い方だけど大丈夫なのかそれ。

 喜多さん将来危ない勧誘に引っ掛かりそうで怖いわ。後藤さん含めて見張っておかなきゃ……。

 

 と、その時俺のスマホからロインの通知音が鳴った。

 

 

「あ、師匠と二号さんか」

 

「どしたの~?」

 

「実は投票審査の事を個別にメッセージで送って宣伝を頼んでたんです。それを見てくれたのか師匠と二号さんから報告があって」

 

「お、どんな報告!?」

 

「え~っと」

 

 それぞれから来たロインのメッセージを見てみる。

 

 

『やっほ~! 当然だけど私達も毎日票入れてるよー! 友達にも宣伝しまくってるから期待してて! ここまで来たらランキングも上げるとこまで上げちゃお~!』

 

「師匠からはこんな感じです」

 

「え~? ちょっとちょっと~、これ楽々30位圏内入っちゃうんじゃない~?」

 

 師匠からは明るい雰囲気がそのまま伝わってくるようなメッセージだった。

 そして二号さんは。

 

 

『ねえ、私達って老害とか古参ファンとか腫れ物扱いされたりしないよね? 新規ファンの人達に民度を低くするような人がいないって信じてるよ……。けどもう、私達だけが知ってる秘密のバンドじゃなくなってきたんだね……嬉しいけど少し寂しい……でもずっと結束バンドの事を応援してるよ……。あなたもサポート頑張ってね』

 

「二号さんは……病んでますね」

 

「なんで!?」

 

 なんだろう、着実にこじらせファン化していってる感じがある。

 まあこういうのはバンドとかアイドルの古参ファンあるあるなんだろう。二号さんには師匠もいるから大丈夫だとは思うけど。というかあの二人にはMV撮影の時にお世話になってるしロイン交換もしてるから結構結束バンドと関わり深い関係なんだけど、その辺は自覚してるんだろうか。結構ポイント高いと思うんだが。

 

 ……よし、とりあえず見なかった事にしよう。

 

 

「ともかく、本番の結果が出る一週間前に中間発表もある訳ですし、まずはそこを見据えて頑張りましょう」

 

「そうだね! いっぱい宣伝しよう!」

 

「が、頑張ります……っ」

 

「後藤さん家族以外に宣伝できる人いたっけ?」

 

「…………」

 

「うん、そうだよな。俺が悪かった。な? 帰りにコンビニでスイーツ奢るから今溶けるのだけはやめて! これからバイトなんだって!」

 

「おぉ、珍しく優人くんがぼっちちゃんの扱いを間違ってる」

 

「二号さんの病みメッセに動揺してたんですかね?」

 

 

 

 





 100話記念なのに冒頭から関係ねえモブ男子達との会話から始まる。
 これが幼メンクオリティー。

 と、ここで皆様には少しながら感謝を述べさせていただきます。
 今日で幼メンを書き始めてからちょうど一年が経過しました。そして偶然な事に今回でちょうど100話にも到達しました。
 たかが二次創作と言えどめでたい事が重なると嬉しいものですな。

 一年で100話とこんなハイペースで書いたのはこの作品が初めてです。
 これも日頃から幼メンを読んで応援してくれる読者の方々がいたおかげですね。よくもまあ飽きもせず書き続けられたなと自分でも驚いてるとこある。
 原作が面白すぎて毎月何かしらの供給があるからモチベも保ち続けられたのかもしれませんが。

 何はともあれ読者の皆様方には改めて感謝を。
 100話なんて無駄に長いこの作品を読み続けてくれている貴方は、間違いなく私にとって幼メンを書き続けられている理由の一つです。
 これからどこまで書き続けるかは分かりませんが、どうか私共々幼メンをよろしくしてくれると嬉しいなって。


 一周年だからといって何かする訳でもできる訳でもないので、いつも通り高評価乞食させてくれぃ。
 お気に入り登録してくれててまだ高評価入れてないよって人、今高評価を入れるともれなく承認欲求モンスターがとても喜ぶよ!どんどんクレクレー!

一周年&100話到達記念高評価置き場


では、今回高評価を入れてくださった

☆10:たらやさん、vongolaさん

☆9:シーパラ聖地巡礼済みBさん、タスマニアさん、イキョウさん、ザラメ雪さん、A_FGr000さん、エルドラスさん

いつも感想高評価お気に入り登録ここすきthank you!!


 幼メンはいつまで続くのじゃろうか。
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