【凍結】混沌に雑ざるは、如何なるオモイか。 作:Cross Alcanna
バンドリとウマ娘の小説を書き、諸事情により姿を見せていませんでしたが、リハビリがてら筆を執る(電子作品でこの表現は正しいのか怪しいですが)事にしました。
小説を書いてから年月が経っている上、知識も深いとは言えない作品ではありますが、自分のペースで書き進めていきます。どうか、宜しくお願いします。
では、どうぞ。
或る物語の始まり。
何時からだろうか。
『お母さん!お父さん!今日のテストでこんな点数取れたよ!』
『……そう、良かったわね。』『…もっと、上を目指すんだ。』
『…うん!』
いつからだろうか。
『お前、ウゼェんだよ!理論詰めで来やがってよぉ!!』
『(…ちゃんと説明してるだけなのに。納得が、したいだけなのに。)』
イツからダロウカ。
『……今日も、明日も。悪口を言われてばっかり。』
『…………辛い、なぁ。』
イツカラダロウカ。
『──気管支喘息、です。私達も最善を尽くしますが──』
親友がいない訳ではなかった。
毒親の下で育った訳でもなかった。
倫理から外れた人間になった訳でもなかった。
才能に全く恵まれなかった訳でもなかった。
何時から。
「……今日が、始まるのかぁ。」
ここまで、狂ってしまったのだろうか。
────────────
「…朝は、どうしても憂鬱だなぁ。」
今日が始まった。……
そんなナイーブなスタートを切った自分を、無理矢理鼓舞する事が、ここ数年の日課になってしまっている。そんな自分が、情けなく感じる事にも、もう慣れてしまったものだ。
「課題は昨日終わらせたし、朝食は……昨日の残り物で良いか。」
そんな確認を独り言ち、ベッドから起きる。
高校に進学してから、俺は一人暮らしをしている。勿論、親には了承をもらっている。
ある程度のお金も援助してもらっているので、有り難い限りだ。恵まれている。
高校に登校する準備を……と、言いたいところだが。
俺は、神山高校に進学した。あの高校は通信制ではないのだが、とある特例が存在する。
それが、
志願の時に通信制を希望すると、中学の成績や素行、入試での成績に照らして条件を満たした者には通信制で在学出来るという、物珍しい制度だ。
幸い、中学ではかなり上位に位置していて、親にも「行けるなら行ってもいい。」との了承の下、無事にその枠を勝ち取れたのだ。
一応、対面に参加する事は可能らしく、対面で参加した時間の授業は通信の課題が出されないようになっている。
尚、入学してから成績が一定以上落ちた際は通信制の資格が無くなるそうな。しっかりしているものだ。
「…やっぱ、昨日の方が美味しかったな。時間が経つと微妙になる。」
一人暮らしするに際して、一応の家事スキルは身に着けた。
一人暮らししても困らないようにと思い、母さんから教わった。おかげで、料理もマチマチな出来に。
「……来週、学校に行こうかなぁ。」
時々、そう思う事がある。今回が初めてではない。
自分の時間が欲しいとは言え、ずっと家に籠って誰ともろくに話さないとなると、寂しい。一人暮らしなのが、それを助長してるようにも感じる。
何回か学校に行った事もあるし、何なら友達も何人かいる。前回行った時には、後輩とも仲良くなった。
毎日行くと気疲れする学校も、たまに顔を出すとなると、存外楽しいのだ。
「そうなると、司に何か買ってった方が良いかな。…いや、この際咲希ちゃんへの見舞品でも渡すか…?」
友達の
因みに咲希ちゃんとは、司の妹である
「…あ、もうこんな時間か。」
ふと時計を見る。すると、もう少しで通信授業の時間に差し掛かる所だった。
危ない危ない、こんな長々と考え事をしてる場合じゃあないな。
「…さて、ちゃちゃっと終わらせますか。」
こうして今日も、時は過ぎていく。
────────────
「類!ショーの準備は順調か?」
「チャイムが鳴ってすぐに屋上に来るなんてねぇ。それはさておき、順調だとも。もうすぐ終わりそうだよ。」
オレは、屋上にいるであろう類の元へ行き、そう尋ねた。
アレは次回のショーに欠かせないからな!やはり類は仕事が早いな!
その一言から少し間を置いて、オレは昼食を摂る。
「……刹那、今日も来なかったな。」
「彼は通信制なんだろう?来るか来ないかは、彼の気分次第だろう?」
「むっ、そう言われると何も言えない…」
ポツリと零れた一言に、類が正論を返す。そう言われると、何も言えないな。
俺の友達である
刹那とは話していて楽しい。オレの話も聞いてくれるのもあるが、オレには思いつかないような考え方をするし、話の内容も面白く、興味を惹かれる。
類と似ている所もあって、類も「僕と考え方が似通ってるね。君とは気が合いそうだよ。」と言っていた。
「ただ、彼と話がしたいって人は多いだろうね。司くんだけじゃなくって、東雲くんや青柳くんも話したそうにしていたしね。」
「むむ?そうなのか?」
類の口から出た東雲くんは
二人ともオレ達の後輩であり、時々話をする事がある。
しかし、あの二人も話したがっていたのか。そう思ったが、オレは少し考えた後、納得していた。
刹那は話が上手い。話をするにしろ聞くにしろ、どちらも上手い。
クラスメイトが「刹那にはスッと悩み事とか言えちゃうんだよね、何でだろ?」と言っていたが、刹那が話が上手いから、そうして悩み事も聞き出せてしまう。そして、物によっては解決してしまう。
「かく言う僕も、彼とはまた話してみたいんだ。彼と話すのはとても心地良いからね。」
似ている二人が話すとなると、確かに心地良く話が出来そうだと、類の言葉から考えてみる。
…こうして考えていると、余計刹那と話がしたくなるな。
「…刹那の話ばかりしてるからか、刹那と話したくなる!」
「あはは、これは相当だね。」
オレの我慢の限界の一言に、類は苦笑いをしながらそう言った。
今日がショーのリハーサルでなければ……!
────────────
「……ふぅ、今日の分はこれで終わりかな?」
夕日もそろそろ落ちるであろう外の景色を見ながら、そう呟く。
明日は土曜なので、ゆっくり出来そうだ。そう思うと、身体の余計な力が抜けていく。
「さて、夕食でも作りに行こうかな」
勉強を終え、プライベートの時間に身を落とそうかと思っていた。
ふと、スマホの画面が光ったように見えた。…?電源は切ってた筈だけど……。
「…何だコレ?"untitled"?こんなアプリ入れた記憶ないんだが?」
ネットで変なサイトを開いた記憶もなければ、新しいアプリを入れた記憶もない。どういうこっちゃ。
色々な考えが過る。クリックしたら変なサイトに飛ばされるかもしれない、動画サイトに度々移る変なゲームかもしれない。
……さて、どうしたものか。
「……怖いけど、タップしてみるか」
不信感や疑念より、好奇心が勝ってしまった。これが良くないんだろうなと、少し反省の念に駆られる。
それを頭の隅に置いておき、俺は"untitled"とやらをタップした。
「……?何も起こらな────」
────────────
俺は、スマホから出た光に包まれる。その眩しさに、目を瞑らざるを得ない。
そうして少し経ってから、俺は目を開けた。そうして見えた景色に、俺は口を開けて驚いた。
「──何だ、ココ」
──まるで物語にでも描かれる様な、異世界に飛ばされていた。
はい、いかがだったでしょうか。
プロセカ小説を書くに辺り、設定なり呼び方なりを調べながら書きましたが、正直不安が残っています。もしよければ、「ここは正式にはこういう○○だよ」等といった指摘を下さると嬉しいです(この小説の感想も是非)。
更新頻度は他作者様より遅いかもしれませんが、ゆっくりお待ちいただけると幸いです。
では、また次回。
2022/11/8 サブタイトル名修正