A.さっき起きました。(昨日は0時に寝ました)
無事に帰還し帝具をナジェンダに預けた。
その帝具をなんとタツミにつけたらしいが拒絶反応がおこった。実は帝具との相性は最初の自分のイメージで変わるらしい。十中八九この帝具を恰好悪いとか思ったのだろう。まぁ実際に恰好悪いがな。こんな目玉額につけて歩いていたザンクの気がしれない。俺ならば絶対に嫌だ。
「リュウお前には北のエスデスの動向を見て来てもらおう」
「マジかよ」
罰ゲームよりひどい。
ナジェンダも嫌な顔をしているが、それはいつもの事である。彼女がエスデスを嫌うのには理由がある。ナジェンダは右手が義手なのであり、右目も眼帯をしており、そして彼女がそうなる理由をつくったのはエスデスである。
「わかったよ」
「頼んだ。気をつけろよ、仕留める必要はないんだから」
「わかってる」
俺は会議室を出て準備をする。
と言っても服を着替えたり、荷物をまとめたりだ。
かばんの中には食料と水、玄関を出て。
いつも通り村正を抜く。
「走るか」
走ること数十時間。
一日はかかっていないが脚が疲れた。
俺はとある町に入った。ここはエスデス率いる部隊が駐留している町である。それなりに帝国軍の鎧や軍服を着ている奴をちらほら見かける。テントは町のちょっと外れにある。俺はここでそれなりの値段がするお酒を買う。さすがに彼女の元を訪れるのに手ぶらはやめたほうがいいだろう。
カバンの中から仮面を出す。フードをかぶる。
町を出て帝国軍のテントを発見する。こんな短時間でもここまで来たのか。これは予想以上に北方異民族への遠征も早く終わりそうだ。やはりエスデスは優秀だ。
仮面を落ちないようにしてから何食わない顔をしてテント群に入っていく。できれば知り合いがいるといいのだが。右を見ても左を見てもむさ苦しい男性兵士だらけ。しかし全員俺の姿を見ても何も気にしないそぶりをする。
さすが顔パス。
そのまま真ん中の一番大きなテントに向かう。ちょっと開けて中に誰かいないか確認する。明りは付いているが人影は見えなかった。テントの布をめくり中に入る。
ひんやりとするものが首に当てられる。俺は首を動かさずに眼だけで下を見る。長いサーベル、そのまま右へと目を動かす。
「ふふ。もうそろそろかなと思ったよ」
「まず剣を下ろしてくれ」
水色の長い髪をした彼女は剣を鞘へと収めた。
そう彼女こそがナジェンダが嫌う人物、エスデスである。
「お土産」
「そこで売っていた酒だろ。まぁ不味くはないから良いがな。それで?」
「それでって……北の事が知りたいのか?」
「もちろん」
「俺から言えることは、まぁ油断するな。腐っても異民族だし、それでも勝てるだろうがな」
「お前の推測はどうでもいい」
エスデスはグラスに俺が買ってきたワインを二人分注いで一つ俺に薦める。
俺とエスデスの関係は情報屋と買い手である。副業として俺は情報屋もしている。持ち前のスピードを生かし、帝国を走りまわっている。それ以外にもその土地にいる知り合いに話を聞いたり定期的に手紙でやりとりをしている。
「北で注意すべきなのは勇者ぐらいかな?でも優しすぎてメンタルが、ね?」
「なるほど。ならば戦う前に国と民をつぶすか」
「ご名答」
俺はワインを飲む。そこそこおいしいな、いつも安酒ばかり飲んでいるからおいしく感じる。
「それで兵力は?」
「お前たちの倍以上。北側はお前らが来ることを知っているみたいだぜ」
「なるほど。正面切って戦うのは難しいか?」
「それはお前と帝国軍によるな。提案だが、ちょっと日がかかるが」
ワイングラスを置き壁に掛けてある地図を指さす。
今現在いるところを指さしそこから北上し、国境付近で右に回り、要塞都市の右側を進む。
「こうかな?まずこのまま北上して国境前で右に曲がる。そのままぐるりと回るように進み、小さな村を占領して補給しつつ進む。そしてここで真っすぐ進み要塞都市の脇腹をつつく」
「確かに時間はかかるな。しかしそのルートをお選んだのにはメリットがるのだろう?」
「その通り。実は数日前に、ここの右側の壁が壊れたって情報が入ったんだ」
「そこから入れると?」
「うん。壁を壊さずに入れるのはラッキーだ。もしかしたら修復を始めているかもしれないけど。さすがに修理し終えてることはないと思う」
嘘である。
全て嘘である。要塞都市の右側が壊れているなんて嘘である。もしろ遠回りさせることで、日数をかからせる。運が良ければ右側に住んでいる危険種の群れと出くわしてくれるだろう。そこで兵力をおとしてくれれば御の字である。
「なるほどなるほど。毎度お前には助けられるな」
「それはもちろん報酬があるからね?」
「わかっている教えてやるさ」
俺が知りたいのは、エスデスが知っている範囲での帝具持ちと帝国にある帝具である。
「あまり数は多くないな。しかし余って入るので最近では下の一般兵に適性テストをさせるらしい。私が詳しく知っているのは、私の部下三人だろう。詳しいことは言いたくないので帝具の名前だけでいいか?」
「それで十分。俺もあまり詳しく知って後でお前に疑われるのはいやだからな。情報屋は信用で成り立つ」
まぁ、この情報はナイトレイドの為に有効活用させていただきますよ。
「三獣士とか言われているが、あいつらが持っているのはブラックマリン、スクリーム、ベルヴァークだ」
なるほど。
全部知ってる。本を読んでいてよかった。
「あとは知らない」
「え、少ないな」
「知っていると言っても周りだけさ」
俺はため息をつき、これだけでも収穫だと思い席を立つ。もう帰ろう。敵の行動を遅らすこともできたし。ナジェンダに怒られるこてゃないだろう。
「それじゃあな」
「何度も言うがうちに来るつもりはないのか?」
「情報屋はどっちつかずなのさ」
「そうか。また頼むぞ」
俺は振り返らずに手を振る。
さっさと帰るか。
正直言って大収穫だった。
帝都にある帝具を聞けなかったのは不運だったが、エスデスが率いている三獣士の帝具が全てわかった。これでやつら三獣士の写真と比較して誰がどの帝具を持っているのかを割り出せる。本当に大収穫だった。
しかしそんな俺を待っていたのは最悪の知らせだった。
シェーレが死んだ。
一部キャラ生存だと言ったな?
あれは本当に一部だけだ!!
シェーレちゃんには死んでもらいました。
シェーレが死なないと物語が始まらない気がするのです。
彼女が死んだことでタツミはアカメに死なないと約束しますしね。
悲しいですが、さよならシェーレ。