再会した幼馴染が引きこもり寸前だったから面倒見る 作:たーぼ
GW明けの仕事きっちぃ~~~!
「みんなリハ少し走ってたから本番では気を付けてね」
「分かりました」
全体のリハが終わって楽屋に移動してきた俺達。
本番までの時間はまだもう少しあるので、ここで各々最後の自由時間となる。
本番までに集中力を高める人もいれば、あえて直前まで練習せずにコーヒーを飲んだり大人であれば本番5分前に必ず煙草を吸うなど、そういったルーティーンを行いメンタルの安定を保つ人もいる。
各々が本番までにする事には一見何もないように思える事もあるかもしれないが、大抵はちゃんと意味があったりするのだ。
そしてそれは結束バンドにも──、
「SIDEROS達のバンドよりも目立つためには派手なライブパフォーマンスをするしかないわよね……」
「でっですね……」
「こ、こうなったらじゃんけんで負けた方がギターをたたき壊して客席にダイブするってことで……」
「じゃ、じゃんけん……」
「会場ドン引きだよ!! ちょっと優人くん何とかして!」
「彼女達なりにロックを見せようとしてるんです。ここはやりたいようにさせてやりましょう」
「そこは諦めないで!? ここで優人くんが諦めたらライブがカオスになるだけだよ!?」
言える事でもなく、彼女達は今日も結束感ゼロでマイペースな時間を過ごしていた。
拠点以外でこんなコントできるのある意味凄いんじゃない? やっぱ最強の陰と陽が合わされば怖いものなんてないよきっと。ほんとこういう時相性いいよね後藤さんと喜多さん。実際は両方めっちゃ緊張してるんだろうけど。
さて、心の中でこんな一人語りをしている俺だが、現在諦めないでと虹夏さんに肩を掴まれブンブン揺らされている。それはもう凄い勢いでだ。
頭が振り子のようになってます。そろそろ止めてくれませんかね虹夏さん。俺の脳みそがシェイクシェイクされてブギーな胸騒ぎ状態になってきてますので。
「うっぷ……まあ、客も9割はきくり姐さんのファンの人達だし良い感じに迎えてくれおえっぷ……るでしょ……。一号さんと二号さんも結束バンドがゲストで出るよって言ったらその日の内にチケット確保してたから来るのは確定だしな……ごぷっ」
危ねえ、もう少しでウップシェイク脳みそ味が出るとこだった。
一応きくり姐さんに結束バンドのファンも呼んでいいか聞いておいてよかった。少なくともこれで100%のアウェイではなくなったはずだ。
ただでさえ急ごしらえの呼び出しバンドなのに、新宿FOLTを拠点にしてるSICK HACKとSIDEROSと違って結束バンドの場違い感は正直半端ない。
そこをどうにかして少しでも緩和できればと思っての一号さん達召喚である。結束バンドあるところに一号二号ありとはよく言ったものだ。今初めて言ったけど。
「でも9割は廣井さんのファンなのよ。それって怖くない……?」
「……」
ひ、否定できねぇ~~~~。
深刻な飲んだくれ、借金持ち、金欠と綺麗にクズの三拍子が揃っている女、それが廣井きくりである。安心材料なんて最初からなかったんだわ。分かってた事だけどね!
「残り1割の内0.9割はシデロスのファン、そんで0.1割が一号さん達の結束バンドファン。一号さん達……きくり姐さんのファンに吞まれなきゃいいけど」
「あっゆうくん……そろそろ、いい……?」
「ん? ああ、いいぞ」
俺に確認を取ってから後藤さんは俺の背中に回り、丸まるように両手で小さくギュッと服を掴んできた。イメージとしては母の背中にしがみつくコアラの子供辺りか。
最近発見したらしいが、後藤さんはライブ前にこうする事で若干緊張がマシになるとの事。それでもステージに立った直後はガチガチだが。
それでも何もしないよりはマシなようで、ここ数週間は家でもたまにこうする事で精神の安定を保つ練習をしているのだ。
これが後藤さんのライブ前ルーティーンになりつつある。そして俺はコアラの親気分になれる。うん、後者は何の得にもならないね。
背後にいる事なんていつもの事じゃんというツッコミを俺からしたこともあったが、彼女曰く普段とは違ってこの時は背中の中心点に意識を集中するから安心できると返された。純粋に反応に困った。
今となってはもう完全にスタンドだと思うことにしてちょっとしたジョジョ気分だ。たまに人間やめるしな。
「……今日の客は荒れてるぜぇ~。お前ら、気を緩めるんじゃあねーぞ」
「えっなんで!? というかリョウキャラ変わってない!?」
何でリョウさんまでジョジョ風になってんだよ。どうやって俺の気分を察したの。
「わざわざクリスマスイブにロック聴きに来るヤツなんて恋人のいない暇人に決まってるじゃあないか」
「偏見すぎる!」
「それイブにライブしに来てる俺達にも刺さりません? ブーメランの切れ味紫くらいまでありますよ。あとジョジョ風やめろや」
何なら歌う訳でも演奏する訳でもない客でもない俺とかどの立場なんですかね。
あっ何だか目から水滴が……。
「もうっカップルとかもライブに来るでしょ」
「クリスマスデートでライブ、素敵だと思わない優人君!」
「リア充の頭でギターたたき割るのは素敵だと思う」
「いきなり物騒なこと言い出した!?」
どうしよう、悲しみよりも怒りの方が勝ってきたぞ。
俺がライブの手伝いしてる間にも世間ではカップルやギリギリ恋人未満のヤツらが手でも繋いでイチャイチャしてんのか……許せねえよなあ!?
事前にクラスの男子共の予定は聞いているが、ヤツらはみんな男同士でカラオケなり食べ放題なりナンパなりするらしい。
もしナンパに成功しようものなら喉搔っ捌いてやろう。全員運動部だし顔は悪くないヤツらの集まりなんだよな。性格が残念なのが一番の敗因要素だけど。冬休み明けが血祭りにならない事を祈るばかりだ。
「優人くんも何言ってるのさ。ほら、こう考えてみて! 今日はあたし達がみんなのサンタさんで素敵なライブをお客さんにプレゼントしようよ!」
「私達の音楽がカップルを盛り上げるBGMにされる……!?」
「うぐぁぁぁ……ッ!?」
「結束バンドの曲でそんな雰囲気にはならんでしょ。SICK HACKの曲もサイケだしシデロスはヘビーだしロマンチックには遠いかと」
「急に冷静なこと言うじゃん優人くん……」
『星座になれたら』ならまだしも、他の曲でカップル応援歌みたいなのはないしこれから来る客には派手に盛り上がっていただく事にしよう。
もしその中にリア充がいたら俺が後ろからうなじを斬ってやる。恋人級の御仁には制裁が必要なのだ。
「何でこんな日まで幸せな人間のために演奏しなきゃいけない……」
「この歌詞を共有したいのに……」
「あーあリア充みんな将来老衰で死ねばいいのに……」
「クリスマスのせいで卑屈度も上がってる……優人くんに関しては憎みきれてないよそれ、そこはかとない優しさが滲み出ちゃってるよ。急に過激なこと言ったりいきなり優しくなったり情緒がおかしくなってるよ」
クリスマスイブだもの。そりゃ情緒の一つくらいおかしくなりますって。
「けどぼっちちゃん家はクリスマスとか楽しそうじゃん。優人くん家の人達とも仲が良いんでしょ? 一緒にパーティーやったりしないの?」
「あっ去年はゆうくん家と一緒にパーティーとかして楽しかったんですけど……」
「へえ~そうなんだ! 楽しいならいい事じゃん!」
「でも12月はギターヒーロー宛てのリクエストがクリスマスラブソングばっかりで……」
おい、俺の背中でそれ話すのか後藤さん。
止めてくれ後藤さん、その話は俺にも効く。
「ゆうくんの隣でラブソングを10曲くらい弾いたあたりでお互い耐えられなくなって……暗い部屋でお経を流して二人で仏像に囲まれながらずっと私達は仏教徒って唱え続けてました……」
「いつの間に怪談になったの……? 優人くんまでダメージ喰らってるし」
「思えばあの時から俺達の体に異変が起きて人間やめれるようになった気がしてきました……」
「なにその変な伏線回収!? 呪いじゃん! 怖いよやめて!」
よし、怯える虹夏さんでメンタル回復させてもらおう。
何でライブ前に傷つかなきゃいけないんだ。後藤さんもルーティーンの意味なくなってんじゃん。
緊張をほぐすためにこんな一見マイペースに思える話をしてたせいか離れたとこに座っているシデロスのギターボーカル、ヨヨさんからの視線をまた強く感じた。
というかまだデッドブル持ってる。リハから結構時間経ったのに何でまだ飲んでないの。もしかして二本目? これ以上目ギンギンになって目力強くしてどうしたいの? にらみつけたいの? こっちの防御を下げたいの?
虹夏さんもヨヨさんを見て少し委縮してる様子だ。あんだけ目力強いと睨まれてると思っちゃうよね。大丈夫ですよ。俺も今回はそう思ってます。
しかしそのせいか虹夏さんまでも表情が硬くなってきてしまった。リョウさんはまだいいとして、喜多さんも笑みを浮かべているもののそれは乾いたものだった。後ろにいる後藤さんは掴んでいる力の強さで大体分かる。少し震えがちで強く握っているので緊張しっぱなしという事だ。ルーティーンの意味全然ねえ。
どうしたものか……。
いっそ俺がボケ倒すのもありだが……と思っていると、意外な方向から声がかかった。
「そんな心配しなくても大丈夫っすよ~」
振り返ると、黒い衣装で黒いマスクをした少女がいた。
「自分らがどんなライブをしようが最後には滅茶苦茶になるんで」
想像しているのかいつもそうだからというのを既に分かっているのか、少し眉間にシワを寄せた少女が言う。
自然とみんなの視線がそこに集まった。そういや自分達の事で精一杯だったせいかまだちゃんと挨拶していなかったな。
「そういえばまだ挨拶できてなかったですよね。自分、長谷川あくびです」
そう言ったのはシデロスの衣装に合わせたのかマスクも黒くて印象としては全体的に髪は短く、おくれ毛だけ長くした銀髪の女の子だ。
「私は本城楓子ですっ」
次にひょこっと出てきたのはベージュのような髪色をした少女で、見た感じの第一印象はふわふわ系というかおっとり系を連想させた。
「内田幽々です」
最後ににゅるっと這い出るように言ってきたのは口元のホクロが特徴的で、ウェーブがかったロングヘアーの黒髪パッツン少女だった。
これが新生シデロスのメンバー。構成人数は四人、まだメンバーが入れ替わって間もないのに既にワンマンライブをするほどのクオリティーと人気を誇る、同世代の中でもトップクラスの実力者達。
ヨヨさんのメンバー募集相談に少しアドバイスした身としてはどんな人達なのか気になるところだが、一応はヨヨさんとのロインで多少は聞いていた。
といっても大まかな見た目と年齢だけでどんな人物像なのかは言ってこなかったけど。というかロインでも口下手だから説明がこっちにちゃんと伝わってこなかったと言った方が正しいか。
お互い軽い自己紹介(後藤さんは俺が代わりに紹介した)を終え、
「結束バンドの曲、この前ヨヨコ先輩が貰ってきたCD聴いたんすけど自分は好きっす! 同世代のバンドと出会う機会少ないんで仲良くしましょう!」
「え~ありがとう! こちらこそ仲良くしてくれると嬉しいな~!」
見た感じこの黒マスクの長谷川さんがシデロスの中でもフランクな性格で積極的に話しかけてくるタイプか。
人付き合いが苦手なヨヨさんにとってはありがたいメンバーだな。
「メンバーの入れ替わりが激しいって聞いてたからもっと殺伐としてるかと思ってたよぉ」
「あ~それは……」
「結束バンド! それと清水優人!」
他のメンバーがこっちに来たのでやっと自分からも話しかけれると思ったのか、ヨヨさんが急に威勢よくこちらに声をかけてきた。
自分一人だけじゃこの輪の中に入り込めなかったんだね……。
「ゲストだからってシデロスと同じ土俵に立ったと思わない方が良い。言っておくけど私のトゥイッターフォロワー数は1万人だから」
「うわぁ……」
「突然急カーブして謎のマウントとってきた!?」
SNSのフォロワー数多い方が偉いって思ってる悲しき現代人思考をいきなり自分から暴露してきたよこの人。
どうしてまともなコミュニケーションをとろうとしないの。……あっ、まともじゃないからか。
「清水優人」
「え、この状況で俺に矢印立つの面倒な予感しかしないんだけど……何すか……」
「貴方もトゥイッターくらいはやってるでしょ」
「え、ええ、まあ……自分のと結束バンドの垢をみんなで共有してるくらいですかね」
「私のフォロワーから探しても貴方のアカウントと思うものが見当たらなかったんだけど、貴方私のトゥイッターフォローしてるんでしょうね?」
「してないけど」
「なんでよ!?」
むしろ何でしてる前提でフォロワーの中から俺のアカウント探してるんだよ怖えよ。1万人いるのによくそんなめんどい事しようと思えたな。
「幕張イベントホールと同じくらいフォロワーがいるのよ!? 友達ならフォローくらい普通するでしょ!」
「しねえよ」
ロインならまだしもトゥイッターをリアルの友達と相互になるのは嫌なタイプなんで俺。
するとしても別垢作るに決まってんでしょ。
「あ、私もイソスタなら最近人気投稿に入ったみたいで、1万5千人くらいいますよ!」
「なっ!?」
「喜多ちゃん武道館じゃんすごっ!」
「身近に人気イソスタグラマーが誕生しつつあるとは……さすが喜多さんだな」
常に映えを追求してる女子高生は違いますね。つうかもう俺がトゥイッター広報メインで喜多さんはそっちで結束バンドの広報した方がよくない?
個人垢だからそういう訳にもいかないか?
「~~~っ! バンドマンなら演奏技術で勝負しなきゃダメでしょうが!」
「ブーメラン顔面にぶっ刺さってますけど大丈夫ですか」
完全に敗北者の言動になってますよ。
「こんな感じでヨヨコ先輩がコミュニケーション下手なので人間関係上手くいかないだけです」
「なるほど……ぼっちちゃんとは違うタイプの方だね……」
虹夏さんも理解が早くて助かる。
そんな後藤さんは今も俺の後ろで知らない人達がいるからか固まって怯えてます。
「うちの先輩が迷惑かけてほんとすみません」
「でもいい感じにリラックスできたんじゃないですかぁ~?」
「うぉっ!?」
「あ、言われてみればそうかも」
ビックリしたぁ……内田さんて人どこから湧いてきたんだ……? いきなり隣にいたんだけど。
「……凄いモノ持ってますねぇ」
「えっと……な、何がですかね……?」
あの、内田さんどこ見て言ってるんでしょうか? 何で俺と目が合わないの? 何で誰もいない上の方見てんの?
「それにしてもライブ前なのに落ち着いてて凄いね」
「いや~自分達も毎回緊張してますよ」
俺無視して話進めないでもらえませんかね。
なんか内田さんあらぬ方向ばっか向いてて超怖いんですけど。俺の上と後藤さんの後ろをずっと交互に見てるんですけど!! まさかモノホンのスタンドがいたりとかしない? しないよねさすがに……え、しないよね?
「あの、う、内田さん? そろそろ向こうの話に混ざっても大丈夫ですかね……?」
「はいぃ~」
どうしよう、思った以上にシデロスのメンバーも濃いかもしれん。
全体的にとかではなく一人のキャラの濃さがあまりにも強すぎる。
「自分達よりあがってる人見ると逆に冷静になってくる事ありません? まさに自分達がそれなんですよね」
「あたし達のこと?」
「いや、毎回ヨヨコ先輩が緊張で3日くらい寝てこないんすよ」
「睨んでるんじゃなかったんだ!? 目がキマッてただけなんだあれ!」
まだライブ前の緊張で寝れないの治ってなかったのか。だからエナドリ飲んでたのね。
いやまあそんなすぐ治るもんでもないしライブをする以上緊張からは逃れられないもんな。にしても3日て。一応花の女子高生が3日も徹夜はやばいだろ。
うーん、しゃあねえな。
「後藤さん、ちょっとだけ離れられるか」
「あっう、うん……」
後藤さんに少し離れてもらい自分のトートバッグから常備してる使い捨てアイマスクを一つ取る。
「ヨヨさん、このアイマスク使っていいんで少し横になってください」
「……え、でも今からじゃ」
「分かってます。時間もそんなにないし今から10分仮眠したとしても、ボーカルにとっちゃ致命的に喉が締まっちまう。だから眠るんじゃなくて視界を全部塞ぐ事でリラックスするだけでも効果は多少出てくるはずです。何もやらないよりはマシだと思いますよ」
そう言ってアイマスクを差し出すと、ヨヨさんは躊躇いながらも手に取った。
「何で私に……」
「これでも結束バンドのサポート役してんですよ? あらゆる場面に対して対応できるように準備しておくのは基本です。それにヨヨさんは友達だから放っておく事はできませんて」
こっちには規格外の後藤さんもいるんでね。
普通の人よりは視野も広い自覚はある。世話しなきゃいけない人がいるとこっちも色々気が回るようになってくるのだ。
とりあえずヨヨさんを横にさせて近くにあった薄い毛布をかける。
順番的には結束バンドが先なのでシデロスはまだ時間がある。これで少しはマシになってくれたらいいが。
「さて、結束バンドはそろそろ時間か。虹夏さん、準備始めましょう。俺もまたフロアの後ろの方で動画撮影するから移動しますね」
「そうだね。よし、みんな準備始めるよ~」
「ちょっと待ちなさい。清水優人も」
楽屋から出ようとしたところでヨヨさんから呼び止められる。
本人の表情は至って真剣なのに毛布にアイマスク装備で緊張感の欠片もないな……。これが格上のバンドってまじ?
「さっきのリハ、今までに見た貴方達の演奏よりさらに良くなってた。いつも通りやれば絶対上手くいく。努力は裏切らない。だから自信もってステージに立ちなさい」
見た目はあんなでも、結束バンドより場数を踏んできた先輩としてのアドバイスが確かにあった。
「あ、ありがとうございます!」
「ふんっ……分かったらさっさとステージに上がりなさい! 姐さんのファンを待たせるんじゃないわよ!」
「は、はーい!」
慌ててステージの方へ行く結束バンドの面々を見送るヨヨさんの顔は、俺から見れば何となく優しい表情に見えた。
「……な、何よ……あ、貴方も撮影するなら早く行きなさい! ……その、アイマスク……ありがと……」
どこまでも底の優しさを隠し切れない彼女を見て思わず笑みが零れてしまう。
この前はとんだ捨て台詞で酷い目に遭ったんだ。少しばかり仕返しさせてもらおう。
楽屋を出る直前、俺はヨヨさんに向けて言った。
「やっぱアンタはどこまでも優しいよ。良いメンバーに巡り合えて良かったな」
「なっ……」
半ばイタズラ混じりな笑顔で、シデロスのメンバーにもわざと聞こえるように言ってから俺は楽屋を後にする。
これでメンバーからイジられてしまえばいい。せめてもの仕返しだ。
「……急に何言い出すのよあのバカは……」
「あの人が事あるごとに先輩の話に出てくる噂の清水優人さんなんですね。後でちゃんと話したいところっす……って、ヨヨコ先輩なんか顔赤くないっすか?」
「うっうるさい!」
あれれ~?
ヒロインって誰だっけ~?
では、今回高評価を入れてくださった
☆10:ばしさん、夢幻世界のツァラトゥストラさん、seere72さん
☆9:Esuty3510さん、紅茶館さん、zephyさん、アダマン勝さん、モチモチこしあんさん、タスマニアさん、小型ハサミさん、イキョウさん、巨大刑事さん、
☆8:Erielさん、Alan=Smiteeさん
本当にありがとうございます!
感想もここすきもいっぱいくだされ~! したらまだまだ頑張れるよ~!