再会した幼馴染が引きこもり寸前だったから面倒見る   作:たーぼ

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アニメ最新話をアベマ最速で見て、見終わってからもう一度見て、配信日にニコニコで見て、予告画像を見て、ギターヒーローへの道を見て、予告映像を見て、アニメ最新話を見る。

毎日必ずどこかしらでぼざろに触れてる。
最近はこれが日課です。




25.楽しい時間は何故かすぐ過ぎる

 

 

 

「ゆーくんおままごとしよー」

 

「うーんお兄ちゃん達ちょっとやる事あるからなあ。少しだけならいいぞ~」

 

「分かった!」

 

 ふーちゃんのお願いはほぼ絶対である。何故なら俺が勝手にそう決めた。

 こんな可愛い子の言う事とか聞かん訳にはいかない。この子に懐かれるためなら俺は何だってしてやろうじゃないか! 

 

 

「じゃあまず喜多ちゃんはお母さん役で、虹夏ちゃんはお姉ちゃん役ね!」

 

「おっあたしが姉役かぁ。あたし自体は妹だしたまにはお姉ちゃん気分でも楽しもうかな!」

 

「それでふたりがお父さん役でぇ、ゆーくんが喜多ちゃんのふりん相手ね!」

 

「オーケーちょっと待とうかふーちゃん」

 

 胡坐かいてる俺の上にちょこんと乗っていたふーちゃんを前に座らせる。

 

 

「何かお兄ちゃんだけ役どころが変なとこになってる気がするんだけどどうしてかな~? というかどこでそんな言葉覚えたのかな?」

 

「ドラマでやってたよ!」

 

「よし、お兄ちゃんちょっとその放送局に苦情を入れてくるからちょっと待っててねー☆」

 

「☆じゃないから! 優人くんステイ! さすがにそれはまずいって!?」

 

 止めるな虹夏さん。この可愛い妖精さんに不倫だなんていかがわしい単語を覚えさせたドラマと放送局には責任取って死んでもらう。

 どこだ。ブジテレビか、フィーヴィーエスか。絶対許さんぞ。

 

 

「あら、ふたりちゃんがやりたいって言うならやってみるのも良いんじゃないかしら、清水さん?」

 

「呼び方をさん付けにする事でリアリティー持たせてくるのはやめろォ!!」

 

 ふーちゃんが余計変な事を覚えたらどうするつもりだ。ただでさえ普段から後藤さんを見て偏った認識を持たないか最大限気にしてるってのに。

 ハッ、この気配は!? 

 

 

「来たか後藤さん!」

 

「ぅあっ!? あっえっ」

 

「あ、ぼっちちゃん。優人くんホントにぼっちちゃんの気配分かるんだねー」

 

 そりゃもう常に黒いオーラ出てるような子だし六割くらいの確率で分かる。後藤さんの周囲だけ少し温度低くなってても全然不思議に思わないよ。

 いやそんな事はどうでもよくて。今の俺には後藤さんはある意味救世主だ。一刻でも早くこのおままごとを中止させなければならない。

 

 いつものように何か奇行に走ってくれればいいのだが、生憎彼女は今トレーを持っていて変な行動を起こせないだろう。

 視野を広める。飲み物を持ってくるだけで無駄に時間がかかるような子だ。何かしらやっているに違いない。例えば飲み物とかその辺にツッコミ所があるはず……。

 

 あったぁ!! 

 

 

「いや麦茶なのにシャンパングラスってなんでやねん!!」

 

 さすが後藤さん。良かれと思ってやった行動を斜め上の方向にぶっ飛ばしていくのはもはや才能だ。絶対に外ではやらないでほしい。

 

 

「あっ、す、少しでも陽キャ的な気分になれるかなって……」

 

「真面目に返してこなくていいから。あと陽キャもさすがにシャンパングラスで麦茶は飲まないと思うぞ」

 

 多分。俺自体陽キャじゃないから断言はできないのがちょっと怖いところ。

 パリピなら逆にやってるかもしれない。あいつらに常識とかないからな。むしろ常識ぶっ壊していくタイプの輩だもんな(偏見)

 

 

「そっそれよりふたり、なな何でここにいるの……?」

 

「おままごとしたいから」

 

「おおお姉ちゃん達今から大事なお話あるから、ジミヘンと遊んでてね……?」

 

 よしよく言ったぞ後藤さん! これでドロドロな昼ドラ系おままごとをやらなくて済む! 

 

 

「え~つまんない~! 今からするとこだったのに~!」

 

「私はふたりちゃんがいても大丈夫よ。ね、優人さん?」

 

「ゆっ……さん……!?」

 

「下の名前にする事で余計関係深くなってきた感出すのもやめろォ!! ふーちゃんにはずっと綺麗な心のままでいてもらうんだ!」

 

「過保護だねー」

 

 お姉ちゃんがこれだからね。せめてふーちゃんには健全に真っ直ぐ育ってもらわないと。

 お友達たくさん作って元気に走り回るのを見守るのが俺の役目なのだ。今そう決めた。代わりに後藤さんはその光景を見て押入れに引きこもる。

 

 

「ととっとにかく……お願いします! ジミヘンと遊んでてくださいっ!」

 

「えぇ~」

 

 うわぁ、バンド仲間の前で妹にマジ土下座してる……。さすがにそこまでしてほしいとは思ってなかったんだけどなあ。

 そしてそれを見てもまったく動じず全然不満を表すふーちゃんのメンタルも中々に凄い。素直で直球な子供というのは、裏を返せば無邪気で遠慮なく人の心を踏み荒らす暴君なのだ。

 

 しかしそこはやはり姉。土下座でも通じない事は想定していたのかすぐふーちゃんの近くまで寄って耳打ちしだした。

 

 

「っ! もうっしょうがないなぁ~!」

 

 何かを聞いたふーちゃんは言葉とは裏腹に喜んだ様子で部屋を出ていく。当然のようにジミヘンも後ろに着いて行った。

 おそらく買収したなこれ。

 

 

「アイスか何かで釣ったな?」

 

「わっ私の分のアイスだから、大丈夫……」

 

 自分の尊厳とアイスを犠牲にしてまで出ていってもらいたかったのか……。

 0か100でしか行動できんのかこの巡査部長。まあ俺の目的も同じだったし達成されたので別に何でもいいや。

 

 今度アイスでも買ってやろう。

 

 

「じゃあ、この部屋も平和になった事だし本題にでも入りますか」

 

 

 

 

 気を取り直して俺達はテーブルを囲んだ。

 

 

「それじゃあTシャツのデザイン決めよーう! みんなはこれに自由に描いてね!」

 

 そう言って虹夏さんが取り出したのは基となるTシャツが描かれたタブレットとお絵かき帳である。

 お絵かき帳を三冊それぞれ後藤さん、喜多さん、俺に渡された。

 

 

「……え、俺も描くんですか?」

 

「そだよ?」

 

「支えるって言ってもこういうデザインとか考えるのはさすがに俺の仕事じゃないような気が」

 

「ん~?」

 

「何でもないです」

 

 よし、拒否権はなさそうだ。もはや何も言うまい。

 仕方なく色鉛筆を手に取る。色鉛筆とか持つの何年振りだろう。

 

 

「無難にロゴTでも良いんだけど、そのままグッズにして物販で売りたいと思ってるし! みんなからそれ以上に良い案が出たら採用しますのでよろしくねー!」

 

 意外と貪欲だなこの人。いやバンドの活動資金を貯めるなら当然というべきか? 

 

 

「よ~し、後藤さん、清水君、頑張りましょ!」

 

「はっはい」

 

「デザインねえ」

 

 俺の分のお絵かき帳まで用意してたって事は最初から俺も面子に入れられてた訳ね。

 どうりで先にこっちの家に来た訳だ。デザインなんてそう簡単に出るものじゃないだろうし、考える人数は少しでも多い方がいいという事だろう。

 

 だとしたら今夜が山田はマジで何してんだ。どっかで音楽聴いてたり街を散策してるんじゃないだろうな。

 

 

「ぼっちちゃんずっとその装備なんだね……」

 

 今までずっと俺しか家に来る事なかったからはっちゃけたいんです。そっとしといてやってくだせえ。

 ほんとどこで手に入れたんだその装備。絶対今日以外で使い道ないだろ。

 

 それにしてもTシャツのデザインか。こういうのって絵心とかない俺でもできんのかな? 

 センスとか問われて難しそうなイメージしかない。虹夏さんも言ってた通り普通にロゴTじゃダメなの。喜多さんも後藤さんも言われた通り各々のデザインに取り掛かっている。

 

 え、そんなすぐ描きにいけるもんなの? 俺の想像力が乏しいだけ? 男子と女子とでは差があったりとか? 

 アニメとかで培った想像力を働かすんだ。常にイメージするのは最強の自分だぞ。

 

 

「後藤さんもっと顔上げて。目悪くなんぞ」

 

「あっうん……」

 

 お絵かき帳と顔の距離が近すぎる後藤さんに軽く言いつつ、自分は自分で考える。

 どうしよう、とりあえずでいいから俺も何か描かねば……。とにかくそれっぽいのを描けば妥協案くらいにはなるよな? 

 

 

「できました~!」

 

「お、どんなのどんなの?」

 

 え、早くない? 

 

 

「コンセプトは友情努力勝利で~す!」

 

「体育祭で見るやつ!」

 

「ジャンプじゃねえか」

 

 喜多さんが描き上げたデザインはピンク一面のTシャツに『皆で掴め! 勝利の華を! 結束バンド』やらガンバレ、優勝とか描かれている。にっこりマークとか描いてんのがもう陽キャ感凄い。いったい何に優勝するつもりなんだろう。フェスか? 

 

 

「え~可愛くないですか?」

 

「待って、優勝って何? ライブにそんな概念ないけど……」

 

「んっとぉ、ノリです!」

 

「ノリ?」

 

「だってこういうの着たらみんなの心が一つになる気がしません!? ね、清水君!」

 

「はいはい、そげぶそげぶ」

 

「そげぶって何なの!?」

 

 喜多さんの暴走を止めるにはこっちがボケて相手にツッコミをさせるのが手っ取り早い。

 陽キャへの対抗の仕方はこれくらいしか分からねえ。俺にはこのフォローが限界です虹夏さん。

 

 

「ていうかぼっちちゃんがぶるぶる痙攣してる!?」

 

「体育祭に良い思い出ないでしょうからね。嫌な記憶ばかりなんでしょう。俺は見てないけど」

 

「そっか。優人くんとぼっちちゃんが再会した時はもう体育祭終わってたもんね」

 

「はい。それより虹夏さん、後藤さんにもたれかかるとマッサージ機みたいで面白いですよ、ほら」

 

「遠慮しとく……」

 

 後藤式マッサージ結構効くから良いのに。たまに体育祭の話してマッサージの代わりになってもらうのもありな気がしてきた。

 ん? あれ、何だかもたれてる背中が沈んできた……? 

 

 

「後藤さん、溶けちゃいましたね」

 

「今日暑いからね~」

 

「ぎゃあ!? 背中に後藤さんの泥が染み付いてる!? これ洗濯で取れんのか!?」

 

「清水君も時々バカになるわよね」

 

 誰かまたバカって言ったな!? 

 まずい、ピンク色の泥ってどうすりゃ取れるんだ。ていうか泥でいいのかこれ。ペンキみたいにも見えるけど。

 

 幸い上着にしか付いてないから脱げば何とかなるかと思っていたら、突然襖が開いた。

 

 

「ほら、本当にいるでしょ?」

 

 ふーちゃんが美智代さんと直樹さんを連れてきた。

 

 

「あ、こんにちは~!」

 

「お邪魔してます~!」

 

 本当にいるって、まさか後藤さん信じられていなかったのか……。

 

 

 

 

 ────

 

 

 

 

 時刻は夕方の五時半。

 俺達は先ほどと同じように後藤さんの部屋に戻ってきていた。

 

 結局あの後、後藤さんが初の友人を連れてきたという事で急遽友達記念日パーティーが開かれたのだ。

 ピザやらから揚げやらと後藤さんの好物ばかりが並べられた昼飯だったり、美智代さん達が本当に虹夏さん達が友達なのか再確認してきたりした。娘を何だと思ってるんだこの人達は。

 

 あとはトークに花を咲かせつつ、喜多さんが持ってきた青春胸キュン映画を観たり後藤さんが前もって練習してたらしいツイスターゲームや大富豪などをやって盛大に時間を潰したのだった。

 そう、盛大に時間を使い潰したのである。本来の目的を忘れて。

 

 

「結局映画観てゲームして遊び倒してしまった……」

 

「ツイスターと大富豪楽しかったですね!」

 

「楽しかったよ? 凄く楽しかった! けど……」

 

「まあまだちょっと時間残ってるしデザインの続きやりましょうよ」

 

 楽しいとすぐ時間経つって言うものね。それだけ楽しんでくれたなら後藤さんもきっと悪い気はしないだろう。

 今は青春ラブコメ映画のせいで死にそうになってるけど。

 

 

「清水君もツイスターやれば良かったのに」

 

「あなた様は意味を分かって仰っておられやがりますのでしょうか? 俺以外全員女子の場でツイスターやれる男がいたらそれはもう超の付くド変態か男好きだよ。役得精神を隠してやったとしても女子には下心満載なのバレて学校生活終了まで目に見えてるっての」

 

「別に私はそんな事思ってないわよ? 普通に一緒にやりたいから言ってるだけで。ねえ伊地知先輩?」

 

「そうそう、それに優人くんにそんな度胸あると思ってないしねー」

 

 あれ? 何か急に俺の事バカにしてないこの二人? これ男として全然見られてなくない? 

 包むならもうちょっとオブラートに包んで言ってくれないですかね。俺にだって一応男としてのプライドが一欠けらくらいあるんですよ! 

 

 

「ふーちゃんとならいくらでもやれるんだけどなあ」

 

「え……優人くんってもしかして、ロリコン……!?」

 

「んな訳あるかぁ!! ただ純粋に何も考えず遊べるのがふーちゃんってだけですぅ! 妖精さんと遊ぶ時は何も考える必要がないからですぅ!!」

 

「じゃあやっぱり私達とやったら色々考えちゃうって事?」

 

「……………………………………………………………………………………」

 

 沈黙は肯定なのに思いっきり黙ってしまった俺。ここから入れる保険ってありませんかね。

 演者でもない俺にアドリブはまだ早かったようです。

 

 いやだってほら、みんな顔面偏差値高いやん。

 さすがに何も思わないのは無理があるやん。俺かて高校一年の思春期男子なんですよ。そら下心ないとか断言できませんて。

 

 男一人と女子三人(一人は除外とする)では分が悪すぎる。勝てる見込みはゼロだ。

 しかも相手の一人は髪赤いから超陽キャ人ゴッド。俺は死ぬ。

 

 

「ま、まあ一応モラルというか常識というか、踏み止まるべき一線を超えなかった俺は紳士って事。これ褒めるとこだから」

 

「ふーん、そういうのよく分かんないや」

 

「私達を思いやってやらなかったって事?」

 

「いや、完全に自分の保身だけど」

 

「自分の事しか考えてない!?」

 

 だってもし喜多さんとかとツイスターゲームをやったってクラスの男子にバレたら俺はどうなると思う? 俺もクラスで孤立してしまうぞ。

 後藤さんとお揃いになっちゃうぞ。こんなお揃い世界一嫌なんですけど。

 

 喜多さんの事だからどこでうっかり話したりSNSで呟くか分からんからな。

 今の若者は何でもかんでもすぐあった事を呟いたりするし。そこんとこ全然呟く事ない俺を見習ってほしい。いや呟く事ないってイベントがないとかじゃないからね。あっても軽率にバレるような事は言わないってだけだから。ホントだから! 

 

 まあしかし女子だけのツイスターゲームを眺めるってのも中々面白かった。

 外野で得する事もあるんだね。これが眼福というやつなんだって思ったよ。女子同士のくんずほぐれつ(健全)を見てても退屈しなかったのでとても良い時間でした。

 

 

「ふぅ、さっきも言いましたけど不毛な話はここまでにしてさっさとデザインの続きしましょう」

 

「ハッ! そうだった! もうあんま時間ないんだ! 急いでやろう!」

 

 よし、虹夏さんがまともで良かった。

 喜多さんから謎の視線を感じるが気付かない振りだ。

 

 後藤さんの相手でもしよう。

 

 

「ほれ後藤さん、そろそろ戻ってこい」

 

「……んはっ!?」

 

 

 

 んはって。

 

 

 

 

 






書きたい事があるのでアニメ7話分あと1話だけ続きます。


では、今回高評価を入れてくださった

☆10:地下フジさん、鈴有希さん、ゼルルさん、クリサンさん、ゆっくり紅玉さん、無印読品さん

☆9:ライナ・ナカジマさん、おたまさん、イニシャルRさん、Ahmesさん、よしよしjさん、煎茶555さん、結輝さん

☆8:一般マカロンさん

本当にありがとうございます!
承認欲求モンスターワイ「高評価感想お気に入り感想ここすき感想くれー!」



9話のぼ喜多が何回見ても最高なんじゃ。
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