再会した幼馴染が引きこもり寸前だったから面倒見る   作:たーぼ

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また茶番が長くなってしまったよ。
前半は完全にバカテスのノリで書いちゃった。




46.ギャグのノリを本気でやると洒落にならない時がある

 

 

 

 月曜日。

 いつも通り後藤さんと別れ自分の教室に入った時の事。

 

 一歩踏み入れた瞬間、俺の視界に映ったのはこちら目掛けて飛んでくる足の裏であった。

 

 

「はよーっす」

 

「死に晒せ清水クソカスボケがァァァあああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああッ!!」

 

 ドゴァッ!! という音と共に教室の外へ吹っ飛ばされる俺……という訳でもなく。

 しっかりと相手の足と衝撃を受け止めノーダメージである。

 

 

「……受け止めた、だと……?」

 

「朝っぱらから飛び蹴りたぁ随分とご機嫌じゃねえか田中ぁ。いったい全体どういう了見だテメェこの野郎言い分によっちゃその坊主頭を0ミリ全剃りしてやらぁ!!」

 

「地獄へ落ちろ清水アホボケカスナスゥゥゥううううううううううううううううううううううううううううううううううううううッ!!」

 

「うぉぉぉおおおおおうッ!?」

 

 今度は真横から振り落とされた竹刀を何とか寸前で躱す。

 あ、あっぶねぇ……!? 

 

 

「何だよ高橋まで! 俺の脳天かち割る気かバカ野郎!?」

 

「チッ……外したか」

 

「マジの悔し顔してない!?」

 

 何だよいったい何がどうなってんだ!? 

 こいつら朝からこんな血の気の多いヤツらだったっけ。俺を狙ってくる攻撃がいつもより殺意高いんだけど! 

 

 ……いや、待て。おかしい、普段よりも視線を感じるぞ……特に男子から。

 何だ……もれなく全員殺意しか飛ばしてこねえ。こいつら何を企んでやがる。

 

 

「せめて理由を言いやがれ! 謂れのない罪で裁かれる義理はねえぞ!」

 

「謂れのないだと? ほう、よくもまあそんな事が言えるなぁ清水君よ~……。もうクラスの全員知ってんだぜ?」

 

「……何だと?」

 

 全員? 女子も含めてか? 

 思い当たる節が一つも出てこない。悪行なんかやった記憶もなく、慎ましく生きてる俺に何の罪があるというんだ。

 

 

「言っておくがもし俺に何の非もなかったらお前ら全員一発ぶん殴ってやるから覚悟しとけよ」

 

「非がなかったら、な」

 

「もったいぶってんじゃねえよ田中。さっさと言ってみやがれってんだ。こちとら冤罪の反論ならいくらでも出てくるんだよぉ!!」

 

「貴様が休日に我がクラスの華、喜多さんと二人きりで水族館に行った事……バレてないとでも思っているのか?」

 

「…………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………」

 

 時間が止まったような気がした。

 どうしよう、嫌な汗が止まらない。滝のように出てきちゃう。あ、あるぇ~? おっかしいぞ~? 

 

 

「……しょ、証拠は? 俺と喜多さんが二人で出掛けた証拠でもあんのかよ!? まずはそれを見せねえとこっちも納得できねえぞ!?」

 

 そうだ、ある訳ない! 喜多さんにも俺とのツーショットは撮るだけでSNSに上げるのはやめてくれってちゃんと言ってるんだ。

 物分かりの良い彼女なら俺の顔が写ってる写真なんて上げてるはずもないし、誰かに見せるような事もしてないはず。大丈夫、きっと大丈夫だ。

 

 俺の言い分を聞き入れたのか、田中が大人しい鈴木に何かを持ってくるように首をクイッと動かすと、鈴木は黙ってスマホを取り出し軽く操作してから田中に渡した。

 そして田中はそのスマホ画面を俺の目の前に掲げてきて、罪人に問うように口を開く。

 

 

「喜多さんがイソスタに投稿した写真。これは貴様の地元金沢八景の近くにある横浜シーパラダイスだろう?」

 

「……」

 

「そして昼食時の写真。これには可愛らしいパンケーキの奥に女子では少々重めのロコモコがある。おかしいよなあ、普通に考えたらそんな遠くの水族館に行く必要なんかねえしどう見ても女子一人で食べきれる昼飯の量じゃねえもんなあ?」

 

「…………」

 

「そして極め付けはこれだ。喜多さんが飲み物を持った手元だけを撮ってる写真。一見普通の写真のように見えるが、その奥には微かにだがどう見ても男の腕と思われるものが同じカップを持ってるのが写っている。こんな分かりづらい写真でお前だと決めつけるのは邪推だと思うか? だがな清水、お前ミルクティー大好きだったよな? 何だこのカップ底にあるミルクティーの色は?」

 

「………………」

 

 体が震えてきた。どうしよう、思った以上に証拠を掴んでやがるこいつら。特定厨かよ気持ち悪いな。

 というか喜多さん俺とのツーショット上げるのは止めてくれと言ったけど、それ以外で俺が写り込んでそうなものは別にいいとか言ってないんですけどぉ! 

 

 これじゃ何だか匂わせ写真みたいになってるじゃねえか! 変に憶測が出回って炎上するタイプのやつでしょこれ知ってるよ!! 

 どうする……こうなってしまったこいつらを宥めるのは至難の業だ。つうか絶対無理。何か、何か弁明できる材料はないか!? 

 

 

「……ハッ!? そうだ喜多さん!」

 

 俺は先に来ていて女子に囲まれている喜多さんに声をかける。

 こういうのは本人の声を届けるのが一番だ。何か上手い言い訳でも釈明でもしてくれたらこのバカ共も少しは落ち着くはず! 

 

 

「こいつらに説明してやってくれ! 喜多さんの言葉ならまだ届くはずだ!!」

 

 俺の必死な言葉に彼女は、

 

 

「えっと……一応バンドやってる事とか今回の事について色々話したんだけど……」

 

 だけどと言った時点で嫌な予感はした。

 説明したにも関わらずこいつらが俺を殺そうとしてくるという事はだ。救いはないと思った方がいいかもしれない。

 

 最後に、喜多さんは可愛らしく手を合わせて俺に謝ってきた。

 

 

「ごめんね、優人君っ」

 

《殺ッッッッッッッッ!!!!》

 

「何でそこで下の名前初解禁してんだぁぁぁあああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああッ!?」

 

 大人しい鈴木以外のクラスの男子が同時に飛びかかってきた。

 同時に俺は廊下へ飛び出し全力ダッシュで逃亡を図る。喜多さんのヤツ……最後の最後で火に油を注ぎやがって……!! 

 

 背後からはおよそ十八人の男子が爆走で迫って来ていた。もはや魑魅魍魎だ。

 するともうすぐHRが始まるからか、担任の若い先生(女性)が我がクラスの方へ歩いてきているのを見つけた。しめた、教師の力があればさすがに化物達も大人しくせざるを得ないはず! 

 

 

「先生! ちょっと後ろのバカ共説教してやってください! じゃなきゃ俺確実にボコボコにされて殺されるんですけど!!」

 

「はーい、もうすぐHRだからそれまでには戻ってきなねー。死なない程度に済ませるなら好きにしなさーい」

 

《御意ッッッ!!》

 

「おいコラ教師いち生徒見捨ててんじゃねええええええッ!?」

 

 俺のクラスは頭おかしいヤツしかいねえのかちくしょう! 

 普段は特に話さないと言っても、元々クラス全員仲良くて一致団結しやすいメンバーしかいないってのも考えてみりゃおかしな話だもんな。

 

 そしてあの男共、こういう時でも一致団結して俺の命を狙ってきてやがる。

 無駄に団結力が良いと連携してくるから厄介だ。あと陸上部のヤツ早えな!? 

 

 

「大人しく捕まって殺されろ清水カスゴルァァァあああああああああああああああ!!」

 

「貴様の罪は法律で裁けぬ故、我らが直接粛清致す!」

 

「清水死すべし! 悪は裁くべし! 清水死すべし! 悪は裁くべし!」

 

 言ってる事がいちいち怖いんだがあいつら! 

 FFF団みたいな事しやがって……リア充陽キャの集まりなんだから彼女くらいいるんじゃねえのかよ! 

 

 

「我ら全員貴様以外は運動部で部活一筋。女子にかまけてる暇は休み時間しかないッ!! しかしそれはそれとして女子と二人で出掛けるのは普通に羨ましいので許さん!! よって死刑死ねぇ!!」

 

「心の中読んでくんじゃねえよっ!?」

 

「喜多さんから聞いたぞ清水ぅ!! テメェ帰宅時間長いからって一人だけ部活に入らず苦労してると思ってたらバンド活動手伝ってんだってなあ!!」

 

 田中の坊主め……余計な情報喜多さんから掴んでるんだったな……。

 というかあいつもめっちゃ早えじゃん! そこはちゃんと野球部で走り込んでるってか!! 

 

 

「しかも四人構成のガールズバンドだぁ!? こちとら男だけのむさ苦しい坊主の集まりだってのに良い御身分だなこの野郎! 喜多さんが所属してんなら全員もれなく美少女確定してんだろ!? せめて()()くらい紹介しやがれボケがぁ!!」

 

「…………………………………………………………………………あァ?」

 

 田中の言葉に俺の足が思わず止まる。

 いいや、正確には止めた。

 

 

「バカめ! 足を止めたな! お前らどいてろ! 喰らえっ野球部直伝フライング殺人スライディングーッ!!」

 

 もはやただの飛び蹴りで向かってくる田中を見据えて、

 

 

「死ぃにゃあぶどぅるるるるるるっ!?」

 

《田中ぁッ!?》

 

 蹴りを躱わし頬に一発叩き込んで吹っ飛ばす。

 坊主頭が男子の群れへ転がりこんでいき、ヤツらの足が止まった。

 

 今度は、俺がヤツらの元に歩んでいく番となる。

 

 

「おいそこのクソ坊主。今なんつった? よもやあいつらに言い寄ろうとか言うんじゃねえだろうなぁ?」

 

「何かいきなり雰囲気変わったぞ清水のヤツ……もしかして俺ら変な地雷でも踏んだか?」

 

「だとしてもヤツは部活にも入ってない一般人だ。運動部で数でも勝ってるこちらに敗北はねえ」

 

「田中息してないぞ」

 

「ほっとけ。今はあの罪深き罪人を裁……ねえ顔変わってないあいつ? 何かツノが二本生えてるんだけど」

 

「テメェらも話聞いたんならもう同罪だ。逃げる義理はねえ。全員まとめて二度と女子と関われねえくらい顔歪ませてやらぁ」

 

 こんなカス共に結束バンドのみんなが言い寄られると思うと文化祭ライブに出るのも少し気がかりになってくるな。

 まあここで相手にされないくらいボコしとけば近づこうとは思わんだろ。とにかくぶっ飛ばす。真っ直ぐ行ってぶっ飛ばす。

 

 

「い、いいい行け野郎共ぉ!! 相手はたかが帰宅部一人! ガールズバンドの手伝いなどとのたまり甘い汁を啜る羨ま……不埒なオス猿に過ぎん!! 全員でかかれば恐るるに足りんぞお!!」

 

「問題児ばかりの面倒見る苦労も知らねえテメェらに語る事なんか一つもねえ!! かかってきやがれ、全員生きて帰れると思うなよおッ!!」

 

 かくして、俺と猿共の死闘が始まった。

 

 

 

 

 ────

 

 

 

 

「で、クラスの男子半分以上を戦闘不能にして怪我の治療もしないままスターリーにやってきたと」

 

「っつつ……まあそういう感じです……」

 

 放課後、スターリーに来た俺は虹夏さんに絆創膏や消毒液で簡単な処置をしてもらいつつ、状況を説明していた。

 

 

「体育会系の相手しかいないのに無茶しすぎだよ」

 

「高校生男子の熱いノリと思って軽く流してください」

 

「それでクラスの男子半分以上に勝てるお前も何なんだよ」

 

 あいつら俺を殺す気満々だったしこっちだって全力なんですよ。そりゃもう一人二人倒しては逃げてまた一人二人倒して逃げてを繰り返してた。授業だけは真面目に受けて休み時間は全部バカ共の相手してたのだ。

 喧嘩にルールなんてない。結局は最後に勝てば良い。そう、最終的に勝てばよかろうなのだァァァァッ!! 

 

 

「男の子ってほんと何ですぐ喧嘩するんだろ。痛いだけじゃん」

 

「男にゃ譲れないものがあるんですよ」

 

「それで怪我したら元も子もないでしょ」

 

「いぃッづぁッ!?」

 

 消毒液が染みる!? もうちょっと優しくポンポンッってして!! 

 

 

「それで、何でぼっちちゃんと喜多ちゃんは優人くんの後ろに引っ付いてるのかな」

 

「さあ? またスタンドになりたかったんじゃないですか?」

 

「私がちょっと欲張ったせいで優人君が大変な目に……」

 

「そういや元凶君だったね」

 

「ゆ、ゆうくんはもう、怪我するような事したらダメ……。と、というか喜多さんいつの間にゆうくんを名前呼びに……!?」

 

「いつも溶けてる後藤さんが何言ってんだ」

 

 普段から怪我よりやばい事なってる自覚あんのかこの子。

 

 

「いや~ゆうきゅんも高校生っぽい青春してんだね~!」

 

「つーか何で酒飲みニートがいんだよ消えろ。もしくは消えろ」

 

「きくり姐さんも不法侵入が板についてきましたね」

 

 怪我してる俺よりも何故か床に倒れながら笑ってる酔っ払いこときくり姐さん。

 最近拠点の新宿よりこっちに来てる回数の方が多くなってるんじゃない? 

 

 

「もぉ~二人共ツンがひどいな~。けどゆうきゅんは何だかんだ許してくれるもんねぇ!」

 

「いっでぇ!? こんな時にしがみ付いてくんなっての!?」

 

「うはは~! そんな事言っても顔赤くなってんぞぉ? 照れ隠しなのバレバレだぜ~! ほらほら妹ちゃんも何か言ってやれー!」

 

「廣井さん帰ってください。今優人くんの治療中なので」

 

「うわぉ、先輩に負けず劣らずの目をするようになってきたね……」

 

 おおう……今の虹夏さんの目、俺もちょっとゾクゾクしちゃった。

 さすが店長の妹だ。瞳の温度が氷点下にいってるのが見てるだけで分かる。将来有望ですねあれ。圧だけで人を従えそう。

 

 

「ここの居心地良すぎるのが悪いんだよー! 私みたいなダメ人間でも受け入れてくれる優しい子達ばかりだし先輩の家でシャワー借りれるしピッタリの場所なんだぞぉ~! もっと私を甘やかせ~! 構え構え~!! どうせ先輩は可愛いものに弱いんだろぉ。これでどうだ! にゃ~にゃ~ニャーン!!」

 

「もしもし警察ですか? 酔っ払いが業務妨害してるんですけど今すぐ来てもらえますか。場所は……」

 

 先輩に通報されてる後輩って何。全然効いてないし。

 そして店長も容赦ねえな。

 

 

「はぁ……虹夏さん、とりあえず文化祭ライブの事話し合いませんか? そろそろセトリも決めつつ練習しなきゃですし。あ、治療ありがとうございました」

 

「それもそうだね~」

 

「ウッ……文化祭ライブ……」

 

 後ろで落ち込む声がした。

 俺のスタンド、ボッチミスディレクションだ。

 

 

「まだ不安なのか? もう取り消せねえしみんなで出るってちゃんと決めたろ? そのためにテストだって頑張ったのに。主に俺が教える側で」

 

「で、でもぉ……」

 

「何々どしたのぼっちちゃん? 心配事でもあんの?」

 

「きくり姐さんには言ってませんでしたっけ? 結束バンドで文化祭ライブ出る事になったんですよ。けどいつも通り後藤さんがごねてるって感じです」

 

 やる気になったり不安になってツチノコになったりと、情緒不安定なのはいつもと変わらないが最近頻度が多くなってるのは確かだ。

 この子の気持ちと性格を考えると分からないでもないが、決まってしまった以上後戻りはできないのを理解して練習に熱を入れてくれると嬉しいんだけどな。

 

 

「だ、だって……いつもの箱より多い人の前で……しかも、学校での私を知ってる人の前でライブをするのが……こ、怖くて……」

 

 まあ、いきなりスターリーよりも多く人が集まる場所でライブをするのは相当緊張するものだろう。

 こんな性格の後藤さんなら尚更だ。何か良い方法でもないか色々模索してみたが中々良い案は出ず。もう最終的に俺が後藤さんの願いを何でも聞くとか言えばワンチャン頑張ってくれないかなと思ってみたけど、そんなんでやる気が出るならとっくに向こうから言い出してくるはずだ。

 

 喜多さんとも話した通り、俺は後藤さんが学校のステージで演奏してみんなを魅了するかっこいい姿が見たい。

 人気者とまではなれなくても、みんなの後藤さんを見る目が少しでも疑心より好意的になってくれれば、彼女ももっと学校での生活が過ごしやすくなるはずだから。……変に調子乗らなければの話だけど。

 

 そんな事を思っていると、突然きくり姐さんがポッケから何かを取り出した。

 

 

「ねえぼっちちゃん、これあげる」

 

「え?」

 

「私のバンド今日ライブするんだぁ。だからそのチケット。この前のお返しも兼ねてさ……良かったら見に来なよ!」

 

「えっ……い、いいんですかっ?」

 

「もちろん! ほい、君達もどうぞ~。ゆうきゅんのもあるよ!」

 

 そう言ってきくり姐さんは人数分のライブチケットを渡してきた。

 

 

「ありがとうございます」

 

「あ、じゃあチケット代……」

 

「いいよ~! あげるあげる! こう見えても私インディーズでは結構に人気バンドなんだよぉ。ノルマ代なんて余裕だし物販でも稼いでるんだから!」

 

「じゃあ何でいつもウチのシャワー借りてくんですか?」

 

「この前の電車賃俺も返してもらってないですね」

 

「家賃払えクズ」

 

 ごもっともである。

 お金稼いどいて返さないのもさすがにどうなんだきくり姐さん。やっぱアンタは最高に生粋のクズだぜ。絶対見習わねえ。

 

 

「あぅ……えっと、それには深い訳があって……泥酔状態でライブするから毎回機材ぶっ潰して全部その弁償に消えてるの……」

 

「自業自得じゃねえか。おい優人、他にこいつから返してもらってないお金あるか?」

 

「きくり姐さんからはもうないですけど、リョウさんから何回か返してもらってません」

 

「優人……!?」

 

 悪いなリョウさん。同じベーシストが正しく責められてんだ。アンタもクズなら同じ地獄に落ちてやるのが筋ってもんだぜ。

 

 という事で底辺ベーシスト達から正式にお金を返済してもらい関係は保たれた。

 お金の貸し借りは信用してる人としかしちゃダメだね。

 

 

「ったく、というかお前ライブ活動する前は酒飲んでなかったろ。体壊すぞ」

 

「あー……まあそんな事はどうでもいいじゃん? よ~し、という事でみんな新宿にレッツゴだよ~!!」

 

 酔ってるノリで流したなこの人。

 

 

「どうしたの君達! 返事がないよ! ゆうきゅんもほら……ってあれ、ゆうきゅんいつから手すりみたいな形状になったの?」

 

「なってねえよ」

 

 どこ見て言ってんだ。

 そういうのになれるのは後藤さんだけで俺はまだなれねえよ。いやなりたくもないけど。

 

 

「あの人あれで今日のライブできるの……?」

 

「できてるからおかしいんだと思いますよ」

 

「……ねえ、この音……何かしら?」

 

「音?」

 

 そろそろ新宿に向かおうかと軽く準備しようとしていたら、聞き慣れない音が聞こえてきた。ここはライブハウス。普段なら外の音は結構シャットアウトされてるはずなのに。

 ヴーヴーという高い音がこちらに近づいてきている。

 

 

「……あ、そういやさっき店長通報してたな」

 

「え!? 警察!? ほんとに呼んでたの!? ああいうのって普通その場のノリで冗談みたいなやつじゃないの!?」

 

「それをするのが虹夏さんの姉って事ですよ」

 

 俺もマジで通報してるとは思わなかったや。

 ロックに関わる人達ってどこかしらでネジが一本外れてないとできないのかねぇ。

 

 

「よぉ~し、みんな警察ごと新宿に連れてくよ~!!」

 

「スターリーで警察沙汰は嫌ぁぁぁ~~~!!」

 

「けっ、警察……!? わ、私も挙動不審暗すぎる事案で捕まったりするんじゃ……!?」

 

 

 

 まずはこの状況をどうするか考えないとだなー。

 

 

 

 





超絶簡単オリ主紹介②

清水優人。

名前の由来は以前の通り。名字の由来は作者が一番好きなバンドボーカルから取っている。
基本的に誰にでも優しいが、仲良くなったりあまりにも酷いのがいると普通に態度や口が悪くなる。
大抵の事は少しやればそつなくこなす事ができ、本気になれば成長速度が異常に早い万能型。だが大体はぼっちのためにそうなっているので無意識。
このオリ主はBLUE ENCOUNTの『ポラリス』という曲を基に出来上がった。
ヒロアカの曲だからみんなも聴いてみてね。オリ主の在り方とか少し分かるかもしれないよ。


では、今回高評価を入れてくださった

☆10:ハーフライスさん

☆9:小畑屋さん、KYBMさん、Thanatosさん、鉦刈さん、Halfさん、venomousさん、5837さん、タスマニアさん、nanao23さん、モヤッシーさん、ばくおにさん、タマンさん、イキョウさん、こにさん、完全無欠のボトル野郎さん、夜空さん、焼きトマトさん、けん0912さん

☆8:灯籠蜘蛛さん、長鎖嘉音.さん

本当にありがとうございます!
感想いっぱい貰えるとニヤつきます。高評価はもっとニヤつきます。
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