【凍結】混沌に雑ざるは、如何なるオモイか。   作:Cross Alcanna

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どうも、Cross Alcannaです。

ここ数日でUAも伸び、お気に入り登録も増えています。私の拙い文章を沢山の方に読まれている事を考えると、嬉しく思うと同時に、とても恐縮です。恐れ多いです。何かやらかしてないと良いのですが。

では、どうぞ。



束の間の羽伸ばし。

「…んぅあぁ……朝か。」

 

 

或る日の早朝、俺は小鳥の囀り声によって目を覚ます。良い起き方の典型例だろう。

カレンダーを見やる。今日は休日。学校もなく、日頃やりたいと思っている事が伸び伸びと出来る貴重な日だ。

 

 

「…どうするかな。1人カラオケも行きたいし、シンプルにダラダラと過ごすのも捨てがたいな。図書館に入り浸って調べものするのも悪くないな。」

 

 

俺は日頃からやりたいと思う機会が多く、休日や祝日はこうして何をやろうかと悩む事が多い。贅沢な悩みなんだろうけどな。

前は確か、キーボードと琴を触ってみたっけ。実は、この近くに俺に良くしてくれる音楽教室がある。アルバイト代を割いて、少し前から通い始めている。俺が色んな楽器に興味を持ったのがキッカケだったのか、最近では色んな楽器を触らせてくれるようになった。有難い。

 

それはさて置いて、今日何やるかだ。何せ、今日はやりたい事が多い。どうしたものか。

 

 

「…散歩でもして、そっから考えるか?」

 

 

今日は土曜日。最悪明日やる事を散歩しながら考えてしまえば良いだろうか。

 

それに、散歩をしていると誰か知り合いと会う事もある。それを期待して散歩するのも、存外悪くないだろう。…よし、決まりだな。

 

 

「…取り敢えず、朝飯を食べるか。」

 

 

それはそれとして、朝食にするか。腹が減っては戦は出来ぬ。…別に、戦に行く訳でもないのだが。

 

 

 

────────────

 

 

 

「ふぅ…ここら辺は景色が良いな。流石、観光スポットになるだけある。」

 

 

あれから少し経ち、俺は近所をフラついている。ぶらり途中刹那の旅、とでも名付けようか。……何考えてるんだ、俺は。

 

ここいらは、雑誌でも観光スポットとして紹介される事も多く、こうした日には観光客やご老人、家族連れ、果てには外国人もチラホラ。自然も人も、多種多様だな。十人十色という言葉が似合いそうだ。

 

そして、ここにはさっきも言った通りに人が集まる。それを利用してか、路上ライブも稀に見かける。この前も、(恐らく無銘であろう)バンドが演奏しているのを見た。勿論、最後まで聴いたとも。そういうのにめっぽう弱いんだ、俺の好奇心は。

 

 

「…ん?あれは……」

 

 

ふと、気になる人物が視界に入る。少し遠いから目を凝らす必要があるが……あれは、咲希か?それに、友達と思わしき女子達が…3人か?咲希も元気なんだな。ちょっと心配になるが、元気そうでなによりだ。

 

そんな事を思っていると、咲希がこちらに近付いてくる。…おいおい咲希、後ろの友達が走って追いかけてるぞ。友達の事は気にかけてやりなさい。

 

 

「やっぱり刹那さんだ!久しぶり!」

 

 

「久しぶり。それはそうと、後ろの友達も気にかけてやりなさい。ダッシュしながら追いかけて来てるじゃないか。」

 

 

このノリの勢いで頭を軽く小突きたかったが、病人相手という事もあり、そこまでする事は止めにした。友達も病弱なのは知ってる可能性があるし、そんな事をした日には、もれなく鬼畜の称号を手にする事になってしまう。たまったものじゃない。

 

軽くやり取りをした後、咲希の友達がようやく追いついた。…思ったより息切れしてないな。体力あるんだな、最近の女子は。さっきいた所からここまで、結構距離合った気がするが。

 

 

「…咲希、急に走って……どうしたの…?」

 

 

「たまにこういう事があるから慣れたつもりだったけど……いつも急だって。」

 

 

「わわっ!ゴメンね、皆~!」

 

 

友達と話す咲希を見て、良い友達に恵まれたな、俺はそう思った。咲希は独りが嫌いだ。病室で独り、なんて事が屡々あったらしく、おそらくソレを思い出すが故なのだろう。ここまで一緒にいてくれて、笑い合える友達がいる事は、咲希にとっても嬉しい事なのだろう。咲希といると、つい親目線になりがちだな。咲希にも言われる事があるし、治したいんだがな。

 

 

「…?咲希、その人は?」

 

 

「この人は刹那さん!私のお兄ちゃんの友達なんだ!私のお見舞いにも来てくれるんだよ!」

 

 

この人が…と独り言ちる灰髪?の子。この口ぶりから察するに、咲希は友達に俺の事を話してるみたいだな。…変な事を吹聴されてないかが気になるが。

 

と考えていると、咲希の友達から自己紹介をしてもらった(俺も名前だけサラッと言っておいた)。

 

(ほんの少しだけ青味がかってる?)黒髪の子が星乃 一歌(ほしの  いちか)。ベージュと茶色の中間色らしき髪の子が望月 穂波(もちづき  ほなみ)。そして灰髪の子が日野森 志歩(ひのもり しほ)。…一回で覚えきれるかな。人の名前覚えるの、そこまで得意じゃないんだよなぁ。

 

それはさて置き、さっきから気になる事を聞いてみる事に。

 

 

「そういえばさ、皆体力あるよね。さっきいた場所からここまでって、まあまあ距離あったと思うけど?」

 

 

「…多分、私達がバンドやってるからかな?それで体力ついたのかも?」

 

 

おっと、予想だにしなかった答えが返ってきたな。咲希達がバンドやってるとは。…てか咲希、大丈夫なのか?バンドって結構体力要るぞ?……だから最近、咲希の体調が良い日が増えたのか?最近は体調が悪化する事が減ったし、体力はついてるみたいだな。

 

バンドねぇ…。俺も一時期興味はあったが、人数確保とスケジュール調整、その他諸々を考えて辞めたんだよな。アレを他人同士でやってる人はスゲェよ、ホント。

 

 

「バンドか。一歌の後ろのデカいのは、もしかしてギターとかか?」

 

 

「はい、そうですね。」

 

 

志歩もベースらしき物を背負ってるし、これから練習でもしに行く所だったのだろう。…咲希はキーボードかそこらだろうか。となると、穂波は消去法と推察からドラムか?」

 

 

「…凄い。私達の担当を全部当てた。咲希の言ってた通り、頭良いんですね。」

 

 

「ありゃ、声に出てたか。悪いね、心の中で留めるつもりだったんだけど。後、敬語は無しで良いからね。話しづらいだろう?」

 

 

邪推だったかな。こんなの、聞かせるつもりじゃなかったんだが。…ってか、咲希よ。頭が良いって言い回ってたのか。……咲希の事だ、「刹那さんは天才なんだ~!」とか意気揚々に話し回ってそうだ。今度、釘でも刺しておいた方が良いだろうか。天才などと言われるのは、少しむず痒い。

 

 

「ってか、咲希。これから練習に行くんじゃないのか?そろそろ行かないと、時間が減るぞ?」

 

 

「…あっ!忘れてた~!」

 

 

1つの事に集中すると他が見えなくなるのは、相変わらずだな。

 

咲希達は急いでその場を後にしようとする。勿論、俺も引き留める用事が無い為、その場を後にしようとする。すると去り際、志歩からこんな事を言われた。

 

 

「刹那さん、私のお姉ちゃんが早く会いたいって言ってました。刹那って人にもし会ったらそう伝えて欲しいって。」

 

 

「ん?志歩のお姉さんが?分かった。」

 

 

志歩のお姉さん、ねぇ。一応、心当たりはある。記憶に間違いが無ければ、日野森 雫(ひのもり しずく)だろう。アイツがアイドルになる前に少し交流があったが、今ではすっかり会う事もなくなった。というかアイツ、俺の事志歩に言ってなかったんだな。てっきり話してるかと思ったんだが。

 

…というより、志歩さんや。敬語はなくて良いって言ったんだが。ちょっと距離を置かれた気がして悲しい。

 

そんなやり取りの後、俺らは別れた。何となくだが、またどっかでバッタリ会うような気がするな。案外、近くに住んでたりしてな。

 

……久々に、歌でも歌いたくなったな。

 




はい、いかがだったでしょうか。

こうした何気ない場面の描写が苦手で、どうしても短くなりがちです。この小説を執筆するうちに、何か掴めれればなと思うばかりです。こうしてユニット毎の話を入れていきたいですが、良いタイミングを作れるかどうかですね。

では、また次回。

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